サイドストーリー

CODE:XX ぶらっでぃ・ぱふぇoutstory.FrIend.
「・・・・はぁ〜・・・・どうしてこうなったんだか・・・・」
人ごみの中でも、ひときわ空いている方と言える、決して綺麗とは言えない公園。
子供の遊び姿は見えないが、ここで昼食を済ませる大人や、大通りの近道として通る人が多い。
その公園に1人溜息をつく女が居た。
レイヴンネーム スタークラッカー、通称スカー。
前髪の右端だけを青色に染めてある、奇抜なカラーリング。
繊細そうな顔の割にはかなり大まかな女性である。
「ヨクヨク考えてみれば・・・一週間前に酒飲みに行ったばっかなのよね・・・。
 2日前に貰った報酬金なんて、そこのつけと機体の修理と整備と弾薬費・・・これだけで全部ぱぁだし・・・」
再び肩を落として溜息をつく。
「そうよね・・・あんな約束したからとは言え、自分で奢るって言ったんだから、奢ってあげないと可哀相だし・・・・・・・・・けどなぁ〜・・・・・・
あ〜もぉ! どうしてカイ君は来てくれないのよ!?」
そうやってひとしきり喚いていると、
「お待たせですぅ〜、お姉様!」
「・・・」
スカーは目眩を押さえ込む。
「人前でお姉様って言っちゃダメでしょ!?
勘違いされるじゃない・・・」
「だってこの方がスカーさん色々と奢ってくれそうじゃないですか?」
「いつからそんな計算高い女になっちゃったの!? お姉ちゃんは悲しいっ!!」
「じゃあ早速奢ってくださいねぇ〜」
泣きまねするスカーを完全無視して歩く女――エルモ。
24になるのだが、ショートヘアとその容姿、口調のせいで歳をまちがえられる事が多い。
「・・・少しは遠慮しなさいよ?」
「お腹いっぱいまでですから、大丈夫ですよぅ〜」
「・・・・・・・・・・・・・なァ〜んか不安」

「ここのぱふぇ美味しいですねぇ!」
「あっそう・・・」
カラコロ・・・
ジョッキ2杯分はあろうかと思われる特性大型グラスの中に、並々と注がれたパフェをぱくついているエルモ。
それとは対照的にスカーは、元気の無い声で答えると、細いグラスに入った水割りの酒に浮かんでいる氷をさじで回す。
「ここのってホント美味しいですぅ」
「そりゃそうよね・・・最近はケーキとかシュークリームとか、色んなの出してるし・・・
 結構料理のノウハウがありそうだもん」
「そーですねぇ・・・」
ぱくぱくもぐもぐ・・・・・・
あれよあれよと言う間にグラスの中のクリームは半分に・・・・
「・・・ッて早っっ!!?!
 まだ2分も経ってないわよ!?」
「甘いモノは別バラですぅ」
「限度があるでしょ・・・」
口元をひきつらせるスカー。
「・・・あ、ウェイトレスさん、おかわりくださいぃ」
「か、畏まりました・・・・」
「えぇ!? まだ食べるの!?」
驚くのも無理はない。
ここのクリームは味に少しクセがあり、濃ゆ目なのだ。
皆さんの中でも体験した方は居ると思うが、自家製のパフェはどこで作ってもとまではいかないが、大体はコップ一杯分で充分気持ち悪くなり、胸やけを起す事もある。
それを少し強烈にしたパフェが目の前にある・・・しかも得盛りで。
普通なら3分の1でノックダウンである。
「お持ちしました、おしぼりをどうぞ〜」
「はぁい?」
嬉しそうに2杯目のぱふぇを片手で受け取る。
・・・相当な重量のはずなのだが。
「あ、あの〜・・・これってぇ、おいくら?」
「・・・・・・」
申し訳無さそうな声で聞くスカーに、ウェイトレスは『気の毒に・・・』とでも言いたげな表情を作るだけであった・・・。

「お腹一杯ですぅ〜・・・・」
「ひょええええええええええ・・・・・・・ッ!!」
お腹を押さえる・・・といっても、店に入ったときと全く変わらない大きさなのだが。それでもとりあえず抑えるエルモと、会計を見てムンクの叫びをしているスカーが居る。
「えっ・・・と、あのその・・・この金額・・・ってぇ、レジが故障してたり? とか・・・」
「・・・・・・残念ながら」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ツケにしてっ!! お願い!!!」
「はぁ・・・」

