サイドストーリー

AC3SL:悪夢の始まり
「そんな攻撃で!!」
ハザードは、横切りでフロートACを破壊する。
ハザードは、依頼で、衛星砲探索のミッションを済ませたすぐ後、
緊急の依頼でミラージュ社の本社ビルの護衛を受け持っている。
ヘリを全機破壊し、帰還しようとしたが、ビルの屋上が爆発。
二機のランカーACと戦っている。
ランカーAC、ウォーターハザードのパイロット、プロミネンスは破壊したが、
ランカーAC、コブラワインドのパイロット、スネイクチャーマーは、近距離での戦闘能力が高いアセンを駆っている。
「邪魔をするな!!」
スネイクチャーマーはトリプルロケットを乱射してきた。
「ジェノバ。」
「何でしょう。」
「お前がこいつを倒せ。」
「しかし・・・・。」
「お前の力を良く見てはいない。それを試すだけだ。ピンチになれば、俺がやる。」
「・・・・・分かりました。操縦をパイロットモードからAIモードに移行します。」
ゼイブスの操縦権が、ジェノバに移る。
「焼け死ね!!」
スネイクチャーマーは両腕の火炎放射器の引き金を引きながら、突っ込んできた。
「・・・・・行きます!!」
ジェノバは、機体を上昇させ、相手の後ろの回り込み、ブレードで切りつける。
リニアガンとトリプルロケットをを切り裂く。
「ふざけるなー!!!」
スネイクチャーマーはすぐに、後ろを向いたが、パイルバンカーモードのSYAINの直撃を受け、絶命した。
「作戦終了。帰還してください。」
「了解した。ハザード、帰還する。」
ハザードは、迎えに来た輸送機に乗り、帰っていった。

「こちらサード、全機に命令の送信を完了。」
「こちらフォース、要塞コンピューターに接続。」
「こちらファイブ、オールドコートの覚醒を確認。」
「予定通りだな。ここまでは・・・・・。」
報告を聞きながらIBISは呟いた。衛星砲からの送信映像で、ハザードのゼイブスを見ながら。
「あとは、時の流れだが・・・。」

「で、この有様か・・・。」
エマからの報告を聞き、呟いた。
「ミラージュ社の無人部隊、クレスト社の無人要塞、お互いに暴走。レイヤード、地上共に無差別攻撃とは・・・。」
シャウシュッツが言う。
ここには、ハザード、シャウシュッツ、ハンク、フィー、ナッツ、アルスター、カタストロフが来ていた。
あと、それぞれのオペレーター。
その他だが、シータは研究員として、クレストの無人要塞暴走の原因を調べ、
ブレイ、ミリィ、ノヴァは、それぞれの企業の依頼で暴走した要塞、無人部隊の撃破を行なっているらしい。
余談だが、ノヴァがハザードに、
「専属は辛い。ならなきゃ良かった。」
と話したらしい。
「さて、俺達にも、いずれ鎮圧など、AI絡みの依頼が周ってくるな。」
「そうですね。じゃあ、機体の調整を・・・・。」
しといて下さいと言いかけ、ドアの蹴破り音でかき消される。
「・・・・。」
そこから、寝起きらしいゼロと、おとなしそうな少年が入ってきた。
「あ、ゼロ、寝起きだった?ごめん、だけど、急用だったから。」
「・・・なら早くしてくれ。」
「ゼロ、怒らないの。」
「五月蝿い、レオン。」
三人のやり取りを聞いていたハザードにハンクが話し掛けてきた。
「どうだ?」
「・・・やはり、記憶だけ失ってる。性格を同じだ。」
「そうか・・・どうする?」
「このままでも、別に良いだろう。我々は、あいつを雇っていただけに過ぎない。
もう、契約切れだからな。どうするかは、あいつの自由だ。」
「分かった。」
その時、ゼロにレオンと言われた少年がやって来た。
「初めまして、レオンと言います。ハザードさんとハンクさんですよね。」
「そうだが?」
レオンは、何処からか色紙とペンを出し、
「ファンなんです。サインください!」
ハザードとハンクは、内心こけた。
「あ、ああ、いいぜ。」
「同じく。」
二人は色紙にサインをする。
「ありがとうございます。やったー!」
嬉しそうにゼロのほうに行ってしまった。
「ハザード、緊急を要する依頼が入りました!」
「ハンク!」
それぞれのオペレーターがパートナーを呼ぶ。
「何だ?」
「クレストから、無人要塞の鎮圧に向かって欲しいと。」
「要塞か、かなり作戦範囲はでかそうだな。」
「その為、内部に通じている僚機を三機付けるそうです。」
「その僚機は誰だ?」
「えっと、ハンクさんとレオン君、ゼロさんですね。」
「一体いつ通じたんだ?その三人・・・・。」
「さあ。それより、早く行って下さい。」
「分かったよ。」
ハザードは格納庫へと向かって行った。

