サイドストーリー

アヴァロンヒルで


「着いたな〜」

「そうだな」

「もう帰れないよな〜」

「当たり前だ」

「そうだよな〜」

「……」

沈黙…

「…あのさ」

「何だ?」

「お前怖いか?」

「…まあな」

「そうか、俺もだ」

「……」

また沈黙が続く

「おい見ろよ」

「何だ?」

「いいから見ろって」

「来たのか…」

「ああ…」

「あれが目標か」

「そうさ」

「ほぉ〜」

「…デカイな」

「ああ…」

「行くか?」

「行くしかないだろ」

「そりゃそうだ」

「じゃ行きましょか」

2機の人型兵器「アーマードコア」は同時に動き出した。

「どっから攻める?」

「とりあえず突っ込むぞ」

シュ―――――

「で、次は?」

「…決まってんだろうが、撃てよ」

「ああ分かった」

2機は同時に銃を構え、それを発射した。
ズガガガガガガガガガガガガ!!
ズガン!!ズガン!!
マシンガンとショットガンが火を吹く。

「やっぱデカイだけあって当たるな〜」

「少しは集中しろ!!」

「はいはい」

1機の肩と腕に付いているハッチが一気に開いた。
ドシュー!!!!
ミサイルがこれでもかというほど飛び出した。
ズガズガズガズガ
ミサイルは全弾被弾した。

「ん?」

「何だ?」

「…こいつ分離しやがった…」

「よし、俺はあの分離したのを狙う。お前は本体を狙え」

「何で?」

「マンツーマンだ」

「本体壊しゃ〜終わりじゃない?」

「……本体を狙うぞ」

「了解♪」

ボンボンボンボン
巨大な物が地面に崩れ落ちていく。その向こうでは一回り小さい物も崩れていった。

「終わったな」

「おう」

「結構あっけなかったよな」

「まあな」

「……」

沈黙…

「ところでこんなもんさっき拾ったぜ」

「…ブースターか」

「思わず得した気分♪」

「そんなのとっくに持っているぞ」

「…つまんね〜な〜オイ」

「何がだ?」

「もっとほら、何か面白い事言えよ」

「知るか、帰るぞ」

「…つれねぇ奴だな…」

大破寸前の2機は仲良く砂漠を去りました。

作者:エマイルさん