レーダー施設防衛
夜遅くに突然電話がかかってきた
「うーんー。だぁーれー??」
「だぁーれー、じゃありませんよ!緊急の依頼です!」
「胃雷?あぁ最近流行しているっていうあの感染症の・・」
「レイブン!!胃雷ではなく、依頼です!!」
「ん?あぁ依頼か。で、なんで俺なの?」
「今あいている暇なレイブンはあなたしかいないんですよ」
「なるほど。とっても納得だ」
「では至急コーテックスまで来てください」
「りょーかい・・」
ゼルは寝ぼけながらも急いで着替えてコーテックスへと向かった
「遅いです!レイブン!事態は急を要します!」
「あぁ、すまない。途中でカツアゲされて・・。で、依頼ってのは?」
「では、依頼内容を読み上げます」
「今回の依頼はクレストのものからです。今回はクレストのレーダー施設を防衛して
もらいます。敵は・・、キサラギのACです。」
「またキサラギぃー?この前の女かぁ?」
ゼルは嫌がりながらも鼻の下が伸びていた
「いえ、今回は違う模様です。未確認のACが2機だそうです。」
「(ん?おかしいな。未確認なのになぜクレストはキサラギだって分かったんだ?)
2機もいるのかよ!こっちに遼機はいないのか?」
ゼルはスゴク不服そうにエミルナに言った
「いえ、いますよ。新人のレイブンです。すでにヘリで待機しています。名前は・・
カトル・ラバーバ・ウィナーです」
「ウィナー?名門ウィナー家のぼっちゃんか。フン、ではこの俺様がいっちょ、もんでやるか!!」
ゼルはスゴく得意げに言った
「もむ?何か勘違いしていませんか?彼はすでにBランカーですよ。揉まれるのはあなたです」
「へ?Pぃ?そりゃ俺より下じゃねーか!!」
「PではなくBです!!現実逃避はやめてください!!」
「クッ!!わーったよ!いっちょ揉まれてくるよ!」
そういうとゼルは逃げるように格納庫へと向かった
格納庫へ着くと品のよさそうな男が声をかけてきた
「どうも!初めまして。名門ウィナー家のぼっちゃんのカトルです。
どうぞ宜しく!」
「(うわわっ!コイツ自分でぼっちゃんって言ってるっ!)あ、あぁヨロシクな!」
「いやー、ゼルさんの噂は聞いてますよ!なんでも多弾道ミサイルに直で当たるらしい
じゃないですか!」
「あ、あぁ。ま、まあな!」
ゼルはなぜかとっても得意げな顔で言った
「では、さっそく現場に向いましょう!僕のACはすでに輸送機に積んであります」
「よし、じゃあ俺も用意すっか(フフ。コイツに俺のACを見せて『ぎゃふん』と
言わせてやる)あーゴホン。あれが俺のACだ」
ゼルはとっても自慢気そうに自分のACを指差した
するとカトルは驚きの顔で言った
「ぎゃふん!」
「(うおッ!コイツ本当に言った!!)」
「ププッ!なに、あのアセン!メチャクチャじゃない!」
「(コ、コイツすでにタメ語だし!)」
「まぁいいですよ。早く輸送機に・・」
「(何がいいんだよ!)分かった。では早速行こうか」
ゼルは後ろに視線を感じながらACに乗りみ輸送機に積んだ
輸送機に積むとカトルの機体が目にはいってきた
「なるほど、KARASAWAアセンか」
「えぇ。これを組むのに多少時間がかかりましたよ。コイツでのミッション達成率は
既に90パーセントを越えてますよ」
カトルはそう言いながらこちらをチラチラ見ながら言った
「(クッつくづく嫌なヤツだ)ケッ!どうせ俺は50パーセントにも達してないよ!
パイロットのあんちゃん今スグに出してくれ!」
「あいよー。んじゃ01時35分。AC二機積んで出る」
『了解。システムオールグリーン。ハッチ開放。発進を許可する』
「ハッチ開放確認。発進する」
ヒュイーーーン
ゴオオーーーー
スバゥーーン
輸送機は勢いよく発進し現場にむかった
現場上空に着くなりカトルの顔はレイブンの顔つきになりゼルに一言いった
「足はひっぱるなよ」
ゼルは既に精神的ダメージが大きく意味不明な言葉を発した
「俺の機体がガンダ○だったらなー」
「あん?何を言ってんの?」
「いや、何でもない。フ、フフフフ・・」
そうこうしてる内に発進許可のランプが点灯した
「おーい、あんちゃん達、出てもいいぞぉー」
「了解。ではSS出る」
クフォーン
まずはゼルから飛び出していった
「では、自分も出ますかね。ACサンドロック発進する!」
ズバーーン
続いてカトルも勢いよく飛び出していった
地上に着いた二人はあまりの荒れ様に目を疑った
「なんてこった。レーダー施設は既にほぼ全壊状態じゃないか」
「で、敵のACはどこにいるんですかねー。僕のレーダーじゃ範囲狭いんで
ゼルさんお願いしますよ」
「あぁ、今やってる。・・北北東のレーダー施設付近で熱源を確認。反応も2つだ
こいつらに間違いなさそうだな」
「では、早速行きましょう」
二人はOBをふかし目標へと向かった
その頃レーダー施設を襲っていたキサラギのACは・・
「よし、これで全部だな。ん?通信だ」
『レイブンが向かったとの情報がある。目標を達成したのならスグに帰還せよ』
