地上への回帰 第3章
シャウシュッツがエネルギー炉に向かっている最中、
ハンク達は大型機動兵器の進行阻止に当たっていた . . .
「全機!!配置に付け!!」
エースのかけ声に全ACが一斉に配置につく
メンバーはコア、ハンク、エル・フライレ、
ロックブレイカー、ラスター、幻、エース
BB、ロイヤルミストの9人であった
「しかしまぁ、すごい数だな。
まさか、今回のためにアリーナトップの
エースまでがでてくるとはねぇ。」
コクピット内でハンクが呟く
すると、ラスカーが
「それだけ、危険な任務だって事だろう。
ひょっとしたら、シャウシュッツが戦った
MTよりも . . .」
「じょうだんじゃねえぞ!!
そんなやつと戦ってたら命がいくつあっても
たりやしねえぜ!!」
「シャウシュッツ達が命がけでエネルギ−炉の
奪還を急いで入るんだ!!
俺達がここで命を張らなければどうするんだ!!」
ふいにフライレから一喝される
そして、ヤツが来たのは丁度その時だった!!
「前方に大型の機影を確認!!来るぞ!!」
全員がその対象物に目をやる
. . .何としたことだ。
敵の大きさは以前シャウシュッツが戦闘した
大型MTの比ではなかった!!
「で、でけぇ . . . 」
「ああ、とてつもないでかさだ。
コイツは . . .一体 . . .」
「全員、攻撃に移れ!!先手を取られたら
おしまいだぞ!!」
皆が一斉に攻撃態勢に移る!!
「でやああぁぁ!!」
バガアァァーン!!
「コンテナを食らえ!!」
バシュウゥゥーン ...ドドドドドッ!!
「コイツで破砕する!!」
キュイイィィーン . . .ズバワァァァーン!!
「慎重に、弱点を . . . 」
ズババーン!!
「BB、ミスト、行くぞ!!」
「了解だ!!エース!!」
ズバワァァァーン!!
ズガアァァーン!!
バシュシューン!!
「幻、この隙に突撃するぞ!!」
「分かった!!ラスター!!」
キュワアァァァーン . . .ズバワァァァーン!!
7体のACが一斉に攻撃を開始し、その隙に幻とラスターが
月光を構え、突撃する
「図体ばかりのでくのぼうが!!」
ズシャァァーン!!
「墜ちろぉー!!」
ズバワァァーン!!
集中砲火の中で繰り出した二機の斬撃は確実に
機体を仕留めたの思われたが . . .
「馬鹿な!!無傷だと!!」
「あれほどの攻撃を受けて無傷なんて . . .」
「第二波の準備だ!!」
猛攻撃を加えたのに対して無傷で現れた機動兵器に
彼らは愕然とした。
「幻、どうする?」
「わからん、だがここであきらめては!!」
「ああ、そうだな。だがシャウシュッツがいれば
何か対策法が見つかったかもしれんが . . .」
「だが今は、無い物ねだりをしている場合では!!」
「おい、二人とも早く引け!!第二波を開始するぞ!!」
「分かった!!」
急いで戻る2人、他の7機が攻撃を開始しようとしたとき
機動兵器の反撃が始まった
「全機!!準備はいいか!!」
「ENキャノンも充電が完了した!!」
「他のヤツもOKだ!!」
「よし!!攻撃開始だ!!」
「おい!!あの四角いのは何だ!!」
見ると機動兵器の目の前に四角いコンテナのような物が
数機配備されていた
次の瞬間、コンテナから大量のミサイルが降り注いできた
バシュシュシュン!!
「コンテナミサイルか!!」
「散れ!!狙い撃ちされるぞ!!」
「ハンク!!お前がコンテナで攻撃するから!!」
「関係ねぇだろコア!!」
激しく続くミサイル攻撃、その攻撃に
BB、コアの機体が激しく損傷する
バガガガガガッ!!
「ちくしょう!!アーマーがグシャグシャだ!!」
「ちっ!!グレネードいかれたか!!」
「コア、BB!!大丈夫か!!」
「ハンクか . . . なんとかな」
「BB、機体は動きそうか?」
「エースか、主砲がいかれた。」
「まずいぞ、このままじゃあじり貧で負けるかも
しれねぇぞ。」
「ああ、このまま行けばな。」
「フライレか。何か良い案でも?」
「ああ。シャウシュッツから聞いたんだが
あいつも大型兵器を破砕する際、ブレードの
配給システムをオーバーリミットさせたらしい。」
「それで、おまえがそれをやるのか?」
「ああ。」
「わかった。後方は俺達が何とかする。
あとは第1波と同じように突撃しろ!!」
「すまないな、エース。」
「そうと決まりゃあ、攻撃だ!!」
「幻、機体は大丈夫か?」
「当たり前だ」
「よし、攻撃開始だ!!」
ズバワァァァーン!!
ズガアァァーン!!
バシュシューン!!
「オーバーブースト、発動!!」
キュワアアァァン . . . バシュウゥゥン!!
「頼むぞ、2人とも . . . 」
「ブレード、オーバリミット!!」
ズバワアァァァァン!!
「よし、直撃だ!!」
「おいおい、後ろがえぐれてるぜ。」
「取り敢えずは一件落着だな。」
「おい、反応が消えてねえぞ。」
「どういうことだ?」
「わからん!! . . .分離した!?」
「なんだって!!」
「おい、ありゃ何だ!!」
「本体と砲台部が分離したか . . . 」
「安穏としてる場合じゃねぇ!!
