サイドストーリー

第9.5話 戦い終わって…ハプニング(後編)
※ちょっと起動○士ガン○ム逆襲の○ャア入ってます(笑)
 
義「さっきまでAC反応は無かった…貴様等、どうやって自分達に近づいてきた?」
 義大言うとおりACの反応は裕紀と義大だけしかなかったのだ
???「べっつに〜。なんであたし達が答えなきゃならないのさ」
 さっき通信をいれてきた人物より明かに幼い少女の声が義大の質問に答える
???「まぁ、どうせあなた達はわたし達にやられるのですから…」
 今度は年上な感じの女性が加えて通信をいれてくる
裕「結構な自信だ…それより名前くらい教えてくれてもいいんじゃないのか?」
 さすがに名前を名乗らないのは失礼だと踏んだ裕紀が3人に名前を聞く
???「自己紹介しろって訳ね。いいわよ。わたしはレイナ」
 最初に話しかけてきた人物がまずそれに答えた
???「あたしはミッチェルだよ」
 少女の方も自分の名前を答える
???「わたしは、メルティアと申します」
裕「ん?本名は語らないのか?」
レ「そんな兄さ…っとと、いけないけない…」
裕「?」
 レイナが何かを言いかけるけど、慌てて言葉をつぐむ
レ「こんなもんでいいでしょ?…別にあんた等には恨みは無いけど、これは依頼だから
  死んでちょうだいね!」
 赤と黒の機体色である千影の機体によく似た機体が手に持ったハンドガンを構える
 その機体の装備は両肩ミサイルにマシンガン、ブレードとなっている。
ミ「やられた後に化けて出ないでよ!」
メ「覚悟してください…あなた方に勝ち目はありません!」
 それに続くかのように薄い青で裕紀の前の機体に似たミッチェルの機体がマシンガンを
 濃い紫色で義大の前の機体に似たメルティアの機体はスナイパーライフルを構える
メ「さぁ、行きま…へっ?ひゃあ!?」
 ここまでは決まっていたのだがメルティアの機体がいざ歩こうとすると見事に…こけた
ミ「まり…っと、メルティアさん!?」
 真横でグレネードの衝撃を受けてもそうそう倒れる事の無いオートバランサー付きの
 ACがいきなり倒れれば誰だって驚くであろう
メ「あ…あれ?えっと、ここをこうし…あやややっ!?」
 起き上がろうと努力はするものの、それがあだになり再び前のめりに倒れる
義「ありえん…AC乗っててこける奴なんてはじめて見た…しかも、2回連続…」
 珍しい…と言えば珍しい光景に義大は呆気に取られていた
レ「な…何やってんのよ!メルティア。どうしてそうも不器用なの!」
メ「あいたた…しょ、しょうがないじゃないですか!わたし初め…あっ…いけない…
  に、苦手…なのですから…」
義「歩くのが…苦手?なぁ裕紀…やつら、何か変ではないか?」
裕「あ?…あぁ、おれもそう思う」
 さっきから3人組の様子が変なことに気がつく義大と裕紀
 大分、頭は冷えてきたらしく喧嘩する素振りはない
義「まぁそんな事はどうでもいい…やつらが守ちゃんと」
裕「千影の居場所を知ってるみた――!?そ、そのエクステンション…」
 裕紀がレイナの機体を見て絶句する…そのエクステンションに付いているのは…
レ「ん?あっ、これならさっき壊したACがつけてたやつそのまんま使えそうだから
  つけてきたやつなんだけど…ここのマークもなかなかカッコイイしね」
 黒地には目立つ白色で“T.A”と書かれている裕紀が見覚えのあるステルスだった
裕「――!貴様、そのマークは千影の…」
レ「いいじゃない?どうせ、もう使われないやつなんだからわたしが有意義に使って…」
裕「それ以上…それ以上言うなぁ!!!」
 レイナの思わせぶりのセリフは裕紀の逆鱗に見事にふれた
義「おい、裕紀!その程度の挑発にのるなんてお前らしくないぞ!冷静になれ」
裕「うっせぇ!黙れッ!!てめぇはその口閉じてろ!!!」
義「なっ…んだとぉ!」
 義大が落ち着けようと話し掛けて見るが、案の定裕紀は聞く耳持たず…だ
レ「へ〜、裕紀さん…だっけ?よっぽどこれの持ち主さんにお熱だったみたいね〜?」
裕「――!?あ…あぁ、そうだよ…だから!おれはお前達を許さん!!いくぞ!!!」
 レイナの質問に予想に反してあっさり答え裕紀も自分のマシンガンを構える
義「まったく…感情に流されやすいやつだ…自分のいろいろ千影殿には世話になった…
  それに守ちゃんの居場所も聞き出さねばならんからな!貴様等…覚悟しろ!!」
 義大のほうもいつも以上の殺気をかもし出しつつライフルで3人を威嚇する
 裕紀と義大…2人とも本気でかかって行くつもりだろう
メ「よっと。ふう、何とか歩けるようには――!?こ、この殺気は?」
 余程、機体を起こすのに苦労したと思われるメルティアの額には少し汗が浮かんでいる
 そして、裕紀と義大の出す殺気に気がつき身をこわばらせた
ミ「なんて…殺気…なの?これが本気の…源に…」
 まだ幼いと思われるミッチェルにこの殺気は少々きついようだ
裕「行くぞコラぁ!!」
レ「メルティア!ミッチェル!!ボーッとしてないで、くるよ!!!」
ミ「へ…?あ、うん!」
メ「わ、わかりました!」
 オーバーブーストを全開にして突っ込んでくる裕紀を見てレイナがいち早く気づき、
 2人に声をかけた
裕「あっ…義大、なんだ、その…後ろは任したぞ」
 少々、遠慮気味に裕紀が義大に話しかける
義「喧嘩の件はもう無しだ。今は目の前の敵にだけ集中していればいい」
裕「…それもそうだな。んじゃ…いっちょ花火でも上げてやるよ!」
 会話を終えた時にはもうすでにレイナの機体の懐に裕紀の機体が飛びこんでいた
レ「なっ!はやっ――くぅぅぅ!!」
 そして両手に装備されたマシンガン、アサルトライフルをレイナに向かって発射する
ミ「レイナッ!」
メ「レイナさん!」
 と、叫んで助けに行こうとするがその目前に1機のACが立ちはだかる
義「苦しむ味方を助けに行くか。…だが、今の裕紀の邪魔はさせん!
  …さぁ、来るがいい。自分が2人まとめて相手をするぞ!」
 これが今、義大ができる裕紀への精一杯の気使いであった
 
