〜第11章〜大いなる犠牲
タッタッタッタッタ
紫雷龍「敵いませんね」
フォグシャドウ「そうだな、けどその方が楽でいいだろ?」
キュィィ…パシュゥ
紫雷龍「おっと!!天井から銃が出てきた!!」
フォグシャドウ「要塞にはつきもんだろ?いくぜ!!」
パシュゥ…ドォン!!
紫雷龍「すげ、あんな遠くにある銃を簡単に撃った…」
フォグシャドウ「まぁACのノーロック撃ちに近いもんがあるからな。簡単なもんよ」
紫雷龍「へぇ〜〜」
CALL…
レボリューション『こちらレボリューション、聞こえるか?』
紫雷龍「こちら紫雷龍、聞こえます」
レボリューション『こちらは別の入り口から侵入、ACでも行けそうな通路があるのでそちらから向かいたいと思う』
紫雷龍「了解、こちらは徒歩での移動だ。気を付けてな」
レボリューション『了解、また後ほどCALLします』
紫雷龍「だそうです、フォグさん」
フォグシャドウ「…静かに敵が近い…」
紫雷龍「分かりました」
フォグシャドウ「大体この先20m先の右にある部屋からだ、どうやら武器も持ってるみたいだな」
紫雷龍「よく分かりますね」
フォグシャドウ「何度も言うようだが俺は強化人間だからな、
聴覚も以上なぐらいなLv,だ。しかもその聞こえる範囲を操作出来るしな。今は約70%ぐらいの力を引き出してる」
紫雷龍「俺もなろっかな?強化人間」
フォグシャドウ「やめとけやめとけ、死ぬほどきついぞ。時々ひどぐらいに全身の痛みが出るからな、
しかも強化中に痛みに耐えきれず精神崩壊する奴が結構いるからな…」
紫雷龍「…やっぱやめよ…」
フォグシャドウ「それがいいな、っと話はここまでだ。敵が飛び出そうとしてる…カメラかなんかで見てたんだろうな。
じゃぁ気付いてないふりして歩くぞ」
紫雷龍「はい」
スタスタスタスタ…シュィィ、ダァン!!ダァン!!ダァン!!
フォグシャドウ「おぉっと!!敵は実弾系の銃か!!よしいくぞ紫雷龍!!」
紫雷龍「はい!!おらおらおらおら〜〜!!!どけ!!てめぇら!!」
敵(A)「んなもん効くかよ!!」
バシュゥ…シュゥゥン
紫雷龍「ん!?レーザーが消えた?」
フォグシャドウ「どうやらレーザーが無効化出来る装置があるらしいな、実弾に切り替え可能なやつにしといてよかったぜ〜〜」
敵(B)「貴様らは口先だけの奴らかぁ?かかってこいや!!コラ!!」
紫雷龍「大口たたけんのも今の内だぞ」
バァン!!バァン!!バタッ
敵(B)「ぐぁ!!てめぇその銃実弾にも変えられるのか…」
紫雷龍「よし!!一人目!!」
カチャッ…バァン!!バタッ
紫雷龍「ぐぁぁぁ!!!!」
フォグシャドウ「ガイス!!」
敵(B)「ははは…いい気味だ…」
フォグシャドウ「貴様…もういい…死ね…」
バァン!!