「どうしてあんな大金になるのよ〜!?
 0が7つあったのよ、7つ!!」
「あっちは高いですから・・・」
「なんでそんなとこ行くのよぅ〜・・・」
「じゃあ、あっちはどうですか?」
半泣きのスカーに、エルモがある店に指をさす。そこは――
『新オープン! 初日半額料金値下げ! パフェならここ、クリームランド』
「・・・・・・・・」
「安いですよ?」
固まるスカーにエルモが微笑みかける。
「なに言ってるのエルちゃん! 君って悪魔!? そーなのね!!
 というか食べらるの!?」
「まあ・・・運動しましたし・・・」
「さっきの店から出て10歩もあるいてないじゃない!!」
「・・・・・・・・・・どーだっていいじゃないですか、奢るって言ったクセに・・・」
「うぅぅ・・・今の私はこんな新米オペレーター1人にも文句を言えないのね・・・」

「いらっしゃいませ〜」
ポンッポポンッ
景気のよい声と共に、子気味良い音が響く。
「お客様、こちらの方へどうぞ」
「え? なになに?」
「さあ・・・」
言われるままにウェイターについて行く2人。
「お客様が本日100人目のお客様に御座いますので、こちらの席でヴァイオリンでも聞きながら御寛ぎください」
「え・・・本当!?」
ウェイターの言葉にスカーの目が光る。
「じゃあ、なにか無料で・・・みたいな感じのが・・・!?」
「今運ばれますので、もう少しお待ちを」
そう言って爽やかに微笑むウェイターに、スカーは安らぎを覚えた。

「助かったのね・・・」
「んぐ・・・むぐっ・ぷはぁ・・・・なにがですかぁ?」
「貴方の胃袋に入る食べ物が無料って事よ!」
目を輝かせてスカーが叫ぶ。
これ以上お金を使わなくてもいい・・・これだけがスカーの脳裏を支配していた。
と――
「おらぁ、金出せやー!!」
『!?』
いきなりの怒声に、2人・・・というよりも他の客までもがレジへと視線を向ける。
そこにはナイフを握る男が・・・
「・・・強盗〜?
 ばっからし・・・エルちゃん、かえろ?」
「まだ食べてますぅ〜」
「はぁ!? 強盗来てんのにのんきに喰ってる場合じゃないでしょ!?」
「静かにしやがれえっ!」
ズガァン
男の叫びが響き、銃声が響く。
「いいか、てめえら! 次に騒いだら近くの奴から撃ち抜くからな!!」
「・・・・・・激ヤバじゃん」
冷や汗を浮かべつつ、隣のエルモへ視線を向けると、エルモは一生懸命デザートのパフェからゴミを取り出している真っ最中である。
「・・・」
一意専心。
絶妙な薄さでクリームを削り、ゴミをすくいとってゆく・・・先程の銃の弾丸が当たったのだろう、天井に穴が開いており、そこから崩れたカスがパフェにかかったようだ。
「んっ・・・と・・・・・・・こうして・・・・」
そろそろフィナーレと思われたその瞬間!
め゙ぎっ・・・
「 ・ ・ ・ 」
嫌な予感がしつつ、スカーが健気に頑張るエルモから視線を外し、すぐ上の天井へと向ける。その直後。
どさっ
『――!!!』
声にならぬ悲鳴とは、まさにこの事だろう。
恐らく、今強盗の事を無視しているのは、この2人だけである。
そして、その片割れのパフェの上には・・・
「・・・」
こんもりと盛った残骸のパフェ。
『・・・・・・・』
両者しばし沈黙。

