サイドストーリー

The Hammer of ASTERISK A -- 激突 --
こいつがあの時の・・・。
俺は遂に辿り着いた。

「次から次と出てきやがって・・・てめぇらもクレストの連中の仲間か!」

・・・・・・。

「こ、こいつが格納庫を・・。訓練どおりにやれば・・大丈夫だ。」
一度、アリーナで実戦をしたトーメントだったがアリーナの時とはわけが違う。
殺るか殺られるかのふたつしか選択肢はない。

「がぁぁぁ!!俺の質問に答えろぉぉぉ!!!」

怒り狂ったアサイラムは両腕のデュアルキャノンをロストに向けて撃った。

「ロ、ロスト!!」
デュアルキャノンはロストのアフレイド・アビリティのコクピットに真っ直ぐ飛んでいる。

「ははは!!!そのまま当たって砕け散れ!!!」

もうダメだと正直思った・・。

しかしデュアルキャノンはそのまま飛んでいった・・。ロ、ロストはどこに!?


「!?ど、どこ行きやがった!!!!」








「・・・・クレストの仲間かどうかなんかはお前には関係ない・・。」

ロストはギガントスの後ろにピッタリくっついていた。


「な・・!い、いつの間に・・・!?」

どうやって今、アサイラムの後ろにまわったのか俺もわからなかった・・。

「・・・・トーメント、今から先にゲドさんがいるエネルギー施設に行ってくれ・・・。」

いきなり何を言い出すんだ!?

「な、何言ってんだ。俺も一緒に戦わないと勝てるかどうかわからないのに!?」

「後から必ず追うから頼む・・・!!」

・・・・一体どうしたんだロストは・・・・信じてみるか・・。

「わかった!必ず後から来いよ!!」

「・・・・ああ!!!」


























「隊長、あの2機のうちの1機がここから離脱するつもりです。」
もうすでにトーメントはここから離脱しはじめていた。
「私が行ってこようか?」

「いやガーベラはここにいてくれないと後で困る。そうだな・・・サイプレスとキーフレイムに尾行させろ。」

「あの崇拝ヤローと情報処理のデスクワーク派の?」
ガーベラが心配そうに言う。




クレストは一番管理者を中心と考えている企業だ。

そんなクレスト内でズバ抜けて管理者を崇拝してるのがサイプレスだ。
アリーナでの試合前には必ず管理者に祈りを捧げ、自身のAC、テン・コマンドメンツもクレストのパーツで構成されている。
管理者の為なら命を捧げても構わないという発言をした時から他の者からは忌み嫌われていた。
そこに目をつけたのがクレスト社、社長のステメック=アローン=クレストであった。
社長のステメックはサイプレスにクレスト専属のレイヴンにならないかと誘った。
最初は社長からの誘いを断っていた。
困ったステメック社長はある特権をつけた。
その特権とはクレスト社に充分に貢献してくれた場合、管理者に直接会わせるということだった。
その特権を聞いた途端、サイプレスはクレスト専属レイヴンになることを同意した。
そんな特権などあるわけないのに・・・。





キーフレイムは前線で戦うレイヴンとは全く正反対の会社内で新製品の在庫確認や新しいパーツの開発を考えるデスクワーク派だ。
他にも他企業の情報を入手したりする情報処理を得意としている。
1年前に念のためとレイヴンになったがまだ指で数えるほどしか自分のACに乗ったことがない。
またキーフレイムのACロードブロックも相手のACを撃破するのが目的でなく
主に列車護衛や施設調査、データ回収などといった補助支援的な依頼をこなす。
この防衛施設死守も前衛ではなく後衛で敵の情報処理などを行う予定であった。






「サイプレス、出撃準備完了です。」
ガーベラの通信機からサイプレスの通信が入る。

「同じくキーフレイム、出撃準備完了です。」
同時にキーフレイムからも通信が入る。

「よし、今から君達二人はここから離脱中のACを追ってほしい。
 ACの特徴は色は暗いグリーン系、脚部は中量の逆関節、右腕にスナイパーライフル
 それと・・たしか左腕に小型マシンガンを装備していたはずだ、急いで追跡してくれ。」

ラガターンがトーメントのACの特徴を告げて指示を出す。

「了解です。」


























「くそ!くそ!くそ!くそぉぉぉぉ!!!」
アサイラムはあたりかまわず両腕のデュアルキャノンをぶっ放していた。
だがどれもアフレイド・アビリティにはかすりもしなかった。
この時から今までのロストとは何か違ってきた。

