サイドストーリー

EPISODE FINAL 地上への扉が開く時
未だ静かな雰囲気を齎す、管理者の在所・「中枢」。

管理者は何故狂ってしまったのか?

管理者は人類に何故牙を向けたのか?

そして、管理者を消して人類は、どこへ行くのか?

各々の思いと決意が集まる中、管理者対人類の壮絶な戦いが、最終局面を迎えようとしていた・・・・。





「うわああああああ!!」
「助けてくれェェェェェェ!!」
第一防衛ラインの突破口で、突入したはずのユニオン部隊のMTが逃げてくる。
その所で、Gとアイアンマン、サンダーハウスはそれと擦れ違った。
「どうしたあーーーーー!!」
Gが叫ぶ。その時、ユニオン実働部隊ACの1機が死に物狂いで走ってきた。
「悪い予感が当たった。おい、お前等、早く逃げろ。管理者実働部隊の増援がこの奥から湯水のように押し寄せてきやがった」
ユニオン実働部隊ACそう言い残すとは急いで走っていった。
「増援だあ!? ふざけやがって・・・」
「まずい予感だ・・・」
アイアンマンは憤り、サンダーハウスは腕組して考える。その途端、突破口から大量の球状MTが現われて湯水のように押し寄せてきた。
「どけ・・・っ!」
サンダーハウスのエネルギー砲が一閃。そして突破口の射程上のMTを一瞬にして消し去るが、それでも大量に押し寄せてきた。
「何・・・・!?」
サンダーハウスは驚く。その途端にサンダーハウスのバトルフィールドは、一瞬にしてMTの波に飲み込まれた。声も無く。
「サンダーハウス!」
「サンダー!!」
Gとアイアンマンが叫ぶ。だが驚いている間も無い。Gとアイアンマンは急いで外へ脱出して、敵側ゲートのシャフトに狙いをつける。
「通ってみろ」
Gがニヤリと笑い、トリガーを引く。
ゴゴゴゴオオオオオオオン、という轟音が轟き、シャフトが崩れ落ちたと同時に岩・瓦礫・パイプラインが大量に落ちてきて、
ゲートの進入路を塞いだ。MTたちは出ようとしても出られず、落下物が固くて破壊ができない。
「これさえ敵の進入路を塞いでおけば充分だな・・・」
アイアンマンが上を見上げた。その途端に、ドズゥゥンという音と共に地震が発生。
パラパラと天井から砂が降ってきた。
「お、おい、此所もうすぐ崩れ出すぞ!!」
「撤退じゃ!」



ドズゥゥゥゥン・・・ドズゥゥゥゥン・・・
「くそッ、くそくそくそくそくそ!! 何だ・・・何が起きているんだ!?」
テラが憤る。その時、地震が何回か起きる度に、揺れ始めている。
その揺れのせいでなかなかスペクトル、ブラッディーホルン、ユートピア、ヴェノムランスも動きを奪われ始めている。
その時、館内放送が鳴り響く。
『中枢最下層セントラルブロック区画で爆発事故発生。中枢最下層セントラルブロック区画で爆発事故発生。
防衛システム・全AIACを起動します。内部の実働部隊隊員は、速やかに脱出して下さい。
繰り返します、中枢最下層セントラルブロックで―――』
館内放送を聞いた4人は驚く。
管理者実働部隊はここをひきはらって、全敵部隊もろとも?こを吹き飛ばそうとしている気だ。
そして、管理者や味方を巻き込みにして・・・・4人は確信した。
「我々をここで吹き飛ばそうとしている気ですね、急ぎましょう!」
「冗談じゃ無いぞ、こんな所でくたばるなんて、俺ぁご免だ!!」
テラとバッド・ブレインはあわてて出口へ向かう。
「セブンスヘブン、急げ!   ここはもう危ない」
「わかってるって!」
マイリッジとセブンスヘブンも出口に走る。



ドズン、ドズン、ドズン!!
バシン、バシン、バシン、バシン!!
「「くっ・・・そおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああっ!!」」
ゲートから湧き出る管理者実働部隊のMTたちを必死に食い止めるロイヤルミスト、
ストラング。MTは幾つか撃ち落とされても、射落とされても、何体か数で押し寄せてくる。
『こちらユニオン総合本部。聞こえるか、レイヴン達。管理者実働部隊は已にここを
引き払っている。そして、ここの中心部のセントラルブロックを破壊したとの情報があった!
そいつらがセントラルブロックを破壊したとなると、管理者もろとも我々を吹き飛ばそうとする手を打った可能性がある!!
