サイドストーリー

MISSION4 FATALITY
−『新発展地区』セントラル大病院−

ガイス「ふぅ…」

病室で一人考え事

ガイス「(くそ…ザングースの野郎…なんであんな…お前も目指していたじゃないか…純粋に…ただそれだけを…)」

暇を持て余し悩み事を考え始めてしまった

ガイス「(なんでだよ…ザングース、お前なら…以前のお前なら絶対戦争なんて起こさないはずだ…一体…レイヴンズスクールを卒業してから一体なにがあったんだよ…)」

レイヴンズスクール、それはMTやACの操縦方法を勉強出来る学校。かつてガイスはレイヴンになるためレイヴンズスクールへと通っていた

ガイス「やっぱ…会うしかないか…ザングースに…ザングースのいる『中央地区』へ…」

 

−回想−

これはまだガイスがレイヴンとなっていない頃、まだレイヴンズスクールに通っていた過去の事…

ガイス「行くぞ〜!!ザングース!!」

ザングース「来なよ!!ガイス君!!」

一室にあるACシュミレーター、ACに乗れるのは最終学年生だけでまだこの頃ガイス達は3学年中の2学年である。ACシュミレーターでは生徒同士が対戦しあい、お互いの経験を培うためのモノなのだが…

ガイス「うりゃ!!うりゃうりゃうりゃ!!」

ザングース「甘いよ!!」

シュミレーターでのACセッティング、ガイスは重量タンク、両腕両肩にグレネードの一発狙い。ザングースは軽量2脚、右腕にスナイパーライフル、左腕はブレードレンジの長いハルバート、肩には打ち上げミサイルにECM対策のレーダーを装備。ガイスの攻撃が当たればザングースはかなり不利になるのだが…

ガイス「当たんねぇ〜!!」

ドゴォン!!ドゴォン!!

スピードで翻弄されじわじわとAPを削られるガイス

ザングース「そんなんじゃまだ僕には勝てないよ!!ガイス君」

ドドドドドド!!!

一気に打ち上げミサイルを撃ちガイスのACをオーバーヒートさせる

ガイス「うわ!!まずい!!」

ザングース「これで終わりだよ!!」

ドドドド!!

打ち上げミサイルを撃ちつつブレードをかまえ背後からガイスのACに近づく

ヴゥン…ザシュ!!

コンピューター『AP0ザングースノ勝利』

ザングース「よっし!!また僕の勝ちだね♪」

ガイス「くっそ〜〜〜!!32戦32敗かぁ…」

ザングース「ふっふっふ〜♪これならアリーナのトップになれるの僕の方かもねぇ〜♪」

ガイス「今度の今度こそぜってぇ負けないぞ!!ザングース!」

ザングース「まぁまぁ、一回ご飯食べに行こうよ」

ぎゅぅぅぅ〜〜…

ガイスの腹が変な音を立てる(笑

ザングース「ぷっ…くくくく…」

笑いを必死に堪えるザングース…

ガイス「わ…笑うな〜〜〜!!!」

ザングース「あっはっはっはっは♪だって物凄い音だったじゃないか〜、笑わない方がおかしいよぉ〜、あっはっはっは♪」

ガイス「うわ〜〜〜!!!!ハズいだろぉが!!」

ザングース「ごめんごめん…けど…『ぎゅぅぅぅ〜〜』…って…普通『ぐぅぅぅ〜〜』じゃないの?ぷっ…」

ガイス「う、うるさ〜い!!とにかくメシメシ!!ほらアルマも行くぞ!!」

アルマ「う、うん」

ザングース「アルマちゃん今の音聞いた?すごい音だったよねぇ?」

アルマ「ぷっ…」

いきなり言われアルマが吹く(笑

ガイス「アルマまで!!てめぇらもうゆるさねぇぞ!!」

ザングース「わ〜〜!!腹減り大王がお怒りだぁ!!逃っげろ〜〜〜♪」

アルマ「食堂まで競争ね〜、ビリの人ジュースおごりで♪」

ガイス「負けるかぁ〜〜!!てかザングースてめぇ!!腹減り大王ってなんだ〜〜!!」

ザングース「う、うわ!!」

ダダダダダダダダ!!!

