巨大兵器部隊進行阻止
先の戦闘が終わり近くの施設に向かうとき俺は質問された。
「なあ、昔と同じってどういうことだ?」
「昔とは?」
「とぼけるなよ。さっき赤い奴と戦っていたとき言っただろ」
「聞かれていたか…。コーテックスの連中には言うなよ。・・・昔俺は火星のレイヴンだった。
1年前火星の衛星フォボスが消えたのは知ってるな?それが原因で地球に来ることになった。」
「あんたがスパイってことも考えられるぜ?」
「俺がスパイならさっきの戦闘で奴らと戦う意味があるかい?」
「それは…。」
「まあまあ、誰か一緒に来た人はいるんですか?」
「いたけど大気圏突入の際はぐれた…。今も見つからない。」
施設に着き休息が訪れた。カイルは施設のスタッフと新しいACを組み立てている。
「火星にいたってことは、さっき撤退したACも分かりますか?」
「ああ、4脚のほうがメイトヒース 赤いのがアレスだ。火星のアリーナの1,2だったな。そろっと集まる時間じゃないか?」
「そうみたいですね。行きますか。」
「いったいなんだろうな?」
そういいながら集会室に集まった。
「今戦況は優勢です。本拠地が分かり次第攻撃しますのでこの施設にとどまってください。
報酬の300万は各口座に振り込んでおきました。これで終わります。」
みんな椅子から立ち上がった。
「カトルさんとクリスさん以外の人はとどまってくださいブレードについての補足があります。
先ほど支給されたブレードはモード切り換えで光波も出せるとのことです。あと展開時間が短くなりますが
出力を1,5倍まで上げられます。大体1回の戦闘で3〜4回可能です。」
それから2日がたった。
「大型兵器が3機この施設に向かっています。なんとしても大型兵器を破壊してください。
攻撃ポイントは東に100kmほど先の廃墟となった街の辺りです。報酬は前と同じ300万です。」
「出るぞ」
「行きます!」カトルのACには実盾が追加されている。カイルのACはまだ完成していないのでここにはいない。
「さてこの辺かな?」目の前には砂漠にそびえ立つ巨大な都市があった。その中に入ったとき通信が入った。
『目標はかなり高速で移動しています。到達時刻まで5分です。』タイマーがカウントを始める。
『これから別の施設から撮った画像を送ります。なんとしても破壊してください。』
映像が送られてくる。それに俺は驚愕した。
「なっ!?」
「なんか解ったのか?」
「グレイクラウドだ・・・・。」
「なんだ?そのグレイクラウドって?」
「火星で作られた化け物だ。1ヶ月くらい前に管理者が出してきたD−COO1−Gよりやばいぞ。
グレネード、垂直ミサイル、オービット、エネルギーマシンガンを一斉に連射してくる。」
「弱点とかないのか?」
「弱点はないが本体を破壊すれば止まるはずだ。」
『付近にACの反応を確認!!2機です!』その通信が入ったとたん正面のビルが吹き飛んだ。
その煙がやまないうちにカラサワの青白い光が2つ飛び出した。
赤い機体と黒い機体が見えた。
「アレスとメイトヒースだ!気をつけろ!」そういい終わる前に奴らのカラサワが後ろにあるビルを破壊した。
瓦礫が全員の上に降り注ぐ。全員がブーストで避けたがばらばらになった。
「それが狙いか!」
「こんな狭いところで!」
「ここで死ぬわけにはいかない!!」
『目標到達マデアト4プンデス』コンピュータが残り時間を告げる。
「おい弾の無駄遣いはするなよ。」
「だからって斬れってか?こっちがやられるぜ!」グレネードが道路を吹き飛ばす。カラサワの連射が始まる。
「何かいい方法あるはずだ!見つけなきゃ。」グレネードの影響でビルが傾いている。
「カトルあったぞ!ビルをぶち倒す!ジェット!手貸してくれ!」
「了解」
「カトル!クリス!あいつの動き止まったらとどめさせよ!」
そういうとサイラスとジェットは近くのビルに攻撃を加え始めた。
『目標到達マデアト3プンデス』
少しの攻撃でビルが崩れだした。そして煙と瓦礫で辺りが見えなくなった。
廃墟となったビルの間をブーストダッシュで移動する。時々ビルの間からアレスが見える。
突然レーダーの反応が上に出た。上を見るとアレスがミサイルポッドを開いている。
俺はブーストを切りOBの準備をした。ミサイルが吐き出される。それをOBで移動して避ける。
ミサイルは道路をたたくだけ。
『目標到達マデアト3プンデス』
「誰かアイツの動きとめられるか?」
「やってみる!」そういってシリウスはマシンガンを撃った。マシンガンは外れてビルのガラスを砕く。
アレスはいるの隙間に着地した。が、その後ろにはフィーが待機していた。
「もらったー!」フィーはブレードで斬りつけた。
