サイドストーリー

ACSS06.5
〜〜第六幕後編・管理者〜〜
ーーガレージに戻る道中ーー
「そういえばお前には・・・・俺のこと話してなかったな」
「え、・・・・ああ話してないな」
「そうか、じゃあ教えておこう、協力してもらいたいし」



俺は・・・・強化人間、いや、正確にはサイボーグだな。
まあ理由はとにかく、強化人間だ。

『管理者』は政府、まあ『管理者』と同じような物だが、その政府に作られた人工知能、AIだ。
このAIは火星、資料に載ってると思うが、火星の人工衛星、フォボスに搭載されていた中枢を基に作られた物だ。

騒乱やら何やらで政府が衰えて、企業が猛威を振るう中にこの地上はすっかり荒廃した。
人間も生活できないほどに。
そして政府はAI、『管理者』を作った

地上環境良化のために人間は地下に移住した。
人類は『管理者』に管理されるようになっていった。

それから時が過ぎて、火星の人類が地球へ帰還してきた。
しかし荒廃した地上で生活できるはずも無く、やむなく地下へ移住した。
このとき造られたのが『もう一つの管理者』だ。

移住した火星人類は少し経ってから滅びた。
火星で繁殖していたディソーダーが地下に侵入してきたからだ。
このとき『もう一つの管理者』は『管理者』に救援を求めた
しかし『管理者』は救援を送らなかった
『もう一つの管理者』はこのことで恨みを持ったのだろう。

いつか必ず、お前らに復讐してやる。 絶対に、許さない。

そういって『もう一つの管理者』は連絡を絶ったそうだ。


今『もう一つの管理者』を止められるのは

全てにおいて中立の立場を取り、何事にも干渉しない、されない存在

「レイヴン」だけだ
『管理者』はそういっていた




「・・・・・・」
アップルボーイは黙りこけている
「協力してくれるか?」
「・・・・・・・いいだろう、でも」
「でも・・・なんだ?」
「報酬は高いぞ」
「・・・・どのくらいだ?」
「働き具合で決めてくれ」
「いいだろう・・・・・宣く頼む、レイヴン」
「おう、まかしとけ」




















ツヅク
作者:狼鮫さん