「だ。そうだルーク。帰還するぞ」
「なぜだZERO!?レイブンが来るんだぞ!このACの性能をもっとためす
チャンスだぞ!」
「いや、俺の機体はキサラギ社製のものじゃないから結構だ。勝手にしてくれ
俺は帰還する。・・ん?レーダーに反応二つ。見ろお前との話しをしてる間に
レイブン共が来てしまったではないか・・」
クフォーーーン
ズガンンッ
「おまえらがキサラギの連中だな。(ん?一機はクレストのパーツで構成されてるな)」
「俺らが着たからにはココから帰さないぜ!!」
カトルはやる気マンマンだった
「残念だが、貴様等の相手をしてる暇はない。撤退するぞルーク」
「フフン!そりゃおまえ一人でやりな。俺はコイツ等を撃滅させないと気が済まん!!」
「(チッ扱いにくい男だ)では俺は撤退する。勝手にやりな」
クフォーーン
ズバーーンッ
「待て!逃げるのか!!」
「追うなカトル。一機減ってよかったじゃないか」
「しかしっ・・!」
「おい、貴様等!この俺様が相手をしてやるんだ、有り難く思えよ!フハハハ!」
「チッ!なめやがって!」
「待てカトル!あいつの機体をよく見ろ!両肩に大型弾倉をしょって右腕にグレネード・・
かなりの火力だ」
「フハハハ!よく見ているな糞レイブン共!こいつはグレネードを連射できるんだ
いいだろう!スゴイだろう!ビビッただろう!ついでに名前はアジバルドだ!!」
「(なんだコイツ?バカなのか?)フンたいした火力だな。では早速始めるとするか!」
「言われるまでもないっ!!」
そういうとルークは早速グレネードを連射してきた
ズドドドドドドンッ
「グオッ!なんて火力だ!カトル中距離戦では俺は不利だ俺は遠距離より狙撃する!」
「まかせなゼル!俺のKARASAWAが火を吹くぜ!!」
バシューーン バシューーン
カトルは旋回しながら打ちまくった
「ヌゥ!ちょこまかと!ウザったいわーっ!!」
ズガガガガンッ
なおもルークは連射してきた
「クッ!アレに当たったら俺の機体はおしゃかだぜ・・」
カトルは軽量機にKARASAWAのアセンで防御力はないに等しかった
「沈めっ!沈め!沈めぇー!!」
バシュッ バシューッン バシューーーーン
カトルはなおも攻撃し続けたがKARASAWAでさえダメージを
たくさん与えることはできなかった
「フハハハ!そんな兵器ではキズ一つ、つかんわぁ!!」
ズガーーーンッ
「何いぃ!?」
突然アジバルドの大型弾倉の片方が爆発した
「ヒューイ。何とか当たったな。やはり弾倉部分は装甲が貧弱だったな」
それはゼルによる狙撃だった
「おのれ!そんな遠くから、嫌らしいヤツめ!」
「オイオイ!余所見してていいのかよ!」
ズバーーン
カトルはアジバルドの頭部へ0距離で攻撃をした
しかし
「ヌウゥゥゥ!小賢しいっ!」
「ゲッ!この距離でも効かないのか!」
アジバルドはほとんど無傷でいた
「クソッ!ゼル!何かアイデアは!?」
「まかせな!エミルナ!聞こえているか!」
「えぇ、通信状態は正常です」
「あいつの回線の周波数は分かるか!?」
「もちろんです。あなたも分かっているでしょう?レイブン」
「そりゃ、もちろんだ!ヤツに例のものをお見舞いしてやってくれ!」
「え?あぁ、分かりました」
そういうとエミルナは例のものの準備をはじめた
「カトル!時間を稼いでくれ!」
「いったいなんだってんだよ!」
「いいから、俺が合図したら自分の回線を一旦切るんだ!」
「分かったよ!そりゃ!」
ズバーン ズバーン ズバーン
カトルはアジバルドへの攻撃を再開した
「よし俺も狙撃を・・」
ズガーーン
ドガンッ
「チッ!小僧共が貴様等の攻撃では、この俺様を倒せんことが
まだ分からんのかっ!」
「レイブン、用意ができましたが・・」
「よしエミルナ!ヤツにそれをお見舞いしてやれ!カトル回線を切れ!」
「なんだってんだよ!了解した!」
ピッピロ ピッピロ ピロピロピーーーー
「ヌォーーーー!なんだこのパルス信号はっっ!小便をチビリそうだ!
しかたない撤退するっ!」
グフォーーーン
ズドーーーン
「なんだぁ?撤退しちまったぞアイツ・・。おいゼル一体なんなんだよ!
回線切ってる間に何したんだよ!教えろよ!」
「いや、教えるっていっても・・」
「いいから早く!気になるじゃないか!今夜眠れなくなる!」
「あぁ、んじゃエミルナ頼む」
「・・。了解レイブン。いきます」
ピーーーーーーーーーーーー
「!!!!!!!!!!!!!!ッ」
ズガーーン
突然カトルのサンドロックは倒れこんだ
『機体破損 ダメージが90パーセントを越えました システムを
ていシ 島酢』
「あーあ。やっちゃった。ミッション終了。エミルナ、ヘリをよこしてくれ」
「了解レイブン・・。彼は大丈夫ですか?」
「さあな!」
ゼルは復讐できたと心の中で喜びつつカトルを連れて帰還した
『レーダー施設防衛』完
作者:ユビキタスさん
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