サイドストーリー

特別編 あの時の出会い(接触編)
 特別編…努の彼女+咲耶の彼氏+α

※ この人物はアーマードコア3に登場した人物です。
 それと性格の方は勝手に決めましたので多少想像と異なる場合があります

本名 鳳城 鈴凛(ほうじょう りんりん)
レイヴンネーム レジーナ

努の彼女。咲耶が唯一認める女性でもある。
レイヴンになりたいと言って家を飛び出した家出娘。レイヴンを父に持つ。
性格は攻撃的で直情的…そして他人を思いやる優しさを持ち合わしている。
努とは街で行き倒れていた所を助けられ、そのあとミッションでも危うい所を助けられたため、努についていく事を決意する
これからちょくちょく出てきます。
ちなみにアリーナには現在登録されていない。

使用AC:ファウンド・エキドナ
鈴凛がレイヤード時代から使用している攻撃特化型AC。
しかし、旧式のパーツでは今のレイヴンに追いついて行けないので
最近改良を施したもよう。
武装はロケット、ミサイル、ブレード…そして、かつての機体から使用している
グレネードライフルを装備している…
その攻撃力はすべての武装の中でも最高クラスの威力を誇っているが、(一発の攻撃力)
しかしそれ単体では弾速が遅いため、主に接近戦で使用しなければ効果は薄い。

 特別編 あの時の出会い(接触編)

 ある日の事…自室のベッドに努は横たわっていた
努「ふぁ〜あ…ねみぃ…」
 時間はまだ昼の3時くらいであるにもかかわらず努は眠たそうにしていた
努「う〜…昼寝…しよう…」
 そう言って瞳を閉じ夢の中に努は引きずりこまれていく…

 今日は退院して約半月が経とうとしている日…
努「今日もこの商店街はにぎやかだな〜って、いつでもそうか」
 いつもの商店街を努がぶらぶらしていると…
努「あれは…なんだぁ?ここいらじゃ珍しい格好の奴だな…」
 努の視線の先には…ボロボロの服に身を包んだ人物が危なっかしい足取りで歩いている
努「ふむ…あっ、裏路地に入っていくな…心配だ…追いかけよう」
 基本的に努は人がいいのでこうゆう事にも敏感だった

 裏路地…日の光も当たらなくいやに静かな場所である
努「えっと…たしかこっちに…」
 さっき今にも倒れんばかりの足取りだった人物を努は探している
努「ん?あれは…!」
???「……」
 その人物は…案の定行き倒れていた…
努「おい!しっかりしろ!おい!」
???「う…ん…」
 かすかに反応はするものの目は覚まさない
努「しっかりしろって!…くそ、しかたない」
 そう言って努はその人物を担ぎ上げる
努「まってろよ…今、家に連れてってやるからな…おい、咲耶!おい!」
 努が通信機にむかって叫ぶと…
咲「ん〜?なによ〜兄さん…いきなり…ふぁ〜あ…」
 眠たそうな咲耶が通信に出る
努「また昼寝か!相変わらず目覚め悪いな…それよりちょっとここまで来てくれないか?」
咲「ここってどこよ〜?」
 咲耶はまだ眠たそうだ
努「場所は商店街の裏路地…スマンが急いでくれ」
咲「ん〜?はぁ〜い…わかりました〜…」
努「素早く来てくれたら…そうだな…お前が前から欲しがっていた服…買っていいぞ」
咲「了解!兄さん、10分…いや7分でつくから待ってて!」
 急に元気になった咲耶がそう言い終え通信を切る
努「まったく…現金なやつだ…さて、咲耶が来たらどう説明しよう…」
 担いだ人物に目をやってそうぼやく…
努「こんなボロボロな服着て…どうゆう生活し…!」 
 顔を覆っていた布がはがれ…その人物の素顔があらわになる…
努「お、女…だと?」
 その顔はまだ幼さが多少残っていて綺麗…と言うよりかわいいと言った印象を与える
努「なんで、女がこんな格好して街中を歩いていたんだ…?そ、それはそうと…」
???「……」
 どれだけ揺れても一向に目を覚ます様子はない
努「は、早く…来てくれ…咲耶」
 こんな状況になれていない努は咲耶が来るまでのほんの数分がとても長く感じていた…

 数分後…
咲「おっまたせ♪兄さ…あぁぁぁ!?」
 トレーラーから降りた咲耶はまず自分の目を疑う…
努「よ、よぅ…」
 自分の…女に興味の無かった自分の兄が今一人の女性を肩に担いでいるのだからだった
咲「に、兄さん…そ、その人は…?」
努「…さっきそこで行き倒れていたから…つい」
咲「はぁ!?…まったく、兄さんってば人がよすぎだよ!どうするの、その人?」
努「もちろん家につれて帰るに決まっている…」
咲「まったく…なら早く乗せて…超特急で家に運ぶから」
努「すまんな咲耶…迷惑をかける…なっと」
 そう言ってトレーラーの後部座席にぐったりとしている人物をのせる
努「よし、じゃあ頼むぞ」
咲「了解!」
 こうして謎の人物を乗せたトレーラーは努の家に向かっていった