これいじょうここで敵と交戦するのは危険だ、今すぐここから脱出しろ!!』
ユニオン通信士の通信が入る。
「はあ!? 今すぐ撤退しろ!? ここを破られたら本丸まで一直線なんだぞっ!!」
「撤退ですって!? 冗談じゃ無い!!」
コープスペッカーとワルキューレは驚く。そしてシルバーフォックスも、
「それに・・・そう簡単に引かせて貰えなさそうだぞ・・・ッ!!」
と、KARASAWAを連射しながら叫ぶ。
その時、ドズゥゥゥゥゥン!! という地震が響く。その時、その場にいた6人は驚いて目を皿にし、辺りを見回した。
天井からパラパラパラ、と、砂が舞い落ちる。
「ヤバい・・・!!」
レボリューションはミサイルを連射しながら叫ぶ。
その途端にバスッバスッバスッ、とロイヤルミストのショットガンと投擲銃、ストラングのバズーカとチェインガンの弾が切れた。
2人は弾の切れた武器を見て驚く。
「しまった、弾が・・・!!」
その途端にMTの波がドッと押し寄せて来た。灰色の波がバアアアア、と堤防が切れたあとの洪水のごとく、押し寄せて来た。
「脱出だ!!」
ストラングが全員に向かって叫ぶ。それに弾かれたように6機のACはあわてて走る。
ブーストジャンプで上に上がって、下を見てみた。下は球状MTの数でうめ尽くされている。
上がろうとしても、お互いが邪魔で上に上がって来れないのだ。
「もう、戻れない、か・・・」
ロイヤルミストは言う。そして激しく響く揺れも収まらずに、天井と壁がギシ、ギシ、ギシ、ギシ、と悲鳴を挙げている。
バキバキ!! ビシビシ!! 天井と壁がその途端に崩れ始め、剥き出しのシャフトが崩れてMTの海に飲み込まれた。
「行くぞ!」
ストラングが叫ぶ。
ザシュン!! ザシュン!!
「くそ・・・!!」
ザシュン!! ザシュン!! バォォォォォォゥゥゥゥン!!
「この・・・!!」
一方、ボーキュバインとカルカースも苦戦していた。ブレードを振り翳しても、MTは次々と襲ってくる。
光波で真っ二つにしてもキリが無い。
「くそッ! キリが無い!」
倒しても倒しても襲ってくる球状MTの大軍に、ボーキュバインとカルカースも疲れを見せ始めた。
途中から駆け付けたシャドーエッジのクラッシュボーンも動きが鈍くなり始めている。
「ダ・・・ダメだ、押え切れない・・・・!!」
ふいに、カルカースのコーラルスカイ、シャドーエッジのクラッシュボーンのブレードが切れた。
そして続いていた連続攻撃も、途切れた。MTの波がドッと押し寄せてくる。
「いけない!」
ボーキュバインは叫ぶ。
「うわあああああああーーーーーーーー!!!!!」
シャドーエッジは叫ぶ。その途端にシャドーエッジのクラッシュボーンはMTの波に飲み込まれた。
そして、ACの各パーツが爆発する音と、シャドーエッジの悲鳴が響く。
「ひいいいいいいいいーーーーーー!! た、助けてくれーーーーーーーーッ!!」
「シャドーーーーッ!!」
シャドーエッジの断末魔の叫びが響く中、ボーキュバインは叫ぶしか無かった。
そして、バーブドワイヤーとコーラルスカイにもMTが殺到して来た。
水の中のミジンコを飲み干そうとする前に、水をミジンコもろとも飲み干そうとする気だ。
「くそっ!!」
バーブドワイヤーはコーラルスカイの手を掴んで、MTの包囲網をブーストジャンプで突破する。
そして、MTに触れないようにブーストでうまくMTの海を避けて、出口へ辿り着いた。
高い足場に在するから、ここなら、MTの大軍は追ってこない。
その時、ドズゥゥゥゥゥン・・・という地震が響く。そして、天井からバラバラと砂が降って来た。
「まずい、恐れていた事が! 脱出だ、カルカース!!」
「はい!!」
ボーキュバインとカルカースは慌てて機を走らせる。
その時、2人のいた足場には、崩れて来たシャフトが落ちて来た。
そしてそれは、足場を直撃すると、足場もろとも崩れて、MTの海へ落ちる。
もし、2人があのまま足場に留まっていたら、MTの波に落ちてシャドーエッジと同じような目に遭っていたに違い無い。
ボーキュバインの判断力が、功を奏したのだ。
そして、バリバリバリッ、と天井が崩れ落ちてMTの海に落ちた。




ユニオン通信士「識別信号消滅。サンダーストームとハイパーアロイの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。バトルフィールドの撃破を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ツェーンゲボーテASとカイザーの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ヘルストーカーとグナーの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ラストバーニングとプラスナックルの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。バーブドワイヤーとカルカースの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。クラッシュボーンの撃破を確認」
ユニオン司令「トップランカーの12人のうち、10人が離脱、2人が撃破されただと!?」
ブレーメン「こちらマルチボックス!! 敵部隊と遭遇、数に押されかけている!!救援を、救援を!!」
ユニオン通信士「了解した、暫くの辛抱だ。もう少し持ち堪えてくれ」
ノア「早くしろ!! 早く、早く!! もう持たな・・・うあああ(ガガザザザ・・)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。マルチボックスとアークの撃破を確認」
ライオンハート「(チッチッチッチッチッ・・・)チャージングだと!?
