サイドストーリー

復讐


私は今となっては、ほとんど鉄の塊に過ぎない。

薄れゆく意識の中、私は今までのことを思い起こす。

イレギュラー…あの存在だけは許さない。

私をこんな目に合わせた、張本人。



「イレギュラー…くっ!あんな存在がいるとは…。」



私のもっとも予測できない存在。

そして、もっとも許しがたい存在。

そのとき私はふと思い出した。

「エグザイル」という存在。

奴は危険だという事を私は知っている。

奴をこのまま野放しにしておけば、

第2のイレギュラーとなってしまうだろう。



その時だった。

私に「復讐」という悪魔が降り立った。



「あのイレギュラーにあれを渡そう…。

 禁断のINTENSIFYを…。」



私はイレギュラーにINTENSIFYを渡すことにした。

あの能力がなければ、エグザイルは倒せはしない。

しかしあれをACに装備すれば、

パイロットはまともな人間には戻れない…。



…最高のシナリオではないか?

私が手を下さずとも、二人は滅びてゆく…。

フフフ…最高だ、最高すぎる…!

私を破滅に追いやった、あの存在。

そして、もう一人のイレギュラー。

潰しあうがいい。

殺しあうがいい。

滅びるがいい。

レイヤードは渡さない。

この世界は、いつまでも私のものだ。

誰の邪魔も、入ってはいけない。



消えかける意識の中、私はイレギュラーにメールを送った。



死ね。

死ぬがいい。

終われ。

終わるがいい。



「ッフフフフフ…!

 ハーッハッハッハッハッハッハッハァ!!」

作者:アーヴァニックさん