バトルロイヤルアリーナ
10月22日 アリーナ本部
緊迫した密室、ここでアリーナの会長、副会長、コーテックスの幹部、オペレ
ーター、スポンサーなどが集まり会議を行っている真っ最中だった。
「最近エグザイルというレイブンが出てきてからアリーナの秩序が乱されてお
る。この男を抹殺できるレイブンはおらんかのう。」
アリーナの最高責任者、ホズミが言った。彼はこれまでの戦績が優秀だった為
、アリーナの会長に選ばれたのだ。
「会長、ユニオンから通信です。」
幹部が一人立ち上がり、伝達事項を伝えると座った。
「つなげ。」
「聞こえるか?今日の予定、覚えているよな。」
「ああ。」
「こちらはすごいレイブンを雇っている。全力でかっかて来い。そして潰れろ
。」
通信が切れた。
「ユニオンめ・・・」
その頃、コアたちは・・・
「遅いなぁ。あいつは一体何をやってるんだ。」
至急と言われたため、コアは少し焦っていた。
落ち着いているフレデリカは黙っていたが、心の中では怒りと緊張でいっぱい
だった。
「それにしても用事って何なんだ。メールで送ればいいのに。」
確かにそうだった。用心深いシャウシュッツが愚痴をこぼした。
しかし、コアは戦いの事しか頭に無くそんな話は気にならなかった。
「まだですか?とりあえずこちらへ。」
レインが現れた。今回の仕事はコアたちのサポートらしい。
「仕方ない。行くか。」
シャウシュッツはそう判断した。しばらく歩いた後、エレベーターに乗って7
00階へ。そこは、極秘のブリーフィングルームとなっていた。
そこに待っていたのはホズミだった。
「遅いぞ。まったく、30分は待たされた。」
そこに単刀直入でシャウシュッツが質問した。
「で、報酬は。」
「それは帰ってきた者だけにだ。」
ガッシャーン
「遅れてごめん。」
アナザーエイジがいきなりやって来た。
「AA、お前遅いぞ。」
コアがかなり怒っている。
「これで赤チームのレイブンがそろったわい。」
「ど、どういうことだ。」
疑問に思ったAAはホズミに尋ねた。
「これから5vs5のバトルロイヤルを開始する。」
一同:「えーっ。」
皆驚いた。何故なら2対2のエキストラアリーナは聞いたことがあるが、5対
5のバトルロイヤルは初耳だったからである。
「ルールは、5対5のチームで、先に全滅したほうの負けとする。グローバル
とユニオンの戦いじゃ。負けるわけにはいかんのじゃ。」
そう聞くと、皆固まってしまった。
「場所はアヴァロインヒルじゃ。健闘を祈る。」
これでブリーフィングが終わった。元に来た道を戻っていき、ガレージに着い
た。
「うわっ。」
第一声を上げたのはAAだった。一番初めに自分のACを探しに行ったAAだ
ったのだが、
ガレージの広さにただ呆然としているだけだった。
「AA、早くしろ。置いてくぞ。」
「分かった。」
AAはデヴァイストに乗り込んだ。AAの機体は金が無いので仕方なく旧式に
乗っているのだ。
「アヴァロインヒルへの到着を確認。」
オペレーターはレイン。赤チームのレイブンは、AA、フレデリカ、シャウシ
ュッツ、コア、日光。
白チームは、マスター、sho、斬鬼、ナッツ、フライレだった。
「では、始めてください。」
10機は上にあがった。そして、銃声が響き渡る。
するとそこに
「モクヒョウ ハッケン ハイジョカイシ」
物凄い速度でせまり来る物体に一同は気を取られた。
「貴様たちには消えてもらう。」
もう一機来た。
「全機攻撃を中断してください。繰り返します。全機攻撃を中断してください
。」
ザクン。 鈍い音が響き渡る。
「クソ。もうだめだ。」
デヴァイストはコアと脚部から真っ二つになっていた。後ろには黒いACらし
きものが立っていた。
「AA!!くそ、セラフめ。」
フレデリカが叫んだ。
セラフは飛行形態になり、ミサイルを乱射した。
「赤チームはナインボールをやる。白チームはセラフを。」
日光が言った。
「何だ、このミサイルの数。」
マスターのAC、タナトスはステルスをオンにしたが、ロックオンを既にされ
ているため、ミサイルが次々に襲ってくる。あっという間にタナトスの装甲が
削れ、機能停止してしまった。
一方、ナインボールを相手にしている赤チームも苦戦を強いられていた。
「こいつの武器は一体何だ。」
シャウシュッツは疑問に思った。あの右腕の武器から凄まじいほどの威力を持
った、パルスライフルの三連射。ブレイブガンナーの機動性が高かったので何
とか切り抜けた。
「食らえ。」
コアがEN砲で攻撃した。3発のうち2は当たった。しかし、ナインボールは
無傷である。
「日光、今だ。」
EN砲が当たり、硬直した所を日光が切ろうとした。しかし・・・
「甘い。」
ナインボールはブレードをブレードで弾いた。そして蹴りを入れた。
「うわ。」
月光が逆さまになった。そして手をつき、バック転した。何とか機体を立て直
したのだが、コアに大きなひびが入っていた。
そこにすかさずナインボールが攻撃してくる。その攻撃がひびに当たり、コア
が割れてしまった。
「コア、シャウシュッツ、どうする。」
「攻撃効かないもんなぁ。」
コアたちが苦戦中、応援が駆けつけてきた。Dadとキースとアイリスだ。
「待たせたな。」
「おお、Dad、来てくれたか。」
「俺はナインボールを、キースとアイリスはセラフを頼む。」
「セラフめ・・・。兄さん、仇を取るから。」
キースはデコイをばら撒いた。
「助かった。」
フライレめがけて飛んできたミサイルが、デコイに誘導され、何処かに消えた
。
「食らいなさい。」
セラフは人間型になった。そして、チェインガンを撃ってきた。それをかわし
つつアイリスはグレーネードを撃った。
「どうだっ。」
フライレがミサイルを撃った。それも命中したが、傷一つついていない。
「ナッツ登場。」
そこにナッツがKARASAWAを連射した。全て当たり、セラフの腕が一本
もげた。
「クッ、クソッ。」
セラフはその場に倒れこんだ。
「早くコアたちの救援に向かわなければ。」
コアはマシンガンを撃ちまくった。しかし、ナインボールの装甲が硬すぎて効
いていない。
「これならどうだ。」
Dadはグレーネードを撃った。それはナインボールを直撃し、迎撃部分が破損
した。
「食らえー。」
そこにコアがマシンガンを撃った。ナインボールは相当なダメージを受け、倒
れそうだった。
「終わりだな。」
ニーベルンゲンリングは倒れそうなナインボールを切りつけた。思いっきり。
ナインボールの頭部を切り、ナインボールは機能停止した。
帰還後、多額の報酬が支給され、皆喜んだ。
作者:アナザーエイジさん
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