くっ、ここまでか・・・(ドガァァァァァム、バリバリバリバリ・・・プ・・プッ)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。アルティメットナイトの撃破を確認」
D・セバスチャン「M66ポイント・・・敵の奇襲・・・不覚・・・ぐわあぁ(ザッ)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。トライセンファルスコアの撃破を確認」
パーティープレイ「弾切れです・・・すみません、離脱します」
サバーハンキング「後は任せた」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ガストとジョーカーの離脱を確認」
ファウスト「くそ、ダメージが・・・!? オーバーヒート!?(ビーーーーーッ!!)
ね、熱が・・・!!(ドガァァァァァァン!!)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。メーガスの撃破を確認」
ホーンテッド「弾切れだ・・・すまない、帰還する。皆、後は任せた」
コルレット「こちらも弾切れです、申し訳ありません」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ブラックスナイパーとアルルカンの離脱を確認」
ホヅミ「A007ポイント、敵の大部隊に囲まれてる!! 機体の損傷が!?(ビービービービービービー!!)
くそおおおおおお!!(ガーーーーーーーーー!!!)」
ツクヨ「敵・・・・!!(ガキッ、ビービービービービービー、ガガーーー・・・・)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。アイゼンとサラシナの撃破を確認」
カロンブライブ「くそぉっ、こんな時にARMOR LOWだとは・・・
(ビービービービービービービービー!!)ファイアーバード離脱する!!」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ファイアーバードの離脱を確認」
カラミティメイカー「クッ、こんな所で・・・すまない、フライングフィックス・・・頼む!」
フライングフィックス「カラミティメイカー! ・・・・っ、駄目だ、私のACも・・
・皆、後は頼む(ザザザザーー)」
ユニオン通信士「識別信号消滅。ダイナミックトラップの離脱を確認」
ユニオン通信士「識別信号消滅。フラッグの撃破を確認」




「味方部隊の大半が全滅しました!!」
「司令!!」
「司令、早くしないと敵MT部隊がここにも・・・!!」
ユニオン司令本部では、味方レイヴンの殆どが撤退、撃破され、自分達の部隊も壊滅状態。皆、慌てているようだった。
すると、別のユニオン通信士も駆け付けて来た。
「おい、何やっているんだ!! そろそろ撤収しないと危険だぞ!!」
と、怒鳴る。
「司令、これ以上我々がここにいては危険です!!」
「どうか、御決断を!!」
通信士たちが叫ぶ。遂に司令は、
「くそぉ・・・・・・!!    ・・・・・・全軍撤退―――――――!!!!!!」
遂に撤退命令を下した。
「とりゃあああああああああああああ!!!」
「でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」
始まったばかりのエグザイルとアップルボーイの激戦は、熾烈を増してきていた。お
互いのACのパーツはぼろぼろになり欠けてきて、スパークや煙を放ち始めてきていた。
バシュゥゥッ・・・ボン!!
エグザイルのエクステンションの「MEST-MX/CROW」がバーストし、紫色の光を放たなくなった。
「ステルスがバーストしたか!!」
エグザイルは焦る。その隙にアップルボーイが、「隙あり!」と、言わんばかりにOBで一気にエグザイルの距離を縮めた。
「!!」
それに気づいたエグザイルはブレードを振るおうとするが、もう遅い。
モニターに、左腕からピンクの光を放つエスペランザの姿が見えた。ブレード攻撃を放とうとする気だ!と、読んだエグザイル。
「勝った!!」
アップルボーイは心の中で叫んだ。だが、エグザイルはその一瞬にEOのトリガーを引いていた。
バシュッ、と、EOが射出され、EOから放たれるピンクの閃光が迸る。
パシュッ・・・・パパパパパパパパパパパパパ!!!!
ボン!! ズドォォン!! ガシュッ・・・・
「うわああああっ!!」
EOの閃光で左腕を吹き飛ばされたエスペランザ。左腕はエスペランザの後ろの壁のオレンジ色の硝子を打ち破り、下へ落ちていった。
「まだ・・・終わらんぞ!!」
エグザイルは反撃に出る。アフターペインの右腕のマシンガンがトリガーを引かれ、
火を吹いた。
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!!!!!
