サイドストーリー

ファントム 最終話 存在の“意味”
神と呼ばれる存在は手の平からレーザーを放つ
僕はそれをギリギリでかわしながら、スナイパーライフルを連射する

僕の機体はスナイパーライフルが50発
チェインガンが20発
グレネードが6発
そしてブレードが一本

『さぁ・・・どんどん来いよ!!』

『レイヴン、なるべく弾薬を節約してください』

『わかってる・・・・』

敵は垂直ミサイルと小型ミサイル10発を同時に発射する

何発かは迎撃装置で破壊するが、残りの数発は当たってしまう
反動で少し後ろに下がる
そしてそこにレーザーが打ち込まれる

OBで緊急回避をする

僕はチェインガンを構え、放った

全弾が命中したが敵機はひるむ事なく、今度はスラッグガンを連射する

拡散した弾が左のエクステンションを吹き飛ばす

「クソ・・・・使い物にならないな・・・・」

エクステンションをパージする

チェインガンの残り十発も撃ちつくす

そしてそれもパージする

僕は接近してブレードを振った

敵機もブレードを発生させる。刀身の粒子が反発しあい
二機ともが吹き飛ばされる

『く・・・・』

『破壊スルゥゥゥゥゥゥ!!!』
敵機の胸部が開き、数十発のミサイルが放たれる

それが直撃して両腕が吹き飛ぶ

「絶体絶命かな・・・・」

【・・・・・・君は本当に存在しているのかい・・・?】

【ナナミちゃんは家族です!両親も兄弟も失って 
          だからアナタはナナミちゃんの一番大切な人なんです】

【お兄ちゃん!今日、遊びに行こう!】

それはまさに走馬灯のように今までの事が思い浮かんだ


もう僕は迷わない・・・ヤツを破壊する
もし、彼・・・・削除人が言ったように僕が神によって存在しているように
プログラムされているだけだとしても・・・・僕は・・・・ヤツを破壊する

『レイヴン!敵機の頭部から強烈なエネルギー反応を確認
おそらくそこが弱点だと思われます!』

『了解・・・・ありがとう・・・フィア・・・・』

僕の様子がおかしい事に気付いたのだろう

『レイヴン・・・・』

『おそらく・・・・削除人が言ったとうり、僕はこの世に存在していない。
神によって存在しているようにプログラムされているだけだとしても
僕はその神とやらを倒す・・・・それが・・・ナナミや君のためならね・・・・』

OBを起動させ敵機に突っ込む

敵機はレーザーやミサイルやスラッグガンを連射する

腕が武器が頭が全て吹き飛んでいく

それでも構わず進んだ

前進・・・ひたすら前進


そして敵機の頭部にグレネードをピッタリとくっつける

僕はフィアに最後の通信をいれる

『ありがとう・・・フィア・・・・じゃあね・・・・』

僕の大切な人

僕のために涙を流してくれる人

僕の大切な人

僕のために怒ってくれる人

僕の大切な人

僕の事を愛してくれている人

僕が愛している人

守る物なんて何もないと思っていた

だけど、教えてくれた

僕が守るものを

僕が・・・・

守り抜くものを・・・!!

そして、0距離からグレネードを放つ
反動で自分も吹き飛ぶ。だがそれでもまたグレネードを放つ
最後の一発が敵機の頭を貫いた

『愚カナ・・・神ヲ破壊スレバ・・・貴様ノ存在モ消エル・・・』

『構わないさ・・・・』

『フフ・・・消エルガイイ・・・・貴様モ私モ・・・コノ世に存在
シテハイケナイ存在ダッタノダヨ・・・・』

神が吹き飛ぶ

「なぁ・・・削除人さん・・・・これが・・・君の信じていた神だ・・・
こんな鉄クズが・・・君の信じた・・・神だったんだよ・・・・」
作者:クリムゾンベルセルクさん