サイドストーリー

第一章 因縁の始まり
地上に降り立った、
地下で産声を上げた凄腕レイヴン「マッドネス」・・・。
彼はやたらと政府びいきなので「政府の飼い犬」のような存在であった。
 
地球に下りて初めての政府からのの内容は、
「ゲリラ集団の鎮圧」という単純なものだったが彼は報酬を見て驚いた。
「150000cだと!?」、マッドネスは依頼内容を確認していた最中に叫んだ。
一般的にゲリラ集団の排除などE、Dランクの連中の仕事であり、
彼のような上級レイヴンがせねばならないのか・・・しかもこの高報酬・・・何か裏があるのか・・・。
とにかく、彼は政府の信頼を強めるために、とある砂漠地帯へと出撃した。
 
夜八時、情報どおり逆脚MTを中心としたゲリラ集団はポイントに集結してきた、
どう見てもマッドネスの力だけでねじ伏せられそうな10余機の小軍勢がそこに出来上がる、
「くっ、政府は私をなめきっているのか・・・。」
彼は一気にブースターを吹かす、ロックオンサイトのMTは見る見るうちに大きくなり、
その直後、MTにブレードが炸裂した・・・勝負は一瞬で決まった、
全機がマシンガンの直撃を受けて、もはやMT達は動けなくなっていた・・・。
「ちっ!やはり私を見くびっているのか!こんな任務なら新米でも出来るではないか!!」
確かに彼は怒っていた、しかし、その怒りはひとつの熱反応によりすぐにかき消された。
その熱反応は、高速戦闘機かと思うほどに速く、
しかし熱はACほどの物を持つ・・・マッドネスは納得した・・・、いや、したがそれを考える時間は無かった。
もうすでに戦闘は始まっていた、その火蓋を切るかのようにミサイルがマッドネスめがけ襲い掛かる、
迎撃装置に救われたが、ACは更に近づいてくる、
弾速の速いライフルに左手が吹き飛ぶ、
「えぇい!!腕をやるとは!!なかなかやる。」
マシンガンを乱射するマッドネス・・・だが当たっても損傷にならない・・・
彼のイライラが募っている最中にレーダー表示からあのACが消えた・・・。
「どこだ!ム、上か!ぐぅあ・・・。」
上に気づいたときには頭部はかき切られていた・・・。
そして、かかとの部分で蹴り倒され街への進行まで許してしまったのだ、
そう、マッドネスは始めて敗北を味わった、
虚ろになりゆく彼の目で見たものはたった一つ、
「た、鷹のエンブレム・・・。」
もう、蹴りを喰らって倒れこんだ彼の機体は立ち上がれない。
 
街へと進行するACは止められない・・・。
防衛部隊のACは子供だましでしかなく、あっさり全滅、
車両、MTはなぎ倒され、中心部の議会まですぐに詰めてしまった、
ACが飛び上がると街の中心部は焼け野原と化した、
グレネードが炸裂したのだ・・・テロは立った一機のACによって完遂されたのである。
 
その光景を見ながらマッドネスはこう言った・・・。
「うう・・・鷹め!鷹め!鷹め!私に超えられないなど!!あり得ん!!
 この命あるうちに、貴様を殺す!!名誉を奪い、婚約者を奪ったにっくき鷹め!」
 
彼のフィアンセは秘書、不幸にも議会に居たのだ。
作者:パンダもんさん