ミ「いくらなんでも…たった1機であたし達に勝てると思わないでよね!」
メ「それでは…ビット!いって!!」
 メルティアの機体から小型機動兵器ビットが大量に射出された
ミ「あたしのもいって!ビット!!敵はあのACだよ!!!」
 機体2つ分のビットが義大に襲いかかる…が、義大はまったく動揺していない
 その数はゆうに20を超えているというのに…
義「ただ出すだけなら素人でも出来る。出ろ!ビット…すべて撃ち落すんだ!!」
 義大から射出されたビットの数はたった2つ…しかし!
ミ「これだけのビットにそれだ――!?う…うそ!?」
義「そこっ!次は…右か!」
 義大から射出されたビットはミッチェル、メルティアのビット群を次々スクラップに
 変えていく。まるで、その2つがそれぞれ意思を持っているかのように…
メ「こんなビットの動き…見たこと」
義「クッ…あるわけが無いだろ。“コレ”を実戦で使ったのは初めて…だからな」
メ「…これ以上はもちませんね」
 メルティアがそう言うと最後の1機がビットのレーザーにより撃ち落とされた
義「ハァ…ハァ…数で勝負が決まると思うなよ…」
 数で攻めてくる大量のビットを…義大はたった2つですべて撃ち落してしまった
 すべてを片付け終わったビットはエネルギーが切れかけ、元あった場所に戻って行く
ミ「なっ、なんで…なんでビットがそんなふうに動けるのよ!?」
 予想外の展開を目の当たりにしてミッチェルは驚愕の声を上げた
メ「たった2つでこれだけの…あなたの本気は予想以上ですね。…義大さん」
義「あぁ…これ以上の抵抗は無駄だ。もうやめて守ちゃんの居場所を言ったらどうだ?」
 再びビットを出して義大が威嚇する
ミ「う〜…メルティア、もういいかな?」
メ「そう…ですね。義大さんちょっと画像付きでお話しましょう」
 と、言った瞬間に現れた画像に映っていたのは…
義「はぁ!?ま、鞠絵殿に…雛子ちゃん!?」
 見なれた人物2人がすまなそうな顔をして映っていた
鞠「義大さん…すいませんでした…騙してしまって」
雛「源兄ぃ…ご、ごめんね」
守「よ、義大さ〜ん…聞こえてますか〜?」
義「守ちゃんまで!?ど、どうなってるのだ!?」
 