バシュッ・・・ドオオン!! ドオオン・・・バシュッ!!
ドガアアアアアッ・・・・
「うわっ!!」
アップルボーイは衝撃に打たれ、視界にザーーーーーーーッと砂嵐が奔り、頭と視界がガンガンガン、と、音が響く。
中央研究所でスケアクロウがマシンガンで撃たれた時と同じだった。
それと同時にアップルボーイの右腕の装甲板が破壊された。モニターに吹き飛んで行く自分のACの右腕の装甲板が見えた。
「く・・・・くそっ!!」
アップルボーイはよろよろとエスペランザを立ち上がらせる。だがその一瞬にエグザイルが攻撃を仕掛けてきた。
モニターに青白い光と共に「MLB-MOONLIGHT」が炸裂し、バシィィィィン、と、音が響き、モニターとコクピットに凄い衝撃が走った。
「あっ・・・・!!」
その一瞬でエスペランザはオレンジ色の硝子に叩き付けられた。
それと同時にジェネレータを破壊され、エスペランザは行動不能となった。
「よくぞここまで戦ったな・・・最後の情けだ、殺して極楽に送ってやろう」
ジェネレータのコンデンサに生き残っているエネルギーのお陰で、通信とモニターは生きている。
途端にアフターペインがマシンガンとブレード攻撃の両方を、動けないでいるエスペランザに仕掛けてきた。
ガガガガガガ!! ガガガガガガ!!
シュッ・・・バシュゥゥーーーン!! シュッ・・・バシュゥゥーーーン!!
ビシッ・・・ビシッ・・・
ガガガガガガ!! ガガガガガガ!! ガガガガガガ!! ガガガガガガ!!
シュッ・・・・バシュゥゥーーーン!! シュッ・・・・バシュゥゥーーーン!!
ビシッ・・・ビシッ・・・ビシッ・・・ビシシッ・・・
無抵抗のエスペランザに攻撃を続けるアフターペイン。 攻撃を加えられる度に、エスペランザのコクピットに亀裂が入り始めた。
「くっ・・・動いてくれ! 動いてくれ、エスペランザ!!」
トリガーや操縦桿をガチャガチャ、ガチャガチャと必死に動かすアップルボーイ。だがそれは、無駄な努力に過ぎなかった。
ガガガガガガ!!! ガガガガガガ!!! ガガガガガガ!!! ガガガガガガ!!!
シュッ・・・・・バシュゥゥーーーン!! シュッ・・・・・バシュゥゥーーーン!!
ビシッ・・・ビシシッ・・・ビシッ・・・ビシシッ・・・
攻撃はさらに増す。それはまるで、果てしない攻撃のようだった。それ所か、ますます亀裂は激しくなっていく。
ついに、ビキッ、ビキッ、と、何度か器具が割れる音が響き、さらに電源が落ちて、コクピットは暗くなった。
「う・・・動け・・・動け!! 動け!! 動け!! 動け!! 動けよ!! 動いてくれッ!!」
暗い闇の中でアップルボーイは操縦桿を何度か動かしまくる。その途端に、
「終わりだ」
エグザイルは最後の一撃を叩き込もうとする。ブレードから青白い光が放たれた。

「動け・・・動け・・・動いてくれえぇぇぇぇーーーーーーーーッッッ!!!!!」

その途端、突然、ガグン、という音が響いた。
「・・・・ッ!?」
アップルボーイは気づいた。その途端に、ヴンッ、と、エスペランザの頭部の眼に光が戻った。
そしてさらにコクピット内の電源が戻り、モニターが映った。
「何ッ!? そ・・・そんな馬鹿なッ・・・・!?」
エグザイルはエスペランザの再起動に驚く。だが、驚いている暇もなかった。その途端―――。
ガシュゥゥッ!!! ドズウゥゥゥン!! バキッ・・・ボキン!!
「うわッ!!」
エグザイルは突然襲った衝撃に吹っ飛ばされた。見れば、突然立ち上がったエスペランザにキックと手刀を喰らい、
今度はアフターペインもろとも後ろの硝子を打ち破り、下のほうへ落ちていった。
ガシャンッ・・・ドドン!!
地面に叩き付けられたアフターペインキックと手刀を喰らったと同時に右腕のマシンガンは使用不能となっていた。
「馬鹿な・・・ジェネレータは壊れた筈なのに、何故動ける!?」
エグザイルの頭の中に、疑問が次々と浮かんでは消え、消えては浮かんだ。
そして、上では再起動した自分のACに、アップルボーイは驚いていた。
「これを・・・奇跡だと言うのか?」
アップルボーイは呟いた。だがその途端に下の方にブースト音が響いてきて、アフターペインがエスペランザの方に突撃してきた。
「雑魚が・・・図に乗るなッ!!」
エグザイルはEOのトリガーを引く。バシュッ・・・・と、EOから放たれる閃光が炸裂して、エスペランザの方に向かっていった。
だが、アップルボーイはOBのトリガーを引いて、OBを発動させ、エスペランザをアフターペインに突進させる。
EOから放たれる閃光は、エスペランザの信じられない動きで全て躱された。
「な・・・・何ッ!!」
エグザイルはまた驚く。その途端、目に飛び込んで来たのは、エスペランザの右腕の、レーザーライフルの閃光だった。
バシッ・・・・ドドウッ!! 
