サイドストーリー

EPISODE 15 「ユニオン」
「Re:データバンク侵入
 依頼主:ユニオン
 報酬:51000c
    中枢への進入経路を把握すべく、クレストの中央データバンクへと進入を図
    る。
    当然データバンク内には、高性能のセキュリティと厳重な警備が施されてい
    る。今の状態では、我々の部隊でも進入をするのは容易くない。今回の作戦
    内容は2つ。1つは警備部隊の殲滅と、もう1つはセキュリティの無力化だ。
    セキュリティは、最深部の動力設備を破壊すれば、無力化させる事ができる。
    その2つが成功できた時、我々の部隊が突入を図る。なお、我々に近い意志
    を持つ、ミラージュの部隊にも作戦の参加を呼びかけてある。今回は、複数
    のレイヴンによって内部の敵を殲滅させる作戦に予定した。共同作戦によっ
    て一気に警備部隊を殲滅させてもらうつもりだ。力を持つ者たちよ、協力を
    頼む」
管理者支配に疑問を抱く知識人を中核として発足した、反管理者秘密結社「ユニオン」から、
全てのレイヴンたちにこの依頼メールが届きわたった。
「ユニオン」は、その前には、共通の意識からミラージュに接近して、その下部組織として活動。
何年か過ぎてゆく内に、ユニオンは徐々に勢力を膨らませてゆく。
その勢力は、約三百万人となった。
そして最近瀕発し始めた異常事態にさらに懸念を抱き、ある日、とうとう彼等は「管理者」の真実を暴く事に出た。
そして、クレストの中央研究所のミラージュ部隊襲撃事件の後日、ユニオンは全レイヴンにこの告白文を送った。
「Re:管理者の真実
 送信者:ユニオン
    中央研究所に現れた謎の部隊の事は知っているか。あれは、ミラージュの部
    隊ではない。あれこそが、管理者の部隊だ。そこで我々が抱く疑念は、最も
    管理者に信奉されている筈のクレストが、何故管理者に襲われている、と言
    う事だ。
    近年各地で起こるトラブル、レイヤードに対する暴発。この管理された世界
    は、管理者が狂わせている事しか考えられない。
    我々はここに真実を明らかにする。「管理者」は、狂っているのだ」

この理由で、「ユニオン」は、ついに管理者を倒すことを決意したのだ。


依頼メールが送られてから1日立ったとき、クレストの中央データバンクの裏通路で、
ユニオンの招集を受けた16人のレイヴンたちが集まった。そのレイヴンたちは、全てトップランカーの資格を持つ猛者たちだった。
Dー10の、イエローボート。
Dー1の、パーティープレイ。
Bー6の、「重戦車」フライングフィックス。
Bー4の「白き天馬」ワルキューレ。
Bー1、Aー3のストラング、ロイヤルミストの「最強の師弟」。
Aー2の「最強の鬼神」BB。
そして管理者世界と火星のアリーナの頂点に立つ2人の戦士、エース、アレス。
地下世界の「鋼鉄の戦士」ローテーション。
地下世界の「戦艦」レボリューション。
地下世界の「不死鳥」カロンブライブ。
地下世界の「剣豪」ボーキュバイン。
地下世界の「アリーナの登竜門」コープスペッカー。
地下世界の「アリーナの黒い影」フォグシャドウ。
地下世界の「覇王」メビウスリング。

どうやらユニオンの依頼文は「地下世界」にも広がっていたらしい。
「なるほど、どれも強そうな者ばかりだな」
ユニオン部隊隊長はうなずく。そして、
「いいか。これより突入作戦を始める。目標は動力室S00! ここのプラントを破壊してセキュリティを無力化させる!
 その後に我々の部隊が別突入作戦を行う。そして警備部隊の戦力は全て破壊しろ!!」
「はい!!」(全)
「それでは、ここデータバンクでは君達にはペアとなって行動してもらう! 我々の考えたペアには不平を言わないように!」
「はい!!」(全)
「では最初は、イエローボートと、ローテーション!! 君等はN33から動力区画へ向かうように!」
イエローボート「了解!」
ローテーション「了解した!!」
「次は、パーティープレイとボーキュバイン!! 君等はS41から動力区画へ向え!」
パーティープレイ「はっ!!」
ボーキュバイン「御意」
「次は、ワルキューレとコープスペッカー!! E01から動力区画へ向え!」
ワルキューレ&コープスペッカー「了解!!」
「そして次! ストラングとロイヤルミスト!! N42から動力区画へ!!」
ストラング&ロイヤルミスト「承知した!!」
「そして次っ! フライングフィックスとレボリューション!! N41から動力区画に急行しろ!」
フライングフィックス&レボリューション「はい!!」
「最後! アレスとカロンブライブ、エースとメビウスリング、BBとフォグシャドウ!アレスらはE31、
 エースらはS04、BBらはW42から急行!」
アレス&カロンブライブ「了解」
エース&メビウスリング「了解」
BB&フォグシャドウ「了解した」
「よし、最初はイエローボートたちからだ! 行け!!」
こうして、ユニオンと16人の強豪たちによる、進入作戦が始まろうとしていた・・。

ども、武田です。
ホントは「データバンク侵入」を思いっきり描くつもりでしたが、
ちょっと予定変更しました(16章に延ばします)。
次回はちゃんと戦闘シーンを描きます。

(新しく後半に登場したレイヴン〈一部だけ〉)

名称:ボーキュバイン(36・強化人間)
接近戦では強いと言われていた若きレイヴン。高速で相手に接近して、
「KAWーSAMRAI2」で相手を見る間もなく破壊する、速攻スタイルを好む。
その凄まじいパワーに圧倒され、彼に弟子入りを志願する者たちが後をたえない。
デュアルブレード装着型2脚AC「バーブドワイヤー」を駆る。

名称:カロンブライブ(38)
地下世界のアリーナで、Cー1に立つ凄腕のレイヴン。
左腕に強力なブレードを装備した高機動ACで、接近戦に強い。
また、依頼を積極的に受けて、必ず成功させる一流のランカーで、他のレイヴンたちの信頼も高い。
2脚AC「ファイアーバード」を駆る。

名称:コープスペッカー(26・強化人間)
地下世界で「アリーナの登竜門」と呼ばれているレイヴン。
接近戦を得意とし、相手に強力なラッシュをかけて、瞬く間に潰す戦法を取る。
アリーナで頂点を目指す者たちにとっては、越えなければならない壁である。
武器腕2脚AC「ヘルストーカー」を駆る。

名称:レボリューション(34・強化人間)
最も耐久力・防御力の高いタンク型ACを好むレイヴン。
必ずタンクには強力な武装を施し、並のACを一撃で破壊できるような高い攻撃力さえ持っている。
その姿から、まるで戦艦のようだと噂されて恐れられていた。
タンクAC「プラスナックル」を駆る。
作者:武田 慎さん