MISSION3 REPAIR 『FAL・SUTHIZ』
−『新発展地区』セントラル大病院−
ガイス「んぁ〜〜〜、暇だ…これだから病院は嫌なんだよなぁ…することねぇし」
ガチャ 病室の扉を開きレインとベルが入ってきた
レイン「やっほ、ガイス調子はどう?」
ガイス「ねみい」
レイン「呑気だねぇ…こっちはあれから戦いっぱなしだってゆ〜のに」
ガイス「仕方ないだろ…こんなケガだし」
ベル「パパ痛い?」
ガイス「痛み止め飲んでるから大丈夫だけど、切れるとこれがいてぇんだ」
ベル「うわぁ、なんかいや〜〜」
レイン「そりゃね、全治3ヶ月って言われたし。もう3週間たったけどまだまだだねぇ」
ガイス「まぁな、なげぇな…」
ベル「頑張って早くなおそ〜ね♪パパ」
ガイス「頑張って早く治ったら苦労しないよ…」
レイン「あ、そうそうACなんだけど、『レイダー』と『ルシフェル』は修復にはかなりかかるって。半年以上だってさ」
ガイス「あちゃぁ〜〜、やっぱ普通のACと違う構造だからなぁ…色々ACに埋め込んだし。ルシフェルなんて今まで無かったからな」
レイン「まぁ2号機を出すしかないね」
ガイス「はぁ…2号機全然調節してないからな…退院したら調節しないと…」
レイン「んじゃそろそろ戻るね」
ベル「じゃぁ、パパまたね〜〜」
ガイス「おう、またな」
ガチャ…スタスタスタスタ…
−ガイス宅『パーツ作成室』−
レイン「う〜ん…なかなか出来ないねぇ、グラビティ・コントロール」
チュィィンバリバリバリ!!作成室内は機械の動く音、削る音などで物凄くうるさかった
オリジナルパーツの作るための作成室の3個ある内の二つを過去に柄沢(KARASAWAを作り出した人)が作り出した
グラビティ・コントロールのデータを探し出し、ベルの『ヘーゼル』ガイスの『レイダー』に付けるために新たに作っているところであった。
作成を始めて既に半年以上かかっている
ベル「ママみたいに色々やってみたいよ〜パーツ作らせてぇ〜」
だだをこねるベル(笑
レイン「ダメだよ、遊び半分でパーツ作ったら。あと1個分しか作れないんだから」
ベル「ぶ〜〜」
レイン「さて…っと、『ファル・スティズ』の調子でも見てこようかな?ベルはまだ動いてる所見たこと無いよね?」
ベル「うん!!動かしてみた〜い♪」
レイン「…ベル、あれママじゃないと動かせないんだ」
嘘だったり、操作方法さえ分かれば誰でも操作出来る。ただし構造はかなり複雑なので実際の所、色々な経験と知恵、ACパイロットとしてのカンが必要
ベル「ぶぶ〜〜〜」
レイン「んじゃ、行こうかな?ベル、エレベーターに乗って下に行くよ」
ベル「はぁい」
シュィィィン…寝室にあるエレベーターで地下『ファル・スティズ』の格納庫へと移動
ズズゥン…シュィィン
到着と同時に格納庫のライトが一斉に光った
レイン「さてコックピット行ってファルに現状状況聞こうかな〜」
ベル「ベルもファルとお話する〜」
レイン「はいはい、心配しなくてもちゃんとお話出来るよ」
ベル「わーい♪」
時々ここに来てはベルは『ファル・スティズ』に内蔵されている支援型AI『ファル』と話をしている
レイン「やっほ〜ファル」
ファル『お久しぶりですレイン、ベル』
ベル「ファルお久しぶりー♪」
ファル『元気そうで何よりです、ベル』
レイン「んじゃ、ファル現状で『ファル・スティズ』はどの程度修復が完了してるの?」
ファル『修復作業は全て終わりました、ただまだ外装のペイントがまだ残っています』
レイン「了解、空間圧縮砲の出力アップはどう?うまく行けそう?」
ファル『はいレイン、まずエネルギー弾とするために圧縮する空間と砲身の間に圧縮した空間を生み出すことにより出力は80%まで出せる様になりました。
うまく強化していけばただの空間圧縮によるエネルギー弾ではなく、ブラックホール自体をエネルギー弾にさせることも可能かと思われます』
レイン「そっか、了解了解。多分『ファル・スティズ』を展覧会に出すんじゃなくてまた出撃させると思うからね〜。万全にしとかないと」
ファル『ガイスの事です、そのような重要なことは隠すでしょう』
レイン「だね、そうだ!!久々に『ファル・スティズ』を動かしてみよう!!修復後の試運転って感じでね」
ガイスの性格はすっかりバレバレ…
ファル『そうですね、では上部ハッチ開放、移動要塞『ファル・スティズ』始動』
レイン「メインエンジン機動、反重力装置機動、上昇開始!!」
ゴォォォォォ!!
開いた上部のハッチから地上へと上昇していった
レイン「ハッチ閉鎖、これより航行を開始します」
ファル『了解メインブースター及び補助ブースター機動、全速前進』
シュィィィ…ドゴォォォォォ!!!
