サイドストーリー

格納庫の傭兵 Z〜恐怖を杯とする者〜
「さあぁあぁあぁ!!続いての試合に参りましょう!!」
観客もレイヴン達の試合に身体がうずき始めている。















この状態で試合・・・無理だ・・・。

・・・・。

・・・・・・・・。

なぜ・・・また・・・・。

こんな肝心な・・・・時に・・・!



ぐっ・・・。

なんだ・・この・・金鎚で・・殴られてるような痛み・・・。










「まずは!!!若くしてレイヴンとしての素質を開花しつつあるリリスとその愛機アーセナルの登場だぁぁぁ!!!!!」

非情にも試合の時間は刻々と迫っていた。






「・・・やるしか・・・ないのか・・。」

・・・・・・。

なんとか・・・動かせそうだ・・・・。












「対戦相手はトーメント同様、今日がアリーナ初めてだという。ロストマンの登場だぁぁぁ!!!!!」
観客は俺の登場に声援してくれるが正直こんなんじゃ耳に入らない・・・。







「お、ついにロストマンの試合だな。」
アステカとB・C・Gのメンバーも見ていた。












・・・・3・・・・2・・・・1・・・・GO!!!!!!!!!!!!!!





始まってしまった・・。どうにかしなければ・・。


「さあまずは両者、睨みあっている!!どちらが先に手を出すのか!!??」



「両腕のブレードにオービットキャノンだけ・・?なら・・!」
リリスのACアーセナルから弾の嵐が飛んでくる、マシンガンだ。


「・・・っ!・・避けきれない・・。」


「おおーっとアーセナルがロストマンのアフレイド・アビリティに猛攻を見せている!!」









目の前が霞んで見える・・・。


ACの動く音・・。

観客の声・・。

・・・・・。

それと俺の後ろにいる誰か・・・。












「・・・・こいつ!!私を舐めているのか!」
反撃してこないアフレイド・アビリティをアーセナルはカウンターを恐れてるのか睨み続けている・・。





「おおーっとアフレイド・アビリティのロストマン!一体どうしたことだぁ〜!?ただ突っ立ったままだぞ〜。」
アナウンスの声に観客がざわめきだす。



「まずいぞ・・・。」
観客席から見ていたアステカも心配していた。

「アステカ・・このままだと。」

「そうですよ〜。ロストさんは一体どうしたんですか!?」
ゲドとコール慌てふためていている。
























































・・・・・・・・。

なぁ・・そろそろ誰か名乗ってもいいんじゃないか?

・・・・・。

お前は・・・誰なんだ?

・・・・・・・。

俺の名前はロストマン・・・。

・・・・・・・・・・。

・・・・・。

いい加減に俺の中から出て行ってくれないか・・・。

・・・・・。

・・・どうして何も答えてくれない。

え・・・?

お前は俺のことを知ってる・・?

・・・・・・・・。

・・・・。

・・・・・なんか眠くなってきた。

・・・・・・・・・。





















































































































・・・・・・・。

・・・・スト・・・。

・・・・・ロスト・・・。

ロスト・・・!

「・・・・ここは?・・・づっ。」

「よかった・・目が覚めたか〜!!!ロスト!!」
俺はACで戦ってたような・・・?なんでこんな所に・・・ここは医療施設じゃないか・・。

「トーメント・・。一体何があった?」

「ああ・・そのことなんだけど・・・。」
トーメントが話そうとしたときに部屋の扉が開いた。

「ようやく目が覚めたようだな・・。」
部屋に入ってきたのはアステカさんとゲドだった。

「アステカさんにゲドさん・・俺からは話さないほうがいいですよね?」
話さないほうがいい?どういうことだ・・。

「ロスト・・お前がなんでここにいるかわかるわけないよな?」

「・・・とりあえず今日は安静にしたほうがいい。詳しいことは明日にでも話すから。」

「わかりました・・。なんか眠くなってきたんでもう寝ます・・・。」

「じゃあなロスト・・。」









特に大したことなんかじゃない・・。


俺はそう自分に言い聞かせた。
作者:RYOSUKEさん