「うぐぁぁっ!!」
今の一撃でアフターペインはまた下に落ちた。ガシャン・・・ドドン!! 衝撃がまたエグザイルを襲う。
そして、今の一撃でエグザイルのEOは使用不能となった。
「うっ・・・ううう・・・」
エグザイルはアフターペインを起こす。
「何故だ・・・。何故あのレイヴンのACと戦う時は、俺のACはこんな姿になってしまうのだ・・・・・・・ッ!?」
またエグザイルの頭の中に、疑問が次々と浮かんでは消え、消えては浮かんだ。
だが次の瞬間、エグザイルはブーストのトリガーを上に上げて、ブースト移動で、またもといた場所に戻っていた。
目の前に片腕を失ったエスペランザの姿が見える。エスペランザは、レーザーライフルを構えていた。
次の一撃で決着をつける気だ。エグザイルは確信した。
「これで終わりだっ!!」
2人は叫び、お互いの機体をお互いに突進させた。
エグザイルのアフターペインの「MOONLIGHT」がエスペランザを貫くか。
アップルボーイのエスペランザの「MWG-XCB/75」がアフターペインを貫くか。
今、両者の一撃による勝敗が、この一撃で決まろうとしていた。
そして・・・・
ザシュゥゥ・・・ン!!
バシュッ・・・・ズバァァム!!
両者の一撃が、両者の機体を貫いた。
「くっそーーー、厄介なものが出てきやがった!!」
一方、スパルタン、コールハート、レジーナの3人は、管理者の間へ向かう通路の途中、
途中で2体の実働部隊ACと出会し、戦闘中となっていた。
「消えろ、イレギュラー!!」
2体の実働部隊ACは激しく攻撃を繰り出してくる。
1体は武器腕レーザーキャノン、大型ロケット、パルスキャノンを肩に装備した4脚型で、
もう1つは手にレーザーライフルとブレード、肩にオービットキャノンとグレネードを装備した2脚型だ。
「消えろ・・・消えろ・・・消えろッッ!!!!」
バシュゥゥン!! バシュゥゥン・・・ズバッ!!
4脚型のレーザーキャノンからスパルタンのテンペストに極太の閃光が放たれる。
極太の閃光は、スパルタンの左腕を、投擲銃「KWG-HZL30」ごと吹き飛ばした。
「な・・・何ッ!?」
頑丈な装甲で固めてある筈のテンペストの左腕を、たったの一撃で吹き飛ばされたことにスパルタンは驚いた。だが、そんな暇はない。
「くそっ・・・ふざけやがって!!」
スパルタンはマシンガンを4脚型に連射する。
「シロウトが!!」
4脚型はブーストダッシュでマシンガンの連射を躱した。そして、武器を大型ロケットに切り換えてテンペストの背中に撃ち込んだ。
ドゴン・・・ズォォォン!!
「ぐおっ!!」
当てられた時、スパルタンは背中に衝撃を受けた。それは、息が止まるほど痛かった。
「このおおおっ!!」
コールハートもレジーナも負けじと武器を乱射する。でも2人は逆に、実働部隊から何発も喰らった。
2人もスパルタンと同じように、当たった時は息が止まるほど痛かった。
「くっそ〜〜〜!! こいつら速えぇ!!」
「男のくせに泣き言言ってんじゃない!! コールハートッ!!」
「うるせー!! こいつら速度だけじゃなくて火力も半端じゃねえんだよ!!」
2人は言い合いながら戦い続けた。だけど、実働部隊AC2体の攻撃は激しくなるばかり。そして遂に、スパルタンが切れた。
「野郎ッ!! 思い知らせてやるッ!! ・・・食らええぇッ!!!」
スパルタンは両肩の弾倉型ミサイルを一気に放出した。その途端に無数のミサイルが2体の実動部隊ACに襲い掛かる。
ヒュッ・・・・ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!