アレスは回避行動を取ったが間に合わずミサイルとレーザーキャノンを失った。
煙と瓦礫が辺りを覆ったのはこのときだった。
『AC反応確認!まだいる!?』
『目標到達マデアト2フンデス』レーダーを見るとアレスとメイトヒースが合流している。
「何でこの中で解るんだ?」
「奴らは強化人間だから解るんだろう」
その2人のところへ新しい反応を示したACが突っ込んでいく。
「何をする気だ?」
煙の中で青い光が見えそれに続いて何かが倒れる音がした。
煙がはれてくると赤い機体が破壊されていた。
「味方なのか?」
「解らん。」
ビルの向こうでブレードを振る音と爆発音が聞こえた。それに続いて通信が入った。
「ようゼロ久しぶりだな。」
「なっ!?その声はユニシス=レイスティック!!生きてたのか?」
「誰だ?そいつ?」
「俺と火星から来た奴だ。」
『目標到達マデアト1プンデス』
「そろっとグレイクラウドがきますよ。」
「何!?あれが来てるのか?」
「ああ。3機来てる」
「あちゃ〜そんなのがいるとわかったら手貸さなきゃだよな〜」
『目標到達マデアト30ビョウデス』ブレード主体のACはビルの上に上がった。
『目標到達マデアト15ビョウデス……10…9…8…7…6…5…4…3…2…1』
「見えた!」
「俺が左のやるから他のはお前たちに任せたぞ!」そういってユニシスは飛び立った。
その大きな影から垂直ミサイルが飛び出した。
「さて、久しぶりのご対面だ」
俺はそう言いつつ真ん中のグレイクラウドに狙いを定めた。俺のほかにジェットとシリウスがついたようだ。
ミサイルが辺りに落ちてくる。それを回避し正面から斬りかかる。まずはグレネードを撃っている腕だ。
右側の腕はジェットが斬りおとした。
「シリウス!オービットは役にたたないぞ。パージだ!」
「了解した」そういうとオービットが捨てられるのが見えた。とその時ジェットは死角から来ていたミサイルに被弾し
ビルに叩きつけられた。
「ぐっ!!」
「大丈夫か?」
「両手動かないがロケットが使える。とどめは任せた。」
その間シリウスはマシンガンでミサイルを出している発射口を破壊した。
突如ミサイルとエネルギー弾がグレイクラウド飛んできてあたった。右側から黒い煙を吐いている。
攻撃が来た方を見ると黒い機体がいた。
「おまたせっ!デスサイズの力見せてやるぜ!」
「カイルか?援護頼むぜ」そういうとシリウスと俺は飛び立った。ロケットとミサイルとEOの援護の中
シリウスは下からブレードで突き上げた。俺は頭部から胴体にかけてブレードを突き刺した。
そのままグレイクラウドは爆発して落ちた。
「オラオラオラ」
「これでも食らえ!」サイラスとカトルはチェインガンを撃ちながら接近していく。2人に向けてマシンガンなどが撃たれる。
しかしそんなことは気にしないで突っ込んでいく。
。2人が上に着地した瞬間カラサワとミサイルが撃ちだされる。
「でかけりゃいいって問題じゃね〜ぞ!!」カラサワが休むことなく連射され空に青い花火が上がったようだった。
「そ〜そデッカイから簡単に当たるわよ」ミサイルが連射されている。
上に乗っているサイラスは下に向けてパイルを打ち込んだ。刺した周りの装甲がとけ中の機械が見えた。
そこにチェインガンを撃ちこむ。煙が噴出す。
サンドロックはショーテルをシールドにつけはさみのような武器にしている。
その2つのショーテルの間に相手を挟みこんで破壊していく。
「そろっと降りるぞ。爆発に撒きこまれたくないからな」
グレイクラウドの高度が徐々に下がり一つのビルに直撃した。そしてそのまま爆発し1つのエリアをクレーターにした。
「あぶね〜」
「巻き込まれたら死んでたな」
ユニシスはグレイクラウドの上に乗るとブレードを突き刺した。そしてそのままOBをいれから竹割りのように
真っ二つに切断した。
「すげ〜あんなのを1人で・・・・」
「さて、終わったがどうする?」
「帰還しましょう」
「ユニシスは来るか?」
「いくとするか」全員施設に帰還した。
その夜俺はユニシスに呼び出された。
「ゼロ一つ聞く。火星につく気はあるか?俺たちは元々火星のレイヴンだ。」
「興味ないね。それにあいつらは気に食わん。しかしなんでさっきは協力したんだ?」
「お前を引き入れるためさ。まあダメだったがな。
あの施設でお前が使っている部屋に俺たちの本拠地の位置が入ったディスクがある。そこに来い」
「偽モンじゃね〜だろ〜な?」
「本物だ。それではそろそろおいとまいたしますか。」
作者:ZEROさん
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