レイン「メインブースター異常無し、補助ブースター異常無し」
ファル『了解、『ファル・スティズ』は外装を全て超硬化金属アルゼクティに変更しましたので大気圏内でも音速を超えての航行も可能です』
レイン「りょ〜かい」
ベル「ママ〜、このレーダーってなんなの?」
レイン「ん?それはACやMTとか戦艦、空母を表示するためのレーダーだよ」
ベル「じゃぁ敵さんいっぱいいるみたいだね〜、赤い点が前にいっぱいあるよ〜」
レイン「え!?どうしよう…試運転中に敵が来るなんて…」
ファル『このまま戦闘に移ればどうでしょうか?『ファル・スティズ』の武装でしたら可能かと思われます』
レイン「そうだね、っとその前に通信してNo,4に一応出動を要請しとこっと」
ピピピ…ブゥン
メインパネルの一部にアイコンが出て、それがテレビ電話のような役割を果たす
No,4『はい、こちら西部No,4です』
レイン「No,4、また敵が来てるから一応No,4〜No,50までを戦場に投入。こっちからも攻撃するけど一応お願いね〜」
No,4『そちらは…『ファル・スティズ』ですか?』
レイン「そうだよ、試運転ついでに現段階での戦闘能力の把握も兼ねてね」
No,4『了解です!!それでは』
レイン「よし!!んじゃ行きますか!!OB用ブースター展開!!」
ファル『了解しました、OB用ブースター展開。目標地点西部荒野』
ガシュン…ギュィィィ!!
格納されているOB用のブースターを展開しエネルギーチャージを開始する
レイン「ベル、こっちの席に座ってシートベルトを付けて。吹っ飛ばされるよ」
ベル「はぁ〜い」
ドゴォォォー!!!!
一気に加速し、音速を超え荒野を目指す
−『新発展地区』西部荒野−
ドゴォン!!ズガガガガ!!ドゴドゴォン!!
ファル・スティズが到着した時には既に戦闘が始まっていた
レイン「OB解除、バックブースター発動!!」
ファル『了解』
ガシュン…ズゴォォォォ!!!
凄まじいブーストの音をたて空中で止まった
レイン「ふぅ…ファル、音速超えてたけど外部装甲に異常はある?」
ファル『所々に過大な熱量が発生していますが損傷、破損等はありません』
レイン「空気の壁が当たってた所だね、メインウィングとかかなり横幅広いもんね」
ファル・スティズの構造は…(多いので一番下に書きます…)
レイン「ま、損傷無ければそれでよしっと!!No,4、只今到着したよ」
ピピッ…
No,4『お疲れ様です!!こちらは多少苦戦を強いられている状況ですね…』
レイン「了解、んじゃ上から砲撃するからNo,隊は下がってね」
No.4『了解です!!』
ベル「ベルも動かしたい〜」
レイン「…分かったわよベル、じゃぁこっちの席に座って」
ベル「はぁ〜い♪」
レイン「んじゃ、説明するね…このパ」
ガガガガ!!ドゴォンドゴォン!!
下部から敵AC軍の攻撃が始まった
レイン「いたた!!せっかく直したのにまた壊されちゃたんないよ!!Eシールド展開!!」
ファル『了解、エネルギーシールド展開』
ブィィィン!!ガガガガ!!
Eシールドを展開し攻撃を防いだ
レイン「はい続き続き、ここは敵さんを攻撃するための席なの。まずこの右側のパネルの画像見てね。いろんな所に色々な色の付いた点が見えるでしょ?」
画像は全部で真上から見たファル・スティズ、下部、両サイドからの画像。パネル数は全部で3つ、右側、中央、左側という具合に別れている
ベル「うん、こっちの真ん中と左側のは何〜?」
レイン「今から教えるわよ。この点は各武装の付いている場所よ。左側のキーパネルで使用武装と使用する数量を決めて真ん中のメインパネルはさっきも
見たレーダー、敵さんの位置を確認してキーボードに打ち込むのよ、わかった?」
ベル「わかった〜、やってみるね」
バババ!!カタカタカタカタカタカタ!!
異常なスピードで使用武装、使用武装数、敵のロックオンを行い始めた
レイン「(は、早い…!!飲み込みも早いけど…この異常なまでの計算力、判断力は一体なんなの…)」
カタカタカタカタカタカタ!!
ベル「使用数…ALLクリア…武装…ALLクリア…ロックオン、ポイント…ALLクリア…エネルギー充填…」
いつもの明るい感じのベルがこの時は寒気がするほどの気迫を感じた…
ベル「全行程ALLクリア…攻撃開始」
ズガガガガガ!!!ドゴォォ!!ドゴォォ!!ドゴォン!!
凄まじい轟音を響かせ下部にいるAC軍へ攻撃した
ファル『下部の敵AC軍の全滅を確認、お疲れ様です。ベル』
レイン「お疲れ様、ベル」
ベル「ぷぅ〜…お疲れ様ぁ…」
レイン「(…完全に思考が切り替わってた…我が子ながら怖いわね…)」
ベル「ママ〜、敵さんみんないなくなっちゃったしかえろ〜?」
レイン「そうだね、試運転も上々だったしかえろっか!!」
ベル「うん♪お腹空いたぁ…」
レイン「食べ過ぎると太るからほどほどにね、ベル」
ベル「太らないですよ〜だ」
ギュィィィィィ!!
