サイドストーリー

第二章   第九話 報告
昨日は、情報センターがにぎやかだったが今日は、静かな時を刻んでいた。
「じゃあ明日は、模擬戦を行うからみんな機体の調整をしておいてくれ。」
「了解、インフェルノ。しかし何と戦うんだ?」
「戦うチームは、ランダムで選ぶようにしようかと考えているんだが、やはりランクが近いチームとの方がいいか、シリウス。」
「ああ。その方が戦闘になるからな。」
「まぁそうだな。じゃあレイヴンランクの平均の高いものから順番にしてランクを付けるか。」
「じゃあ俺たちが一位だろ?だとすると二位は―」
「ちょっと待て。一位って言うのは、なんかダサいから別の言い方考えない?ナタラージャは、どう思う?」
「そうだなぁ、じゃあ『アリーナ・アリーナ』を略してAAってランクにしない?」
「あ、それいいかも。ガンナーもいいと思うだろ?」
「ああ。じゃあインフェルノ。これでいいか?」
「みんながいいって言うんだからいいだろう。じゃあチームメンバーをデータ別に整理して、ランク分けをすると・・・、
 こうなるな。とするとAA−2は、チームリーダー、サカタインダストリィーの『ツワイスロン』か。
 そういえばインフェルノ。俺たちのチーム名って何にしたんだ?」
「『ドルミカム』にしたけど。」
「ふ〜ん。で?明日の模擬戦ってアリーナを使ってやるんだろ?」
「ああ。時間も無制限だから思いっきり戦える。」
「じゃあ俺は、機体調整でもしてくるかな。イオも一緒に行くか?」
「ああ。」
「じゃあ俺たちは、後から行くから!」
イオとナタラージャは、情報センターを出て機体格納庫に向かった。
「さて、インフェルノ。話ってのは、なんだ?」
「ああ。最近、無人ACの出現が多発している。そしてそのことをサクラに調べてもらったんだが、
 どうも一定の方角から来ているらしい。そしてこの無人ACが現れ出したのも、キサラギ社が消えたのと同時期だ。
 それで調べた結果、プアヌークの泉を越えたところに、一つ扉があるのを衛星からの映像で発見した。
 熱探知では、反応しないが無意味に扉を作ったとは、思えん。」
「つまりそこに敵のボスや施設があるってわけか。」
「多分な。しかしあれだけの無人ACを作っているとなると大規模なものとなっているはずだ。
 そして各企業からも無人ACによる被害が拡大しているとの情報を得ている。
 これの元凶となる物を破壊して欲しいとの共同依頼もあるんだが、まだ日時等は、不明だ。
 しかし決まり次第出撃するレイヴンを募るつもりだ。そのときは、君たちにも参加してもらいたい。いいか?」
「ああ。別に構わないよ。な?シリウス。」
「だが少々危険を伴う依頼だな。敵戦力は、無人AC以外は、未知数なわけだろ?まぁ、それは他の依頼でも時々あるが・・・。」
「そうだな。出撃するレイヴンのランクも限定するとしよう。まぁ話は、こんなところだ。
 さて、明日の模擬戦のために機体調節でもしに行くか。おっとその前に『ツワイスロン』に明日の模擬戦のメール送っておくか。」
シリウスとガンナーは、情報センターを後にした。そしてインフェルノもメールを送信した後に機体格納庫に向かった。
 
「よし。機体調節完了!」
「ガンナーは、何を変えたんだ?」
「ジェネレーターをOPをな。おっと、エクレールたちも機体調節にきてたのか。」
「ああ。明日『アリーナ・アリーナ』の模擬戦だからね。」
「明日は、思いっきり戦わせてもらうぜ。」
「こっちも本気でいくからな。」
そしてついに初「アリーナ・アリーナ』が開催される日が来た。
作者:テロメラーゼさん