敵(B)「がぁぁ!!!!!」
フォグシャドウ「てめぇもだ。お前も、お前もだ。てめぇら全員死刑だ!!!!」
敵(A,C,D)『やってみやがれ!!』
フォグシャドウ「…」
バァン!!バタッ
フォグシャドウ「まず一人…同時に殺った方が地獄か天国に一緒に逝けるな?」
チャキッ
敵(A,C)『う…お…やめろ…』
フォグシャドウ「やめろだぁ?なんでやめなきゃいけねんだ!?」
チキッ
敵(A,C)『や、やめろぉぉぉぉ〜〜〜!!!!』
フォグシャドウ「Good bye…see you next the world beyond」
ババァン!!!バタバタッ
フォグシャドウ「…っく…ガイス…」
???「くくくく…死んだのか?そこに転がっている奴らは」
フォグシャドウ「誰だ?」
マスター「私はマスター、今の戦闘見させてもらったよ…しかし貴様は人を殺すことに躊躇いが無いな…面白い奴だ…くくくく…」
フォグシャドウ「…なんとでも言え…どうせ血まみれの人生だ…俺は何人の命を奪ったのか自分でもわかりゃしねぇよ…」
マスター「ほう…まぁいい、そ奴らを送り込んだのは私だ。
その者の敵を討ちたいのなら進め、貴様らが選んだ道が私のいる部屋への最短ルートだ」
フォグシャドウ「最初から敵討ちは決めていたことだ!!乗ってやるぜ!!その話にな!!」
紫雷龍「ぐ…フォグさん…」
フォグシャドウ「!!ガイス!!大丈夫か!?」
紫雷龍「いやぁ…なめてかかりすぎましたね…着弾したらかなりの電流が流れるようになってたみたいです…気絶してました…」
フォグシャドウ「けど出血がひどい!!いったん戻った方がいい!!」
紫雷龍「大丈夫ですって…ちょっと離れてもらっていいですか?」
フォグシャドウ「何する気だ?」
ヴォン…ザシュッ!!
紫雷龍「ぐぁぁ…!!」
フォグシャドウ「なにしてんだガイス!!やめろ!!」
バシュ…カラカラカラ…
紫雷龍「はぁ…はぁ…はぁ…弾丸取れた…あとは…」
ジジジジジジ…
紫雷龍「あちち…皮膚を焼いて傷口を塞げば応急処置程度にはなるだろ…」
フォグシャドウ「無茶しすぎだ!!」
紫雷龍「大丈夫ですって…これぐらい…昔両親が殺されたときも同じことしましたしね…包丁だったけど…」
フォグシャドウ「…両親が殺された?」
紫雷龍「はい…かなり昔に家の近くでMT同士の乱戦があったんですよ…その時ACまで来て…踏みつぶされました…
俺と兄貴は辛うじて逃げてたんですけど…その時軍の奴らが来て…無差別発砲しましたよ…その時に1発もらいましたよ…」
フォグシャドウ「…大変だったんだな」
紫雷龍「はい…まぁこの話はさておき…先へ急ぎましょう…」
フォグシャドウ「無茶するなよ」
紫雷龍「大丈夫ですって…」
スタスタスタスタ…CALL…
フォグシャドウ「こちら、フォグシャドウ。どうした」
イーグル「こちらイーグル、メビウスさんがどっか行っちゃいました!!どうしよう…」
フォグシャドウ「知るかボケ、こっちは負傷者が出たんだぞ!!」
イーグル「あら、そうなんですか」
フォグシャドウ「…じゃぁな、切るぞ」
イーグル「あ、ちょっ…ブツッ
フォグシャドウ「ふぅ…行くぞ紫雷龍…」
紫雷龍「うぃ〜〜っす…」
ゲイル「急がなくてもいいだろう、奴らが星までたどり着くまでまだかなりある」
フォグシャドウ「!!ゲイル!!」
ゲイル「久しぶりだな、フォグ」
紫雷龍「…出やがったなクソ兄貴…」
ゲイル「あまり動くな、傷口が開くぞ」
紫雷龍「うるせぇ…!!あんたにゃかんけ…ガフッ!!」
フォグシャドウ「ガイス!!大丈夫か!?」
ゲイル「だから言った…」
紫雷龍「…ゲホゲホ!!くぉぉ…内側まで塞がってなかったか…」
フォグシャドウ「待てよガイス血反吐吐くってことは肺まで達してたってことか!?やばいじゃねぇか!!」
紫雷龍「大丈夫ですって…ゲホゲホゲホ!!!!」
フォグシャドウ「いったん戻る!!やばい!!」
ゲイル「…その先の…さっき敵が出てきた部屋に治療室がある…」
フォグシャドウ「…わかった」
紫雷龍「すみません…フォグさん…ゲホゲホ!!」
フォグシャドウ「じゃべるな!!傷が開く!!」
ゲイル「ではまたな、俺は一足先に行かせてもらうぞ…さらば」
ビュィン
フォグシャドウ「!!ワープした!?あいつらもうそんなものまで開発してたんか…ってんなこと考えてる暇はねぇ!!」
ダダダダダダダダ…シュィィン
フォグシャドウ「ここか…このポッドがそうだな…」
バシュゥゥ…トスッ…シュィィン…
コンピューター「治療ポッドに入っている人物の傷は…ピピピピ…右胸に弾丸が命中、肋骨を貫通し肺に到達しています」
フォグシャドウ「そんなことはどうでもいい!!早く治療しろ!!」
コンピューター「…了解、治療を開始します…」
ピピー、バシュゥゥ
コンピューター「完治まであと3時間…」
フォグシャドウ「3時間もか…長いな…おいコラコンピューター。
俺が部屋から出て行ったら何があっても絶対に扉のロックを解除するなよ」
コンピューター「了解」
フォグシャドウ「ガイス…悪いな…お前をこんな目に合わせちまって…わりいが先に俺は行くぜ」
シュィィン…タッタッタッタッタッタッ…
紫雷龍「……………………(声出ねぇや…結構やばいな…早く追いつかないと…はぁ…しかし麻酔のせいかな?
