サイドストーリー

AC3外伝B・C・G 〜アスタリスク〜
「なるほど・・・・そんなことがあったんですか・・・。」
3人は任務失敗と心を蝕む者のことをミラージュ社の幹部の人に話していた。
3人と親しく話してる幹部の人の名前はアステカ・・・ゲドと同い年で昔からゲドと仲が良い。
アステカはミラージュの幹部ではほぼトップに近い業績をあげている。
今ミラージュで最も信頼されている男だ。ゲドも任務の中での極秘情報などはアステカ以外に
話したことが無い。それくらいゲドもアステカを信頼している。
今回の任務失敗・・・心を蝕む者ヴァーネストのこともアステカにしか話せないとゲドは言っていた。

「任務失敗のことは気にしなくていいよ。まさかクレストがエグザイルを
 引き入れていたとは予想もしていなかったからね。こちらの判断ミスだ、すまない。」
アステカも正直、動揺していた。

「謝るのはこっちの方だ。たとえ相手があのエグザイルとしても向こうは1人。
 こっちは3人で戦ったがこのザマだ・・・。力不足だった・・・。だがそれをあいつは・・・。」
ゲドの隣に座っていたコールとブラスは2人ともがっくり肩を落としていた。
「心を蝕む者・・・ヴァーネストのことですね。あの男の詳細はまだはっきりとわからない・・。
 ゲド・・・・・君は≪アスタリスク≫というレイヴン小隊を聞いたことがあるよな・・・・・?」
ゲドはその言葉を聞くなり体中に震えを感じた。
「あるに決まってるだろ・・・。あの部隊はこの地下都市レイヤードの秩序を消そうとした。」
コールとブラスは≪アスタリスク≫のことについては全く知らなかった。
「・・・ゲドさんその≪アスタリスク≫とは一体何をしようとしたんですか・・?」
コールは決して聞いてはいけないことを聞いてしまった。
ゲドも答えたくなかったが、もうこのことから縛られるのが嫌だった。






「≪アスタリスク≫がしようとしたこと、それは・・・管理者の破壊だ・・・・。」






コールとブラスはゲドの言葉を聞いて声が出なくなった。あまりの驚きと恐怖のせいで。
「もしそんなことを・・したら・・・。」
コールはそれでも声を出してゲドに言った。
「ああ、もし管理者を破壊したら一瞬でレイヤードの施設のエネルギー需要・供給
 が0になりレイヤードにいる者たちは3日も経たずに死んでしまう・・・・・。」
なぜそんなことをしようとするのかコールは考えたが答えが出ることは無かった。
「その≪アスタリスク≫がどうかしたのか・・?アステカ。」
ゲドはアステカに問いただしたがアステカも言うのを少し拒んでいた。





「俺が独自に調べて見たが・・・・ヴァーネストは
 その≪アスタリスク≫のメンバーの1人の可能性が高いんだ・・・。」






3人はアステカの言葉を聞いた瞬間、恐怖で押し潰されそうになった。
「何を根拠に言ってるんだ!?」
ゲドはおもわずアステカに怒鳴ってしまった。
「まだ可能性だ。だがおそらくメンバーの1人だろう・・・。
 まずはその強さだ。ヴァーネストはあのエグザイルを瞬殺できる強さを
 持っている・・・・二つ目はゲドがさっき言ってた適応者のことだ・・・。」

「ああ、ヴァーネストは俺らに適応してるかもしれないと言った。」
その意味は全く理解できなかった。
「たぶん適応者は管理者を破壊する上での重要な役割だと思うんだ。
 根拠は無いが・・・。もう一つはエンブレムのマークだ・・・・・。」

「あのACのエンブレムはΩというマークだったが・・?」
ゲドはそのことも全く理解できなかった。
「3年前の管理者破壊の極秘情報である一体のACにΩの記号がつけられていたらしい・・。」
3人はアステカが次々言うことに頭の整理ができていなかった。
「なんとしてでも管理者の破壊だけは防ぎたいんだ・・。
 そこで無理を承知で3人に頼みたいことがある・・・・。」



「管理者の破壊阻止か・・・・・・・・・それなら断る・・・。」
ゲドは囁くように拒んだ。
「あまりにも危険すぎる・・・・。無謀すぎる・・・・。」
ゲドは震えが止まらなくなっていたがもう1人の言った言葉に動揺を隠しきれなかった。






「・・・・・・・俺は・・・真実を知りたい・・。レイヤードを救いたい・・・。
 ・・・・・管理者破壊阻止・・・・俺はその任務・・・・・・・受ける・・・・。」
コールは怯えながらも小さな声ながらもはっきりと依頼を受けると言った。






「馬鹿か!!??コール!!これは普通の任務じゃない!!冗談なら殴るぞ!!」
ゲドはコールを怒鳴った。それはゲドがコールを止めたい気持ちでいっぱいだったからだ・・。







「冗談じゃありません!!ゲドさん・・・だって誰かがやらないと
 誰かが阻止しないとこのレイヤードが消えるんですよ!?ゲドさんはそれでいいんですか?」
コールもまたゲドに大声で訴えた。
「そうだ・・・・・そうだよ・・・・・コールの言う通りだ。
 ・・・・・やってやるよ・・管理者守ればいいんだろ?簡単だぜ・・・。」
コールの言葉にブラスも踏ん切りがついたようだ・・・・。
「ブラス・・・。」

「・・・2人はどうやら受けてくれるそうだ・・。ゲド・・俺はお前を
 信じてるから頼んだんだ・・・・・。頼むゲド・・・・・一生のお願いだ・・・。」
アステカもゲドに必死に訴えかけた。





「・・・・・・ゲルニカの修理をしてくれないか?今から準備をしたい・・・。」





「ゲドさん・・。」
ゲドからの返答はYESだった・・・。
「お前ら2人でいってもレイヤードを救うことなんてできないからな・・・。」

「お!言ってくれるじゃないっすか!頼りにしてますよ、ゲドさん。」
ブラスが笑いながら言った。
「わかった、とりあえず3人のACの修理をするのに3日ほどかかるから
 それまでここの仮眠室を使っていいからそこで待っててもらえないか?
 それから作戦の手順から準備の確認までしたいと思う。ありがとう・・・。」

「ああ、必ず管理者破壊を止めてみせる・・。」




今ここにレイヤードを救おうとする3人のレイヴンが立ち上がった・・・・。
作者:RYOSUKEさん