The Hammer of ASTERISK C -- 狙撃 --
長期戦に突入してきて弾薬の消費が激しくなってきた。
いまだに戦局は互角のまま動かない。
「トーメント、集中をきらすな!相手も長期戦で必ず隙が出てくるはずだ!!」
飛び交う弾丸を避けながら反撃を繰り返す。しばらくして動きが徐々に鈍ってきたACがいた。
キーフレイムのACロードブロックであった。
「どうしたキーフレイム!?」
ロードブロックの異常事態にサイプレスがおもわず叫ぶ。
「ちっ・・・あれだ!あのスナイパーライフルで関節部をやられた時だ!このままだとオーバーヒートを起こす!!」
今になってエンカレイジの精密なスナイパーライフルにより脚部がやられてきた。
「トーメント!キーフレイムの方のが動きが鈍くなったぞ!もう今しかない、二人で一気にたたみかけるぞ!」
アステカの合図と同時に一気に加速して前と後ろから挟み撃ちにする。
「し、しまったぁぁ!!!」
サイプレスが割って入ろうとしたがすでに遅かった。
アステカのダブルフェイクのバズーカ砲がロードブロックの脚部に直撃、同時にエンカレイジの小型マシンガンによりすでに爆発寸前であった。
「・・・くっうう!サイプレス助けてくれ・・。」
ロードブロックはその場で全システムが停止し、黒煙をあげてその場で停止した。
それでもアステカのダブルフェイクは無抵抗のロードブロックにバズーカを向けていた。
「このまま戦闘を続けるならこいつを殺す!」
アステカはキーフレイムを人質にしてこれ以上の戦闘をするのをやめるようにサイプレスにもちかけた。
「もし要件を呑むことにするなら捕虜として扱わしてもらう。」
「ぬう・・・。」
アステカの要求にサイプレスは動揺していた。もし要件を呑んだら捕虜になりおそらくありとあらゆる情報を提供することになる。
拒否をしたらキーフレイムが殺られる・・。もちろん自分も殺される・・。
「・・・わかった、用件を呑もう・・だから殺しはしないでくれ。」
これで戦闘は終了するはずであった。
要求を呑んだ直後、テンコマンドメンツの周りを小型自律兵器が取り囲み一斉に攻撃した。
いきなりの攻撃にアステカとトーメントも困惑した。
「ぐぁ!!話が違うじゃねぇか!!!」
怒り狂ったサイプレスは人質などお構い無しでチェインガンをアステカ達の方向に向けて撃とうとしたその時であった。
バァァァァァァァァと削れる音と同時にテンコマンドメンツが真っ二つになった。爆発と同時にあたりは煙で一時的に視界が遮断された。
トーメントは煙の中にうっすらと映るACのシルエットを目撃した。
「あ、あれは!!??」
煙の中から現れたのは見覚えのあるACであった。
「ロスト!!!」
両手ブレードに肩はオービットキャノン、ロストのアフレイド・アビリティであった。
「・・・よく生きて戻ってきた・・・と言いたいところだがなぜ攻撃をした!!!」
アステカはロストの登場よりテンコマンドメンツを破壊したことに怒っていた。
「あ・・近くからみたら敵と戦闘していたので・・・手助けしようと・・。」
どうやらロストは勘違いをしていたらしい。
「仕方ない、キーフレイムこのまま俺達と一緒にきてもらおう。」
キーフレイムは黙ったままであった。3人は壊れかけたロードブロックを引きずってその場をあとにした。
「・・・・・。」
しかしもう一人の追跡者にはまだ気づいていなかった・・。
「もうすぐしたら施設に着く。着いたらキーフレイムを拘束し敵の情報を吐かせる。」
あと数分で施設に到着する。
「・・・・・。」
少しずつ距離を詰めているの一人の追跡者にまだ誰も気づいていない。
追跡者は右腕のグレネードを構えていた。
「あ、あのアステカさん。」
ロストが異変に気づいたのかアステカに話しかける。
「なんか誰かにつけられているような・・・。」
あたりを見回すが敵の姿は確認できない、レーダーも見るが反応はない。
実際の所、ロスト達と追跡者との距離はどんどん縮まっている。
「・・・・・。」
ガチャッとグレネードをロスト達の方向へ向ける。
・・・そして遂に追跡者は攻撃をした、バァァァンと一発打ち込んだ。
「・・アステカさん!敵の攻撃が!!!」
グレネードの音にロストが一番に反応した!