なんだかボーっとするや…眠いし…体が冷えていく感じもするな…まぁいいか…寝ちまおう…)」
ピーピーピーピー
コンピューター「心拍機能停止、蘇生措置に移ります」
−ファル・スティズ コックピット−
レイン「暇〜〜」
ファル「そうですね、しかしまだかなりかかると予想されます」
レイン「あとどれぐらいかかると思う〜?」
ファル「そうですね…10時間ぐらいでしょうか」
レイン「長いよ〜〜」
ピーピーピー!!
レイン「なに!?」
ファル「紫雷龍心拍機能停止しました」
レイン「うそ!?」
ファル「本当です、各レイヴンには心拍の状態や血圧をこちらで把握出来るようになっています」
レイン「そんな!!ガイス!!」
シルバーフォックス『こちらシルバーフォックス!!聞こえるか!?』
レイン「こちらレイン!!聞こえます!!」
シルバーフォックス『こちらは敵と遭遇!!強すぎる!!逃げたいが扉が開かない扉を破壊してくれ!!頼む!!』
レイン「了解!!砲塔1〜20起動!!エネルギー充電開始!!稼動率36%!!」
G『こちらもやばい!!早く!!』
シルバーフォックス『早くしてくれ!!もう持たな…うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!』
ピーピーピー!!!
ファル「G、シルバーフォックス心拍機能停止、両名とも死亡しました」
レイン「…砲撃準備キャンセル…ファル・スティズ通常モードへ移行…」
ファル「了解」
レイン「うぅ…ガイス…」
−敵 本艦内−
イーグル「ふぅ…どうしたもんかねぇ…この状況…」
バード「さぁな、とにかく殺しまくればいいだろ?」
イーグル「そうなんだけどさ…さすがに無傷って訳にはいかないぞ」
バード「そうだな…しかしメビウスの野郎はどこ行きやがったんだ?」
イーグル「さぁな、あいつの考えることはわからん…」
敵(A)「くそ!!戦闘中にくっちゃべってんじゃねぇ!!」
イーグル「おっと、危ない危ない。しかし君たちもしつこいね。もう何十機も破壊してるのに挑んでくるなんて」
敵(A)「うるせぇ!!マジメにやれ!!」
イーグル「…そうか…ならば本気でお相手しよう…」
ビュォ!!バシュゥゥ!!バシュゥゥ!!
敵(A)「がぁぁぁ!!!!」
ドゴーン!!
イーグル「はぁ…やっと全機撃破したか」
メビウス「そのようだな」
イーグル「!?あれ?メビウスさん、どこいってたんですか〜〜?探しましたよ」
メビウス「ふ…今までずっとお遊びだったのか…やりがいのある奴だ」
イーグル「ち…ここまできちまえば良い子ぶる必要もねぇな。
で、なんの用?」
メビウス「いやなに、マスターから連絡があってね。貴様を殺せとな」
イーグル「…まさかお前もう一つのレイヤードの住人か!?」
メビウス「その通りだ…今まで退屈だったぞ…長い長い1000年の眠り、目が覚めた時は丁度ゲイル、だったか?
