目標
俺は依頼のメールをチェックしていた。
俺はその頃はMTに乗り、任務を遂行していた。
任務成功率が高かったからか、俺への依頼は多くなっていた。
だから、メールのチェックは俺の日課になっていた。
「え〜と、今日の依頼は・・・、僚機依頼か。」
内容は「電力供給が回復するまでモノレールを共に護衛してほしい」というものだった。
「依頼者は・・・・・瀧?新人か・・・。」
「瀧」と言う名前には聞き覚えがあった。
レイヴン試験で高い結果を残した、と聞いたことがある。
俺は瀧の実力がどれほどのものかに興味があった。
だから、出撃することにした。
俺は輸送機で第1都市区へ向かっていた。
輸送機の中には、俺のほかにももう1人、レイヴンがいた。
多分コイツが瀧だろう、と思い、俺は話し掛けた。
「お前が瀧か?」
「はい、そうですが・・・。あなたは?」
「俺がスパルタンだ。」
「ヘぇ・・・。」
「なんだ、緊張でもしてるのか?」
「はい・・・、やっぱりまだ慣れないもんで。」
「ほぉ・・・、まぁ、お互い頑張るとしよう。」
「はい。」
性格に特に変わったところは無い。
むしろレイヴンとしては威勢が足りないくらいだ。
やっぱ実力を見てみないとな・・・。
「機体被弾・・・。やばいな・・・。」
敵は同型機。
1機対2機じゃ分が悪い。
「くそっ、どうすれば・・・。」
と思った瞬間。
ズガガガガガガガガガ、ドゴォン!
マシンガンの銃声とともに目前のMTが爆発した。
「大丈夫ですか?」
奥に瀧の姿があった。
「後は任せてください、後は私が!」
「大丈夫なのか?」
「おそらくは・・・。」
「分かった、じゃあ任せるぞ!」
俺は領域外へ脱出した。
そして、瀧の様子を見ていた。
ズガガガガガガガガガガガガ、ガガガガガガガ、ドゴン、ドゴォン!
銃声と爆発音が響く。
瀧は全くダメージを受けていない。
俺は心の中で思った。
これがレイヴンの力か・・・。
俺にもこんな力があればMTなんか・・・。
・・・ん?
そうだ、俺も試験を受ければいいのか!
よし、絶対レイヴンになってやる!!
翌日から、俺はレイヴンになるため動き出した。
そして、2週間後。
俺はレイヴン試験に合格した。
合格した時、試験官が聞いてきた。
「目標は?」
「・・・瀧。」
俺は即答した。
作者:瀧さん
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