終戦
要塞を落としたそのときの8人のレイヴンは帰還した。
「しかし無茶苦茶なことしてくれたな〜」
「いきなり核や衛星砲使うなんておかしいですよ」
「俺らを消すつもりだったとか?」
「レイヤードにスパイが入り込んでるならしてくるんじゃな〜い?」
「まあ、その話は施設に着いてからだな」
「ってかもう終戦じゃないのか?本拠地ぶっ壊したし」
「首謀者もわからずじまいかよ〜」
施設に着くとACの修理が行われた。
そのとき緊急通信が入った。発信源はレイヤードからだ。
『至急手の空いているレイヴンはレイヤードに帰還せよ!未確認部隊の襲撃を受けている!繰り返す!
至急手の空いているレイヴンはレイヤードに帰還せよ!未確認部隊の襲撃を受けている!』 そこで通信は終わった。
「帰還しろって言ったってどこにすりゃあいいんだよ」
「とりあえずGCのちかくじゃないのか?」
「行ってみるか」
各レイヴンが自分のACに乗り込んで準備をしているとプロフェッサーMが現れた。
「ゼロ、お前のラグナが直ったぞ。そっちで行くか?」
「そっちで行く…それに、あんまり無茶苦茶なもん作ってんじゃない」
「じゃあこれで最後にするかの…」
「最後ってまだ何か…」
「な〜に気にするでない。AIと自爆装置じゃ」
「……」
9機のACがエレベータに乗り込んだ。…9機?
「なんでゼロのACが2機あるんだ?」
「あれか?あの老いぼれじーさんが作ったAIが乗ってるんだと」
突如大音量で通信が入る。
『誰が老いぼれじゃ!!』
「うわっ!?聞いてた!?」
『まあいい、そいつはわしの傑作だ。そいつの運用試験もかねておる』
「実戦でテストするなよ・・・・」
「ついたようだぞ…」
エレベータが着いた扉が開くとそこは風景が一変していた。市街地があったはずが瓦礫と焼け跡、機械の残骸が散らばっていた。
突如巨大なレーザーがあたりをなぎ払う。
『熱源の反応を確認。上です。』
「遅いって」
上を見るとそれはいた。ACよりもはるかに大きく、赤と黒のカラーリングの異形の機体。
「どうやらあいつがやったみたいだな」
「派手にやってくれるね〜」
突如その機体から通信が入ってきた。
『まだいたか…ここで終わらせてやる。このセラフでな!』
セラフはミサイルを発射した。
「あいつ独り言言ってるよ。だいじょうぶか?」
「さあな、解ることはミサイルが来てるってことだな」
回避行動のおかげで全てのミサイルはむなしく地に当る。カイルとクリスが上空にいるセラフに向けてミサイルを撃ちだした。セラフは動かない。
「よっしゃ!直撃!」
しかし予想に反してミサイルは外れた。形が変わると凄まじい速度で移動しミサイルを避けた。そして接近してきた。
「突っ込んでくるしか能がないのか!」
サイラス、シリウス、カトルがチェインガンとマシンガンをセラフに叩き込む。しかし当っても効いている様子はない。
「この化け物がっ!!」
フィーのカラサワもそれほど効いてはいない。セラフがクリスの前にくると突然変形しブレードでなぎ払った。
「きゃあぁぁぁぁ!!!」
腕の中のミサイルに誘爆したのとブレードではじかれたのでクリスの機体が吹き飛んだ。
そのままビルの残骸に直撃すると動かなくなった。
「クリスっ!!クッ…このぉぉぉぉ!!」
「まずい!シリウスが切れた!」
「どうすんだよ!?」
シリウスはオービットを排除しOBを起動させるとマシンガンを撃ちながら突っ込んで行った。
「ようは援護すればいいんだな?」
ゼロとそのAIはショットガンでセラフを牽制する。
「くらえぇぇぇ!!」
シリウスがセラフにブレードをたたきつけた。ブレードで止められ凄まじいエネルギーが当りに撒き散らされる。
セラフの体の4箇所から銃口が姿を現した。
「!?シリウス!避けろ!」
「くっ!?」
飛び退った刹那怒涛の量の弾丸が先ほどまでいたところに突き刺さる。
「ひゅ〜い。何とか避けたな」
「あいつ、ぶっ殺す!」
「シリウス、落ち着け。まだ死んだ訳ではあるまい」
「いったん隠れるぞ」