貴様のいる「シャドウアサシン」にいるゲイルが『管理者』を破壊したころだ。マスターもこちらに来るからな。
そして俺はなにくわぬ顔で貴様らの世界に入り情報を集めていたのだよ」
イーグル「…そうか…そこまで知っているのか。俺ら「シャドウアサシン」のことを知ったのは?」
メビウス「なにある奴を捕まえ拷問しただけの話よ…」
イーグル「…」
ビュォ!!ガキィィン!!
メビウス「不意打ちとは意味のないことよ…」
イーグル「知るか!!うぉぉぉぉ!!!」
バシュゥゥン!!!ガキィィン!!!ガキィィン!!
メビウス「ふ…遊んでやるか…」
ガキィィン!!!バシュゥゥン!!!バシュゥゥ!!
−ファル・スティズ コックピット内−
ピーピーピー!!!
ファル「カノンドライブ、レボリューション、両名死亡しました」
レイン「…了解…」
ファル「イーグル、心拍数異常上昇。メビウスと交戦中です」
レイン「なんで!?」
ピピッ
レイン「こちらレイン!!どうしたの!?なにがあったの?」
イーグル『うぉぉぉ!!!!』
ファル「こちらの通信に気付いていません」
レイン「メビウスさん!!なにがあったの!?」
メビウス『レインか?いやなに俺がスパイだと言うことをこやつに言ったらキレてな』
レイン「スパイ!?」
メビウス『そうだ、向こう側のな』
レイン「…」
ブツッ
レイン「もういや…なにもかもがいや…!!」
ゲイル「気にするな、よくある話だ」
レイン「よくなんかないよ…ってゲイル!?」
ゲイル「久しぶりだな…レイン何年ぶりだ?」
レイン「知らないよ…覚えてない…」
ゲイル「…まぁいい、久々にお前の声を聞きたくなってな、それだけだ。ではな」
スタスタスタ…ビュォ!!
レイン「もう嫌だよ…ガイス…」
−敵本艦内−
タッタッタッタッタッタッタッタッ
フォグシャドウ「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…なげぇ…」
タッタッタッタッタッタッ…ブァ
フォグシャドウ「はぁ…はぁ…こ、ここは?」
マスター「私の部屋だよ」
フォグシャドウ「!!てめぇがマスターか!?」
マスター「いかにも、私だ」
フォグシャドウ「あの星へ行く理由は何だ?」
マスター「ただ私はあの星が欲しいだけだよ…」
フォグシャドウ「うそつけ…実際他の目的があんだろ?星なんて無人惑星なんかがごろごろあるんじゃねぇのか?」
マスター「…ふむ、ただの戦闘しか取り柄がないと思っていたが…ちゃんと考える頭があるのだな」
フォグシャドウ「…質問に答えろ」
マスター「…いいだろう…ただし私に勝つことが出来ればな」
フォグシャドウ「ふん…勝ってやるぜ!!」
ヴォン
フォグシャドウ「うおおぉぉぉぉぉ!!!!」
ガキィン!!
マスター「ふ…シールドを使っていれば私自身を攻撃出来まい」
フォグシャドウ「そうでも無いぜ!!」
ビュォビュォビュォ!!ザシュ!!!
マスター「ぐ!!貴様…」
フォグシャドウ「へへへ…これでも俺は強化人間でね、人であって人に非ず。なめてかかると痛い目みるぜ」
マスター「ふふふ…久しぶりだこの痛み、いいだろう遊んでやろう…」
ヴォン…ガキィン!!ガキィン!!ガキィン!!ガキィン!!
−敵本艦 別AC訓練所−
イーグル「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」
メビウス「はははははは!!あたらん、あたらんぞ!!!」
バード「ち、この変態め…おいエマ!!なんとかしろ!!」
エマ「なんとかって…『あれ』があるけど…やばいよ!?」
バード「いいから使え!!このままだとイーグルがやばい、負の感情が強すぎて周りが見えていない!!