教室を一気に走り出て廊下を走り回るガイスとザングース…一方アルマは

アルマ「お二人さんがんばってねぇ〜、私先に食堂行ってるから」

呑気に食堂へ…

 

−レイヴンズスクール 食堂−

10分後にはザングースだけ食堂へ入ってきた

ザングース「ガイス君遅いねぇ」

ザングース達は廊下を走り回り結局途中でガイスをまき先に食堂へ来たのだが…

アルマ「もう20分も立ってるよ」

ザングース「さすがは筋金入りの方向音痴だねぇ」

そんなことを行ってたらやっとガイス到着

ガイス「はぁ…はぁ…なんで…食堂ってこんな…遠いんだ…」

ザングース「遠くないよ、どこまでいってたの?」

ガイス「…D館まで…」

アルマ「ぷっ…それって…真逆じゃない」

ザングース「さっすがガイス君、ここに来てもう1年以上立つのに未だ場所が分からないとは…あきれを通り越して尊敬しちゃうよ〜」

ガイス「ザングース…お前なぁ…」

アルマ「まぁとりあえずジュースね♪私は紅茶よ」

ザングース「僕はコーラね♪」

ガイス「くっそ〜〜〜!!こんなんなら追っかけ回さずすぐこっち来るんだった…」

ザングース「後悔しても遅い遅い、ご飯食べないとまたお腹が『ぎゅぅぅぅ〜〜』っていっちゃうよ?」

本当にこの3人は仲の良かった、学校ではいつも3人で一緒に行動をしていた

ガイス「そうだなぁ…早くメシ食おうっと」

3人の呼び名は「お馬鹿で元気なガイス」「秀才で陽気なザングース」「努力家で明るいアルマ」であった

 

−『セントラル』大病院 病室−

AM01:21

ガイス「…(あの頃は本当に楽しかった…毎日があっという間に過ぎていったな)」

想いふけるガイス…しかし、思い出を思い出しながらまだケガが完治していないのに病室を出るための身支度をしていた

ガイス「(レイン…ごめんな…ちょっとの間留守にする…手紙残しておくから読んでおいてな…)」

カサッ…

荷物をまとめたカバンをベットの上に置き中に手紙を入れた…

ガイス「さて…行きますか…『中央地区』へ」

シュィィン

見回りに来た当直の看護士が部屋へ入ってきた

看護士「ガ、ガイス様!?どうなさいました!?」

ガイス「…ごめん、しばらく寝ててくれ…」

ヒュッドス!!

看護士の腹を殴り気絶させようとする

看護士「ぐふ…は…ガイス様…まだ完治して…いないのですぞ…」

ガイス「…ありがとう、気遣ってくれて。けどごめん、行かなきゃいけないんだ…起きたらレインを呼んで荷物持っていってもらってな。今日はすぐ近くのホテル泊まってるから」

看護士「ガ、ガイス様…!!」

ガイス「…ごめん…」

ドス!!

再び殴り気絶させる

ガイス「家に行って2号機乗るか…」

ヒュッ…スタッ

4階の窓から飛び降り自宅へ向かう

ガイス「く…まだ痛むな…」

 

−ガイス宅 AC格納庫−

ガイス「よし、行くか」

フォア「ぐ〜ぐ〜ぐ〜…」

ガイス「フォアが寝ててくれて助かった…フォア、留守をヨロシクな」

ガコォンガコォンガコォンシュィィィ…

天井のハッチが開きそこから外へ出る

ガイス「行ってくる…」

ギュィィ…ドゴォォォ!!!