「だめぇええ! 待ってエエエエ!!」
唐突に店内に響いた悲鳴に、強盗の男が顔をしかめる。
「んだコラァっ! 騒いだら撃つって・・・」
「うっさい」
ばきっ
痛そうな音と共に強盗の体がカウンターを乗り越え、店長の元へと飛ぶ。
「!! ふぉごぅ!!」
哀れとさえ思える声をあげ、店長と重なり合うようにして倒れる強盗犯。
「ななな・・・なんだ!?」
「うっふふふふふふ・・・・・・・」
慌てて立ち上がった男の目の前に、異様なオーラを纏った小柄な女性――言わずと知れエルモが立っていた。
「な・・・!?」
「よくも私のぱふぇをぉぉぉぉぉ・・・・・!!!」
パチン
「!!!」
ポケットから取り出された折りたたみ式のナイフに、強盗犯の男は慌てて店長にしがみつく。
「お、おら、てめぇっ! これが見えないのか!? 撃ち殺すぞ!!」
「見えない」
『即答!?』
店長と男との声が見事にシンクロする。
「いやいやいやちょっと待って!
 そんなモノ振りかざさないで、あ、いや、ちょっと待って! わしが殺される!!」
「そ、そーだそーだぞ、このじーさんが・・・」
「知らない人だからいいもん」
『い゙や゙ああああああああああああああああ!!!』
2人揃っての見事な絶叫。
「ちょ、ちょ、まっ・・・俺こんなじっちゃんと心中したくないから、いやマヂでお願い止めて!! 誰かあああああああ!!!」
「叫んだって無駄ですよぉぉぉぉ?」
「待って、エルちゃん!!」
危うく突き刺す寸前だったエルモを後ろから抱きすくめると、そのまま男から引きずり離す。
「なにするんですか・・・?」
「あ、いやその・・・そんな陰険な目で見ないでよ〜」
下から見上げるエルモの目つきに、スカーさえも怖気づく。
「ち、ちきしょう! 馬鹿にしやがって!!
 撃ち殺してやる!!」
『!』
完全に立て直した強盗の言葉に2人が身を固まらせ――
うぃぃん からからから・・・
『――!』
強盗達の騒動を固唾を飲んで見守っていた店の客、及び当人たちが店の入り口に視線を向ける。
そこに立っていた者は。
「・・・・・・この店だな」
ぽつりと漏らした。

