烏羽ばたく時
管理の呪縛から解き放たれた人類は、地上という新たな繁栄場所を手にした。
そして長い年月が過ぎ………
宇宙世紀0074
人類は最大の危機に陥っていた。
人口の増加にともない、食料不足、資源不足が発生。
そして人々が住むための場所をもう開拓する事が出来なくなってしまった。
このままでは人口過多により人類滅亡は確実の出来事である。
この事態を解決するべく、政府は密かに始動していた極秘プロジェクトを国民に発表した。
『人類火星移民化計画』
すでに火星は人が住める環境へと開拓されていたのだった。
そして政府は人口のバランスを保つべく、人類の半数近くを火星へと移民させた。
これにより人類の滅亡は回避され、火星政府が生まれた。
宇宙世紀0075
火星の住民、彼等は『マーズパイオニア』と呼ばれ、地球とは別にその文化を発展させた。
そして一人の独裁政治家が現れた。
『ファナウス・クスト』
彼は火星のありとあらゆる国家を軍事力により我が物とし、ついに火星の支配者とまでなった。
その後、彼の死後はその子孫がそれを引継ぎ。クスト家による支配は続いた。
そして4代目『ヒューゼイン・クスト』の時、彼は地球政府に火星国家自立を求めた。
だがそれは承認されなかった。
だがそれで彼は諦めたわけではなかった…
宇宙世紀0076
火星国家樹立のため、火星政府は『クスト帝国』を名乗り地球政府へ独立戦争を仕掛けた。
技術の差からか、戦況は地球政府が不利な状況が続いていた。
ジリリリリリリリリリリリリリ
けたたましい目覚まし時計の音で僕は目覚めた。
「う~~~~~~ん………」
大きく伸びをした後、洗面所で洗顔をし歯を磨き、そして朝食を取るため下へ降りた。
「あらジャスティおはよう」
「おはよう母さん」
席に座る。
「早く食べちゃわないと学校に遅れるわよ」
「分かった」
早々と朝食をたいらげ、急いで着替えた。
ピンポーン
(もう来ちゃったか……)
「ほらジャスティ、早くしなさい」
鞄を抱え一目散に階段を降りた。が途中で脚がすべり。
ドンドンドガラシャーー!!!!!!
見事に回転しながら落ちてしまった。
「キャッ!!」
誰だっていきなり目の前に人が転がり落ちてくれば驚くはずさ。
その驚き主
「ジャ…ジャスティ……大丈夫?」
「ああ大丈夫…宇宙が見えるような気がするけど…」
心配そうな眼でこちらを見ているこの女性。
(女性にはちょっと早いかも…)
幼なじみのユネ・シーン。
いつも一緒に学校へ通っている。
性格は穏やかで、優しく、いつも真面目ないい子である。
「ホントに大丈夫?」
「ああさっきの事?大丈夫、大丈夫」
「ほんとそそっかしいんだから……」
その後宿題の話やなんたらを話しながら学校へと向かった。
そのまま学校へ行きいつも通り授業を受けるだけだった。
途中あんな事にならなければ……
「ん?…なんだあれ?」
森の向こうに建物が見える。
「あれは軍事施設よ。そんな事より早く学校行きましょ」
「……ちょっと見てくる!!」
「あ!!ジャスティ!!!……もう知らない!!」
森を抜けると確かに軍事施設があった。
ちょうど何かの兵器を運んでいるらしく、巨大なトレーラーの上に何か乗っている。
「なんだろ…よ~っし…」
意外にもいとも簡単にフェンスから進入できた。
「さてさっきのは…と」
倉庫にしまわれていると見た僕は、こっそり貨物の影に隠れながら徐々に倉庫へと近づいた。
あとちょいってとこで…
ズガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!
いきなり大きな音が聞こえてきた。
「何だ!?何が起こった!!!!」
司令官らしき人が叫んでいる。
「クストACの襲撃です!!!」
(AC?何だそれ?)
「く…大至急防衛部隊を出せ!!!!あれを壊させては絶対にならん!!!!」
あれとは先ほど倉庫に格納されたあの兵器の事であろう。
しかしACとは…
ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!
なおも攻撃は続く。
ズガーーーーーーン!!!!!!!!!