OBにて『中央地区』へと向かう

ガイス「(ザングース…一体なぜ…)」

『中央地区』へ向かいながら再び思い出す…楽しかったあの頃の思い出を…

 

−回想−

3学年に上がり卒業間近の3人

ガイス「ふぅぅ…むずいなぁ…これ」

ザングース「それ出来ないとACまともに操作出来ないんだよ?」

アルマ「ほんと」

ガイス「う〜〜ん…AC乗ってる間はなんか体が勝手に動くんだよ…相変わらずザングースには負け続けだけど」

ザングース「ふっふっふ〜、ACアリーナのトップを目指しているんだもん。今からがんばんなきゃね♪」

アルマ「けど、いいよね体が勝手に動くって。頭で考えてからACを動かすより断然行動が早いわよ」

ガイス「う〜〜ん…けどちゃんと頭で理解出来てないとなぁ…」

ザングース「ふっふ〜、こんな事もあろうかとガイス君用に僕が準備しておいたよ♪この『ザングース特性ACコックピット早見表』♪」

ガイス「おぉ〜〜!!見せてくれ!!」

ザングース「…頼み方がなっておらんのぅ、ガイス君」

ガイス「へ?…はっ!!申し訳ありませぬ、ザングース様。何とぞその早見表をかしていただけないでしょうか?」

ザングース「よろしい、貸して差し上げよう」

ガイス「はは〜、有り難き幸せ」

アルマ「ま〜た馬鹿やってるわね、お二人さん」

ザングース「だってガイス君ノリよすぎだからついついやっちゃうんだよねぇ〜♪」

ガイス「俺で遊ぶなよ!!」

ザングース「ほほぅ…僕に刃向かうと申すか、ではこの早見表は没収せねばならんのぅ」

ガイス「ザングース様〜〜!!ご無礼をお許し下さい!!何とぞ、何とぞ〜!!」

ザングース「良かろう、許そうではないか」

ガイス「はは〜」

アルマ「全く…もうすぐ卒業なんだから気を引き締めないとだめよ?」

ガイス「申し訳ありません!!アルマ鬼将軍」

アルマ「よろしい…って誰が『鬼』将軍ですって〜〜!?」

ガイス「あ、やべ」

アルマ「ガイス〜〜〜!!!!」

ガイス「ぎゃ〜〜〜!!!」

アルマ「待て〜〜!!!」

ダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!

ザングース「二人とも早くしないと宿題終わらないよ〜〜?」

この頃のザングースは…本当に人当たりが良く、周りからも慕われていた。ガイス、アルマにとっても本当に自慢の友達であった

ただ純粋にレイヴンとなり、ACアリーナで最高のA-1の座を目指していた。しかもザングースの指導のおかげでガイスのACさばきもかなり上達(それでもやっぱり弱かった)した

宿題とは…ACシュミレーターでの対MT戦で合計20機撃破するというものである。ガイスは相変わらず全機撃破出来ずじまい…アルマはガイスが終わるのを待っていたせいで未だ終わらず…

アルマ「もういいわ、ガイス〜さきやっちゃうよ?」

ガイス「分かった、ガンバ」

ザングース「頑張ってね、アルマちゃん」

アルマ「うん」

宿題ではACのセッティングが固定されており全員同じ装備でやることになる。今回は4脚の右腕はライフル、左腕にはブレード。肩にはレーダーとエネルギーキャノン。エクステンションにエネルギー回復装置が付いている

ザングース「よし!!頑張れ、あと少しだよ!!」

アルマ「よし!!あと1機!」

と言うのもつかの間

カチッカチッ…

全弾弾切れ

アルマ「きゃ!!どうしよう!?」

ザングース「落ち着いて、一旦エクステンションとブレード、レーダー以外をパージして身軽にして、レーダーで確認しつつブレードで斬ればOKだよ」

アルマ「う、うん」

パシュンパシュン

ライフルとエネルギーキャノンをパージしブレードで攻撃しに行った

アルマ「そこよ!!」

ヴゥンザシュ!!ドガァン!!