「そんなもの・・・ぐっ、これは!?」
「ぐわあああっ!!」
さすがに速度のある2脚型と4脚型も、躱し切れず被弾した。
「2人とも!! 今だッ!!」
「おう!!」
スパルタンの呼び声で、コールハートとレジーナは反撃に転じる。
「オオッ!!」
レジーナは2脚型のコアめがけて、MOONLIGHTを叩き込む。その途端に2脚型のコアの装甲が、一瞬にして一撃で爆発を起こした。
「うぐぁぁぁ・・・・」
「次はこれだっ!!」
次にコールハートが、肩の大型ロケットを4脚型の背面めがけて撃ち込む。
バシュッ・・・・・ドドォォーーーン!! と、ロケットはブースターパックに直撃して、4脚型
のコアを爆発に引き起こした。
「ぐおお・・・」
2体の実働部隊ACは炎と黒い煙を巻き上げながら、そのまま一片まで燃え尽きた。
そして、大爆発を起こした。
ドドドゥゥム!!
「手強い相手だった・・・・先に進むぞ」
コールハートが言う。
「ああ」
スパルタンが頷くが、突然、レジーナが向きを変えて、通路を引き返していった。
「レジーナ、どこへ行く!?」
「アップルボーイが心配だわ。もしかしたら、アンノウンとまだ戦っているかもしれないわ!! 様子を見て来る!!」
「レジーナッ!!」
2人の制止も聞かずに、レジーナは道を引き返していった。


「・・・あの、バカッ」
レジーナはそう思いながら、退路を引き返していく。そして、扉を開けてエレベーター内部に入った。
途端に、「あっ」と、声をもらしてしまった。
黒い煙を上げる2体のAC。それは、アップルボーイのエスペランザと、エグザイルのアフターペインだった。
「アップルボーイ!! アップルボーイ!! 大丈夫!?」
レジーナは動かないアップルボーイの機体を摩るが、動こうとはしない。何度も呼んで摩ってみても、動かなかった。
レジーナの目から涙が溢れ出た。そして彼女は、ワッと泣き出してしまった。
だがその途端に、プッ、と、サブモニターに映像が映り、アップルボーイの声が響いた。
「大丈夫。僕は生きているよ」
と。レジーナは、ハッ、と顔を上げてサブモニターを見てみると、傷だらけのアップルボーイの顔が見えていた。
「・・・アップルボーイ!?」
「レジーナ・・・君、駆け付けて来てくれたんだね。でも、もう大丈夫。エグザイル
は僕が倒した。スケアクロウさんの仇を討つことができたよ」
「そう・・・もう仇はとったのね・・・」
「何を泣いているの? もう大丈夫だって。 ・・・さあ、行こう、管理者のもとへ」
「うん・・・」
2人は機体を開いた扉の向こうに向かわせた。
そして、そこでスパルタンとコールハートと出会し、レジーナはアップルボーイは無事だと伝えた。
「・・ど・・・どうしたんだ、傷だらけだぞ」
「ちょっと手強い相手でしたからね・・・」
「しかし・・・」
「まあ、良いじゃないですか。さあ、行きましょう、管理者のもとへ」
アップルボーイの言葉で、4人は通路の奥へ進んだ。暫く進んだ所にまた、エレベーターがあった。
これは、管理者への通路のエレベーターらしい。そこへ4人が乗ると、エレベーターは動きだした。
そこへ、レインからの通信が入った。
「通信が入って来ています。クレストの代表者からです」
「クレストから!?」
4人は通信回路を開いた。すると、クレスト代表者からの言葉が流れ込んで来た。
「・・・君達が何を望んでいるのかは、我々にはわからない。
 ・・・秩序を打ち壊して、一体それで何が得られると言うのか・・・
 だが、もう我々には、君達を止められない。
 ・・・行くがいい、そして君達がしたことが何を生むのか、それを見届けるがいい」
そこで、クレスト代表者の通信は切れた。
「システム起動。攻撃開始」
管理者の間廊下で、突如姿を現わした、管理者直属護衛用機体IBIS・IーCFFFーSERRE。
それは、先攻したメビウスリングたちと戦っていた。
IBISはブースト移動で浮遊しつつ、こちらにロングレーザーライフルを火を吹かせ、攻撃してきた。
ピンクの閃光は地面に堕ちた途端、爆発を起こした。
「うおおおおおおおおおお!!」
BBとフォグシャドウのオーラが、カーーーーーーーッと燃えた。
左右に回り込んだ2人は、バズーカとショットガンでIBISを挟撃した。これに応じるかのように、
IBISは両肩のブースト兼EOポッドから、大量のEOを射出。
EOは左右と前に方向を分けて、赤い細長い閃光を、バァァァーーーーーッ、と、一斉に射出した。
「うわっ!! 何というすごい拡散レーザーだ!!」
「あれに当たると、装甲の半分を奪われるぞ!!」
エースは無数のレーザーを避けながら叫び、メビウスリングがエースに注意をかける。
そして走ってきたアレスとともに、スナイパーライフルとレーザーライフルの火を吹かせた。
だがIBISはとっさに気づいて右腕でガードした。
バシュゥゥゥッ、ドドゥッ、ズバム!!