損傷した部分をはずしやがった!!」
「来るぞ!!」
分離した機動兵器と応戦するも、分離後の
機体は先ほどとは比べ物にならない戦闘能力を発揮し、
徐々に追いつめられていった
「なんてヤツだ!!」
「ああ、このままじゃ全滅だ!!」
「幻、フライレ、オーバーリミットはまだ
使えるか!!」
「 ああ、何とかなるが幻が . . .」
「すまない、しくじった . . .」
「幻、どうした!!」
「機体は大丈夫だが、ブレードが . . .」
見ると、ブレードを装備しているはずの腕が
付け根から無くなっていた . . .
「先ほどのグレネードか!!」
「距離を離せばミサイル、近づけば二機からの
グレネード。打つ手無しか . . . 」
「やばい!!グレネードだみんな避けろぉー!!」
「無理だ、避けきれん . . .」
ドドドドドドッ!!
その頃、シャウシュッツ達はエネルギー炉の奪還に成功していた
「どうにかなったな、シャウシュッツ。」
「ああ、後はセキュリティの解除だ。」
「そうだな。そう言えばラスターはどうなったかな?」
「ラスター?誰だそいつは。」
「俺の相棒さ。あいつ改名したんだ。」
「なんで?」
「わかんね。」
「なるほど。 . . .通信か」
「レイブン、大変です!!機動兵器の進行阻止
に当たっていたレイブン達がほぼ全滅しました!!」
「なんだって!!それで残ったヤツは!!」
「9名中、ラスター、ロックブレイカー、フライレの3名です」
「ハンクはやられたか . . . 」
「取り敢えず急ぐぞ!!」
「わかった!!」
急いで、エネルギー炉を抜け出す2人
そこのはすでに輸送機が待機していた
「2人とも急いで乗れ!!5分も有れば
現場に着く!!」
「危険すぎる!!手前でいい!!」
「安心しろ!!俺達は運びのプロだ。
何かあってもお前達だけは確実に
送り届けてやる!!」
「 . . . わかった!!投下後
にすぐ撤退しろ!!」
「了解!!」
現場に近づくと、巨大な機体と大破したACが見えた
「なんてでかさだ!!」
「ああ、あの時の巨大兵器の比じゃあない。」
「レイブン、機体を投下する。」
「ああ、後はうまく逃げろよ!!」
「ありがとうよ!!」
すぐに機体が投下され、地面に着地すると
そこには大破したエースの機体があった。
「エース、大丈夫か!!」
「シャウシュッツか . . . ヤツは桁違いだ
ACなんかで勝てる相手ではない . . .」
「エース、じっとしてろ。後は何とかする。」
「すまない . . .」
「シャウシュッツ、どうする?
俺達だけでは戦力不足だ!!」
「やるしかない。」
「 . . .ああ、そうだな。」
「くそう!!墜ちろ!!」
ダダダダダダッ!!
「だめだ、効果がないぞフライレ!!」
「戦力が少ない今こそ慎重に行くべきだ。」
「そんなこと言ってたって、無駄だ!!
今は何とかするしかねぇ!!」
「確かにそうだな。俺のブレードもまだ生きている、
もう一発オーバーリミットでも . . .」
「加勢するぞラスター!!」
「 . . . その声はシャウシュッツじゃあないか!!」
「ラスター、大丈夫か!!」
「ランスも無事か!!」
「ラスター、ブレードはまだ使えるんだな?」
「ああ、オーバーリミットはもう一発はいける!!」
「よし、2機で同時に攻撃するぞ!!」
「ちょっと待て、シャウシュッツ!!」
「何だ、ラスター!!」
「ヤツは、接近時はグレネード砲を乱射してくる!!
いくら回避性能が優れてても至近距離では避けきれんぞ!!」
「 . . . オーバーリミットは切り裂くための手段だけではない。」
「どういうことだ?」
「ラスター、準備はいいか!!」
「いつでもいいぞ!!」
「あとは、援護を!!」
「了解!!」
キュワアァァン . . . バシュウゥゥン!!
ダダダダダダッ!!
バガァァーン!!
「ラスター!!お前は後ろから攻撃してくれ!!」
「了解!! . . . 死ぬなよ!!」
「 . . .グレネード砲台!!今か!!
ムーンライトオーバーリミット!!」
ズバワァァァーン . . .ボボーン!!
「あいつ、弾ごと機体を斬りやがった!!」
「うおおぉぉぉー!!これでもくらえぇー!!」
ズバシャアァァーン!!
前後からの強力なオーバーリミット攻撃をくらい、さすがの
機動兵器も機能を停止した
「やったか?」
「ああ、反応がない。今度こそ完全に機能を停止した。」
「これでまた、分離しなきゃあいいんだがな。」
「そいつはないだろう。」
「レイブン、今からそちらに急行する。
5分もすればそちらに到着する。」
「ああ、すまない。」
「なんだって?」
「輸送機が数分で来るそうだ。」
「それより、大破した機体はどうする?」
「パイロットは無事なんだな?」
「ああ、エースが怪我をしたがあとは無事だ。」
「向こうに着いたら、グローバル社に回収させよう。」
「それがいい。」
「おい、輸送機が見えたぞ。」
第三章 完
作者:ハンクさん
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