サイドストーリー

〜悲しみの雨〜(Sadness rain)
「ったく。カトルは一体何してんのよ!パーティー終っちゃったじゃないの!」
ナユキは、カトルが来なかった事に、かなり怒っていた。
その時だった。
トゥルルル!トゥルルル!トゥルルル!
「あ、電話だ」
ナユキは受話器を取った。
「はい、もしもしナユキですが?」
「ナ、ナユキちゃんかい!」
この声の人は、同僚のキヤマさんだった。
「こんな夜遅くどうかしたんですか?急いでる様ですけど」
「そ、それが戻って来ないんだよ!!」
「何がですか?あ、今日の朝、発注したパーツですか?」
「ち、違うんだよ!カトルさんが帰って来ないんだよ!」
「え・・・・」
ナユキは驚いた。


話を聞いた後、ナユキは言った。
「だ、大丈夫ですよきっと、明日の朝くらいにはケロっとした顔をして帰ってきますよ」
「そうかい?」
「はい!幼馴染みの私が言うんですから、間違いありませんよ」
「ああ、分かった明日まで待つよ。こんな夜遅く電話かけてすまないな、それじゃ」
「あ、はい」
ガシャン
ナユキは受話器を置いた。
「大丈夫、きっとカトルは帰ってくるよきっと・・・・」
そして、ナユキは深い眠りへと入った。

チュンチュン チュンチュン

「う〜ん・・・・いい朝だな〜」
今日は何故か朝早く起きた。
「あ、そうだ、カトルは」
ナユキは、急いで作業服に着替えた。
「え〜と、確かここら辺にあったと思うんだけど・・・・」
ナユキは何かを探している。
「あ、あった〜♪」
ナユキが探してたのは懐中時計だった。
「よし、これをポケットに入れてっと・・・」
ナユキは大事そうにポケットに入れた。
「それじゃ、いってきまーす!」
ナユキは元気よく外へ飛び出た。
きっとカトルが戻っている事を信じて・・・・・。

「おはようございます」
ナユキは元気よく挨拶をした。
「おはよう」
「あの〜カトルは?」
ナユキは、カトルの事が気になって、早く来ていたキヤマに訊ねてみた。
しかし、キヤマは首を横に振るだけだった。
「そうですか・・・・」
その後は、静まり返っていた。

「あ、そういえば昨日の依頼を見て出撃したんですよね。」
「ああ、そうだが・・・」
ナユキは急いでカトルのパソコンがある部屋に向かった。
ナユキはパソコンを素早く起動させて、昨日の全ての依頼を見た。
(確かあの時、私は五時くらいに呼び出されたんだ・・・・多分この依頼だわ)
ナユキは急いでその依頼内容を見た。
「場所は・・・・R・T・・・きっとカトルはここに居るのよ。探しに行かなくっちゃ!」
ナユキはそう言うと一人で輸送機に乗ってR・Tの廃棄工場に向かった。


「多分、ここら辺じゃないかな・・・」
輸送機を着陸させた。

「工場が確かここら辺にあったと思うんだけど・・・・!!」
ナユキは驚いた。
工場があるはずの場所には無残にACのパーツなどが無雑作に散らばっている。
「そ、そんな・・・・」
ナユキはその場で座りこんだ。
「いや、何処かに隠れてるに違いないわ」
ナユキは根拠も無く、カトルを捜し始めた。
「何処に隠れてるのかな〜?っとおっと」
ナユキは捜している時に、何かに足をとられた。

バタッ

ナユキは勢いよく転んだ。
「いたっ!!」
「ったく何でこんな所に石みたいのがあるのよ!!」
ナユキは怒って、石みたいな物を砂から掘り出して何処かに投げてやろうと思った。
「あ・・・・これは!」
ナユキが石みたいな物だと思ってたのがなんと、カトルが乗っていたACのエンブレムだった。
「なんでこんな所にカトルのエンブレムが落ちてるの・・・・?」
ナユキは、もしかしてカトルは・・・・ナユキの脳裏を過ぎる。
(カトルのバカ・・・私を残して・・・・)

ポタ  ポタ  ポタ
ナユキの頬に何かが触れた。

「あ、雨・・・。確かあの時も雨が降ってたねカトル・・・」
雨が勢いよく降っている。

バタッ
ナユキは雨に打たれながらカトルのエンブレムを抱いたままその場に倒れこんだ。


                   



カト言
やべー豚が降ってきた。(降らないだろ
うんうん、泣ける!!(お前だけだよ
あ、そう言えば、体育祭の時、雨降ってきてさ(ふんふん
うちの組の旗が雨のせいで色落ちしてさ
その色落ちした旗が俺の体操服に触れてさ
色が付いちゃったんだよ!!どうしてくれんだよ!!(どうにも出来ないよ
はい、ただそれが言いたかっただけです。(ストレス解消の為かよ
キヤマさんの出番が多くなった。(いいじゃないか
作者:カトルさん