サイドストーリー

防衛は伊達じゃない!!


「あ〜もう飽きたぁぁぁぁぁぁ!!」

クレスト本社ビル前、1機のACがいつも通り立っている。
AC名「ENK」

「またか!?」

その隣にもう1機ACが、
AC名「ラグナロク」

「だってさ〜防衛の任務っていつも暇っ!!!なんで敵が来るの待ってなきゃいけないんだよ!!」

「それが任務。いつも言ってんだろ、少しは我慢しろよ…」

「うるせぇ!!俺はお前みたいにジッとしてられる性格じゃないの!!」

「…忍耐力…」

さらにビルの上にもACが
AC名「月光」
「お前は黙ってろ!!くそっどいつもこいつも!!!」

レイブン「コア」
思考能力が無いのでは?彼が依頼で訪れた場所ではいつもこんな噂が立つ。そんなレイブンである。
しかしその傍らレイブンとしては、かなりの強者である。
データベースには1000体のMT相手に特攻したという記録が残っている。
(しかしその先どうなったのかは定かではない…というより誰も知ろうとはしなかった…)
アリーナランクはB−4

「だからさぁ…あと少しだけだから…なっ?」

さっきからコアをなだめっぱなしのこのレイブン
「メフィスト」
愛と勇気と優しさを混ぜて出来たようなレイブン。
その性格のお陰か彼の周りにはいつも女性が集まってくる。それも少女から老婆まで年齢層が幅広い。
彼はそれを猛烈に迷惑しているのだが、優しさがものを言いどうしてもそれを口に出す事が出来ない。
悪く言えばお人よしである。
それは置いといて、任務中は一切集中を解かずつねに冷静である。失敗は今までカウントされていない。
射撃の腕は群を抜いて素晴らしい。
しかしうるさいのが側にいるとすべて駄目になる…
アリーナランクはB−6

「……」

暗い雰囲気をかもし出すこのレイブン
「日光」
単独行動が好きな1匹狼。
暇を見つけては修行をし、パイロットとしての腕を磨いている。
クールな性格で口数も少ない。
最強を目指し、いつかはこの世界を我が物に!!という野望を抱いているが、一切それを口に出さない。
話す相手がいないのだ…
アリーナランクはB−1

会話からも分かるように彼等はクレスト本社ビルを防衛している。
ここで1つ疑問が生まれる。
コアはとても防衛を嫌がっている。それが嫌なら受けなければいいのに、旗から見ればそう思うでしょう。
なら何故受けたのか?違うんです…彼は受けさせられたのです。
何故って?専属レイブンだからです。
あと1つ訂正しておきます。彼じゃなくて彼等です。

「ったく専属なんかならなきゃよかった!!」

「今更そう言うなよ…いつものことだろ急な集合がかかるのは」

「……」

「でも集合のときはいつも防衛じゃねぇか!!しかもいつも何も来ねぇ!!」

「もしもの事を考えたからだろう…?」

「もしももくそもねぇの!!ビルの前でず〜っとじっとしてる俺等の身にもなれってんだ!!!」

「……」

いつもこんな調子である。
しかし今日だけは「いつも」ではなかった…

「だいたいな……ん?」

ピピッ
突然本社から連絡が来た。

『レイブン、付近にACの反応を確認した。発見しだい排除を頼む。』

「マジか…?マジなのか!?よっしゃぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!」

「防衛始まっての初出現だな…」

「……」

それぞれのリアクションが終わったあと、全員のACに一斉に灯が灯る。
ドガシャーーーン!!
と同時に目の前のビルが倒れてきた。

「んなもんこいつで!!」

コアは肩の大型エネルギーキャノンをぶっ放した。
ジュシュアーーーー!!!
一瞬でビルは灰と化した。

その向こうに1機のACが立っている。
不気味に青光りしたその機体は、何か邪悪なものを放っていた。

「さあ!!パーティーの始まりだぜ!!」

いきなりコアが特攻した。
(これも後に彼の噂となるだろう。)
ズガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!
マシンガンが火を吹く。
ズガン!!!!
同時に投てき弾も発射された。
ガゴゴゴゴゴゴバギャ!!!!
見事に命中!!!!
ACはその場に崩れていく。