 トレーラー内で…とりあえず努達は今回の事について話している
努「やれやれ…今時行き倒れなんて珍しい…」
咲「いや、珍しいって言うレベルじゃあないと思うけど…」
努「そうゆうものなのか?」
咲「そうゆうものなの!…で、一応聞いておくけど兄さん…」
努「ん、なんだ?」
咲「まぁ、こんな事はないと思うけど、この人に手…だしてないよね?」
努「なっ!?な、何言っているんだ!」
 予想外の質問に努はかなり戸惑う
咲「だって、その人以外とかわいいし…それに、なんかあの人と雰囲気も…」
努「…咲耶!…それ以上言うな…言わないでくれ…」
 咲耶の言葉を努がさえぎる…しかし努の声はさっきまでの軽いのりの口調ではない
咲「あっ…ごめんなさい…つい…」
 いつもとは違った努の反応に咲耶は本当に言葉を詰まらせる
努「いや…いいんだ…俺ももう、忘れたいだけみたいだから…」
咲「兄さん…」
努「まぁ、そんな事より家についたら…」
咲「うん、まずは応急処置だね。こうゆう事はまかしといてよ」
努「あぁ、お前はそこいらの医者より信用できる…頼むぞ」
 なぜ、病院ではなく自分の家に運んでいったかと言うと…咲耶による治療はある意味
 すばらしい…別の意味で言えば奇跡に近い治療技術を誇っているためであった
  それは…
努「あっ、それと咲耶…今回はあんまりひどい材料は使うなよ…」
 それは…中国の漢方薬にも似ている物だった…そのため努にも材料は把握できない…
咲「良薬は口に苦し…って、言うじゃない。この前だって兄さん一発で治ったでしょう?」
 しばらく前に努が風邪になったとき咲耶が作った薬を飲んだら一発で治った実例がある
努「まぁ、それはそうだが…なんだ…その…材料がな…」
 しかし、その材料を聞いたとたんに再び倒れる事になるとは努は思ってもいなかった
咲「大丈夫、大丈夫♪まっかしといて、じゃあこの前兄さんに作ったのを…」
努「だから!初めての人にはアレはさすがにやばいからやめろ!」
咲「ちぇ…じゃあ、普通のきつけ薬作るから」
努「それでいいんだよ…まったく」
???「う…ん…く…」
努「ふぅ…命拾いしたな…起きたら感謝しろよ」
 眠っている女性にむけて努が語り掛ける…当然、返事は無い
咲「さてと…ついたよ〜兄さん」
努「おっ、そうか…じゃあ、さっそくつれて帰るかな」
咲「じゃ、私先に帰って薬の準備してるからね」
 そう言って二人ともトレーラーから降りる
努「頼むぞ…よっこいしょっと」
 そして努は後部座席から女性を担ぎ出す
咲「…言っておくけど私が見てないときに襲っちゃだめだよ〜」
努「だっ!誰が襲うか!」
 こうして三人は家に帰っていった…

