サイドストーリー

アリーナ後編
GC格納庫休憩室付近13時50分
先ほどアリーナでの試合を終え一風呂浴びたラインとブレイがくつろいでいた。
そこに試合を見ていたデュークとヴィネがやってきた。
「お疲れ様です、お二方。いい試合でしたね」
「本当にすごかったよ〜」
と二人に声をかけるデュークとヴィネ
「ああ、ありがとうしかしそう言うお前もなかなかのものだったじゃないか」
「まったくだ、その様子だと来期には俺たちと同じようにリーグ戦に入れるのじゃないかな」
とラインとブレイ
「C-ランクですか?まあそうなるようにがんばりますよ」と返す俺
「いやリーグ戦はB-ランクからだ。確かにC-ランクも上位ランクに分類されるが未だ勝ち抜き戦になっている」とブレイ
「ところでお前たちにも手伝ってもらいたい事があるのだが…」とライン
「何ですか?俺たちに出来る事なら手伝いますよ。」
「実はな、ジェットの事なんだ。」と困り顔のライン
「ジェットさんがどうかしましたか?」と俺
「いや、あいつ実力は俺たちと一緒か俺達以上なのにC−2だろ…そのわけを知ってるか?」
「詳しくは知りませんが確かC−1のファウストと言うのがどうとか…」
「それなんだ、ファウストは自分に挑んでくるやつに脅しをかけてくるんだ。
そんであいつはさ超がつくほど弱気だろ…ACに乗っているときは強気なんだが」
「それで何をしたらいいのでしょうか?」
「いや、ACに乗ってるときに説得すればいいのだが何かいい方法がないかな。」とライン
「でもそんなことしなくとも普通に説得すればいいのではないでしょうか?」と俺
「そうだよ〜脅しなんて所詮脅しなんだから〜」とヴィネ
「いや、そうでもない事実があるんだ」
「それはどういう事ですか?」
「いや、たまにファウストを負かした奴が消息不明になる事があるんだ。そんな事実があるから余計に弱気になるんだ」
「それなら催眠術を使えばいいよ〜〜」とさり気に怖い事を言うヴィネ
「で、どういう風にするのだ?計画性がなければできないぞ。」とブレイ
「う、それは…」
「そうだ、ジェットさんが知らない間に対戦の登録をしといて睡眠薬で眠らせといてACの中で起こすというのはどうでしょう。
そして知らせればいいのでは」
「そうだな、それが一番いい方法かもしれんな」とブレイ
「とすれば早速ジェットのオペレータに連絡をとろう」とインカムを持ちながらライン

二日後
M・Gulasiasu203号室10時
「で、何なんだい話って。」とお茶を入れながらジェット
「ええ、実はロケットの扱い方とそのコツというのを教えていただきたく」と答える俺
キッチンではヴィネが手土産として持ってきたケーキ(睡眠薬入り)の用意をしている
ケーキとお茶で会話が弾みながら30分ぐらいたつ
「…う〜んなんか眠くなってきたな」と睡魔に襲われるジェット
眠ったのを確認しジェットを運び出す二人

GC格納庫13時
 コクピット内
「う〜ん、あれここは…」
おもむろに通信が入る
「おい、ジェットおきたか これよりお前はアリーナでファウストと戦う事になっている」とライン
「エー!!!そんなの初耳だよ。戦いたくないな」
「おい、自分の居場所を確認しろ」
ここで始めてACに乗っていると気づく
「あんな卑怯者に負けていいのか? その程度の覚悟で乗ってるんだったらやめちまえ」とブレイ
「んだと、あんな雑魚にこの俺が負ける、ふざけた事言うのも大概にしとけよ!!ジェット クラウンベルク発進する!!!」
といきなり強気になったジェット君