「・・・・遅いぞ。」
ロストはそう呟くと肩のオービットキャノンを発射した。

「ぐ・・!」
オービットキャノンはギガントスにしっかりと捉えていた。必死になって引き離そうとするが中々離れない。

「・・・・何の理由もなしに格納庫を襲いやがって・・・絶対に許さん!」
オービットに気をとられてる隙に後ろから両腕ブレードで斬りかかる。

「!!!」




バァァァンとブレードで斬った音が響く。




それと同時にギガントスの左腕が吹っ飛んだ。間一髪の所で真っ二つは免れたようだ。

「・・・・紙一重か。」

すかさずもう一度斬りかかろうとした。

「が!ま、待ってくれ!こ、降参だ!!俺の負けだ!」

最後の最後で命乞いとはレイヴンとしては最低な奴だな・・・。
しかし甘い考えかもしれないが俺は負けを認めたレイヴンを追い討ちするつもりはない・・。

「た、頼む・・・格納庫を襲ったことも謝る!!だ・・・だから・・。」

「・・・・・さっさと消えてくれ。」

これでいいんだ・・・。これで・・。

「ほ、本当にすまなかった!」
アサイラムはそういうとゆっくりと施設前から立ち去っていった。

そんな時だった・・・。

「・・・・うっ!!!があ・・・!ま・・さか・・・・。」
なぜだ・・・。また頭が・・・。ぐっ・・・。こんな・・時に・・。





























「はあ・・・はあ・・・このままあいつらの所に戻ったら殺されちまう!」
アサイラムはもう≪アスタリスク≫の所に戻れないことに怯えていた。

「・・・・・・。」
そんな中、ギガントスの後ろから誰かがつけていた。

「はっ!!」
いきなり後ろからの殺気にアサイラムはおもわず声を上げた。

「な、なんだアンタか・・・そうだ!俺も力になるよ!一緒に戦わせてくれ!!」
殺気の正体はロストであった、アサイラムはロストに仲間にしてくれと頼む。
しかしロストからは返事がない。

「も・・もしかして、お・・怒ってるのか?たしかに虫のいい話かもしれねえけど・・手助けさせてくれ!!」
必死の頼みにも反応が全くない。

「・・・・・・・・。」

するとアフレイド・アビリティが一歩一歩とゆっくりギガントスに近づいてきた。

「ほ、本当にすまない・・アンタは命の恩人だ。」
アサイラムも安心してギガントスも近づいていく。











だが次の瞬間、ギガントスのACは真っ二つに吹っ飛ばされた・・・。




「・・・・・・・・。」

本当に一瞬の出来事であった。一体ロストの身に何がおきたのか・・・。






























「・・・・ん。」
そんな異常事態を察知した者がいた。
「隊長、どうかしましたか?」
察知したのはラガターンであった。他の3人は気づいていない。
「いや、なんでもない。それにしてもあの戦ってた2機はどこ行ったんだ。」
施設前はMTの残骸であふれていた。
「さあ?ここからじゃもう見えないわ。まあ相討ちかなんかだと私は思うけど。」


相討ちだと・・・そんなはずがない。
さっきの異常な殺気・・・あの後からきた2機のうちの1機だ・・。

おそらくさっき襲ってきた重量2脚のACはやられたな・・。

まさかとは思うが・・・。







































「・・・ロスト遅いな、何も問題なければいいけど。」
トーメントの悪い予感は見事に的中していた。






「サイプレス、あれがラガターン隊長が言っていたレイヴンのようだ。」

「なるほど、キーフレイム準備いいな?」

既にクレスト専属レイヴンがトーメントに近づいていた。














完全に姿を現さない≪アスタリスク≫・・。

動き出したクレスト・・・。

任務はまだ始まったばかりである・・・。




























<あとがき>
どうもRYOSUKEです。えーっとうすうす気づいた方もいらっしゃると思いますが
AC3外伝B・C・Gの〜夜・闇〜の最後に出てきた二人とはロストとトーメントのことだったのです〜。
うーん、一番最初のころに比べると大分良くなったのかな?(何
もちろんB・C・Gも活躍します!そのうちに・・・(おぃ!
では、今回はこれにて!!(これからはレイヴンとACの詳細を載せていきます〜。

































Name:ロストマン・アーキュレイ
NickName:ロスト

AC:アフレイド・アビリティ
頭:CHD-MISTEYE
コア:MCL-SS/RAY
腕部:KAW-SAMURAI2
脚部:CLL-04-LGSK
ブースター:MBT-OX/002
FCS:AOX-ANA
ジェネレータ:MGP-VE905
ラジエータ:RMR-ICICLE
インサイド:MWI-DD/10
エクステンション:MEBT-OX/EB
右肩武器:MWC-OC/30
左肩武器:None
右手武器:None
左手武器:None

オプション:
 S/STAB   E/CND    L/TRN    E-LAP    CLPU     
 

ASMコード:UPOaCnJ6Wk0000me43





Name:アサイラム
   ≪アスタリスク≫に引き込まれたレイヴン。
   アリーナでは負けを認めたレイヴンにも容赦無い冷酷なレイヴンとして知られていた。
   ロストとトーメントがいた格納庫を襲撃した張本人。
   防衛施設襲撃の時も同じ≪アスタリスク≫に引き込まれたレイヴン、サンダーハウスを躊躇無く殺した。(B.C.G 〜夜・闇〜参照)   
   襲撃の際、偶然にもロストとトーメントに出会いロストと戦ったが大敗した。
   負けたときに命乞いをしてる所からアサイラムは本当に虫が良すぎる。
   最初はロストも納得したが、なぜかその後ロストのACアフレイド・アビリティの両腕ブレードをもろに喰らい
   自身のACギガントスは真っ二つになり死亡した。

AC:ギガントス
頭:MHD-SS/CRUST
コア:MCH-MX/GRP
腕部:CAW-DC-03
脚部:MLH-SS/RS
ブースター:MBT-OX/002
FCS:VREX-ST-12
ジェネレータ:KGP-ZSV
ラジエータ:RGI-KD99
インサイド:None
エクステンション:CWEM-R20
右肩武器:CWX-DM-32-1
左肩武器:CWX-DM-32-1
右手武器:None
左手武器:None

オプション:
 INTENSIFY

ASMコード:KbuiCPpW3nOe0000G3
作者:RYOSUKEさん