運搬中の兵器が次々に破壊されていく。
(これはマズイな…早く逃げなきゃ)
そう思いくるりと後ろを見たときだった。
ガシュン
そこには大きな足があった。
上を見上げる。とそこには巨大な人型の何かが聳え立っていた。
「う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」
一目散に僕は逃げ出した。何故かあれがある倉庫に向かって。
ガラガラガラ
そこには案の定先ほど見た兵器が置いてある。
遠くからでは分からなかったが、トレーラーにこう書いてある。
「……ACNo03アルガイン…こいつの名前か?」
僕ははしごを上り、こいつの上に乗った。
するとそこにはハッチがあった。
近くのボタンを押してみる。すると
プシューーーー
ハッチが開いた。その中を覗くとそこには操縦席といわれるものがあった。
好奇心でそれに入ってみる。なんとなく赤いボタンを押してみた。
ウィィィィィィィィィィィン
電源が入ったらしく、いたるところが光りだした。
「動いちゃったよ…どうしよう…どこかにマニュアルは…」
席の下に紙が落ちている。なんて運がいいんだろうか。それはマニュアルだった。
「ええ~何々…人型白兵戦兵器アーマードコア…ACはその略か!!で起き上がり方は…こうか?」
ガシュン、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「よし出来た!!!」
昔からメカいじりが好きだったお陰か、アーマードコアはいとも簡単に動き出す。だが…
ガゴン!!ガラガラガラガラ
背が高いためかたつと同時に倉庫を突き破ってしまった。
「やべっ…まいいか…」
そして周りを見るそこには、軍人が集まっていた。
「一体誰が動かしているんだ!!!」
「いえ分かりません…」
とりあえず挨拶しといた。
『心配要りませ~ん、仲間ですから』
「あれが見えんのか!!!!お前の乗っているそいつは今狙われているんだぞ!!!!」
指差す方を見るとそこにはさっき見た巨人が立っている。いやACが…
『隊長!!敵ACが動き出しました!!!!!』
『うろたえるな…我々は3機、あちらは1機。勝負は見えている』
3機のACの眼が光る。
『目標はあのAC。かかれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!』
同時に3機のACはジャスティ操るアルガインにマシンガンを発射した。
ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!
見事に命中し煙がACを覆う。
『決まったな。任務完了だ。帰還……何!?』
煙が消えるとそこには無傷のアルガインの姿が。
『な…馬鹿な!!!無傷だと!!!!』
「ああ~驚いた…いきなり撃ってくるなんて…次はこっちの番だ!!!!」
ジャスティは銃兵器発射をマニュアル通りに動かした、つもりだったが…
ブゥゥゥン
間違えてブレードを使用してしまった。倉庫をぶっ壊しながらアルガインが腕を振りながらクストACへ突っ込んだ。
ジュシュア!!!!
見事それはクストのACを真っ二つに斬った。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!』
バゴーーーーーン!!!!!!!!!!
敵は爆破した。
「あれ?ブレードか。間違えたけどいいや。」
『よくもアーツェンを!!!!!』
1機のACがジャスティに襲い掛かる。
「うわっ!!!ええ~と…これだ!!!!」
シュアーーーーーーー
アルガインは空へ跳んだ。
「成功!!!!今度こそ!!!!」
空中で銃を構え下にいるACめがけて銃を発射した。
バシュン!!!!
真上からの攻撃を受け、クストACの脚部が吹き飛ぶ。
『バイン!!ここは一旦撤退だ!!!俺の肩につかまれ!!!』
2機のACが逃げ出した。
「逃がすか!!!!」
2機に目掛けて銃を乱射した。が初心者のクストがいくら撃ったところで当たるはずも無く。まんまと逃げられてしまった。
「く……」
くやしがっているところに声が聞こえた。
『そこのパイロット!!!!早く機体から降りたまえ!!!!』
(どうしよう…殺される事は無いよな…)
どうしようもなくジャスティはACから降りた。
「君があれを動かしたんだね?」
「はい…」
「過去何度もあれの機動テストをしたが1度も成功した例が無い。だがきみはあれをいとも簡単に動かした。」
「スミマセン……」
「君が良ければなんだが、我が地球防衛軍『アースセイバー』に入隊しないかい?」
「え?……」
「今我々はこの人型兵器『アーマードコア』を動かせるパイロットを探しているのだが、なかなかいなくてね…君のような人材は是非入隊して欲しいんだ。」
「急に言われても…それに無断でここに進入したんですよ?」
「いやそのことはいいんだ。君がいなければ我々は死んでいたかもしれないのだから。」
そう言われるとまんざらでもない。
「親とかもありますし……」
「そうだな…考える時間も必要だな。その気になったらまたここに来てくれ。で君の名前は?」
「ジャスティ、ジャスティ・スーです。」
「ジャスティ・スー君だね。その名前を言えば入れるように言っておくよ。我々はいつでも歓迎するから。おい!!!!家まで送ってあげろ!!!!」
「あ…学校のほうがいいんですけど…」
「そういえば学生は授業を受けてる時間だったな。よし学校に変更だ!!!!」
そして僕は学校に送ってもらった。
その日、僕の家で雷が落ちたのは言うまでも無い。
作者:エマイルさん
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