第二章 第八話 新アリーナ
昇運は、帰りのヘリの中でデータを整理していた。
(なるほど。5機に対してもたった3機か。2機の戦闘データの数値は、予想通りというところか。しかし最後の1機。
あいつのデータは、なんだ?俺と同等のクラスかそれ以上じゃねーか。こいつは、重要だな。)
と思いながら整理して30分ぐらいたって基地に戻った。
帰還したインフェルノたちは、軽く挨拶を交わして自室に戻った。インフェルノは、その足でクラインのもとに向かった。
「ん、どうした?インフェルノ。」
「実は、さっき増援として市街地A-29に行ったんだが、そこでまたあの無人ACと出合った。
装備やブースター等は違っていたが、あのエンブレムは、間違いなかった。」
「なに!?それは、本当か?」
「ああ。」
「しかしそうなると、かなり量産されていると考えた方がいいな。その内仕掛けてくるかもしれん。
一応この付近を探索するレーダーの範囲を拡大するよう制御室のやつらに言っておくよ。またなんかあったら言ってくれ。」
「分かった。じゃあ。」
そう言ってインフェルノは、クラインの部屋を後にした。
しばらくしてシャナたちも帰ってきた。
「じゃあな、みんな。」
「ああ。また明日!」
それぞれ部屋に戻って行った。ネネとジャックは、一緒に部屋に戻って行った。
「にしてもネネが市街地に来てたなんてな。」
「私も驚いちゃった。ジャックが隣の店にいたなんて。でもみんなケガがなくてよかった。」
「まぁ、そうだな。今度二人っきりで行かないか?」
「うん、行こっか。」
イリスや他のみんなもぞろぞろと自室に戻る途中、話し込んでいた。
「絶対ネネとジャックは、付き合ってるって!」
「やっぱそう思う?だってさっきん時だって仲良さげだったし。」
「いいなぁ。俺も彼女欲しい!!」
「いや、ハルジオンは、まずその性格を直さないとな!」
「う、うるせぇ!」
「はははははは。おっと俺ここで。じゃ!」
そして日が明け刹那は、ACによる射撃訓練を行っていた。
「よし、刹那。次は、MTを動かすからロックしてから打つんだ。」
「わかりました。」
パン パン パン ブゥーン バスーン
ブーストを噴かしなが徐々に接近しつつライフルで攻撃を加えつつ、接近し最後にブレードでMTを破壊した。
「うん、なかなかのできだ。ただミサイルの使用頻度が低いな。まぁ確かにロックタイムは、遅いが動く敵には、有効な攻撃だ。
今度の訓練は、ミサイルを使ってみるように。何回か使ってないと感覚が掴めないしな。」
「わかりました。あの、エクレールさん。そろそろ昨日放送で言われてた時間になりそうですが。」
「あっ!ホントだ。急いで機体を収納して広場に行かなくっちゃ!」
エクレールと刹那は、機体を収納し始めた。
そのころ広場には、すでに何人かのレイヴンが集合しつつあった。
「なんか今日は、新しいアリーナの説明だって話だぜ。」
「マジかよ。やりぃ!どんなアリーナだろ。」
それぞれ今日の話について盛り上がっていた。
19時45分。
「クライン。そろそろ広場に行こう。大体のやつらは、集まってるはずだ。」
「そうだな。そろそろ行くか。」
インフェルノたちが広場に着くとちょうど予定時間の10分前だった。
「あ、インフェルノ。今日の話って何だ?」
「新しいアリーナの説明さ。詳しい説明は、10分後にな。」
そうしている間に新人レイヴンも集まり。ギリギリでエクレールと刹那が入ってきた。
「よし、じゃあ時間になったから説明を始める。みんな、静かに。・・・、では、説明を始める。今日は、新しいアリーナについての説明だ。
その名も『アリーナ・アリーナ』。戦い方は、各レイヴンが5人組を作り、それを1チームとし、そのチームで戦う。
そのチーム内でリーダーを一人決め、そのリーダーが破壊もしくは領域を離脱した時、相手チームが勝利となる。
ルール等は、アリーナと同じだ。チームを作ったらチーム名を決めて登録する。
個々のレイヴンランクが変わってもチーム変更は、原則としてなしだ。チームは、誰と組んでも構わない。
今居ない者のやつには、各ランクの代表者が伝えといてくれ。その者と一緒に組みたい者は、俺の所に来るように。
では、今からチームを組んでくれ。」
そう言うとみんなチームを作り出した。
「インフェルノ、組むか?」
シリウスとガンナーが話し掛けてきた。
「ああ、じゃあ残り二人か。」
「いや、もうナタラージャとイオにも声掛けてOKもらってるからちょうど五人だ。」
「手を打つのが早いな。」
そうしている内に周りもどんどんチームが決まっていた。
「じゃあオメガも入ってちょうど五人だ。」
エクレールたちもチームが決まった。サカタインダストリィ、オルテガ、エクレール、オメガ、楚良のチームである。
新人たちは、半分ずつに分かれていた。そしてチームを作り出して20分が経過した。
「よし。じゃあそろそろチームが決まったと思う。リーダーとチーム名を決めて今日中に情報センターの登録所に登録しに行くように。
では、解散!!」
そうして全チームが登録しに情報センターへと向かった。そして今日が過ぎていった。
作者:テロメラーゼさん
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