サイドストーリー

出撃前 「始まり」
ぴーぴー ぴーぴー ぴーぴー ぴーぴー ぴーぴー ぴーぴー……

耳に障る電子音。少し散らかった机の上のパソコン音を発しているのだが
それに気づかずに頭の上にある目覚し時計をこれでもかと言わんばかりに容赦なく叩く男が一人。

「少しでも黙っていられねぇのかっ!!」

この男、オルフはある意味必死になって目覚めた。

「あ。くそ、新しいのを買わないと…。」

目覚し時計は無残に大破し完全に沈黙していた。

パソコンからの電子音にやっと気づいたオルフはよろよろとパソコンを起動させる。

クレストからの緊急の依頼。 報酬45000c

セクション371に建設中の我が社の施設が襲撃された。この施設はACの兵器開発の為に作られたもので、すでに稼動している。
建設中といっても9割ほど完成しているので防衛システムも発動しているはずだ。苦戦は強いられるだろうが、犯人を排除してもらいたい。

ありきたりな依頼。報酬の高さのせいかこの依頼を受けたいと思った。

「隊長、起きてっかな…?」

それを確認すべく電話をかける。

「隊長ぉ、起きてますかぁ?」

「今何時だと思っている。」

時計を見る 6時ちょうど

「朝の6時ですが…?」

「あのなぁ、今は夕方の六時だ。」

「寝すぎた…..。」

「後あの依頼な、受けといたから。集合は今日の23:30だってよ。」

「ちょい?なにっか早過ぎないか?」

「五月蝿い。久々の依頼なんだ、やりたくて体がウズウズしてるんだ。」

「はぁ…..。」

「受けた依頼は迅速に、そしてきっちりこなす。以上質問は?」

「特にありません。」

「じゃあまたあとで。」

電話が切れる。 また、始まる。
作者:彗星司令さん