サイドストーリー

AC3外伝B・C・G 〜心を歪ます者〜
「なんてことだ・・・。」
アステカは独自に≪アスタリスク≫の情報収集をしていた。
「どうした?」
アステカが驚く声にゲドが気づいた。
「たしか・・・レイヤードでのレイヴンアリーナは2ヶ所で行われてるよね?」
アステカはゲドにアリーナについて聞いてきた。
「ああ・・・レイヴンアリーナには第一都市区で行われてるファーストアリーナと
 第二都市区で行われてるセカンドアリーナがあるぞ。俺とかコール、ブラスは
 ファーストアリーナの方を登録しているぞ。セカンドの方はあまり知らないな。」
ゲドはくわしくアステカに説明した・・・。
「ある極秘情報によると今≪アスタリスク≫が実力のあるレイヴンを
 引き入れようとしてるらしい・・・。ゲド、すまないがファーストと
 セカンドそれぞれのランク1位のレイヴンが誰か教えて欲しい・・。」
なぜそんなことを答えなきゃいけないのかゲドにはわからなかったが答えた。


「ファーストのランク1位はエースという奴だ。おそらくエグザイルと
 同じくらいの力を持つレイヴンだ。セカンドはたしかメビウスリングとか
 いう奴だったかな・・。こいつも噂によるとエース、エグザイルに
 並ぶ強さだと聞いているが・・・一体なんでこんなことを聞いたんだ?」



「これを見てくればわかる。」
アステカはゲドに今日のニュース新聞を見せた。
「ニュース新聞・・・?」
アステカが指を指している記事を見たらこう書かれていた。
≪同じ日に4人のレイヴンが失踪!!誘拐事件か!?≫
「4人もレイヴンが失踪・・・?」
ゲドはレイヴンが誘拐することなどありえないことだと思っていた。

「その記事の失踪した4人の名前が載っているから
 そのレイヴンがアリーナに登録してたか思い出してくれないか?」
記事にはこう書かれていた。

≪失踪したレイヴンの名前はサンダーハウス、フィクサー、ファウスト、アサイラム
のアリーナで4人の予定されていた試合に来なかったことに不審をいだいた
アリーナ開催者幹部が部下に4人の家に訪ねさせたら部屋が荒らされていたところから
失踪または誘拐されたのではないのか・・?≫と書かれていた。
ゲドはこの記事を見ておもわず驚愕してしまった。

「間違い無い・・・。4人ともアリーナに登録されている奴らだ。」
ゲドはセカンドアリーナのことはわからないがファーストアリーナのことは覚えている。
「そうか・・・できればその4人の実力や詳細を教えて欲しい。」


「わかった、まずはサンダーハウスから奴は肩のリニアキャノンで
 攻めてくる奴だ。ランクはたしかCランクだったな・・・。
 ニ人目はフィクサー・・・こいつの実力はランク以上だフィクサーは
 Dランクだったが明らかにCランクの奴らと同じ実力を持つ。
 三人目はファウスト、奴は空中戦を得意とした奴だ・・。
 あと最近ファウストを倒してランクを上げたレイヴンが
 変死体が発見されるようになったんだ。噂ではファウストが
 呪術で呪い殺したってのがあるけどな・・・。
 最後はアサイラム、奴はデュアルキャノンで圧倒していくレイヴンだ
 だがアサイラムは負けを認めたレイヴンに容赦無くメッタ打ちに
 するレイヴンとも言われている・・。」
ゲドはアステカにくわしく説明した。
「4人ともCランク程度のレイヴンか・・・なぜもっと実力のある
 奴を選ばなかったんだ?何か裏があるな・・・。」
もう夜遅くになっていた。
「もう寝ないか?アステカ。」
ゲドは凄く疲れてるように見えた。
「そうだな・・・。」






・・・ザーザザザ・・・ザーザーザザザ・・・

「ヴァーネスト、今どこにいる?」
あの時の男がまたヴァーネストと話してた。
「ああ、もう戻ってるぜ。ファルゼンが引き入れてきた
 4人のレイヴンもいるぜ。」
戻っているとはおそらく自分達のアジトのことだろう。
「そうか!と言うことは・・・?」
男はどうしても知りたいことがあるらしい。
「ああ、見つけたぜ!大型機動兵器のデータだろ?」
知りたいこととはクレストが極秘開発した大型機動兵器のことだった。
「さすが、ヴァーネスト。でどうだったんだ?」