こちらがだんだんとダメージ喰らってるのに気付いてないんだ!!」
エマ「わかったよ、じゃぁ使うよ!!発動!!『ジェノサイドオーバー』!!」
キュィィィ…ゴォォォォォ!!!!!
メビウス「!?なんだ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!
バード「…データ…ダウンロード完了…プログラム…『ジェノサイドオーバー』起動…」
ギャォゥン!!
メビウス「消えた!?」
ギャルルルルルルルルル!!!!!!
メビウス「なんだこれは?粉塵がすごい!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!
メビウス「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
ガガガガガガガガ…バシュゥゥゥ…
メビウス「攻撃が止んだ…奴は一体なにをしたのだ?」
ピーピーピーピー!!!!
メビウス「何事だ!?」
コンピューター「爆弾ノ反応ヲ確認、AC腹部ニアリマス」
メビウス「くそ!!俺はまだ死ぬ訳には!!」
ドゴォォォォォン!!!!
メビウス「ぐぉぉぉぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
イーグル「く…なんとかなったか…」
バード「AC損傷率90%を超えた…もうAP0なうえにどこも動かせねぇ…」
イーグル「仕方ない…ACのエネルギーを暴走させACの機能を一時的に倍以上のスピードを出せる様にした奴だからな…
ACは強度に耐えきれず自損していく…げほげほ!!」
バード「何回斬って銃を何回撃ったかわかるか?」
イーグル「さぁな…少なくとも両方とも100回はやってるだろ…」
バード「イーグル…悪いな…そろそろ…俺の方のエネルギーも切れそうだ…」
イーグル「なんだと…!!お前のメモリーはエネルギーが切れてもデリートしないよな?」
バード「ジジ…さぁ…な…ガガガ…俺…はも…う…ザー寝る…ぜ…お…ガガガ…休…みな…」
ヴツゥン…
イーグル「バード…」
−敵本艦 マスター室−
ガキィンガキィンガキィン!!!ガォォン!!ガォォン!!
フォグシャドウ「ことごとく避けられるな…」
マスター「ふふふ…貴様のパターン、読めた」
フォグシャドウ「なに!?」
ガキィン!!ガキィギギギギギギ…!!…ガォォン!!!
フォグシャドウ「がふ!!」
マスター「ははははは!!!パターンを敵に見抜かれる様ではまだまだ青二才だな…」
フォグシャドウ「ぐぉぉぉ…貴様…」
マスター「ほほぅ?まだ息があるのか…致し方が無い…ここは私がとどめを刺すか…ふふふふ…はーっはっはっは!!!
ガォォン!!!
マスター「ぐ!!なんだ!?」
紫雷龍「俺のこと忘れちゃいねぇよな?超デブ野郎が」
マスター「貴様死んでいなかったのか!?」
紫雷龍「おかげさまでな〜、治療ポッドのおかげだよ」
マスター「く…では今度こそ私が…貴様を地獄へ…送ってやろう…!!!」
紫雷龍「…紫翔龍へアクセス…ポイントを表示する、表示が出現した直後に『グラビティ・コントロール』発動」
紫翔龍MkU「了解」
カチン…ボゥゥン!!
マスター「なんだ!?煙幕?」
紫雷龍「行けぇぇぇ〜〜!!!」
ズズズズズズ…ゴゴゴゴゴゴゴ!!!
マスター「ぐぁぁぁぁぁ!!!」
紫雷龍「はぁ…はぁ…く…まだだ、行くぞ!!とどめの…一撃だ!!うぉぉぉぉぉ!!」
ダダダダダダダダ!!!!
マスター「出来ればもう少し先で使いたかったが…致し方ないか…さらばだ、虫どもよ」
ビュォ!!