コンピューター『ミッションコンプリート、アルマノノルマ達成確認』

ガイス「一発OKか…俺も頑張るぞ!!」

ザングース「落ち着いて行けば全然余裕だよ!!頑張ってね」

アルマ「大丈夫大丈夫、ガイスなら出来るよ」

ガイス「サンキュー、行くぞ!!」

2時間後…

ガイス「やっと…勝った…」

ザングース「ふぁぁ…あ、やっと終わった?」

ガイス「あれ?二人ともまだいたのかよ?先帰っていいって言ったじゃん」

ザングース「いや、ガイス君に悪いしねぇ?」

アルマ「そうそう、それに一人で寮まで帰れるかわかんないしね」

ガイス「あんがとな、んじゃ帰るとするか」

ザングース「うん、帰ろ帰ろ♪」

アルマ「ふぁぁぁ…眠い…」

ガイス「はよ寝よっと、ザングース早見表ありがとうな。助かったよ」

ザングース「これぐらいどうってことないよ♪困ったことがあったら助け合うのが僕たちでしょ?」

アルマ「その通り☆」

ガイス「おう!!俺たちはもうチームみたいなもんだもんな」

ザングース「そうそう♪」

アルマ「うん♪」

ガイス「俺たちはずっと仲間だ!!何があっても必ず」

ザングース「そうだね、今誓いでも立てる?」

アルマ「あ、いいねそれ」

ガイス「よし、誓いを立てるか!!『私ガイス・ルシフェルはここに誓う。ここにいるザングース・ヴァインス、アルマ・エメリッヒと誓いを立て、生涯仲間であることを誓う』」

アルマ「おぉ!!かっこいいこと言うねぇ♪『私アルマ・エメリッヒはここに誓う。ここにいるザングース・ヴァインス、ガイス・ルシフェルと誓いを立て、生涯仲間であることを誓う』」

ザングース「じゃぁ僕も♪『私ザングース・ヴァインスはここに誓う。ここにいるガイス・ルシフェル、アルマ・エメリッヒと誓いを立て、生涯仲間であることを誓う』」

ガイス&ザングース&アルマ『ここに誓いと立てる、私たちは生涯仲間である』

ザングース「よしOK♪これで僕たちはずっとずっと仲間だよ♪」

ガイス「だな」

アルマ「そうだ、私たち仲間である証として何かエンブレムでも作らない?」

ガイス「そうだな、そういうのなら俺に任せとけ。デザインは俺の十八番だぜ」

ザングース「じゃぁガイス君お願いね〜、かっこいいの頼むよ♪」

アルマ「うん、じゃぁ任せた」

ガイス「エンブレムを作ったらすぐ渡すよ、ピンバッチみたいなのにするか?」

アルマ「そうだね、そうしよう」

ザングース「そうだね♪」

ガイス「それじゃ、数日で作るからちょっと待っててくれよ」

アルマ「OK〜」

ザングース「りょ〜かい♪」

 

3日後…

ガイス「二人とも出来たぞ!!エンブレムが」

アルマ&ザングース『おぉ〜♪』

エンブレムはそれぞれの頭文字を取り、『Z.A.G』と浮かしで書かれており、周りには雷をモチーフにした浮かし模様が描かれており、エンブレムのプレートには炎の形をしたプレートが付いていた

ガイス「どうだ!!二人とも、上出来だろ?」

アルマ「すごいすごい!!かっこいいよ」

ザングース「かっこいいね♪早速付けちゃおっと」

3人ともエンブレムを胸の辺りに取り付けた

アルマ「ふふふ…なんか嬉しいな」

ザングース「そりゃそうだよ♪」

ガイス「あぁ!!けど俺も俺の作ったエンブレムでこんなに喜んでくれるとは想ってなかったよ、そうだ!!今度は額縁に入れたエンブレムを作ろっか?みんなの部屋に飾る為にさ」