裕「ちっ、逃がしたか…」
 裕紀の機体が硝煙の上がる銃口を雪の積もる地面に向ける
レ「くっ…まだ、これからよ!」
 裕紀のラッシュを抜け勢いよく雪紛を上げながら体制を取り直すレイナ
裕「千影…弔いにもならんが、せめてこいつだけでも!!」
レ「そう簡単にわたしをやれると思わないでよね!」
 レイナの機体がハンドガンを下に向け両肩デュアルミサイルを構える
レ「ステルス起動!ついでにミサイル発射!!」
裕「千影の…ステルスを使ってんじゃねぇ!くそがぁ!!」
 レイナの機体から発射されたミサイルを4発すべてマシンガンで撃ち落すと
 レイナの機体の姿は消えていた。ステルスを起動させたためである
レ「(ちょっと厄介ね…まさかここまで裕紀さんが逆上するなんて)」
 そんな事を考えながらレイナは裕紀の機体の後ろに回りこもうとするが…
裕「…そこか!」
レ「(――!?うわっと!そんな…見えてないはずなのに)」
 レイナの通ったすぐ後に裕紀のアサルトライフルによる攻撃が加えられる
レ「って、あ、あれ!?ステルス切れてる!?」
 雪原の上にレイナの機体が姿を現す
裕「そのステルスは…千影専用なんだよ!お前ごときに扱えるはずがねぇんだ!!」
 その姿を視認した裕紀は再びオーバーブーストをセットする
レ「なっ…そ、そんな事無いもん!もっかいステルス…へ?出力不足!?」
 姿を消すにはどうやらもう出力が足りないらしい
裕「おそいっ!…ビット、行くぞ!」
 両手の武装に加えついに裕紀がビットを出してきた
レ「わたし…ステルスが無くったってやってみせるんだから!」
 レイナもオーバーブーストで突っ込んで行く
裕「真正面の撃ち合いなら負けねぇよ!」
 裕紀もビットも攻撃体制に入り、すぐさまオーバーブーストを発動させる
レ「真正面…ならね!ミサイルッ!!」
 裕紀の射程に入る直前にレイナがミサイルを自分の足元に向けて発射し、
 その爆風でレイナの機体が大きく上空へ飛ばされ裕紀の機体を飛び越えた!
裕「上だと!?くっ、無茶苦茶しやがるな…」
レ「後ろ…取ったよ!」
 そしてレイナが裕紀の機体の右斜め後方に着地するとブレードが姿を現す
裕「だが…まだまだ甘いんだよ!!」
レ「完全に後ろを取られてるのに何が甘いって言うの?」
裕「それはな…こうゆう事だ!」
レ「――!?」
 裕紀の機体がオーバーブーストを切ると…裕紀の機体が急激に反転しレイナの機体を
 裕紀の得意な真正面に完全に捕らえた
レ「あっ…し、しまっ――」
 裕紀の機体に装備されたマシンガンの銃口がレイナの機体に向けられる
裕「とどめだ…こんな汚い花火じゃ弔いにもならん…せめてあの世で悔やめっ!!」
???「やめろっ!裕紀!!」
 裕紀がトリガーを引こうとしたまさにその時!裕紀の持っているマシンガンが
 撃ち落される…
裕「誰…って、義大!?」
義「間に合ったか…裕紀、そこまでにしておけ」
裕「しておけるか!こいつに千影が…」
義「その説明は鞠絵さんと雛子ちゃん…それに咲耶ちゃん、守ちゃんにしてもらえ」
守「ひ、裕紀さ〜ん。聞こえてますか〜?」
裕「へっ?」
 思わずすっとんきょうな声を上げる裕紀
鞠「えっと…裕紀さん、その辺にしておいてくれませんか?」
雛「兄貴〜…咲耶さん本気で殺る気だったの?」
 と、鞠絵、雛子から通信が入る
咲「あ〜怖かった…裕紀さんがこんなに殺気だつなんて思わなかった」
裕「ど…どうゆう事なんだよ!?義大!?」
義「自分も初めはよくわからんかったが…」
守「つまり…こんなわけです」 
 守が今回の事の説明を開始する
 
