サイドストーリー

外伝 アリーナの戦い
「それでは、両レイヴンの登場して頂きましょう。」
進行役と思われる男がマイクを使って喋ると、騒がしかったアリーナが静まる。
「まずは、C−1のシルバ選手!!」
赤色のACが出てきた時、アリーナの観客席から歓声が上がった。
「それに対するチャレンジャーは、ZERO選手!!」
反対の方から今度は黒いACが登場し、同じ位の歓声が上がった。
「それでは両者、配置についてください。」
2人は、位置についた。後は開始の合図を待つだけ。
「お互い、恨みっこ無しだ。」
「そうだな・・。」
その後、開始の合図が鳴った。先に仕掛けたのはZEROだった。
ZEROのAC、ラグナ・ブレイカーは軽量2脚で機動戦を得意としている。
右腕は1000マシンガン。左腕は最強のエネルギーブレード、月光を装備している。
ガガガガガガガガガガ。
ZEROはマシンガンを放った。しかし、
「甘い。」
シルバのACはZEROと同じ軽量2脚であるが、決定的違いは両腕がブレードである。
右腕はパイルバンカー中最強のMARSを使用している。
左腕はLS−2551を装備している。
左は攻撃力そのものは月光より低いが、振りのスピードはこちらの方が速い。
「くっ。」
「どりゃ!!」
ガッシュン。
シルバはパイルバンカーを思いっきり突き出したが、
ZEROは機体の機動力を生かし、ギリギリで避けきる。
ガガガガガガガガ。
お返しとばかりにマシンガンを放った。
キンキンキンキンキン。
流石に、至近距離からの射撃には対応出来なかった。
しかし、それ程のダメージは無い様である。
ズバアン。
シルバがブレードで切りつけた。それが、マシンガンに当たり切れた。
シルバは再度切りつけて来る。。
ブン。ブン。
ZEROは攻撃をギリギリで避けるが、死角からMARSが来た。
ズガン。
流石に避けきれずに右肩に当たる。それにより右腕が機能を停止した。
「どうした?やられっぱなしか?」
「・・・・。」
シルバの挑発にはのらず、ZEROは機体を後退させた。
「はっ!そんな腕でよく勝てたな。今までの戦い。」
「・・・・・。」
ZEROはそんな事を無視して、月光のエネルギーを上げた。
「お前なんか・・・。」
だが、ZEROは次の言葉に切れた。
「ストラスボルグに負けるぜー。」
シルバにとっては、冗談だった。しかし、ZEROはその言葉に完全に切れた。
「あんな奴に負けるかーーー!!!」
ZEROの言葉が言い終わる前にOBを発動、シルバに向かって突っ込んで行った。
「な、何ーーー!!!」
ストラグボルグにあんな奴とは失礼であるが、シルバもシルバである。
シルバは通信機から聞こえたZEROの声に驚き、回避が出来なかった。
ズバァーーン。
いつもの倍はありそうな月光でZEROはシルバのACを切りつけた。それにより、
右腕と右足を切り捨てた。
「どわーー。」
シルバのACは倒れた。
「そこまで、勝者ZERO選手!!」
今さっきの歓声を越える歓声が聞こえた。
「いい勝負だったぜーー。」
「期待してるぜーー、ZEROーーー。」
「シルバーー、リベンジ楽しみにしてるぞーー。」
そう言いながら観客は帰っていった。シルバは、ZEROに支えられながらアリーナから出た。
「・・・ZERO。」
「・・・ん?」
「強敵はこれからドンドン出て来るぞ。」
「分かっている。頑張るさ。」
「まあ、俺がすぐに抜くからな。待ってろよ。」
「ふん・・・。まあ頑張れ。」
 2人はこんな雑談をしながら帰っていた。
作者:カイルさん