サイドストーリー

第五話「罪を償う者」
「何であんなに急斜面なんだ?」
「先生から確か聞いた事がある。昔、企業の争いでなったとかって先生が言ってたな」
「ふ〜んなるほどね」
トゥールは訳が分からなかったが納得した。
「まあ、それよりお使いが大事だ。急いで行こうぜ、アリュマージュ」
トゥールは行こうとしたが、止められた。
「おい、待てよ。ここにタウンマップがあるけど見ないか?」
「どれどれ」
「北がムラクモ、南がクローム、東がザムシティ、西北が地球環境再生委員会、南西がケミカルダイン
そして、この第三地区の中心部にあるのがレイヴンズネスト・・・・一番気をつけないといけないのがザムシティだな」
アリュマージュが溜め息をした。
「何で気をつけないといけないんだよ?」
「ああ、それはなザムシティには、ストラグルとイミネント・ストームっていう武装集団が時々来るんだ。
だから、気をつけないと危ないって事さ」
「ふ〜ん、そうなんだ」
トゥールは納得した。
「それじゃ、買い物行くぞ!!」
「よっしゃ、行くか」
アリュマージュが走ろうとした時、トゥールは路地裏から声が聞こえてきたので止まった。
「おい、行くぞ!」
「しーっ、静かに!」

「ちゃんと金は持ってきたんだろうな」
「あ・・・・・はい・・・・」
トゥールは静かに路地裏に近づいた。
「速く出せよ。それともねえのか?」
「そ、そんな事はありません!!少しですけど、・・・はい」
「本当に少ねえな」
「まあいいか、次はこの倍を持って来いよ」
「そんな無理ですよ!!それでも頑張って集めたのに・・・・」
「テメーは俺に文句いってんのか?」

「おいおい、危ないんじゃねえのか?」
トゥールはドキドキしながら見ている。
アリュマージュはトゥールの肩を叩いた。
「トゥールやめろよ。関わるのはごめんだぜ」

「金払えねんじゃもう役にたたねえな。おいテメーら出て来い」
「何だどうした?」
痩せている奴と、背が高い奴と、太っている奴が出てきた。

「ちっちゃいの弱そうだな〜」
「きっと、ここのギャング団だな」

「テメーら、コイツを可愛がってやれよ」
「いいぜー」
「や、やめてよ」
「おい!!ちょっと待て!!」
トゥールは話しに割り込んだ。
「何だテメーは?」
「俺は名乗る者の様な奴じゃないんでな」
トゥールはかっこよく決めた。
「邪魔をするんならまず貴様から可愛がってやるテメーらやっちまえ!!」
「まず俺から行くぜ!!」
小さい奴が出てきた。
「手加減はしないからな」
「手加減されちゃあ面白くないもんな〜」
トゥールはそういうと拳を構えた。
「このーー!!」
「ひょいっとな〜」
トゥールは攻撃を避けた。
「えぃ!!」
トゥールは回し蹴りをくらわせた。
「ぐはっ!」
「まずは一人目終わりっと」
トゥールは手を叩いた。
「次はどいつだ?」
「ふふふ、後ろが甘いね」
トゥールの背中に衝撃がきた。
「ぐっ!!」
トゥールはその場で倒れた。
「くっ!めまいが・・・・」
「弱すぎだな」
「・・・・・」
トゥールはそのまま気絶した。





「兄貴・・・・大丈夫?」
「おい、トゥール起きろ!!」
「あ〜よく寝たぁ」
「良かった大丈夫で」
「あ、あれ?君はさっきの・・・」
「あ、どうも初めましてファナレっていいます」
「あ、どうもトゥールビヨンだよろしく・・・・ってええ!!何でここに君がいるの?それにここ何処?」
トゥールはかなり動揺した。
「ここは僕の家ですから安心してください」
「ったく、お前がやられたから俺があいつらを叩きのめしたんだぞ」
「え?俺やられたっけ?」
「ええそうですよトゥールさんは背後をバシッと叩かれたらそのまま気絶してしまうんですから」
「情けないなトゥールは・・・・」
アリュマージュはため息をした。
「だってさぁ、うしろから来るとは思わないだろ」
トゥールは言い訳を言った。
「おい、それより卵を買ってこないと!!」
トゥールはベッドから跳ね起きた。
「ああ、それならもう買ってきたぞ」
「ええ!!俺が寝ている間に?」
「はい、そうですよ。だって爆睡してたので起こすのも悪いと思って・・・」
「よし、それじゃあ帰るか」
「そうだな、先生も心配していると思うし」
「もう、行かれるんですか?」
「卵を買うだけなんだ」
「そうですか・・・・それならまたここに来て下さいね」
「オッケー!!また来るよ」
「時間に余裕があったら来る」
二人はそういうとダッシュで家に向かった。


