新作・思わせぶりダイジェスト
多数の人間が住む地下都市「レイヤード」。
ビルの立ち並ぶ中に、爆破した黒色の武装ヘリコプターやMTが多数。
そしてその奥に、そのロボットよりひとまわり大きい白い人型ロボットが1機、
その「手」に持っているマシンガンの銃口からは、白煙が上がっていた――――――。
―――アイツが死んで、時が経って、
忘れられても、
俺は忘れない。
アイツが死んでから、
頻繁に思い出すようになったんだ。
そうだ、アイツは最初から何も変わっちゃいない。
あまりにも身勝手な出会いに、あまりにも身勝手な申し出。
あまりにも、身勝手過ぎた、死―――。
本当に、アイツは最初から何も変わっちゃいなかった。
あの時と同じ場所。
向かい合うビルに挟まれた道。
一本だけ、我が物顔で伸びる道。
イヤになるほど長い道。
ハイウェイの上に転がる、ビルの破片、窓硝子の破片、潰れた車。
立ち込める硝煙、舞い上がる煙、連なる弾痕。
立て続けの戦闘で、疲れきった心と体に現れた、
……存在が疲れきった奴。
出会い。
俺はまた思いだす。
あのときの戦い。
あのときの心。
ARMORED CORE 3 SIDE STORY
"THE FIRST CONTACT"
「何も変わっちゃいないな」
…アイツに対しそう言うと
「そりゃお互い様だろ」
……いつも決まって、笑いながらそう返された。
作者:アバンギャルドさん
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