紫雷龍「消えたか…テレポート…ふぅ…フォグさん…」
フォグシャドウ「おう…ガイス…大丈夫か…?」
紫雷龍「いえあんまり…治療を途中でやめて出てきましたからね…」
フォグシャドウ「俺は…もうダメだな…奴の銃弾に毒が盛ってあったみたいだ…」
紫雷龍「ま、まさかぁ…」
フォグシャドウ「そうだ…ガイス…俺が死ぬ前にお前に形見をやろう…時間と場合によっては…かなりの痛みをともなうが…
昔よりはACを完璧に動かせる様になる…使用者本人の傷の回復も早くなるから…お前に丁度いい…」
紫雷龍「それってまさか…」
フォグシャドウ「そう…『OP-INTENSIFY』だ…強化人間のことだな…」
紫雷龍「ならなんでフォグさんの傷は治らないんですか!?」
フォグシャドウ「俺の傷も今癒えてるさ…けど…心臓も使い物にならねぇ…銃弾くらっちまったからな…
再生が間に合わない…直りきる前に死ぬだろう…毒の中和までは…出来ない…みたいだし…な…」
ギュィィィィ…
フォグシャドウ「ダウンロード完了…じゃぁな…ガイス…今までありがと…う…な…」
パタッ…
紫雷龍「フォグさん…」
レイン『こちらレイン!!聞こえますか!?』
紫雷龍「こちら紫雷龍、聞こえる!!」
…
レイン『もういないんだ…もうガイスしか…』
紫雷龍「他のみんなは!?」
レイン『心拍機能停止…もう機能停止から1時間はかかってる…けどガイス…あんたが残っててホントよかったよ…』
グズ…グズ…
紫雷龍「い、いや俺も一回死んじまったけどちゃんと生き返るよ!!」
ピピッピピッ
イーグル『こちらイーグルどうぞ〜?』
レイン『こちら、レイン!!』
イーグル『今奴らの動力部を破壊する前にコールしてみた…それじゃぁ爆薬をセットしてそちらへ向かう。待っててくれ』
レイン『了解』
紫雷龍「レイン…フォグさんが…」
レイン『わかってる…こっちで味方側の心拍機能が把握出来る様になっているから…』
紫雷龍「フォグさんは連れて帰る…せめて…自分の生まれ育ち、自分が守ろうとした所へ…」
レイン『わかってるよ…ガイス、早く帰還して。イーグルがそろそろ爆薬のセットを完了するから』
紫雷龍「わかった、今から帰還する」
ギュィィィ…バシュゥゥ!!!
紫雷龍「なんだ!?」
レイン『小型宇宙船が本艦から離脱!!ゾグルデに向かってるよ!!』
紫雷龍「ち!!マスターの野郎…俺たちが帰還し次第マスターを追うぞ!!」
レイン『了解!!』
紫雷龍「フォグさん、ちょっと失礼しますね…よいしょっと…よし行くか…」
タッタッタッタッタッタッタッ…
ドゴォォン!!!ドドドドドド!!
紫雷龍「イーグルの野郎おっぱじめやがったな…早くしないとな…」
−敵本艦 AC格納庫−
紫翔龍MkU「来たか!!早く乗れ!!イーグルが爆破を開始し始めた!!」
紫雷龍「分かってる!!けどお前に乗るのはフォグさんだ、ACはお前が操作して帰還しろよ。
『ネオリミットジャンクション』は使うなよ…フォグさんの体は使えるけど…それは死者を弄ぶことになるからな…」
紫翔龍MkU「わかってる、お前はどうすんだ?ACコックピットは一人分のスペースしか無いぞ」
紫雷龍「俺はフォグさんの機体で帰還する…置いてく訳にはいかないんでな…」
紫翔龍MkU「分かった、行こうぜ相棒」
紫雷龍「おう」
シュィィ…バシュゥゥゥ…
紫雷龍「隔壁破壊後、OBにてこの場を離脱」
紫翔龍MkU「了解、『グラビティ・コントロール』発動!!500G!!」
ズズズ…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!ドゴォン!!
!!
紫翔龍MkU「隔壁破壊!!突破する!!」
ギュィィ…ドゴォォ!!ドゴォォ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…ドゴォォォォォォォン!!!!!!
−ファル・スティズ コックピット−
イーグル「結局残ったのは二人だけか…」
紫雷龍「く…」
イーグル「さてっと…俺は向こう側に戻るぜ」
紫雷龍「…『シャドウアサシン』へか?」
イーグル「そうだ、じゃぁな」
ビュォ!!
紫雷龍「テレポートか…一回バードに乗ってからだろうからそろそろこいつから出るな…」
ギュィィ…ドゴォォ!!
