サイドストーリー

AC3外伝B・C・G 〜さらなる飛躍〜
もう朝になっていた。

「おそらくもしヴァーネストが次に襲う所といえば今、クレストが建設中の防衛施設だろう。」
アステカが3人に話していた。
「場所はどこなんですか?」
コールがアステカに言った。
「エネルギー生成区だ、ここからだとACで1時間ほどだな。」

「遠いっすね〜、でもクレストとミラージュは敵対してるのに大丈夫なんですか?」
めんどくさそうな顔したブラスがアステカに言った。
「それなら問題無い、エネルギー生成区にミラージュのエネルギー施設がある。
 そこでヴァーネストが来るのを待ち構える。そこである提案があるんだが・・・。」

「ある提案?いったいなんだ、アステカ?」
ゲドが興味深そうに言った。



「それは君達のACのカスタマイズだ。」



アステカの提案に3人は少し戸惑っていた。
「ACのカスタマイズ・・・。今まで使ってきたACをか・・・。」
ゲドは名残惜しそうに言った。

「まず≪アスタリスク≫と戦うにはそれなりのACのカスタマイズが必要に
 なると思うんだ。実際、君達のAC3機ではエグザイルに勝てなかった。」

「たしかに・・。」
アステカが言ったことは正しかった。
「俺が≪アスタリスク≫戦う上で最適なACを考えてみた。
 今、ミラージュで開発中の武器を使いたいと思うんだ、ついてきてくれ。」

4人が来た場所はミラージュAC工場、ここでACの整備などがされる。
「まず・・・ゲドとコール、君達は腕から変えなければならない。
 武器腕は装備するとAPが低くなり、なおかつコールが装備してるバズーカなんて
 すぐに弾が切れてしまう。まずはそこからだ。とりあえずここにほとんどの
 パーツが揃ってる、好きなパーツにカスタマイズして構わない。ブラスは
 肩のスラッグガンをもっと戦闘向きな武器に変えてみると良いと思う。
 俺は今からちょっと別の用があるから3人で話し合ってカスタマイズしてくれ。」
そう説明したアステカはAC工場から立ち去った。

「たしかにアステカの言う通り武器腕はダメかもな・・。」
ゲドが自分のACゲルニカの前で言った。

「そんなことよりすごいっすよ!!あの有名なKARASAWAもありますよ!!。」
3人の目の前には決して手の届かないような高価なパーツがズラリと並べられていた。
「たしかにこれはすごいですね。」
コールも驚いていた。

「俺は正直≪アスタリスク≫の奴らよりもエグザイルと戦いたい・・・。」
ゲドはあの戦いのことを思い出していた。
「やっぱり俺はバズーカかな・・・一番使っていた武器だし。
 武器腕がダメなら2丁バズーカでやってやる。そのためには脚の改良も必要だな。
 ブラスはどうするんだ?KARASAWAでも使うのか・・・?」

「いや俺はずっと4脚で戦ってきたから相性の悪いエネルギー武器は使わない。」

3人はカスタマイズするにあたっての土台は決まったらしい。






「ふうーなんとか終わった。」
アステカは慌ててAC工場の中に入ってきた。
「お・・・もう決まったのか!」
アステカの目の前にはカスタマイズされた3機のACが立っていた。
「アステカ!これが俺達の新しいACだ!」
カスタマイズ前の面影がわずかだが残っていた。

「まずは俺のカスタマイズしたACから説明する。名前はゲルニカから
 ターミネイトにした。装備は武器腕からショットガンとあのエグザイルから
 受けた一撃をどうしてもやり返したくてMOONLIGHTを装備した。
 肩は軽量グレネードと小型ミサイルを装備して近距離と遠距離攻撃を可能にしたACだ。」
アステカもなるほどと言う顔をしていた。

「次は俺のACの説明だね。こいつの名前はエターナル・ザ・サン、
 2丁バズーカに中型ロケットと追加弾装でまとめた中距離と遠距離向きなACです。」

「武器腕の代わりで2丁バズーカにしましたかそれならAPも高いし良いと思うよ。」
アステカも納得していた。
「最後は俺だね!俺の愛機はリマーカブルヘッド!エグザイル戦での
 弾切れのことを考えてスラッグガンからチェインガンに変えレーダーを外して
 爆雷型ミサイルを装備したんだ!!」


「おお!この3人の機体は相性がすごく良い!
 そこであるパーツを組み込みたいんだが・・・。」
アステカの言ったことにゲドが反応した。
「まさか・・・あのパーツを・・?」


「あのパーツ?」
コールとブラスは何のことだかわかってなかった。





「オプションパーツ・・・INTENSIFYだ。」




「INTENSIFY!?」
その言葉を聞いたコールとブラスは唖然としていた。
INTENSIFYとは言わばACのリミッター外しのようなものである。
ACの機能を限界まで引き出す禁断のパーツをミラージュは開発してしまった。
「危険を承知で使ってもらいたい。」
アステカもINTENSIFYを使うと麻薬と同じように抜け出せなくなり
最後には精神崩壊や死亡する可能性もある、素質のある特別なレイヴンだけが
使いこなせることを分かっていて3人を説得していた。
「≪アスタリスク≫と戦うには必要なんだ。頼む、使ってくれ。」

「ちょっと待ってくれ。今3人で考える。」
ゲドがコールとブラスを呼んだ。


「結論が出た、条件付きで使わせてもらうよ。」
アステカがゲドにさっそく質問した。
「条件?なんだ、条件って?」



「≪アスタリスク≫を倒したらINTENSIFYは装備しない。」



「分かった、すぐに取り付けにかかるよ。」
そう言うとアステカが工場員に指示をしていた。



「でも本当にINTENSIFYを使っていいのですか?」
コールがゲドに問い掛けた。
「仕方ないだろ、それくらい≪アスタリスク≫は強いんだ。」




コールは複雑な気持ちになっていた。
作者:RYOSUKEさん