砲弾はアステカ、トーメントがいる方向へ向かっていった。
「大丈夫だ、充分に避けれる。」
砲弾の軌道は少しそれていた、アステカは少し横に動けば充分に避けることが可能であった。
トーメントに至っては避けなくても問題無かった。だがそれが敵の罠であることは誰も知らなかった。
「!アステカさんキーフレイムが!!!」
トーメントがその罠に避けたあとで気づいた。
追跡者の目的はロスト達ではなかった。トーメント、アステカと戦闘をしたキーフレイムであった。
「な、なぜ俺がぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!」
キーフレイムの悲鳴と同時にロードブロックは追跡者のグレネードをもろにくらって爆発した。
「くっ!!なぜレーダーに反応がない!!」
アステカはレーダー部分を調べるが異常は特に見当たらない。
「・・・隊長、片付けました。サイプレスはいなかったのでおそらく奴らにやられたと思われます。」
キーフレイムを始末した追跡者が通信をしていた。
「サイプレスがやられたか。お前がいなかったらキーフレイムも敵の捕虜にされてたな。」
通信の相手はラガターンであった。
「奴らも始末しますか?」
「奴らは≪アスタリスク≫と戦ってもらう。」
おそらくこの戦い・・クレストが勝者になることはそう容易くないな。
だが勝てない相手じゃない。≪アスタリスク≫・・・。蝕む者、歪ます者・・・。そして砕く者・・・。
「・・・・・・。」
静かに座ったまま何か意味不明の言葉を発している男・・・。
「・・・・・・。」
静かにトランプタワーを積み上げている男・・・。
「・・・あいつらが行ってから2時間が経つな、ファルゼン。」
「もう死んだな。そろそろ二回戦と行くか・・、ヴァーネスト。」
再び≪アステリスク≫が行動を開始しようとしていた。
「最初から情報がこちらに漏れないようにキーフレイムを始末したのか・・・・!」
アステカは焦っていた、なぜ追跡者はキーフレイムだけを殺したのか。
答えは難しくない。俺達を利用する気でいるからだ。
「・・・とりあえずすぐに施設に戻り弾薬の補充とゲド達と合流しよう。」
「了解。」
「了解!」
しかしなぜロストはあの時、敵の気配を感じたのだ・・?
レーダーには反応は無かった。勘というやつか?
「でも部下を躊躇無く殺すなんて俺にはとてもじゃないけど・・・。」
さっきの出来事を思い出しながらトーメントは言った。
「それは相手も焦っている証拠じゃないか?だが本当の敵は≪アステリスク≫のはずなんだが・・なぜ俺らまで。」
今になってロストはふと気づいた。たしかにロスト達やB・C・Gの相手はクレストではなく≪アスタリスク≫である。
「クレストが単に俺らを≪アスタリスク≫と間違えたとなると変だな。」
本当にクレストは俺達を≪アスタリスク≫と間違えただけなのか?
・・・それとも他に何か理由があるのか?
<あとがき>
お久しぶりです。最近SSを書く時間が少ないです・・・。(たぶん待ち遠しい方なんていないと思いますがw)
いつも読んでる方々・・待たせてしまってすいませんm(_ _)m
自分で見てみると相変わらず無駄にスペース取って話を長く見せてるなww
サイプレスをズバッとやってしまいました・・。アステカと交渉成立した直後で。。。
4回目ですがまだこれでも話の序盤のほうです。
Name:サイプレス
クレスト所属の管理者崇拝で有名なレイヴン。
アリーナでは試合開始前に管理者に祈りを捧げるといった行為からまわりからは強く非難されていた。
今回の作戦に参加した理由は成功した場合、直接管理者に会えるという願っても無いことであったからだ。
キーフレイムと組んでアステカ、トーメントと戦闘するが途中で乱入してきたロストのアフレイド・アビリティにより
アサイラム同様に自身のACテン・コマンドメンツを真っ二つにされ死亡した。
AC:テン・コマンドメンツ
頭:CHD-SKYEYE
コア:CCM-00-STO
腕部:CAM-11-SOL
脚部:CLR-00-MAK
ブースター:None
FCS:VREX-WS-1
ジェネレータ:CGP-ROZ
ラジエータ:RIX-CR14
インサイド:None
エクステンション:CWEM-AM40
右肩武器:CWC-CNG-300
左肩武器:CWC-CNG-300
右手武器:CWG-HG-80
左手武器:CLB-LS-2551
オプション:
INTENSIFY
ASMコード:I09i0XYW6fKfWC00G1
Name:キーフレイム
サイプレスと組みアステカ、トーメントと戦闘するがにより撃墜寸前にまで追いやられた。
その後、捕虜となり情報を提供する予定であったがクレスト追跡者のACのグレネードランチャーにより死亡した。
AC:ロードブロック
頭:CHD-04-YIV
コア:CCL-02-E1
腕部:CAL-MARTE
脚部:CLR-03-SEOLF
ブースター:None
FCS:VREX-F/ND-8
ジェネレータ:CGP-ROV10
ラジエータ:RIX-CR14
インサイド:None
エクステンション:CWEM-AS40
右肩武器:CWC-SLU-44
左肩武器:CWM-BM60-1
右手武器:CWG-HG-150
左手武器:CES-ES-0101
オプション:
S-SCR E/SCR S/STAB E/CND L/BRK
E-LAI M/AW CLPU
ASMコード:6Snm10YW6AIPcJnGa3
作者:RYOSUKEさん