紫雷龍「やっぱりな…」
レイン「ガイス…フォグさんは?」
紫雷龍「…フォグさんが使っていた部屋に寝かせてある…向こうに着いたら埋葬してあげなきゃな…」
レイン「うん…」
紫雷龍「ゲホゲホ!!ぐぉ…!!また開きやがった…このクソ傷が…ガフ!!」
バタッ
レイン「ガイス!!すぐに治療しないと…治療室まで担いで行くしかないわね…よいしょっと…落ちないようにね、ガイス」
スタスタスタスタ…
−光速宇宙船 マスター室−
マスター「私が傷を負うとは…不覚だ…」
イグナス「なんですと!?すぐに治療を!!」
マスター「必要無い、こんな傷すぐに癒える」
イグナス「しかし!!」
マスター「何度も言わせるな…」
イグナス「…はい」
マスター「イグナスよ…星に着くまであとどれぐらいかかるのだ?」
イグナス「残り2時間ほどで到着する予定です」
マスター「そうか…私のACの調子はどうだ?ちゃんと整備しておるのだろうな?」
イグナス「ご心配なく、完璧です」
マスター「ご苦労、下がれ」
イグナス「はっ」
スタスタスタスタ…シュィィン…スタスタスタスタ
−ファル・スティズ 治療室−
バシュゥゥ…
レイン「これでよしっと…さてと…ファル〜敵本艦から離脱した宇宙船との距離どれぐらい離れてる?」
ファル『どうやら向こうの方が早いらしいです、もう1億kmは離れています』
レイン「うそ!?早く言ってよ!!」
ファル『命令が無かったもので』
レイン「そういうことはこまめに言うの!!今からコックピット戻るから、速度を上げておいてね!!」
ファル『了解』
タッタッタッタッタッタッタッ…
10分後…
レイン「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…着いた…ファル宇宙船との距離は?」
ファル「さらに離れています」
レイン「だからそれを早く言えっていってるでしょう…まぁいいや…ファル、オーバーブースト使うよ」
ファル「機体に大きなダメージが…」
レイン「知らない、いいからやるよ!!後部オーバーブースト
用全ブースター解放!!行くよオーバーブースト発動!!」
ギュィィィィィィドゴォォォォォ!!!!!!
ミシミシミシミシ…メキメキ…
ファル「ファル・スティズ振動しています、G-32ポイント外壁損傷。隕石にぶつかった模様」
レイン「シールド展開!!外壁ギリギリにシールド張って」
ファル「了解」
バシュゥゥ!!…ゴォォォォォォォォ!!!!
ファル「振動停止、オーバーブースト維持可能時間残り30時間、シールド残り20時間連続しての稼働可能」
レイン「了解、しかしシールド張れば外壁に傷がつかなくてよかったよかった〜〜」
ファル「敵宇宙船には追いつけませんが同時刻頃に惑星ゾグルデに到着予定、予想時間1時間」
レイン「了解」
ファル「オートパイロットモードに移行したのでレイン休んでください」
レイン「え、でも…」
ファル「大丈夫です、何かあったら連絡致します」
レイン「…分かった、じゃぁもし何もなく1時間でゾグルデに到着出来そうなら10分前に連絡入れて」
ファル「了解」
レイン「じゃぁ、私部屋にいるから…」
スタスタスタスタ…
−あとがき−
朱雀です、いやぁ〜〜なんかものすご〜〜く微妙なところで話切ってしまいました…
ちょっと長かったんで、あと2,3話でこの章も終わりです。
今回は仲間が結構死にました…現在の状況を↓に書きます
紫雷龍:肺を弾丸が貫通、現在治療ポッドにて治療中
フォグシャドウ:マスターとの戦いで毒付きの銃弾を心臓に喰らい死亡
イーグル:メビウスとの戦いで少々の手傷を負う
メビウス:イーグルとの戦いで死亡
カノンドライブ:ACにてマスターの場所まで進んでいる途中AC戦になり敗北、死亡
レボリューション:上記同文
G:徒歩での移動中ACと出会しレインに援護を求めるが間に合わず死亡
シルバーフォックス:上記同文
作者:朱雀さん
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