サイドストーリー

Rain of silent line ― 第5話 革命の狼煙(前編)
(今回はゼロの視点で話を進めます)

ここは私の革命の基地。「VE−428」だ。愚かな人類に裁きの鉄槌を下す聖なる要塞。
「ゼロ様。演説の準備が整いました。いつでも地上の全電波をジャックして演説を始められます。」
「そうか。ご苦労。」
サングラスごしに私の秘書レナが立っていた。
「演説後の予定は知らせてあるな?」
「はい。」
「では、革命の第1段階。「演説」を始めるか。」
私は基地の中央広場に行った。ステージの上に立つと革命の同志たちがこちらを向いた。私は片手を通信係に向けて振った。
通信係がスイッチを押す。これで地上の全電波はジャックされた。演説を始める。聞いているがいい。愚かな人類たちよ。
お前たちの犯した罪を思い知らせてやる。
「愚かな人間共よ!私はゼロ。人類に復讐すべく立ち上がった組織「シャドウ」のリーダーだ。
まず、私が革命を起こした理由を言わなければならないな。私はレイヤードに住んでいたころのことだ。
私はわざわざ戦争を起こす管理者の行動がわからなかった。
そんな管理者を私は憎んだ!管理者が目の前にいたら破壊するかもしれないほどに。私はACを操るが戦争には反対なのだ。
人類が何をしたのか!?しかし、地上に出てから管理者の行動の意味がわかった!
人類はあれだけ戦乱に揉まれながらもまだ私利私欲のために戦争をする!そんな人類に私は嫌気がさした。
そんな時管理者の行動を思い返した。そう!!人類がいるため戦乱は終わらない!ならば人類を抹殺すればいいのだ!!
人類が生き残ればこの地上は確実に滅ぶ!私はお前ら人類を滅ぼすため!!ここに革命を起こし人類に宣戦布告する!!!!!!」
中央広場は歓声に包まれた。私は片手をもう一度振り通信係に電波ジャックを取り消す旨を伝える。
「さて、これより革命第2段階「3大企業壊滅」を始める。手始めにミラージュ本社を血に染める。全員出撃するぞ!!」
私はステージを降り格納庫を目指す。格納庫にはミラージュから奪ったナインボールが静かにたたずんでいる。
「この「ナインボール=シャイニングレクイエム」で人類に裁きを与えてやる。」
私は我々の技術で改良されたナインボールに乗り込む。
このナインボールは追加ブースターにレーザーライフルの改良型とレーザーブレード。肩のキャノンは使い物にならなかったので外した。
まぁこれくらいなら本社をつぶすのも楽であろう。私はその横にある巨大な戦艦をみた。シャドウ空中要塞「グランヴェスタ」。
先端に180インチレーザー砲を搭載。その他にミサイルポッドや拡散レーザー砲などの武装を持つ。
今作戦で使うMT「カイノスEO/2」は搭載済みだ。
「全軍出撃!!目指すはミラージュの本社!!」
グランヴェスタがその大きな船体を浮かしていく。ミラージュ本社に突入するまで数時間ともかからない。
それまでは本でも読んでいるかと思いコックピットのサイドポケットを見てみる。本をとるとその1ページに目を通した。
前方には雲を押し分けて進むグランヴェスタがあった。

第6話に続く

あとがき
今回はゼロの演説と作戦開始前の状態を書きました。戦闘シーンが思いつかなくて・・・ww。次回は戦闘書きますよ〜。
作者:グレンさん