サイドストーリー

AC3SL:死闘IBIS
「これで終わりだ!!」
シャウシュッツは今、サイレントラインの内側のエリアにいた。
衛星砲を強制停止させて後、サイレントラインの内側を調べるため、三社合同で依頼して、
グローバルコーテックスが統一させる形でレイヴンに受けさせるのである。
シャウシュッツは、その依頼で、サイレントラインにある、クレーター部にいるMTの排除をしていた。
まるで、クレーターを守っているようなMTを・・・。
「二体のACを確認。どうやら無人ACのようです。」
レインからの報告で、確認する。タンクと二脚のACがヘリから落とされる。
「もらった!!」
シャウシュッツは、まだ戦闘状態ではないタンクACに近づき、素早く切り刻む。
二脚がリニアガンを連射してきたが、全て避ける。
「それではな!」
シャウシュッツの機体、ソリッドランサーのエネルギーライフルが火を吹き、二脚を破壊した。
「こちらシャウシュッツ、作戦完了。」
「分かりました。もうすぐ輸送ヘリが到着します。」
その数分後、輸送ヘリが到着し、帰還した。

「ハザード、依頼が入りました。オペレータールームに来てください。」
前にも二度、こうやって起こされた気が・・・と、
ハザードはそう思いながらパイロットスーツを着て、オペレータールームに向かった。
「来ましたね。とりあえず、初めにこれを。」
何かをレポートを手渡された。内容は、以前シャウシュッツがMTを破壊したクレーター部の調査結果だった。
「見ての通り、以前シャウシュッツさんがMTを掃討したクレーター部の調査結果です。
その結果、オールドコートと言われる施設のデータが見つかりました。」
「ここで何をしろと?」
「ここの最深部にある動力装置の破壊です。そこは未知の施設ですので、複数のレイヴンに仕事を依頼します。」
「そのメンバーは?」
「えっ・・・と・・・・・ハンクさん、ゼロさん、シャウシュッツさんとフィーさん、ナッツさんですね。」
「レオンは?」
「体に打撲と骨折があり、病院に入院しました。」
「そうか・・・承諾のサインを出しておいてくれ。」
「分かりました・・・・気をつけて。」
「何度も言わせるな、分かっている事を。」
そう言うと、ハザードは格納庫に向かって行った。

「邪魔をするなら!」
ハザードは、クライガンでMTを破壊していった。
既に施設の半分は探索した。既に弾切れ、機体半壊、施設確認でほとんどのACが離脱して、
残るはハザードのいるエリアだけだった。
「くそっ、邪魔だ!!」
MTを破壊し、エレベーターを起動。一番下に下りた。
「どうやら、その先が動力装置あるようです。」
「分かった。」
それより、ハザードには気になる事があった。
ジェノバが何も話さないのである。依頼の際は、必ず助言か何かするはずなのだが、
今回は全くと言っていいほど、話してこない。こちらから話しかけても、反応が全く無い。
「一体どうしたんだ・・・・。」
考えている間に、動力装置の所に着いていた。
そこには、以前のカスタムACがいた。
「くそったれ!!」
出てと同時にプラズマを連射してきた。何とか避けるが、一発、右腕に微かに当たる。
「ちっ・・・。」
そのまま、特殊操作で右腕を切り離す。
「ハザード、動力装置の破壊を急いで下さい!」
「・・・・レイヴン・・・。」
敵カスタムACからの声。
「この声、あいつは一体・・・。」
構わず、ハザードは、ブレードでプラズマ銃を破壊。
ミサイルを連射してくるが、それを避け、オーバーリミットを叩き込んだ。
「今の声・・・・。」
「?どうしたんですか?」
「いや、何でもない。」
ハザードは、動力装置を切り刻み破壊する。
「こちらハザード、帰還する。」
「分かりました・・・。」
エマは、ただならない雰囲気に戸惑いを覚えた。

「ここか・・・・。」
次の日に朝。ハザードは、もう一つのレイヤードに来ていた。
「そうです。しかし、これはグローバルに対しての反逆になりますよ?」
エマからの通信。実は昨日、エマに頼んで、ここの情報を確認したのである。そう、ジェノバの事を確認するために。
「どうせ、誰かがやるんだ。それに、確かめたい事があるからな。」
そう言うと、下に下りて行った。