アリーナ14時
「ふ、愚かなあれほど忠告してやったというのにわざわざ死ににくるとはな」
「たとえ俺に勝ったとしてもその命もらうぞ」とファウスト
「おい、弱い犬ほどよく吠えるって言葉知ってるか? よくも散々脅してくれたな二度とそんな吠え面かけなくしてやる。」
とジェット
「何、やたら強気だなまあいいその言葉後悔させてやる」とファウスト
「さて、そろそろ午後の第二戦ジェットvsファウストなかなか戦わなかったジェットの重い腰がようやく上がりました。
どうなるか楽しみです。」とアナウンス
「ゆくぞ!」とファウスト
ホバーブーストを吹かしながら中距離まで近づいてくる。そして垂直ミサイル2個を発射
「てめー!こんな攻撃があたると思っているのか!?
2ヶ月前の午後5時23分に殴られた恨みは忘れてねーぞ!!ちゃんと日記につけてあるんだ!!」
ギリギリまで待ってブーストを吹かしかわしながらジェットそしてロケットで狙いをつけながら
「そんなにフヨフヨ浮いていたら的になるだけだ!!今までのお礼だ!!喰らいやがれ!!」
とロケットを6発ぐらい食らわせる
「くっ、熱暴走が!このままではまずい」とホバーブースターをきり地面に着地しそれと同時に回避行動に移るファウスト
「そんな動き見え見えなんだよ!!このカス!逃がさねえぞ」パルスガンを撃ちながらジェット
「くそ、やらせはせんぞ!」バズーカで応戦するもかわされてしまうファウスト
一気にOBで距離を詰め切りかかっていきさらに追撃にロケットを喰らわすジェット
OBで逃げようとするファウストしかしジェットも執拗に追いかけていく
「てめえ逃げるな!!」
「いまだミサイル発射!!」四発の垂直ミサイルがジェットをめがけて降りてくる
「あたらねえといってんのがまだ解らないのか!!もういいくたばれよてめえ!!」
といい肩の小型ロケットをはずしそのまま左手に持ちファウストに投げつける
「ぬお!!馬鹿なっこんな戦い方があるとは‥ぐおお−−!!」
ロケットポットが機体にあたり暴発するロケットにより爆発するファウストの機体
「勝負あり!!すごく圧倒的な戦いでしたこのままジェットはどこまで行くのか楽しみです!!ところでファウストは大丈夫でしょうか?」

GC格納庫休憩室付近
休憩室のソファに座りながらジェットは落ち込んでいた
「ああ、どうしようよりにもよってあんなにもやってしまったなんて」
「ああ、報復が怖いな〜どこかに逃げようかな」
「うん、そうだよほとぼりが冷めるまでどっかに潜っとこう」
とかってに自己完結していたそのとき
ポン!!何者かが肩をたたいてきた
「うわ!!許してください!!」と何故か謝ってしまうジェット
「おいおい、俺たちだよ。いい試合だったぜ」とライン
「本当よ〜見ていてスッキリしちゃったもん」とヴィネ
「幸いファウストも全治一ヶ月だし」と俺
「それはよかったのですが報復が…」と弱気のジェット
「ああ、その事なら大丈夫だと思うぞゼロ、ジャッカル、ブレイでファウストにそんな事しない様に言いに行ってるからな」とライン
「えっ、ゼロさんも協力してたのですか?」と驚きながら俺
「ああ、昨日言ったら協力してやるとね言ってくれたから」とライン
「うう、なんか怖い事になっていそうな気がするな」とジェット

GC緊急病棟病室
ファウストに会いに来た三人
一方包帯でぐるぐるに巻かれとても全治一ヶ月の怪我に見えないファウスト
「おう、わかっとんなジェットになんかしたらいてまうぞ」と拳を慣らしながらジャッカル
「今度はこの程度の怪我で済まんようにするぞ」と同じくブレイ
「…………‥……殺す………」とナイフを持ちながらゼロ
「うっ、解った解ったからやめてくれー!!!」
その後ファウストの絶叫が響き渡り
何故か全治一ヶ月のはずだった怪我が全治六ヶ月に伸びていたという……
作者:権之輔さん