努「まっ、簡単に言えば偽情報で裕紀と義大をおびき出し、そこで咲耶、鞠絵さん、
  雛子ちゃんがACで襲いかかって…」
 ゲームセンターの一角で努が今回の作戦について説明をしている
咲「えっと…大体わかったけど兄さん、肝心のACはどうするの?」
鞠「そ、そうですよ。AC3機なんてとてもじゃないけど…」
雛「簡単に用意できる物じゃ…」
努「あ〜…それなら俺がちゃんと用意するからちょっとまってて」
 そう言って努は通信機をとりだしなれた手つきで番号を入れていく
努「もしもし、トラファルガーさん…おひさしぶりです…はい…それでちょっと相談が…
  えっ?ほんとですか!すいません、無理言ってしまって…へっ?あ、はい
  わかりました。今度ですね?それではまた…」
鞠「努さん…差し出がましい事なんですが…今のはいったい誰ですか?」
努「ん?今のは…まっ、誰でもいいだろ?それよりACのあてが出来たから
  今からでも移動するぞ」
咲「今から!?いったいどこに」
努「まぁ、ついてこればわかるよ。それと、辰也達も一緒に来てくれないか?」
 と、辰也、春歌、鈴凛のほうに話しをふる
辰「へ?別に構わないけど…」
春「ワタクシも辰也さんがついていくのなら…」
鈴「アタシも断る理由が無いし…ついてくよ」
 とりあえず3人とも承諾してくれたようだ
努「すまんな…さすがに俺1人じゃ鞠絵さんを教えれそうにないからな」
辰「…ちょっとまて!鞠絵を本気でACに乗せる気なのか!?」
努「当然だ。だってあの2人に顔割れてないの咲耶、鞠絵さん、雛子ちゃんだけだろ?
  幸い3人中2人は操縦技術が並のレイヴン以上だし、基本的な操作を教えるのは…」
春「鞠絵さんだけだから…と、言うわけですね」
努「まぁ、なに現役レイヴンが6人付きっきりで教えるんだし動かすぐらい出来るだろ」
鞠「ま…マジですか…」
 
守「と、いうわけなんですけど…」
義「どうやら自分達はまんまとはめられてしまったってことだ」
裕「…じゃあ千影は無事なんだな?」
咲「うん。あんな情報、嘘に決まってるじゃん」
鞠「そうですね。2人ともよっぽど守さんと…」
雛「千影姉ちゃんのことが心配だったんだね〜♪」
 鞠絵と雛子が2人を茶化し始める
義「そ、そりゃあ…心配に決まっている」
守「義大さん…」
 完全に2人の世界に入ってしまった
咲「相変わらずね〜。それにしても…裕紀さんってば結構大胆なんだね♪」
裕「へっ!?あ…う」
咲「ふふふ…あの告白劇、記録してあるから早く千影さんにきかせてあ〜げよ♪」
裕「なっ!ちょ、ちょいまて!」
鞠「裕紀さん…案外、千影さんも裕紀さんの答えを待っているかもしれませんよ?」
雛「兄貴〜♪あんまり千影姉ちゃん待たしたらだめだよ?」
 女性というのはこうゆう話題が好きらしい…3人ともとても楽しそうだ
裕「だぁぁぁ!!!…い、言いたい事は自分で言いたいんだよ…だから」
咲「ふ〜ん…じゃ、なまの告白が聞けるってわけ?」
裕「誰が人前で告白なんてするかぁぁぁ!!!」
 