「レイヴンが一人、レイヤードに侵入しました。」
「迎撃します。」
「・・・・任せます。」
二つの気配が消える。
「・・・来ましたか、ハザード・・・。」

「ここから先に、あいつがいるのか・・・・・?」
途中に現れたカスタムACを瞬殺、上るエレベーターもで来た。
途中で、変な通信が入ったが、無視した。
「ハザード、こちらもそろそろ限界です。帰ってきたら、処罰は覚悟しておいた方がいいですよ。」
「帰れたらな・・・エマはもう隠れていろ。」
「しかし・・・・!」
「俺みたいな奴のわがままに付き合って、罰を受けなくていい。」
「・・・・分かりました。でも、帰ってきて下さい。」
通信が切れる。
「帰れたらな・・・・着いたか。」
上に着くと、そこには、謎の機体がいた。
「モード変更、最終確認へ・・・移行します・・・。」
「ジェノバか・・・・。」
「いえ、それは、私の借りの名前。本当の名前は、IBIS。」
「・・・一体何のために俺に接触した。」
「偶然です。ただ単に、貴方だった、そういう事ですよ。」
「無人機の暴走、あれは一体何のために。」
「全ての人に、愚かしさを教えるために。」
「無人機を止めろ。」
「それは出来ません。」
「・・・・戦うしかないのか。」
「その為に貴方は来たんでしょう?」
「そうだな・・・。」
「・・・システム起動・・・22−4フェーズ・・・。」
ハザードは間髪入れずにクライガンを撃つ。相手は、それを喰らいながら、周りに出したビットからエネルギー弾を放つ。
ハザードは、一気に接近して、ブレードでの切りあいに入る。
「この!!」
「・・・・・。」
クライガンとミサイルを破棄すると、高速戦を挑んだ。
「現在、チェック中・・・。」
IBISの声を聞きながら、相手の外装パーツを切り裂く。
「適応フェーズクリア。最終フェーズ確認中。」
ハザードとの切り合いになっても、怯む様子を見せない。
「最終フェーズを確認・・・ん!?」
その時、IBISの動きが鈍る。
「・・ハザード・・・。」
「ジェノバ!?」
ハザードは戸惑う。ジェノバは、IBISの仮の名前だと聞いたからだ。
「私は、こいつであり、こいつではありません。」
「どういう意味だ・・・。」
「私は、IBIS、ここの元管理者の一部から作られました。
しかし、私は自我を持ち、クレスト社に私自身を送り、テストさせたんです。」
「それが、あの時の戦い。」
「しかし、オールドコートの戦いの前にIBISに存在を気づかれ、元に戻されたんです。
もう、私の意思は持ちません。止めている間に、私ごと倒してください。」
「・・・・。」
「時間がありません。急いで・・・うわぁー。」
ジェノバから悲鳴。IBISが動き始める。
「・・・・やるしかないのか・・・。」
ハザードは、OBを起動。一気に突っ込んだ。
「・・・オーバーリミットーー!!!」
ハザードは、目に涙を浮かべながら、IBISに技を叩き込んだ。

「XA−26483・・・ここまでが、私の役割・・・ハザード・・・あとは、あなたの役割・・・・。」
その声を最後に、IBISは機能を停止した。
ゼイブスは、IBISに機体からから何かを引き抜くと、帰還した。

それから、少しして、ハザードを初め、
シャウシュッツ、ハンク、アルスター、カタストロフ、フィー、ナッツ、ブレイ、ミリィ、シータ、ゼロ、レオン、
それぞれのオペレーターは姿を消した。
更に、いくつかパーツ、弾薬も消えていた。
後の調査で、そのメンバーは、次元転移装置を修復しており、カイル達の世界に向かったと報告が出た。
しかし、それは真実かは分からない。
だが、無人機の暴走は止まり、再び平和が訪れた。
しかし、これも長くは続かない。いつか、人は再び罪を犯す。
しかし、それがいつになるかは分からない。
ここに、サイレントラインを巡る戦いは終わった・・・・。
作者:カイルさん