爆発がIBISの右腕に集中。だがそれはIBISにとっては微風程度。
装甲の半分に傷はついたが、多少のダメージは与えてはいない。
「くっ・・・IBISには多少の攻撃をかけても、威力の低いスナイパーライフルだと河馬に豆鉄砲だっ!!」
エースは舌打ちする。そして武器をチェーンガンに変えて、ブーストを吹かしてIBISの頭上から攻撃を仕掛けた。
ドドドドドッ、ドドドドドッ!! もの静かな管理者の間廊下に激しい銃声が響く。
多少のダメージを与えることができてきた頃、IBISのコンピュータがメッセージを出す。
「・・・各自、チェック中・・・」
「各レベル移行・・・適応フェーズ・・・クリア」
その言葉が終わった途端に、IBISはEOをポッドへ戻した。途端に今度はこちら
から積極的にダメージを与えて来るようになった。
「!? な・・・何だ・・・!?」
攻撃パターンを変えたIBISにエースとBBは驚く。それと同時に、IBISのスピードも一段的と上がった。
エースとBBとアレス、メビウスリングとフォグシャドウのスピードも追いつけない位だ。
命懸けの銃撃、接近戦。IBISのスピードと殺気を全身で感じ、さすがの最強のレイヴンたちも神経が凍り付く。
突然、BBのタイラントの前にIBISが回り込んできた。
「前に回りこんで来ただと!?」
BBが驚いた瞬間、IBISは左腕に赤・青・黄の3つの光を放った。
その途端にIBISの左腕装備・高出力ブレードの一撃を喰らった。
ズバァァァァム!!
「ゴホッ・・・痛ってぇぇぇぇーーーーっ!!」
今の一撃で、BBの息が止まりそうだった。BBの残りAPは「2458」となっていて、
IBISのブレードの一撃で体力の大半を奪われてしまったようだ。このIBISのブレードは、
「MLB-MOONLIGHT」や「CLB-LS-3771」よりも攻撃力が高く、おまけに射程も「MLB-HALBERD」並みの長さを持つようだ。
「BB!!」
フォグシャドウが叫ぶ。だがその途端に、ガーーーーーーン!! と、シルエットの右腕を、ピンクの閃光が貫いた。
その途端にショットガンが吹っ飛ぶ。
「しまっ・・・・!!」
フォグシャドウのシルエットは、動きを止めた隙を突かれ、IBISに右腕のジョイントを撃ち抜かれてしまったのだ。
目の前にシルエットの右腕が地面に落ちる。そして更に、BB同様、ブレードの一撃を喰らった。
「ぐほおおおお!!」
IBISは再び、右腕のロングレーザーライフルを構え、ブーストで上昇し始めた。
すると今度は、大量のオービットをあたりにチラシをまき散らすようにエース達の頭上にばらまいた。
バシュッ・・・パーパーパーパーパーパー!!
バシュッ・・・パーパーパーパーパーパー!!
大量のオービットが一斉射撃を浴びせてくる。
メビウスリングのムゲン、アレスのプロビデンスにエースのアルカディアは装甲の半分を奪われた。
「がぁぁぁ!!」
「ぐはっ・・・!!」
「がふ!!」
3人は大量のオービットの一撃を喰らう。
「チィ!!」
アレスはKARASAWAをIBISに向かって連射する。バシュゥゥン!!バシュゥゥン!!
バシュゥゥン!! 青い閃光がIBISに向かって正確に発射されるが、IBISは
ギリギリの距離で躱してしまう。
「くそっ、駄目だ! 奴は両肩のブースターポッドと背中のブースターパックのデュアルブーストダッシュで高速移動を繰り返し、
こちらの攻撃を簡単に躱すと言うのか・・っ!私のKARASAWA-MK2でも役に立たないとは!!」
アレスは舌打ちする。その途端にIBISがこっちに向かってきた。
それに応じるようにアレスのプロビデンスはブレードを振るう準備をする。
「KARASAWAがダメなら!!」
「アレス、引け、それ以上は危険だ!!」
「MOONLIGHTで!!」
メビウスリングの警告もきかず、アレスはIBISにブレードを突き立てる。
だがIBISはブレードを弾き返し、プロビデンスのコアにビームライフルの一撃をたたきつける。
バシュッ・・・ドドドム!! ズギャアアアアアアア!! ガシャアアアン!!