「ハアハアハアーー!!」
「ふう、なんとか時間内に間に合ったようだな」
「師匠は何処に居るんだ?」
「多分、自室にいるんだろ」
「それなら師匠に残ったお金渡してくるな」
トゥールは急いで階段を上がった。

「どうやらあの方も来るようですよ」
「・・・・分かった・・・決着をつけよう」
「それでは報酬を先に渡しときます」
「ああ、敵の数は分かるのか?」
「はい、どうやら小規模のようです」
「そうか、俺はもう乗らないと言ったがあいつとの決着もあるからな」
「それではまた・・・・」
「ああ・・・・」

トントン

「師匠・・・・」
「もう帰ってきたんだね」
「さっきのはなしはどういう事ですか?」
「・・・聞かれてしまったようだね・・・・」
「すみません、立ち聞きしてました・・・・」
「どうやら、この街が戦場になってしまうようです・・・」
「どういう事ですか?」
「君達は地下室にいなさい。そうすれば安全だから」
「師匠は決着をつけるんですか?」
「そうだよ・・・因縁のあるやつとね」


「暗いなこの中・・・・」
「しょうがないだろ戦いが終わるまで出ちゃ駄目だっていわれてるんだから」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

「どうやら始まったらしいぞ」
シーン

「ありゃ?静かになったぞ?」
「もう大丈夫なんだろ?外に出ようぜ」
「そうだな出るか」

カチャ

地下室の扉を開けて二人は驚いた。
「ま、街が・・・・燃えている」
「そんな・・・」

ガキィィン

「何だこの音は?」
「あっちから聞こえてきたぞ行ってみるぞ」
「あ、おい!!ちょっと待てよ」
近づいてみたら二機のACが戦っていた。

「なぜあの時、助けなかったんだ!!」
『・・弱いものは死ぬ・・・ただそれだけのことだ』
「お前は昔から変わってないな!!」
『お前もだろ?昔の事をまだ言っているお前がな』
「くっ!!人の命の重みを知れぇぇ!!」

ババババババ

『ふっ・・・・』
「昔の時と同じ動きをしている!!」
『それはだな、俺は強化人間になったからなんだよ!!』
「何!!」
『これでもくらえ!!』
ブゥン

「レーザーブレード光波だと!!」

バァン
「く!!なんて強いんだ・・・」
『ふふふふふ、ははははは、ハッハハハハ』
「こいつ!!狂ってやがる」
『誰も俺を止める事など不可能だ!!』
街に攻撃を加えている。
「このままだと街が・・・・やめろ」
『はははははは、皆死んでしまえ』
「こうなったら動きをとめてやる」
ガシャャャン
『く!!何をするんだアンプルール!!』
「これ以上、貴様を野放しにはできないリールの所に一緒に行こう・・・・」
『貴様はなぜこんなに弱くなったんだ・・・・』

「まさか!!師匠!」
「トゥール君にアリュマージュ君!何をしてるんですか早くここから逃げなさい!」
「そんな事はできないよ師匠」
「分かった先生」
「何で止めないんだよアリュマージュ!!」
「俺は死にたくないからな」
「すまない・・・君達にはまだ生きてもらいたいのだ」
「どうゆう事なんですか師匠!!」
「私は永く生き過ぎたんだ・・・さようならトゥール君、アリュマージュ君・・・・」
『強化人間の力を甘く見ないほうがいいぞ』

「これでやっとリールのところにいける」
バァァァァァァン

「うぁぁぁぁ!!」
「トゥールッ!」

二人は違う場所に吹き飛ばされた。




「トゥールさん大丈夫ですか?うなされてましたけど・・・」
「あ、ああ大丈夫だいつもの事だ・・・・」
「それにしてもよくあのMT達を全部破壊しましたね」
「それが全く記憶にないんだ・・・・」
「無意識に倒したんですか?」
「多分な・・・・・それよりファナレここは何所だ?」
「ここは医務室ですよ廃校になった学校の」
「報酬はもらったか」
「はい、ちゃんと貰ってきましたよ」
「俺達はこの腐った世界を調査するんだよな」
「そうですよ、その為につくられたんですからこの調査団はね」
「でもな、二人だけってのが、むなしいな・・・・」
「そうですね・・・そういえばアリュマージュさんはあれから姿を見てませんからね」
「そうだな・・・まあ何とか生きてんだろうさ」
「そうですよねいつか会える事を願いましょう」
流れ星が一つ、星空を引き裂く様に通り過ぎていった・・・・・。




       一言
ふう、色々と考えるのは多いくせに覚えている事が少ない^^;
今年もいい年でありますように・・・― ―
これからどんどん書こうと思いますので応援よろしくお願いします^^
作者:カトルさん