瓦礫と化した建物の影に隠れた。
『くそぉぉ!どこにかくれたぁぁ!?』
「あいつバカか?レーダー見りゃわかるだろ?」
「まあ、そのほうが好都合だがな」
『どこだぁぁ!』
セラフはいきなりレーザーを連射しだした。あたりにエネルギーの爆発が起こる。
セラフはレーザーを撃ちながら移動している。そのうちにサイラスとジェットの隠れているそばに来た。
「食らえよ!」
2人はセラフが通り過ぎてからパイルバンカーで殴りかかった。そのパイルも両方命中。セラフはビルに叩きつけられた。
『おのれぇぇ!!』
セラフはブレードを振った。
「んなとこで当るかよ!…な!?」
しかしブレードから光波が発生しサイラスの右腕を斬りおとす。
「にゃろう…やってくれるじゃね〜か・・・」
「サイラス、下がれ!」
ジェットがロケットをセラフの頭部に向けて撃ちだした。弾は命中し動きが鈍る。
「食らえよ!」
そこにオーバーリミットさせた両手ブレードで斬りかかる。
『なにぃぃぃ!?』
セラフの腕が斬りおとされた。しかしそれと同時にブレードの使用が出来なくなる。
「いまだ!」
カトルが斬りかかる。堅く澄んだ音がして何かがはじけた。
「ショーテル折れてるじゃん!」
「よし取った!」
カイルがセラフの後ろに回りこんだ。
「Plesent for you」
ゼロ距離でライフル、投擲銃、EOを連射した。突然変形しゼロ距離射撃を回避した。
「ちっ!あと少しだったのに!」
「弔い合戦だぁぁ!」
「まだ死んだとはかぎらんだろうが…」
ミサイルが降り注ぐ中シリウスは接近して斬りかかった。しかしブレードで受け止められる。
「しっかり抑えてろよ!」
サイラスとフィーが銃火器でセラフを狙い打つ。
しかし装甲にダメージはほとんど入っていない。
「仕方ない、あれを使うか…」
「ゼロ、お前のラグナが直ったぞ。そっちで行くか?」
「そっちで行く…それに、あんまり無茶苦茶なもん作ってんじゃない」
「じゃあこれで最後にするかの…」
「最後ってまだ何か…」
「な〜に気にするでない。AIと自爆装置じゃ」
「……」
「みんなを一旦あいつから放せ!自爆装置で吹っ飛ばす!」
「なに考えてんだお前?」
「もう両手ブレードも使えない!いいから早くしろよ!タイマー入れちまったぞ!」
「解った!全員退避だ!死ぬぞ!」
「あれがそれでも動くようならありったけ弾打ち込めよ」
セラフにACを取り付かせた。
『貴様何を考えている!?まさか…」
「3…2…1…0」
セラフは爆発に飲み込まれた。
「やったか!?」
「まだ動いてる!」
全員残った弾を撃ちこんだ。爆発のダメージで外装が弱っていたためセラフは動かなくなった。
「あ〜あ ランカー1人死んじまったな〜」
「クリスはどうなったぁぁ!」
「レスキュー班がきたけど生きてるってさ」
「良かった生きててのか…」
「ところで誰が死んだんだ?」
「そりゃ〜ゼロおまえだって…うえぇぇぇ!? なんでいるんだあんた!?」
「幽霊か!?」
「成仏しろよ!」
「みんなびびってるぞ…」
「しかしなんで生きてたんですか?自爆させて跡形も無かったのに」
「いつ俺が自爆した?自爆したのはおれのAIだぞ?」
「こっちのACにのってたのか〜」
「まあ一件落着だな」
「よっしゃあ!これから飲み行くぜ!」
「まぢか?」
「何故俺が…」
「俺は行くぜ!」
「私も〜」
8羽のレイヴンは形の残っている街並みに消えていった。
今回の首謀者はレイヤード評議長のレイでした。彼が捕まった以上戦乱が続くことは無いでしょう。
あとがき
や〜終わりました。やっとね〜くそつまらない自分のSSを読んでくれた方ありがとうございました。しかも中途半端な終わり方…
最後に質問がたくさん(0通)あったのでお答えします(大嘘)
プロフェッサーMのMは何か!?実はマッドサイエンティストのMでした。
それではさようなら〜
作者:ZEROさん
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