サイドストーリー

AC3外伝B・C・G  〜剣の壁〜
「ここがミラージュのエネルギー施設ですか。」
コール達とアステカはエネルギー生成区のミラージュエネルギー施設にきていた。
このエネルギー施設は管理者が破壊あるいは故障で≪レイヤード≫の電力供給不足を
防ぐためミラージュが極秘に建設したエネルギー施設である・・・。

「アステカ、しかしなんでここは人が1人もいないんだ?」
ゲドの言う通りなぜかここの施設に人がいない。

「それはここの施設が全てコンピュータによって管理されてるからだ。」


「こんなでかい施設が・・!?コンピュータだけで!?」
ブラスがおもわず声を上げて言った。

「ああ、だからあまり暴れたりしないでくれよ。まあそれくらいじゃ壊れないと思うけどな。」
上を見渡すと監視カメラが3台・・・いや4台。人が管理してるわけじゃないのになぜ監視カメラが・・・?

「でもここは施設のどのあたりなんですか?」
今コール達がいる場所は施設のAC収容所、ACはおよそ10台くらい収容できるようになっている。
収容所には3人の乗ってきたAC以外に2機のACが存在していた。
アステカはゲドのAC、ターミネイトに乗ってきたから他の誰かのACかと思った。
正直、ACのコクピットに2人入るとキツイ・・・。
アステカは3人にその2機のACの説明をしていた。
あのACは万が一の時、ミラージュが用意したACらしい。片方は軽量ニ脚、もう片方は重量ニ脚のACだった。
でもおかしい・・・。なぜ人がいないエネルギー施設にACが2機もあるのか・・・?
特にそのことに関して3人は深く追求しようとはしなかった。
ちなみに次に≪アスタリスク≫が襲撃すると思われるクレストが建設してる防衛施設とここの施設までACで10分かかるくらいだ。
さすがにクレストとミラージュは管理者のことで対立してるので直接、防衛施設で待ち伏せというのはできないだろう。
ここへきてもう5時間くらいが経とうとしていた。ACの整備もひととおり済んだし、後は奴らがくるだけだ。
でもよくよく考えると・・・このエネルギー施設があるから別に管理者くらい破壊されてもいいんじゃないか?
しかしそれは俺が≪アスタリスク≫に恐怖して逃げ出したいのを言葉で示したものかもしれない。
でもやはりこの≪レイヤード≫の秩序は守らなければならない。この地下世界は管理者がいるからこそ維持されているのである。
その秩序を乱すものは≪自分の命を下水に投げ捨てるくらいの行為≫といっても過言ではない。
しかし≪アスタリスク≫はそれを平気な顔で実行しようとしている、いや実際に3年前に実行したらしい。
≪アスタリスク≫のメンバーも何人いるのかわからない。3年前のことも資料や情報が一切残ってないらしい・・・。

そんなことを4人で話していたらいきなり奥のドアが開いた。
中から女の人がでてきた・・・。美人で身長は150センチくらいの小柄な人だ。

アステカがさっき言ってたことと違うので聞こうと思ったが、アステカは彼女の元へ走って行ってしまった。
とりあえず俺達も2人の元へ行った。


「あ、紹介がまだだったね。彼女の名前はネイリス、主にレイヴンのオペレーターをしているんだ。」


「はじめまして、ネイリスと言います。」
そう言うと彼女は俺達に会釈をした、するとゲドが驚いた顔をしていた。
「ネイリス・・・?ネイリス・・・ネイリスじゃないか!」
ゲドが必死になってネイリスに話しかけている。
「あ・・・もしかしてゲド?ゲドなのね!?」
どうやら2人は前にどこかで会ったことがあるらしい、それにしてもゲドさんもすみにおけない人だ。
こんな美人と知り合いだなんて・・・。ブラスはネイリスに見惚れちゃってるし・・・。

この後、俺達は飯を食って寝ることにした・・・。













コール達がエネルギー施設に着いた頃・・・・。

「もう準備はできてるな、サンダーハウス、アサイラム。」
話していたのは≪アスタリスク≫の1人、ファルゼンだった。
「準備できています!」
もうすぐサンダーハウスが防衛施設の奇襲する準備をしていた。
なぜサンダーハウス達は≪アスタリスク≫の力になろうとしているのか?金目当て・・・?≪何か大きなことをしてやろう≫とする表れ?
それはサンダーハウス達にしかわからない・・・。
サンダーハウスは奇襲の準備、アサイラムはどこから持ってきたのかわからないがハンバーガーを食べながら大声で笑ってた。
フィクサーはトランプタワーを作っている・・・。ファウストは目をつぶってわけのわからない言葉を発してた。

ファルゼンとヴァーネストは自信に満ちた顔をしていた、なぜ彼ら2人はそこまでして管理者を憎むのか・・・。
管理者を破壊して一体どうなるのか・・・。これもまた2人にしかわからない・・・。














そんな中もう一つ準備をしていたところがあった・・・・。

「これで全員集まったな、社長から召集を受けたから社長室へ行くぞ。」
今、社長室に向かってる4人はクレストの超精鋭部隊ラガターン隊の面々であった。
もとは3人の部隊であったが、最近新たに1人が加わった。その1人の名前はエグザイル。
彼は≪風穴のエグザイル≫と言われるほど恐れられてたレイヴンだった・・・。そうあの時が来るまでは・・・。
彼は≪アスタリスク≫の1人、ヴァーネストと戦ったが一瞬でやられてしまった。
ヴァーネストへのリベンジ、復讐、憎悪は日に日に大きくなってきた。
そこに目をつけた奴がいた。
名前はラガターン。クレスト超精鋭部隊ラガターン隊の隊長であった。
ラガターンにはわかっていた、エグザイルの憎しみを。
ラガターンは何か他のレイヴンと違う・・・何かに縛られて生きているように見えた。
「来てくれたかラガターン隊。防衛施設の護衛頼んだぞ!」
社長はかなりの信頼をよせてる。



ラガターン隊は防衛施設の壁になろうとしている。
ただの壁ではない。


動く壁、侵入者を切り刻む≪剣の壁≫なのだ・・・。








ついにそれぞれが動きだそうとしていた・・・。
作者:RYOSUKEさん