ザングース「いいねそれ♪賛成」

アルマ「私も賛成♪」

ガイス「んじゃ明日の夜にでも渡しに行くよ、絵だけだから早く仕上がるからさ」

それから卒業まで…3人はエンブレムを外すことはなくずっと楽しく学校生活を楽しんでいった、そして卒業の日…

ガイス「…ついに卒業か…」

ザングース「楽しかったね」

アルマ「ここから離ればなれになっちゃうんだね…悲しいよ…うぅ…」

ザングース「アルマ、泣かないで、ね?僕たちの住む場所は離れちゃうけどいつでも僕たちは仲間なんだよ?心は一つさ♪」

ガイス「あぁ!!その通りだ!!だから元気出せよ…二人とも」

アルマは泣きじゃくり、ザングースは目に涙を溜めていた…ガイスの目にも涙が溢れていた…

ガイス「なんだぁ…?こんなしんみりした別れ方で…いいの…か?2人とも」

ザングース「そういう…ガイス君だって…涙…出てるよ…」

ガイス「ザン…グースも…な…」

3人はその日ひたすらみんなで泣きそれぞれの進む道へと行った、例え離ればなれになったとしても3人は仲間であるということに変わりはないのだから…そう信じて…

 

−AC『ヴァインス』 コックピット−

ガイス「懐かしいな…あれからかなり立つもんな…」

ゴソッ…

ポケットに入れてある『モノ』を取り出した

ガイス「エンブレムか…本当ならACでのチームもあいつらと組みたかったんだけどな…」

カチッ…

服にエンブレムを付ける

ガイス「これを付けるのも久々だなぁ、ずっと持っていたのに。すごく懐かしい感じがするな」

ガイスは2人と別れた後もエンブレムを肌身離さずずっと持っていた

ガイス「絶対聞き出す…なぜこんな事になったのか…友達である俺が…他でもない仲間である俺が…!!」

『中央地区』の街が見えてきた、そんなときレーダーに一つの機影が移った

ガイス「く!!こんな時に敵か!?」

方向を変え街から一旦遠ざかる、レーダーに移る機影もまた同じ方向に移動する

ガイス「仕方ない…倒してザングースの元へ行くか…」

シュィィン…ズズゥゥン…

待つこと数10秒…敵ACが見えた

ガイス「行くか…ホントなら戦闘は避けたいところだがな…」

合図も無いのに2機は同時に動いた

ガイス「やっぱACはいいな…落ち着く…」

ガオォン!!ガオォォン!!

右腕のKARASAWAを撃つ

バシュン!!バシュン!!

敵もライフルで応戦してくる

ガイス「こんな無駄な撃ち合いは無意味だな、接近戦だ」

後のことを考え武装はパージせずブレードで攻撃しに行った

向こう同じ事を考えたらしくブレードを構え向かってくる

シュィィィ…ガキィィィン!!!

ブレード同士が辺り鍔迫り合いを始める

ガイス「ぐぐ…負け…るか!!」

徐々にガイスの『ヴァインス』が押し始める、しかし肩のエンブレムを見た瞬間体が硬直した

ガイス「あれは!?なぜ!?」

それは3人のエンブレム『Z.A.G』のエンブレム…仲間であるアルマ、ザングースしか持っていないはずのエンブレム…

ガイスはすぐさま外部スピーカーのスイッチを入れ相手に話しかける

ガイス「俺の名はガイス・ルシフェル!!お前はアルマ・エメリッヒか!?それともザングース・ヴァインスなのか!?どっちだ!!答えてくれ!!」

ガイスが言った途端相手も急に力を緩めブレードを引いた、ガイスもブレードを引く

アルマ『ガイス!!私よ!!アルマよ!!』

ガイス「アルマ!!どうしてここに?」

アルマ『ACの中からの通信じゃ話しづらいわ、降りて話さない?』

ガイス「あぁ」

ウィィン…ヒュッダン!!