「ぐふ!!」
アレスのプロビデンスは柱に叩き付けられる。その途端にプロビデンスの武装は使用不能となっていた。拉げた武装が地面に落ちる。
「アレス!!」
メビウスリングが叫ぶ。そしてまたその途端に、IBISが再びこっちに向かってきた。
「なめんなあーーーーーーーっ!!!」
エースはIBISに向かって行く。それで紙一重で閃光を躱し、IBISの懐に突っ込んだ。
そこで武器をグレネードに切り換えて、IBISの胸部めがけて何発もぶち込んだ。
キュバム、ボォォォゥゥゥン!!! IBISの胸が爆発を起こした。
「やるな!」
メビウスリングが、エースの戦いぶりを褒めた。
「機体の破損率が50%を越えました・・・モード変更・・・戦闘システム停止・・・・戦闘区域から離脱します・・・・」
今のエースの攻撃でIBISに大打撃を与えることができた。IBISはブーストジャンプで硝子を突き破る。撤退する気だ。
5人は確認した。だが、メビウスリングとアレスの2人は、逃げるIBISに連射を浴びせた。
そのうちの2発が、IBISの両肩ブースト兼EOポッドを2つとも撃ち落とした。爆発を起こすポッド。
だが、IBISは硝子を突き破った後、どこかへ姿を消した。
「逃げたか・・・」
メビウスリングは姿を消したIBISに言葉をぶつける。だが後ろの扉が開き、後から駆け付けてきたレイヴンたちが入り込んで来た。
さらに、BBとフォグシャドウの機体は突然地面に膝を着き、動きを止めた。ジェネレータのエネルギーが切れたのだ。
「おい、大丈夫か?」
メビウスリングがBBとフォグシャドウとアレスの機体のところへ駆け付けて言った。
だが、サブモニターで様子を見てみると、3人とも血みどろでへたり込んでいた。
「これ以上3人の任務続行は無理だな・・・」
エースとメビウスリングは呟く。
「おい、エマ。どうすればいい?」
「そうですね・・・管理者の間へは、他のレイヴン4人が向かったと聞きました。後はその人達に任せて、脱出しましょう」
「・・・ああ」
おなじころ、アップルボーイたちは管理者の間に進入し、管理者を追い詰めていた。
「これが・・・管理者・・・」
タワー状の頂上の物体を見上げ、アップルボーイが呟く。そこへレインの通信が入る。
「管理者の本体は、強力なシールドでガードされています。直接への攻撃は不可能です。・・・柱の中央に強力な熱源を感知。
管理者のエネルギー供給源と思われます、破壊して下さい」
「あそこか!」
レインの通信を呑んで、アップルボーイはブーストで上がろうとする。
だが、ブォォォーーガガガガ・・・バスン・・・。突然、ブーストの出力が止まった。
先のエグザイルの戦闘で、ブーストが破壊されていたのだった。
「くっ・・・ブーストが破壊されてる・・・あがれない」
アップルボーイは諦めかけようとした、その時。
「待て、柱の周りを足場が沢山浮いているぞ。それを利用すれば・・・」
「そうか!」
スパルタンのアイデアで、アップルボーイ達はチャンス到来と喜んだ。
そして、それぞれが足場に乗り、柱の中央の外壁めがけて攻撃した。
すると、外壁の一部が破壊されて、中からエネルギー炉らしきものが現れた。
「エネルギー炉です! それを破壊すれば、管理者のエネルギー供給は止まる筈です!」
「ビンゴッ!!」
レインの通信が入る。この途端に、アップルボーイ達にとっては管理者を破壊する、
千載一遇のチャンス。4人のレイヴンの怒濤の波状攻撃が、炉に仕掛けられた?バシュウウゥーーッ、ドドドン!! ドン!!
ボォォン!! ボン! ドドゥム!!
そして、管理者エネルギー供給源は破壊された。破壊された途端に管理者のメッセージが、ノイズ音入りで流れてくる。
「基幹ユニットの破損率が・・・90%を越えました・・・
 エネルギー供給率・・・ザ・・ザザ・・低下・・・
 再生プログラムを・・・ザザザ・・・ガガー・・最終段階に・・・ザザ・・移行・・・
 地上への・・・ガガー・・・ザザー・・ゲートロックを・・・解除・・ザザザー・・・
 本命令の・・ザザザザ・・・実行を・・・持って・・・プログラムの・・・・ザザザ・ ・・・全行程を終了・・・
 ガガガガー・・・・・ザザザザー・・・・・
 システムを・・・ザザザザーガガガガー・・停止・・・します・・・・・ザザガー」
それが、管理者の最期の一言だった。
「今の言葉は何・・・・? 地上・・・・?」
「さあ・・・?」
レインとアップルボーイが通信で顔を見合わせている。他の3人も、首を傾げていた。









こうして、「管理者」はこの世から消え去った。
ただ、地上の扉は開かれた事とは、新たなる世界が始まるという
事なのだろうか? 
人類は一体、どこへ行くのか・・・?
多くの謎が残ったまま、全ては終わった。
作者:武田 慎さん