サイドストーリー

第一話 始まりの時
四人は、次の日から早速依頼を受け、それぞれの依頼場所へと向かっていった。
楚良は、工場内に立てこもっている作業員達の排除、エクレールは、ハイブリッジを占拠しているMTの排除、
サカタインダストリィとオルテガは、共同で輸送中のパーツの奪還に向かっていた。
それぞれが依頼を終えて帰ってきたのは、夕方4時ごろだった。
「いやぁ〜。今日は、初めての依頼だったけど結構いい感じだったぜ。依頼主も満足してたみたいだし。」
「そうじゃなきゃ、依頼がこないだろーが、オルテガ。でも、この調子で着々と依頼を進めていきたいねぇ。」
「なぁ、今日さ、アリーナが行われてるって知ってた?」
「何それ。全然知らなかった。もう始まってるのか、楚良。」
「いや、夕方5時から開始だって。今から行けばちょうどいいかも。みんなで見に行こうよ。」
「ああ。そうだな。アリーナってのがどんなのか気になるし、みんなの戦い方も見てみたいしな。」
「そうと決まれば会場に直行だー!」
四人は、部屋をでてアリーナの会場に向かった。会場内は、人がたくさん集まっていた。
「クラインに、ナタラージャ、イオそれにオメガも居るぜ。トップランカーも揃ってるねぇ。
やっぱみんな見に来るんだなぁ。あ、あそこの席空いてるから座ってみようぜ。」
サカタインダストリィが見つけた席にみんな座って試合が始まるのを待っていた。
そして10分ぐらいしたらアナウンサーが大きな声で試合の説明をしだした。
「さー、始まりました。本日のアリーナ。今日は、夕方の戦いということでいつにも増して観客が多いです!
では、本日の対戦は、シリウスVSガンナーです。
最近二人ともメキメキと強くなってきて、この勝負で勝った方がC−1となり、Cランクの代表となります!
さぁ、この戦いは、見ものです!では、そろそろ時間が来ました!では、レディー・ゴー!!」
「こちらガンナー。ステレススナイパー、出る!」
「こちらシリウス。オールナイト、出る!」
二人の登場と共に歓声がわいた。この二人の名勝負を見にわざわざ泊りがけで来ている観客も少なからず居た。
他にもファンの人たちも騒いでいたが、トップランカー達は、冷静にその試合を見ていた。
「すごいなぁ。てかうるさい。なんでみんなこんなに騒いでるんだろう。」
「しゃーないよ。だってこの試合でCランクの代表が決まるんだからさ。いつか俺たちもあんな風に試合をするんだろうな。
そういやぁ、こんなかで一番強いのって誰?」
「う〜ん。みんな同じくらいじゃないのかなぁ、そう思うだろ、オルテガ。」
「まぁ、だってあんまりいいパーツ持ってなし、腕だって昨日からレイヴンになった俺たちじゃあんまり変わらないよ。」
「そんなもんかなぁ。はやく自分の機体を考えたいなぁ。」
そんなことを話している間に試合は、激しさを増していた。
有利に見えるシリウスだがガンナーは、後半に強く、特にステレスの使い方は、一級品だ。そして激戦が終わり試合が終わった。
APを132を残してシリウス勝利した。この勝負結果は、共にほぼ互角であることを示していた。
戦いが終わり、第二回戦、第三回戦と始まって、四人は、夢中になってその試合を見ていた。
 
そのころ、シルバー・タイラント社で、重役会議が行われていた。
「では、一ヵ月半後に下水場にACを誘い込め。どんなやからでも構わん。ついでにあいつも出せ。
あいつに負けるようじゃグローバルも終わりだからな。そのときは、俺が同行する。いいな。」
「かまわんが、派手にやるなよ。おまえの強さは、半端じゃないからな。」
「ああ、分かってるさ。それとその後は、戦争の始まりだ。シルバー・タイラントの強さをグローバルに教えてやる。
では、これで会議を終わる。各自行動を開始してくれ。」
「了解。インフェルノ。」
重役達が出て行ったあと、インフェルノの笑い声がその部屋に響いた。
作者:テロメラーゼさん