旋回し、ファル・スティズの格納庫へと戻る…
−数時間後『セントラル』中央病院−
シュィィン
ガイスの病室へレインが入ってきた
ガイス「よ」
レイン「はぁ…こっちは毎日毎日戦闘の日々なのに何その気の抜け方は…!」
レインの静かな怒り…
ガイス「ご、ごめんなさい…けどここじゃすること無いしさぁ…」
レイン「そこのPC使って2号機のセッティング、整備すればいいでしょ!?も〜」
ガイス「…既に終わってますです…」
レイン「…ならよろしい、そうだ『ファル・スティズ』の整備終わったよ、武装の修復もばっちり。さっき試運転もしてきたよ」
ガイス「そっか、OKOK…って出撃したの?」
レイン「うん、どうせ展覧会に出すんじゃなくてもしかしたらまた戦闘で使うかもしれないから調整、修復したんでしょ?」
ガイス「バレてたかぁ…」
レイン「何年の付き合いだと思ってるの?分かって当然」
ガイス「そういえばベルは?」
レイン「ホテルでお留守番、今日はこっちに泊まるよ」
ガイス「分かった、そういえばこうやって二人っきりで戦闘の事以外を話すのって久々だな…いつもバタバタするし、ベルもいたし」
レイン「そうだねぇ、こういうのもたまにはあって欲しいよね」
ガイス「だよな…くそザングースの野郎…あいつのせいで平穏な暮らしが出来ねぇんだよ…」
レイン「え?ガイスってザングースを知ってるの?」
ガイス「え?い、いやいや!!知らねぇよ、あんな奴…あいつなんか…」
レイン「ガイス…?」
ガイス「なんでも…無いんだ…ごめんちょっとの間こうさせてて…」
ベットの横の椅子に座っているレインに抱きつく…
レイン「きゃ!!」
ガイス「ごめん…ちょっとの間だけ…」
レイン「うん…分かった…言えないことがあっても、無理に言わなくてもいいし話したくなったらいつでも話していいよ…?」
ガイス「サンキュー…レイン…」
−MISSION3 END−
ファル・スティズの構造
全長約10km
幅約5km(ウィングを含む)
高さ約5km(ウイングを含む)
重量:計りきれないほど重い
外部装甲:超硬化金属アルゼクティ(惑星ゾグルデで最硬度を誇る金属)
『Double World To Battle』時では外部装甲はアルゼクティでは無く普通のAC用の金属でしたが、『REAPER FAMILY』に入りファル・スティズを修復する際に
外部装甲をそっくり取り替えたのです
航行可能エリア:空中、宇宙可能。地上はウェイトモード(待機)中に着陸する時しか無い。着陸中は移動不可。水中は入れない
機動
メインウィング×2
サブウィング×16
上昇下降用メインブースター×8
上昇下降用補助ブースター×14
推進用メインブースター×1
大型推進用補助ブースター×8
ウィング埋め込み式推進補助ブースター×14
後退用バックブースター×25
OB用ブースター×2
以上の数々のブースターにより大型艦にして高機動、高速度が可能
動力
メインエンジン:グローナ・テスペント
補助機関:クラン・ガリティ
最初にクラン・ガリティを機動しメインエンジングローナ・テスペントへコネクト、そしてメインエンジンを機動する
武装
炸裂型20ミリマシンガン500砲
中型レーザー砲500
AC以上の大きさのレーザー砲全100砲
ホーミング型レーザー砲200砲
ミサイル発射装置200砲
空間圧縮砲4砲
空間圧縮砲以外は全て格納型の武装、空間圧縮砲も『Double World To Battle』時より1砲増やし4砲へ
特殊機能
ワープ機能
ACでも人でも半径2kmまでならワープさせることが可能、ただし『ファル・スティズ』コックピットからしかワープ機能は使えない
エネルギーシールド
ファル・スティズ全体を包み込めるほどのサイズのEシールド、更に硬度も高く外側からの攻撃は受け付けない。内側から離れた攻撃はEシールドをすり抜け
攻撃出来る
施設
AC格納庫(最大格納数40機)
ACトレーニング室
ACアリーナ
宿泊施設
以上でファル・スティズの構造は終わりです
−あとがき−
やっと久々に書きました…この時期ちょっと大変なモノで…なかなかSS書けませんでした
楽しみにしていた方いらっしゃったら大変お待たせしました。
しばらく書いてなかったせいでもしかしたら多少キャラクターの雰囲気変わっちゃったかも…一番悩みどころです…タイトルの『FAL・SUTHIZ』は
『ファル・スティズ』、完全に当て字です
ファル・スティズの全体図は完成してるんですが…PCで書くのが究極に苦手な朱雀です…
絵はフリーハンドで紙に書いてあります。スキャナーを手に入れたらすぐさま画像添付する予定(いつになることやら…)
作者:朱雀さん