「はっはっはぁ!!手応えの無ぇ奴だったぜ!!!!」

勝ち誇った台詞をはきながら、コアが帰ってきた。

「ざっとこんなもんよ!!!さぁ終わり!!」

すると突然メフィストが

「おい後ろっ!!!」

「あん?うおっ!?」

振り向いた時にはもう遅かった。
ズガッ!!
ENKの背から煙が上がっていた。

「くっ…」

発射された方向を向く。そこは先ほど倒したACの残骸があるだけのはずだった。

「な…何!?」

確かに残骸はあった。しかしその上に大破したはずのACが…

「もう1機隠れてやがったか!!!」

すると日光が

「…レーダーを見ろ…」

「んなもん見なくてもあいつを倒しゃぁ終わりだろうが!!!」

ガチャ
体勢を立て直し先ほどと同じように特攻をかける。

「見てろっ!!今度こそ!!」
ズチャ
エネルギーキャノンを構え

「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

放った。
ジゥシュアーーー
ビルと同じようにACが灰に変わった。

「今度こそ!!!」

一応確認のためコアはレーダーを見た。
そのとたんコアは眼を疑った。
レーダーにはACの反応がまだある。しかも数が半端じゃない。
前方を見ると、先ほどと同タイプのACが無数立っている。

「なんだこいつら!!!いつの間に!!!」

「…さっきからずっとレーダーに映ってたよ…」

「…馬鹿が…」

2人に言われ、コアは赤面した。

「う…うるせぇ!!!お前らが知らないと思って、レーダーを確認させようとしただけだ!!!」

素直に失敗を認めないのも彼の特徴だ。しかし少し無理のある言い訳だ…

「…俺の忠告を聞かないからだ…」

「俺に恥をかかせやがって!!!手前ら皆殺しだぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

コアは日光の言った事など聞いちゃいなかった。

「完璧に逆恨みだな…まあどうせ敵だからいいけど…」

「……いくぞ」

3機は行動を開始した。

「おらららららららららららららら!!!!!!!!」

コアは進歩なく特攻&乱射であった。
だが確実に敵を倒している。
その反面周りの建物や道路などが、彼が通るたびに瓦礫になっている事は気にしないでおこう。

「これも依頼なんだ。悪く思うな!!」

鮮やかに地を駆けながら確実に敵を倒すのは「メフィスト」

「あっ!!」

敵の外れ弾がビルに当たる直前。
ズガガガガ!!
マシンガンでそれを撃ち壊した。しかも1発も無駄弾を撃っていない。
たはり噂に違わない最高のガンナーである。

「ふぅ……」

こういう所にもお人よしさが現れている。

シュン……
複数のACの中を1つの黒い影が通り過ぎる。
……ズ
1対のACの体がずれる。つられたように次々ACの体が斜めにずり落ちる。
バゴン!!バゴン!!バゴン!!バゴン!!
同時に爆発した。
爆煙の中1機のACの頭にブレードが突き刺さっている。
そしてそのACは縦に真っ二つに割れた。
ブレードの付いた腕が見える。そして煙が消えその姿が現れる。
月光であった。

その後も3機は順調に敵を破壊していった。
そして残り数機になったあたりで。

「おっしゃあ!!後は俺がまとめてふっ飛ばしてやる!!!お前らどけ!!」

「おいっ!!街が壊れるだろうが!!!」

「……」

エネルギー砲にエネルギーが蓄積される。

「しょうがない…」

メフィストと日光はコアの後ろに回った。

「消し飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええ!!!!」

ジュシュアァァァァーーー!!!!


一気にAC部隊は消滅した。
後に残ったのはビルに開いた巨大な穴だけだった。

「終わったぜ!!!!」

「ああ…でもこの被害総額は凄まじいぞ…」

「……」

確かに酷い。が、コアにとっては知った事ではない。

「よし!!これでホントに終わりだな!!」

「任務終了か…」

「…帰還する…」

クレスト社から報酬を受け取った3人は帰路に着こうとした。

「あいつら一体なんだったんだ…?」

「どうでもいいじゃんそんなこと。金もたんまりもらったし♪防衛もいいもんだな♪」

「……」

報酬に夢中なコアにそんなこと考える気は全く起きなかった。

「じゃ!!俺はかえるぜ!!せいぜい命を大事にな!!まぁお前らを倒せるのは俺だけだがな!!」

「お前こそ。また特攻してやられないようにな。今度会う時までには思考能力を少し上げとけ。」

「……」

そして3機のACはそれぞれの帰路へついた。
何だかんだ言っても、同じ業者の専属なのだ。仲間なのだ。
また1ヵ月後…同じ場所で。







ジジ…ジジ…
無数の残骸の山から
『ガ…ガガ……ツヨスギル力…ノビスギル力…ケ……ス…』

作者:エマイルさん