「間違い無い、あれはクレストで極秘開発された兵器は無い。
 あれは≪サイレントライン≫で造られた兵器だ。」




その言葉を聞いた男はかなり驚いた顔をしていた。
「やはりそうか・・・!管理者しか知らない
 未踏査地区・・・≪サイレントライン≫ついにここまできたか。」
管理者しか知らないという≪サイレントライン≫そこに何があるかは管理者しか知らない。
「とりあえず今はファルゼンが引き入れてきた4人のレイヴンに指示を与える。」

「わかった、あとは適応者だけだな。」
通信はそこで終わった。


「・・・とりあえず我が力になってくれる4人のレイヴンよ。
 俺の名前はヴァーネスト、心を蝕む者だ。君達も自己紹介をしてくれないか?」
ヴァーネストの前に4人のレイヴンが立っていた。その中の1人が口を開いた。
「まずは俺から・・・俺の名前はサンダーハウス。」
金髪の頭にヘビメタリング、鼻ピアスなどをした男がサンダーハウスだ。
「次は私が・・・私の名前はフィクサー、よろしくお願いします・・・。」
フィクサーは黒いシルクハットに黒いスーツと、とてもレイヴンが着るような服装では無かった。
「・・私の番か・・・私の名前はファウスト・・・。」
呪術師のような格好をしたファウストもフィクサー同様、レイヴンが着るような服装では無かった。
「最後は俺か!俺の名前はアサイラム!金さえくれればどんな仕事でもするぜ!!」
大声で怒鳴り散らすように言ったのはアサイラム、体格はがっちりしている。


「金ならいくらでも出してやる、仕事をちゃんとしてくれたらな・・。」
すると物陰からもう1人、男が出てきた。






「おっと自己紹介がまだだったな・・俺の名前はファルゼン
 心を歪ます者だ・・・。とりあえず貴様らに仕事を与える。」






「そうだな・・・今、クレストは俺達のことを知り管理者のいる中枢付近
 エネルギー生成区に防衛施設を建設中らしい、そこを襲うつもりだ。
 それをその中の2人に行って欲しい・・。
 サンダーハウスとアサイラム、貴様らに任せる。2人で行うといっても
 先に防衛施設を奇襲する奴、その後、施設に侵入して施設を破壊する奴
 の1人に分けるがな・・。」
ファルゼンがサンダーハウスとアサイラムに防衛施設破壊を命じた。

「なら俺が先に奇襲する方をやってやる。」
名乗りをあげたのはサンダーハウスだった。
「いいのか?アサイラム?」
ファルゼンはアサイラムに聞いた。
「ああ!!いいぜ!!その後、俺が施設をメチャクチャにするんだろう!」
アサイラムもサンダーハウスが先に奇襲する方に依存は無いらしい。

「あの・・・私たちはどうすれば?」
命令を受けてないフィクサーが言った。
「貴様ら2人はとりあえずここで待機だ。」
ファルゼンはフィクサーとファウストの方を見て言った。
「わかりました。」

「これでいいな?ヴァーネスト。」
ファルゼンがヴァーネストに確認をとる。
「ああ、いいぜファルゼン。」

「まだ適応者は・・・?」
ファルゼンも適応者のことを聞いていた。
「適応者はかならずまた来るさ。それに俺らが求めてるのは管理者破壊じゃないからな。」

「そうだな、俺達は≪サイレントライン≫を求めてる・・。
3年前のようにはいかん・・!今度こそ管理者を消す・・・。」
3年前は管理者破壊ができなかったらしい。
「奇襲するのは2日後だ。サンダーハウス、アサイラム、ACの整備でもしとけ。」
ファルゼンが2人に命令する。
「了解。」
2人はそう言うと部屋から出ていった。
 
「おそらくまたエグザイルも出てくるだろう。」
ファルゼンがヴァーネストに言った。
「なら消すしかないな・・・。」
ヴァーネストは残念そうに言った。
「俺達の障害となるものは全て消す・・・。」





ついに≪アスタリスク≫が動き始めようとしていた・・・。
作者:RYOSUKEさん