「え・・・? か、カイく・・・・ん・・・?」
普段なら『有り得ない』場所に現れた来訪者に、強盗も含める全員が沈黙する。
「・・・」
その突き刺さりそうなほど大量の視線を浴びながら、カイはロングコートを揺らしもせずにカウンターへと歩み寄る。
「レモンスカッシュに、クリームソーダ・・・後は・・・」
カウンターに書かれているメニューを見つつ、ぶつぶつと零すカイに、スカーは呆然とする。
やはり自分がおかしいのだろうか? カイがここに居るのは・・・それともこれは夢・・・?
「ウェイター」
「え・・・? あ、はい!」
「ここにある飲み物とだな、ここのシュークリームと・・・」
唐突にウェイターを呼ぶと、ごく当たり前な注文をこなす。
そう、ごく当たり前な・・・
(この子・・・まさかとは思うけど・・・状況ぜんっぜん把握してないの・・・?)
「それにこの焼きマシュマロを挟んだハンバーグを」
「申し訳ありません、お客様・・・これはサンドウィッチでありまして」
「挟むのならハンバーグで構わん」
「はぁ・・・」
「・・・」
「ッ!」
スカーの思いをよそに、カイは注文を済ませると強盗の方へと向きを変える。
強盗犯も思わず身構え、
「水をくれ」
「・・・・・・は?」
マヌケな声を漏らす。
「ぬぁァに緩やかなボケかましてるのよおおおお!?」
すぱぁん
「・・・痛いぞ」
スカーの張り手を頬に受けて、今感じている事を素直に表現するカイ。
「当たり前でしょ、痛くするようにやったんだから!」
「むぅ・・・」
「それに、貴方今どういう状況だかわかってるの!?」
「・・・」
スカーの言葉に、カイは初めて辺りに顔を巡らせる。
壊れた天井。
なにかの山盛り。
店長らしき者に銃をつきつける男。
その少し前に立つ、何やら反り返った凶悪なデザインのナイフを持つ女性。
頑なにこちらを見つめ、声一つ上げない客たち。
怒り心頭でこちらを見つめるスカー。
カイの頭の中で、全てのピースがはまる。
「・・・なるほど」
「やっと分かったの?
 早く警察に・・・」
「誰かは知らないがそこの女」
「・・・・・・私ですかぁ?」
スカーの言葉をべっきりと折り、エルモに声を掛けるカイ。
「ウェイターや店長がなにをやったかは知らんが、ナイフを出すのはいき過ぎだ。
 止めておけ」
「うっわ何かめっちゃくちゃ勘違いしてる!?」
頭を抱えるスカーをあっさりと無視すると、強盗犯へと首をめぐらせる。
「なんでもいいが、飲み物をくれ」
「なんでじゃあああああああ!?」
男は叫ぶと、店長につきつけた拳銃を強調させ、
「動くんじゃねえぞ!! 今度ふざけた口聞いたら――」
「これが、か・・・いくらだ?」
「え、ええ・・・」
「ぬがあああああああ!!!!」
男を完全に無視したカイの行動に、左手で頭をばりばりと掻き毟る。
「もういい!! とにかく俺をここから出してくれ!!
 警察が来る前に逃げないと・・・!!」
「強盗だったのか・・・」
「それ以外のなんだってぇのよ!?」
「どうでも良いじゃないですか? 今すぐただの塊になるんですから・・・」
「わ゙あああああああああ!!!」
恐怖で絶叫する男の大声にカイは眉を潜め、
「自ら大声を出すとは・・・逮捕志願者か?」
「警察来る前に逃げれば良かったんですけどねぇ・・・処刑決定ですよ?」
「いいんだ!! いや処刑はヤだけど! 警察に来て欲しいんだ今すぐにっ!!!」
「これで足りるな?」
「は、はい・・・どうも。またのお越しを・・・」
男の魂の叫びさえ無視すると、出口へと歩み行く。
「ちょっと待った!」
「・・・」
スカーの声にカイはいやいやながら振り向く。
「カイ君、メール見てくれた!? どうして来なかったのよぅ〜!!」
「見る必要無しと判断した。・・・即削除だ」
「ざけんな!」
べしっ、とカイの即頭部を叩いてから、
「そんな事よりも、エルちゃんを止めて!」
「・・・える・・・?」
「私のオペレーターよ!」
「ああ・・・」
はっきりしない言葉で返事を返すと、すぐ目の前の光景を見やる。

「さぁて・・・何枚下ろしにされたいですかァ?
 リクエストも聞きますよ?」
「おろされたくないわあああ! それ以前に! 俺がうっかり指を滑らせて引き金でも引いてしまったら・・・店長が死んじまうぞ!?」
「そ、そうじゃ! わしゃぁまだ見ぬ孫の顔が・・・」
「老い先短い人生です。ぱっと綺麗に血吹雪咲かせて散ってくださいぃ」
『情け容赦もねえええ!!!』
店長と男がジタバタもがく。

「・・・じゃあな」
くるりと踵をかえすカイに、スカーが血相を変える。
「なんで行くのよ!?
 止めないとあの子が殺人者に・・・!」
「面倒な事には成るべく関わらない・・・長旅で覚えた事だ」
「面倒の塊みたいな奴が良くゆう・・・」
「・・・」
「ああっ! うそうそ冗談! だから行かないでっ!!」
「知らん」
巻きつく腕を、非常にも振り払うカイ。
その間にも状況は悪化する・・・
「うぎゃああああっ!?」
「動いたらダメじゃないですかァ?
 楽に死ねなくなりますよ・・・」
「ちょい待っとくれ、あんた! わしゃァなんもしとらんぞ!?」
「ヤですねぇ、おじいちゃん」
耳から流れる血を拭いながらの言葉に、とてつもなく柔らかい笑みを浮かべる。そう――まるで今までの事が嘘だったかのように。
しかし、この状況での笑みは群集の目には異様としか映らない。
「今殺しておかないと、いつこの事で訴えられるかわからないじゃないですか・・・」
「意外と冷静じゃし!?」
「ならないのか!?
 計画犯罪にはならないのか!!?!」
「そうなるんだったら完全犯罪じゃないですぅ。
私、ちゃんとした犯罪っていうのを目指してましてぇ・・・」
『いや゙あああああああああああッ!!!』
先程からの2人のデュエットには脱帽である。
「カイ君! あんないたいけのない子供を犯罪者にしちゃっていいの!?」
「バレなければなにをしてもいいんだ」
「都合の良い時だけ人の話聞いてんじゃないわよ!!」
「とは言っても――」
さっと振りかざしたスカーの手を掴むと、
「人が人を殺すにあたる場面から易々と逃れるのは・・・寝覚めが悪いな・・・」
「・・・って事は!?」
「ああ」
カイが抑揚の無い声で答えると、コートの懐から黒い物体を取り出す。
それをエルモの背に向けて――
「そこまでにしろ」
「!」
「なんでエルちゃんに!?」
スカーの声を背中に受けつつ、拳銃の激鉄を起す。
「そいつ等は俺が処刑しておいてやる。
 これで完全犯罪だ」
「何さり気無くわしも混ぜておるんじゃああああああ!!」
「てかなんで完全犯罪になるんだよ!?」
喉も裂けよ、天も割れよとばかりの声にカイは眉を潜める。
「やですぅ〜。自分でやらなきゃ達成感がありません」
「――そうか」
カイは銃を傾けてエルモに歩み寄り、体に捻りを加えて。
ぼきぃッ
『――!!』
かなり子気味良い音と共に、
店内に衝撃が走った。

