第三話 前奏曲
リア 「そうですか、、、私が入院してる間にそんなことが、、、、」
エース「推測だけを言わせてもらえば、あのパーツはおそらく管理者から送られてきたものだ。」
リア 「そんな!何故管理者が!?」
エース「さて、な。AIの考えていることなど私にはわからん。」
?? 「エース、そんなことを言ってクレストの人間にでも聞かれたら命にかかわりますよ!」
エース「ああ。わかっている。そうだ、まだ紹介してなかったな。私のオペレータのアイだ。」
アイ 「アイ・R・ネストです。アイと呼んでください。よろしく。」
リア 「リア・クリスティーです。」
私は入院していた病院で突然訪ねてきたエースさんに、あの人に、、パラサイト・エッヂに何があったのかを聞きました。
エースさんはあの人が狂いだしたのはあのパーツ、OP−INTENSIFYによるものだと言っていました。
そして、あのパーツの利用者は二種類に分かれ、完全に自分の制御下に置くか、もしくは、、狂ったように暴れるかの二種類だ。と、、
?? 「ぐ、うう、、」
エース「さて、眠れる王子さまが目覚めたぞ。」
リア 「え?」
?? 「こ、ここは?」
リア 「あなたは!?」
エース「ずいぶんとゆっくりだな?」
?? 「エース?、、リア!?」
エース「気分はどうだ?何か覚えているか?」
?? 「最悪だよ、、何も忘れちゃいない。だがひとつだけ思い出したことがある。」
エース「何?」
ラゴウ「BH−33489RAGOU、、、オレの名だ。」
アイ 「BH?なんだか形式番号みたいね。」
エース「アイ!!口に気をつけろ。」
アイ 「は、はい。すみません。」
ラゴウ「いや、いい。確かにその通りだからな。それより、、、リアと話がしたい。」
エース「、、、わかった。行くぞ、アイ。」
アイ 「はい。」
リア ラゴウ「、、、、、、、、、、、、」
リア 「久しぶりね、パラサ、、ううん。ラゴウ。」
ラゴウ「すまない。オレは、オレは!!」
リア 「ううん、いいの。あんなのラゴウじゃなかったから。しいて言うなら今もちょっと変だけどね。」
ラゴウ「あんなことをしでかして!!いつもどうりでいられるわけが無い、、、」
リア 「さすがに最初はちょっと驚きもしたけど、エースさんから全部聞いたから、、なにも怒ってないよ。」
ラゴウ「、、、すまない。それと、」
リア 「?」
ラゴウ「ありがとう、、、、、」
アイ 「エース、どうかしたのですか?」
エース「偶然じゃない。」
アイ 「え?」
エース「疑念が確信に変わった。INTENSIFYが送られたのがラゴウだったのは何故だ?
数いるレイブンの中で何故ラゴウに渡された?そしてあの形式番号のような名前。
恐らくINTENSIFYがラゴウに渡されたのは偶然ではない。必然だったのだろう。」
アイ 「では全ての鍵は?」
エース「ああ。鍵はラゴウの出自と、管理者にある。オレのところに来たメールの逆探査のほうはどうだ?」
アイ 「駄目ですね。千をこえるダミーに紛れてて、、、」
エース「そうか、、、。」
アイ 「メールが、、これは!!エース!緊急の依頼です。
クレストの軍事基地にグローバルコーテックス未登録のACが現れ、破壊活動をしているそうです。
すでに基地の守備隊は全滅、救援に向かったレイブンも三人とも連絡がつかなくなったそうです。」
エース「レイブンが三人も?わかった!!行くぞ!」
アイ 「了解。」
エース「こちらアルカディア。作戦ポイントに到着した。敵はどこだ?」
アイ 『基地の最深部に高エネルギー反応があります。おそらくそこでしょう。』
エース「了解。これより基地内部へ突入する。」
アルカディアが狭い通路を苦にもせずすべってゆく。ライフルをかまえているのは、すぐにでも撃てるように。
狭く逃げ場が無い通路ではなによりも先手を取ることが重要なのだ。武器をかまえている間にグレネードでも撃たれたらたまったものではない。
エース「静かだな。いや、静か過ぎる。これは、、レーダーに反応?どこに、、囲まれてるだと!?」
天井の隙間、床の亀裂、ありとあらゆるところから丸い球状の物体が現れる。それは突然左右に開き、パルスレーザーの雨を降らし始めた。
エース「チィィ!!センサーのみを生かして動力をとめていたか!?邪魔だ!!」
撃つ。当たってはいるが効果が薄い。
エース「卵みたいな奴だな、、、ならば!!」
球状の敵がアルカディアを捉え、撃とうとした瞬間銃口にライフルの弾が飛び込んできた。軽い爆発を起こしながら崩れ去る卵。
エース「攻撃は最大の防御とはなりえんか。勉強になった。」
攻略法の判明した敵などエースにとって相手ではなく、ひたすら守りを固めているものはブレードで串刺しにして排除した。
エース「守備隊は奴らの餌食になったのか、、、」
アイ 『エース。その扉の向こうにターゲットがいるはずです。お気をつけて。』
エース「了解。」
ガコン
小さく音をたてながら扉が開くとそこにはかつてACだった3つの残骸と静かにたたずむACがいた。深い紺色のACが。
エース「なんだ、、、この禍々しい感じは?、、、、、、、来る!」
アルカディアが動くのと同時にその場にグレネードが撃ち込まれた。気がつくとあたりをビットに囲まれ、容赦なくレーザーが降り注ぐ。
さらに謎のACはイクシード・オービットを展開。圧倒的な火力がアルカディアを襲う。
エース「クッ!まさかこいつもINTENSIFYを!?オペレーター!!」
アイ 『了解!これは、、?違います!!敵機に生体反応ありません!!完全な無人機です!!』
エース「無人機がこれ程の動きを!?しかし!!」
その瞬間アルカディアの動きが変わった。いままで比較的重要度の低い位置にしかあたらなかった攻撃が急にコアに直撃するようになったのだ。
エース「もう容赦はせんぞ、、、!!」
キレたわけではない。本気になったに過ぎない。
そこにはアリーナトップランカーとしての姿は無く、荒々しく攻撃と回避を繰り返す獣がいた。
エース「ゥオオオオオオオオオ!!!」
チェインガンで足を止め、そこにグレネードを撃ち込み、よろけたところにブレードで切りつけた。
止めといわんばかりにライフルをかまえると、
『サクセンシッパイ プランAヲハイジョ プランBニイコウ テッタイヲサイユウセン』
敵のACが急に全兵装を乱射した。それらを回避し、辺りに気を配るとそこにはなにもなく、天井に大穴が開いていた。
アイ 『エース、聞こえますか。作戦はとりあえず成功です。帰還しましょう。』
エース「、、、、、了解。(ただのAIとは思えんな。いやな予感がする、、、)」
それは、始まりを告げる終わりへの前奏曲だった。
第四話へ続く
あとがき
疲れた。けど、好きなことやらしてもらってるので文句は0です!!
ちなみに今回出てきたミッションはAC3の『中央研究所防衛』とは別のオリジナルミッションですのであしからず。
でてきたACは同じですが。(汗)
また現れたオリキャラ、アイさんですが、そのフルネームに由来する設定を用意しています。
初代アーマード・コアからのコアなファンならすぐにわかってしまうでしょう。
途中からやり始めたからしらねーよ。という皆様がたは何も悪くありません。私の口が悪いんです!!
ごめんなさい。
作者:ミストさん
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