ブレイブガンナー誕生秘話 前編
「それでは、レイブン最終採用試験を始める!!
先の二次試験合格者は、
シャウシュッツ・ヒュッケバイン!!
ハンク・ファインベルク!!
アラン・ワイズマン!!
ショウ・リュウザキ
の四名だ!!」
試験官が大声で二次試験合格者を発表する
すると一斉に落ちた受験者が騒ぎ出す。
中には試験官の陰謀だとか、採点ミスだとか
様々な声が上がる。
それもそのはずだ、レイブン採用試験は
一次試験から二次試験に移り、最後に
実戦の最終試験が待っているのだ。
倍率は一次で100倍、二次は20倍と
非常に高倍率なのである。
これにはテロリスト関係者が安易に
レイブンになるのを避けるためや、
質の向上など様々である。
「おい、シャウシュッツ!!合格だぜ!!」
「ああ、だが本番はこれからだぞハンク。」
「おい、シャウシュッツだろもっと喜べよ!!」
「あんたはアランって言うヤツだっけ?」
「ああ、だが俺を呼ぶときはアップルボーイって
呼んでくれよな!!」
「はっ?」
「芸名だよ、レイブンってのはタレントみたいな物だからな」
「なるほどな、よろしくアップルボーイ」
「なんか面白い会話ですね。」
「あんた、ショウだっけ?」
「ええ、よろしく」
「こちらこそよろしくな」
「二次試験合格者!!すぐにこっちに来い
最終試験会場に行くぞ」
「へいへい、人使いが荒いこって . . .」
「あのタイプは昇進しないな。」
「お前も言うねぇ、シャウシュッツ。」
試験官のあとをついていき、格納庫のような場所に
案内されるとそこには4体のACが置いてあった。
「これがACか. . . . 」
「いいデザインだねぇ!!」
「これがあの時に見たACか!!」
「面白いマシンだな」
「合格者達!!これから輸送機に乗って
最終試験会場へと向かう!!
さっさと機体に乗れ!!」
4人は押し込められるかのように機体の乗せられ、
コクピットに乗り込んだと同時に通信が入る。
「機体の操作法は分かっているな?
取り敢えず機体を操作して輸送機に迎え。
いまからゲートを開放する。」
正面のゲートが開き、4体のACが開いたゲートの先に
見える輸送機に向かって動き出す。
輸送機は二機あり、それぞれT−123S、T−456S
という型式番号があり通信からシャウシュッツとアップルボ−イが
T−123Sに乗り込み、ハンクとショウがT−456Sに
乗り込んだ。
「さすがにACの乗り心地はMTの比じゃないな」
「シャウシュッツ、前はMT乗りだったのか?」
「ああ、他に面白い仕事がなかったからな。」
「なるほどね。それよりMTのコクピットって
どんな感じなんだ?」
「作業用のはそこらのウォーカーマシンと変わらないが、
戦闘用となればそれなりには充実しているが、
とてもACとは比べ物にならないよ。」
「まぁ、そりゃそうだよな。」
「 . . . そろそろ作戦領域に到達する。ここで
君達に課せられた試験内容を説明する。
内容はこの市街地に展開するMT共の撃破だ。
このチャンスに二度目はない、必ず成功させることだ。」
「ハッチが開いた、降下する!!」
「おい、まてよ!!」
2体のACが夜の静寂に包まれた市街地に降り立った瞬間に
敵MTからのロケット弾の洗礼を受けた!!
「うわっとぉ!!」
「遅い、見え見えだ!! . .バキュン、バキュン!!」
アップルボーイが驚いている間にシャウシュッツが回避と同時に
相手に反撃する!!
爆発音をたてて前方のMTが崩れ落ちる。
動力部の直撃したようだった。
「さすがだねぇ!!」
「ああ、そっちは大丈夫か!!」
「なに、ほんのカスリ傷さ。」
だが、その間にも敵の攻撃は激しくなる一方だった . . .
「よし、散開しよう!!アップルボーイは後方を頼む!!」
「まかしとけって!!」
二手に分かれたシャウシュッツは前方に展開する
MTを尋常でないスピードで撃破する!!
「なんだこのACは!!」
「くそ!!当たれ、当たれ!!」
MTのパイロット達は果敢に応戦するが相手が
悪すぎた。
「 . . . 直線的な攻撃だ、弾道さえ見切れば!!」
バキュン、バキュン、バキュン!!
「くそ、もう . . だめだ。」
「うわあぁぁー!!」
「二人ともやられたのか!!」
「 . . そのようだな。」
「なにっ!!」
ガシュ!! . .ズバワァン!!
MTの背後に近寄り、ブレードで切り裂く!!
「うぐっ!!」
「安心しろ、コクピットは外してある。
終わったら、治療でもしてもらえ」
シャウシュッツが敵を全滅させた時、アップルボ−イ
はコンビネーションがとれた攻撃に苦戦していた
「経験不足なレイブンめ!!これでも食らえ!!」
バシュ..ボン!!
バババババッ!!
タンタンタン!!
「うわっ . . くそ、まだまだぁ!!」
バキュン、バキュン!!
「うっ!!だがこの程度!!」
「シャウシュッツ!!なんとかしてくれぇ!!」
「おい、第一班が全滅したぞ!!」
「馬鹿な、こんな早くにか!!」
そのとき、MTの背後から一体のACが現れた
「 . . . 戦いに常識やセオリーはない。」
バシュン!!
「うわっ!!」
「D−1がやられたぞ!!」
「くそ、挟み撃ちか!!」
「シュウシュッツ!!助かったぜ!!」
「アップルボーイ、脚部と胴体の継ぎ目を狙え!!
そこが弱点だ!!」
「了解!!」
バシュンバシュン!!
「うわ!!やられた . . .」
「くそ、ここまでか . .?」
「これで全滅だな。」
「ああ、もう反応する機影はない。」
「よくやった。特にシャウシュッツ、君は
素人とは思えない成績だ。」
「それはどうも。」
「取り敢えず帰還しようぜ。俺達は合格
したんだからな。」
「そうだな。帰還準備を頼む」
その後、輸送機に乗ってグローバル社に付いたとき
ハンクとであった。
「おい、生きていたかハンク!!」
「当たり前だ、それよりお前の方こそ
死んだと思ってたぞ!!
それより、支給されたACはどうだ?
俺はもう少し火力が欲しいんだがな。」
「ああ、俺はどちらかというと機動性の方が
欲しいな。そうすればもう少し
扱いやすくはなると思ってるんだが . . . 」
「まぁ、今日はゆっくり休もうぜ。さすがに疲れたぜ」
「ああ、俺もだ。」
ブレイブガンナー誕生秘話 前編 完
作者:ハンクさん
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