「・・・なにしてんのよ馬鹿ァァっ!!」
スカーが叫んでカイを突き飛ばす。
走り寄り、そのままスカーの腕に抱きかかえられている者は、もちろんエルモである。
・・・首が180℃近く曲がっているが。
先程、カイによる銃尻がエルモの即頭部に直撃し、黙らせる事に成功したのだ。
しかしこの状況には喜ぶべき2人も呆然自失、といった感じである。
「ま、まあ・・・とりあえず、これで俺達は・・・助かったんだよな・・・?」
「そうじゃろうて・・・」
「はは・・やった! やったぞ、助かったんだ!!」
「これも一重にあの客のお陰じゃ!」
「あんがとよ兄ィさん! これで・・・」
「騒ぐな」
カチ
喜んで駆け寄る2人の額に、固い物が押し付けられる。
『・・・』
「次はお前らの番だ。
 ・・・首の骨を折るのと撃ち抜くのは・・・さほど変わらんだろう」
まさにダブルトリガーのカイに、2人の笑顔が固まる。
「・・・・・・最後に言い残したい事は?」
「わ、わしゃァ関係ないぞい!?」
「冴えない遺言だな。・・・お前は?」
「・・・」
カイの全てを無視した言葉に男は沈黙する。
はっきり言って、今持っている拳銃を構えようものならその直前に撃ち殺されているだろう。
だからとは言え、このままで居るというのも・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「遺言無しで充分みたいだな」
「あああちょっと待ってくれ!!
 今考えてるから!!」
「手短にしてくれ」
「ああ、そうだな・・・・・・んと、あれだ、この店から出ないと考えられそうにも無い!
 そういう訳で・・・じゃ」
ズガン
「・・・」
店のドアのぶを破壊した弾丸に、男は動きを止める。
「――遺言は?」
「・・・・・・・・・」

男の遺言は、悲鳴であったと言う。


その後、男並びに店長は病院へ輸送。
エルモの方はカイが首の骨を捻る事によって、問題無く処理された・・・。
その後、この店が開く事は無く、どうでもいい事だが、エルモは首に包帯を、男の方は情緒不安定になったと言う。
カイの方はと言うと・・・


本編へと続く。



後書
まぁ・・・いつもこんなビミョウな終わり方ですね、ハイ・・・
えー、今回も読んで下さった方々、お礼の使用がありません。
お詫びといってはなんですか、次回作を読んでみてくださひ(ヲイ
えぇー、ごほごほ、ごっほん・・・がはッ! と、吐血・・・
意味の分からない中継は置いときまして、読むのは『えぇー』だけでいいです。
とりあえずですね、今回は番外編っぽいの第2段にして次の本編へと続く話です。
次回作には戦闘シーンは、おそらく皆無でしょう(言い切れない・・・
まあ、適当に読んでちゃっちゃと忘れてやってください
ではでは。

了。
作者:安威沢さん