サイドストーリー

ファントム 第六話 涙
僕はどうなったんだろう・・・
ここは・・・天国かな・・・
イヤ・・・ハハ・・・僕じゃあ天国には逝けないな

『・・・・ヴン・・・レ・・・ン!・・・レ・・・ブン!・・・レイヴン!』

「やぁ・・・フィア・・・」

『レイヴン・・・よかった・・・』

周りを見渡すとコックピットの中
僕のすぐ右には大きな風穴が開いていた。
そして僕自身の右手は・・・跡形もなかった。

『もうすぐ向かえのローダーが着きます。それまで動かないでください』

「わかった・・・・できれば急いで欲しい・・・右手が痛くてしょうがない」

僕はコックピットの座席にもたれる。

「フゥ・・・・」

そして溜息をつく

フィアが怒っていたのは気のせいかな

数分後ローダーが到着する。



ローダーにはフィアが同乗していた。

「レイヴン・・・手が・・・」

「どうも・・・飛んでしまったみたいだ・・・ハハ・・・」

「とりあえず医務室へ・・・・」

そこからは地獄だった。

右手はキレイに切断されている。
もう一度つけようと思えばつけれるのだが
肝心の腕がどこかに行ってしまった。

そこで義手をつける事になる。
義手は特殊な金属でできた人口の骨を切り口の骨に突き刺す
この金属は神経をつなげるように出来ている
そしてその骨の上にフレームをかぶせ肩にビスで留める。
そして金属の骨の先に指などを付ける。

そして完成する。

「これをつけたあとはしばらく動かないようにしてください。」

「わかった・・・」

そして個室に運ばれる。

「レイヴン・・・入りますよ」

「うん」

ガチャという音とともにフィアが入ってくる。

「レイヴン・・・・」
フィアの目から涙が溢れていた。

「どうしたんだ・・・フィア」

「あなたは・・・バカですか・・・」

「え?」

「なぜ、あのとき退避しなかったんですか!?・・・なぜ・・・・なぜ・・・・」

「それは・・・」

「恐かったです・・・・アナタがいなくなるのは・・・・」

「なぜ君が悲しむんだ?僕が死んだって誰もかなしまない」

「ナナミちゃんが悲しみますよ!・・・そして私も・・・」

「ナナミが・・・それに君が・・・なぜ?家族でもないのに」

「ナナミちゃんは家族です!両親も兄弟も失って
    だからアナタはナナミちゃんの一番大切な人なんです!
       そして私にとってもアナタは大事な人です・・・・」

「フィア・・・・」

「私は・・・」

言葉が言い終わらないうちにドアがノックされる。

「入るぜ」
男の声だった

「ああ」

入ってきたのは作業服を着た黒髪の男
僕のメカニックのクロウドだった。

「それじゃあ・・・・失礼します・・・・」

「フィア・・・・」

フィアは病室を出て行った。

「オイオイ、女は大事にするもんだぜ?」

「ほっといてくれ・・・・」

「フン・・・で、本題に入るぜお前がボロボロにしちまったAC
ありゃあ、ハッキリいって修理不能だ。あれが修理できたら
そいつは神業だな。うん」

「そんな事はいいんだ」

「そうだな・・・で、まぁ、パーツから何から全部揃えなきゃ
なんねぇんだ。んで、それを前の通りに組むか
パーツを変えるかソレが聞きたい・・・というより金はあるんだろうな」

「まぁね、今までのミッションの報酬は全然使ってないからな」

「そうか・・・でパーツはどうする?」

「腕部をと武器を変更する。腕部はCAL-44-EAS
右腕武器はMWG-SRFX/70左はMLB-MOONLIGHTにしてくれ」

「わかった2日もあれば仕上げれるだろうそれまでにアンタも
                          直しとけよ」
「ああ、わかってる」

「じゃあな」

そういってクロウドは部屋から出て行った。


「大切な人・・・僕が・・・・」

誰もいない部屋で僕は一人微笑んだ




登場人物メモ

名前 クロウド=リック

年齢 21
血液型 B型

D→Aの専属メカニック
出撃の際のローダーの運転も勤める


ーーーーあとがきーーーー

これ、相当前に書いたんですが
いままで保存してました
んで、気付いたんですが
D→A君の義手って
某アニメのオー●メイルと同じような気が・・・・
でも、その某アニメが始まる前に書いたSSですので
決してパクリではありません
信じてくださいw
作者:クリムゾンベルセルクさん