「これより、各機散開して行動してもらいます。」
要塞に着き、エマからの通信。
「要塞全体はコンピューターの管理化にある事を忘れずに。」
「了解。」
「OK。」
「・・・・了解。」
「分かりました。」
四機はそれぞれ、違う入り口から入った。
「ふぃー、結構狭い通路だな。」
「そんな事言ってないで、早く進んでください。」
「ところで、他の三人はどうした?」
「通信、繋ぎます?」
「常にな。話しをしたくなったら出来るように。」
「分かりました。」
通信が繋がれた。
「ミサイルが使えなくても!!」
ハンクが叫びながら戦っている。狭いからミサイルが使えないが、それでも行けるだろう。
「邪魔だー!!」
ゼロが、かなりの怒りを敵に叩きつけているらしい。寝起きは、襲いたくないな。
「それで、当たるかー!!」
レオン、人が変わっている。前に、ACに乗ると高所恐怖症が消えるというレイヴンがいたな。それと同じか。
「・・・とっとと終わらせるか。」
ハザードは、ドアのロック個所を破壊。銃火器MTを破壊。しかし、ロックされているドアを見つけた。
「ロックされてるな・・・・解除装置を探すのは面倒くさいな。」
ハザードは、シャウシュッツに、ある技を教えてもらったのを思い出した。
「試すか・・・。」
ハザードは、SYAINにエネルギーを溜めた。
「オーバー・・・リミットー!!」
そのエネルギーを、ドアに叩きつけ。破壊した。
「ふむ、なかなか。」
ハザードは、次のドアのロック装置を破壊。ドアを開けた。そこには、MTが二機、砲台が一台配置されていた。
「両側のエネルギー砲台から高エネルギー反応!急いで、向こうの部屋に!!」
「分かった!」
ジェノバからの警告に従い、MTと砲台を破壊すると、ドアを開け、通路に出る。
バシュー。
通路に出た直後、エネルギー砲台から弾が発射された。
「危なかった。助かったよ、ジェノバ。」
「いえ、それより、早く進みましょう。」
「OK。」
ハザードは奥に進んだ。
「今度は何だ?」
両方に柱がある、奇妙な部屋に出た。
「ドアがロックされています。制御装置を全て破壊してください。」
「ハザード、聞こえるか?」
「ハンクか、何だ?」
「そこの制御装置を破壊しないと、我々も進めない。出来るだけ早く制御装置を破壊してくれ。」
「分かった。」
ハザードは、ほとんど神技に近い動きで制御装置を破壊した。
「サンキュー、前進する。」
ハザードも、同じように前進した。
「今度は何でしょうか、エマ。」
今度は、さっきの部屋より狭かった。
「こちらレオン、聞こえますか?ハザードさん。」
「何だ?」
「こっちの制御装置を破壊すれば、そっちのドアロックも外れます。それまで、耐えてください。」
すると、小型MTが出てきた。
「・・・・・待ってられん、先に行く!」
「え・・・?」
レオンの間抜け声を聞き流し、オーバーリミットでドアを破壊した。
「これでよし。」
「よしって、一体・・・・。」
ジェノバの言葉を無視して、破壊したドアをくぐり、先に進んだ。
そこには、メインコンピューターと一機のACがいた。そのACは、
「こちらシータ、ハザード、聞こえるか?」
「ああ、聞こえるが、こいつは一体・・・。」
そこにいたのは、ハザードのと同じ機体だった。
違うのは色だけで、以前戦ったタイプと同じである。右腕はクライガンで、色は青。肩には、何も付けていない。
「そいつは、BTY−2402、そいつの二号機です。」
「こいつと、どう違う?」
「AIの戦闘能力は、一号機以上です。気をつけて。」
「破壊しても良いんだな。」
「はい。」
「分かった。」
二機は、どちらが最強か決める戦いを始めた。
「はぁぁぁ!」
お互いのブレードが弾かれる。
「やはり、あの時とは違うか!」
「それって、私が弱いって事ですか?」
「やはり、あの時の相手はお前だったか。」
エネルギーライフルを放ちながら引き、柱に隠れる。
「このままじゃ、埒が明かないな。」
相手は、こっちの様子を見ている。
「ジェノバ・・・。」
「何です?」
「右腕の操作権をお前に預ける。今から言う事をよく聞け。」
ハザードは、とっさに考えた作戦を話した。
「・・・・勝算は、五分五分ですよ?」
「それで十分。行くぞ!!」
「分かりました。」
ハザードはブーストダッシュで一気に間合いを詰める。
「甘い!!」
相手が奇襲に驚き、とっさにクレイガンを構えたが、
ジェノバの操作したエネルギーライフルで右腕ごと破壊し、相手にオーバーリミットを叩き込んだ。
そう、作戦とは、接近前にエネルギーを溜め、一気に間合いを詰める。
その間に攻撃を仕掛けられないように、ジェノバに右腕の操作権を渡し、迎撃をやらしたのである。
「ジェ・・・ノバ・・・。」
「え!?」
「どうした?」
「今、声が聞こえた気がして・・・。」
「気のせいじゃないか。」
「うーん、そうみたい。ごめん。」
ジェノバ、随分人間らしくなったな、とそう思いながら、今度は、メインコンピューターをパイルバンカーモードで破壊した。
「こちらハザード、メインコンピューターを破壊。帰還する。」
その連絡を受け、他のメンバーも帰還した。

「レイヴンめ、なかなかやる。」
「このままでは、我々の計画は・・・・。」
「落ち着け。」
「しかし・・・。」
「衛星砲は?」
「所定の位置に着きました。」
「よし、我々の力、人間どもに教えるぞ!!」
「了解!」
気配が消え、一つだけ残る。
「時の流れが、私の予想通りに動けばいいが・・・・。」
IBISはふと呟いた。
作者:カイルさん