 自宅にて…帰ってからすでに二時間が経とうとしている
???「スゥ…スゥ…」
 謎の女性は部屋にあるベッドでぐっすり眠っていた
咲「うん、だいぶ良くなってきたね。呼吸も整ってきたし」
努「…あれ?お前たしかきつけ薬作るって言ってなかったか?」
咲「…それを作る材料がちょうど切れてて…仕方ないからあるだけで栄養剤作ったんだよ」
努「ふ〜ん…で、今回は…何を使ったんだ?」
 恐る恐る努が材料を聞く
咲「材料のこと?え〜っと…あっ!大丈夫、大丈夫」
努「そうか、ならいいんだ…」
 その答えに努が安心する…が
咲「…聞かなければ別に美味しいものだよ…」
努「そんなも…って、なにぃ!?」
咲「さ〜て、明日には目がさめると思うから…じゃね〜」
努「あっ、おい!逃げるな!!咲耶!!!」
 そう言い残しさっさと咲耶は自分の部屋に帰っていった…
努「あいつめ…いったい何を…」
???「う…う〜ん…ふぁ〜あ…よくね…!こ、ここはどこだ!?」
 さっきまでぐっすりと眠っていた…明日に目が覚めると言われた人物が急に目を覚ます
努「へっ?な、なんで!?もう目が覚めてるんだよ…?」
???「な、なんだ!お前…あ、あれ…?」
 立ち上がろうとするがやはりまだ立てる状態まで回復してないようだ
努「お、おい、あんまり無茶するな…お前は商店街で倒れてたんだよ」
???「そ、そうか…で、ここはどこだ?教えてくれ」
努「ここは俺の家だ…それ以外のどこでもない」
???「じゃあ、お前はいったい何物なんだ?」
努「そう焦るなよ…俺の名前は稲垣 努だ。…こちらが名乗ったから次はお前の番だぞ」
???「あたし?あたしは…鳳城 鈴凛だ…」
努「ふ〜ん…で、職業は何をしている?」
鈴「レイヴン…そう、ただの傭兵さ…」
努「なっ!?…じゃあ、レイヴンネームはなんと言うんだ?」
鈴「…なんで、そんな事をお前に答えねばならない?」
努「すっ、すまない…俺も同じレイヴンだからな…つい」
鈴「ふ〜ん…じゃあ努の実力はどれくらいなんだ?」
 急に鈴凛の目つきが変わる…
努「えっ?あ、あぁ…俺の実力っていうかランクはA−2で現在修行中の身だぞ」
鈴「へぇ、そんなも…って、えぇ!?」
努「ん?そんなに驚くものか?」
鈴「だ、だって一気にそのランクにのぼりつめた途端に挑戦を受けなくなったって
  言う話で…今だと存在すら怪しいって言われているくらいだぞ」
努「…しばらく顔を出さないだけでずいぶんな言われようだな…」
鈴「って言うかホントにいたんだ…あ〜ビックリした」
努「お前もそのくちかよ…それじゃあ、もう一度聞くが…鈴凛のレイヴンネームは?」
鈴「いきなり呼び捨て…まぁいいや、あたしはレジーナと言う名で通っているよ」
努「レジーナ…わかった、覚えておくよ」
鈴「ふん…覚えてもどうでもいい事だろ?なぜこんな事を聞く?」
努「俺は知り合った人の名はちゃんと聞いている…だからどうでもいい事ではない」
鈴「そんな物なのか…じゃあ…う、くぅ…」
 鈴凛まだ何かを聞こうとするが…苦しそうに頭を抱え始める
努「普通じゃ起きれる状態じゃないのに無理をするからだ…もう横になっておけ」
鈴「ぐぅ…そ、そうする…」
努「うん、明日までぐっすり寝ておけよ」
 そう言って努は部屋を出ようとする
鈴「あ…つ、努…」
 しかし鈴凛がそれを呼びとめる
努「まだ何かあるのか?」
鈴「今回は…その…助けてくれて…ありがと…」
努「!…い、いや…人として当然の事をしたまでだ…気にするな」
鈴「ふふっ…そう…じゃあ、ゆっくり休ませ…て…」
 まだ言葉を言いかけてる途中で鈴凛はそのまま倒れるように眠ってしまった
努「…やれやれだな…それより今の顔は…似ている…」
 そう言い残し努も部屋から出ていく…

 それから一晩経った…
努「…ふぁ〜あ…よく寝た…さて、みんな起こさないと…」
 その日一番に目を覚ましたのは努であった…と、言ってももう昼過ぎである
努「咲耶は…起こしても仕方ないか…じゃあ、鈴凛を先に起こすか…」
 寝起きの悪い咲耶を放っておいて努は鈴凛が寝ている部屋に向かっていった
努「お〜い鈴凛、昼だぞ…起きろ〜」
 扉を叩くが…反応は無い
努「…おい、開けるぞ…?」
 そう言ってドアを開けると…
努「あ、あれ!?おい!鈴凛、どこ行った!?」
 部屋はもうすでにもぬけの空であった
努「あいつ…どこに…ん?これは…」
 ベッドの上に紙が一切れおいてあった
努「えっと、なになに…」
鈴「黙って消えるのは申し訳ないがあたしには色々とやらなければならない事がある…
  ろくに礼もできずに本当にすまないと思っているから、この無礼を許してくれ…」
 そう、紙に書いてあるだけだった…
努「…起きるの…さすがに遅かったかな…?仕方ない…咲耶を起こそう…」
 そんな感じで鈴凛は行方をくらました…

 その日の夜…珍しく努は自分のパソコンを覗いていた
努「鳳城…鈴凛っと…お、でたでた」
 どうやらコーテックスにネットをつないで鈴凛のプロフィールを探しているようだ
努「なになに…え?これは…レイヤード時代からのレイヴンだと?…他には…」
 しばらく鈴凛のプロフィールを見ていると…
努「…ふぇ?緊急の…依頼?」
 いきなり依頼が入ってきた
努「咲耶を通さずによこすとは…よほど急ぎなんだろうな…で、内容は…」
 依頼者 グローバルコーテックス 報酬36000 条件…特に無し

緊急の依頼です。現在我々が未探査地区の調査に向かわせたレイヴンが目標の
データを入手したとほぼ同時に通信が途絶えました。このデータは先日の無人AC
にかかわる事に非常に関係のあるデータとしか言えません。余計な詮索をしないように
お願いします。任務の成功条件は…ACの救出かつ、脱出までの護衛です。
なお、護衛対象のレイヴンは…
努「護衛対象のレイヴンは…!なっ!?レジーナだと!」
 その護衛対象とは…レジーナ…そう、鈴凛だったのだ
努「あいつのやらなければならない事って…この依頼だったのか…くそ、受諾だ」
 そう言い放ち努は素早くガレージに向かっていく
                  
                  特別編 あの時の出会い(完結編)に続く…
作者:キョウスケさん