ちか「裕紀…もしかして本気で怒ってる?」
 薄暗い電灯がともるお馴染みの公園で裕紀と千影が2人っきりでベンチに座っている
 あの後自分のガレージに戻ると千影の出迎えがありそのままのなりゆきで公園にいる
裕「怒ってる…というよりもかなり疲れた…」
 と、がっくりとうなだれる裕紀
裕「だけどまぁ、千影が無事で何よりだよ」
ちか「ふふっ…ありがとう。それより、何かわたしに言いたいことがあると鞠絵さんたち
   に聞いたが…なんだい?」
 裕紀のセリフを聞いて珍しく笑顔になる千影
裕「あの3人め…まぁ、この際…だから言っておきたい」
 千影から目線ををそらすように裕紀は下を向く
ちか「顔…真っ赤だけど…裕紀、大丈夫?」
 と、それを追うように千影は裕紀の顔を覗きこむ
裕「おれな…おれ、お前のこと…」
 そう、顔を真っ赤にしていざ、言い出そうとしたその時…
???「ちょ、押さな…きゃぁぁぁ!!!」
裕・ちか「「――!?」」
 悲鳴とともに公園に姿を現したのは…努、咲耶、辰也、鞠絵、春歌、雛子、鈴凛だった
 その光景を見て裕紀の中で何かが切れた
咲「イタタタ…もう!だから押さないでって言ったのに」
鈴「まったく、何やってんのよ!辰也」
辰「ごめんごめん…オレ一番遠くでよく聞こえなかったから」
鞠「辰也さんたらっ!もう…あっ、ひ、裕紀…さんに千影さん…」
 そんな言い争いをしているといつのまにか裕紀、千影の2人が
 かなり近くに接近していた
裕「ハハハ…タノシソウダナ、オマエラ…」
 かなりの棒読みで裕紀が努たちに語りかける
春「あ、あの…やはり怒ってます…よね?」
裕「ソンナモンオコッテルニキマッテルダロ」
 相変わらず棒読みの裕紀を見て1人、なぜかガタガタとふるえているのは…雛子だ
努「雛子ちゃん…やっぱりまずいのか?今の裕紀って…」
雛「う…うん…兄貴、前にこの状態になった事が3回あって…」
 怯えた様子で雛子は話している…その証拠に声がかなり震えていた
努「その時裕紀は何をしたんだ?」
雛「え…っとね…」
 今にも消えそうな小さい声で努に説明すると…
努「なっ――!みんな!!逃げるぞ!!!理由は…聞くな!!!!」
 「「「「「へっ!?りょ、了解」」」」」
 努の青ざめた顔を見て、全員がそれに従った
ちか「ひ、裕紀?どうしたの?裕紀!」
 千影が裕紀の肩を掴んで前後に揺らしながら問い掛ける
裕「んぁ…あれ?おれ、今何かしてたのか?」
ちか「…覚えてないの?」
裕「なにをだ?それよかもういい時間だし家まで送ってくよ」
 どうやらあの状態になると完全に記憶が吹っ飛ぶらしい
ちか「…それじゃあお願いするよ。ありがとう」
裕「いいっていいっていつもの事だろ?…それよりなんでおれここにいるんだろ…」
 頭を掻きながら裕紀は不思議そうな顔をしている
ちか「ふふっ…覚えてないのか。でも、早く裕紀の口から…聞きたいな…」
 千影は気が付いている…邪魔が入る前の裕紀が言いたかった言葉を…
 
                           第10話に続く…
 
あとがき
 
はい。どうも、キョウスケです。
実はこのお話(前編、後編)…送りそこねた物でして…
久しぶりに読み返しをしていたら気がついて急遽、9.5話と言う形で
送る事になったんですよ。
 
…で、作品の中身ですが…
自分で言うのもなんですが、相変わらずツッコミどころ満載です(笑)
ビットが自分の意思で動いたり、ミサイルで飛びあがったり…
まぁ、その辺はオリジナル要素として流してくださいまし。
 
そんなこんなで、それでは、また…
作者:キョウスケさん