コックピットを開き飛び降りる。アルマもワイヤーで降下してきた

ガイス「久しぶりだな…アルマ」

アルマ「えぇ本当に…まさかこんな形で会うなんてね」

ガイス「あぁ、アルマは今どこに住んでいるんだ?」

アルマ「私はレイヤードに住んでいるわ…ザングースのこと放っておく訳に行かなくて」

ガイス「俺もだ…今まで来なかったが、やっぱほっとけねぇよな。仲間だもんな」


アルマ「えぇ!!けどあのエンブレム…私ずっと使っているわよ」

アルマは自分のACを見上げ肩のエンブレムを見た

ガイス「俺は今までずっとこのバッジと額縁だけ持っていた、ACに付けると傷付けられたりしちゃうからつけたくなかったんだよなぁ。けど、エンブレムを付けててくれて助かったよ。危うくアルマを殺すところだった…」

アルマ「へぇ?ガイスが私を倒せると?ほほぉ〜」

ガイス「まぁレイヤードと中央地区の奴らには『死神の家族』って名で通ってる」

アルマ「『死神の家族』!?あの西部の!?」

ガイス「そうだ、これでも結構強くなったんだぜ」

アルマ「あの『へなちょこガイス』がねぇ…人って変わるもんだね」

ガイス「あぁ…ザングースも…変わったのかな…」

アルマ「まだ何とも言えないわね…どうしちゃったのかしら」

ガイス「さぁな、その真意を聞くために俺はここまで来た。仲間だからな」

アルマ「そうね、それだけは生涯を通して変わらない。私はそう信じてる」

ガイス「あぁ!!」

アルマ「所でその傷は?」

ガイス「あぁ…これはちょっとな…」

アルマ「大丈夫?顔色あんま良くないけど」

ガイス「ホントはまだ完治してないんだけど、まぁあれだ」

アルマ「そこは昔っから変わってないわね、自分の事より仲間の為に動く所…」

ガイス「まぁな…さてっと…アルマもザングースの所へ行くんだろ?」

アルマ「えぇ!!」

ガイス「んじゃ、ここはお互い手を組むって事で」

アルマ「そうしましょう、ヨロシクね」

ガイス「あぁ、ヨロシク」

アルマ「それじゃ行くわよ!!ザングースの所へ!!」

ガイス「あぁ!!と言いたいところだけど…今日はこのままここで過ごさないか?長距離動いたせいでACの調子が悪いんだ」

アルマ「ダメよ、中央軍に見つかっちゃうわ」

ガイス「心配ご無用!!『ヴァインス』、ステルスフィールド展開!!」

ボボボボ!!ヴゥゥン!!

小さな弾丸を円形状に周りの地面に撃ち込み一瞬にして『ヴァインス』を中心に円形のフィールドが発生した

アルマ「これは?」

ガイス「これはステルスフィールド、このフィールド内にいる間はレーダー、熱感知機、赤外線全てを通さない。これを展開中は絶対見つからないぜ」

アルマ「なんで展開しながら移動しなかったの?」

ガイス「これは静止状態じゃないと使えないんだ、さっき撃った弾丸はフィールドの効果範囲の設定で動かせないからこういう風に停滞する場合に使うんだ」

アルマ「ふぅん、いいもの作ったね」

ガイス「へっへ〜ん、どんなもんだい」

アルマ「うむ、見直した!!」

ガイス「んじゃ、一旦ここで休むとするか」

アルマ「えぇ」

そしてガイス、アルマはその場所で1日を過ごす事にする。出撃は次の夜…

 

−セントラル大病院−

朝…ホテルのオーナーから連絡があり、すぐ大病院へ来てくれと言われ、レインは眠い目を擦りながら病院へ向かった

レイン「ふぁぁぁぁ〜〜〜…んで、用って何〜?ガイスの退院手続き?」

院長「いえ…それが、誠に申し上げにくいのですがガイス様が昨夜遅くに病室を抜け出しました」

レイン「えぇ!?」

院長「見回りで回っていた者を殴りつけ気絶させどこかへ向かったもようです」

レイン「ガイス…一体どこへ…」

院長「病室に荷物が置いてありましたので、持って参りました」

レイン「ありがとう」

院長「ガイス様が戻って参りましたら病室が使えるように開けておきますので」

レイン「うん、ヨロシク」

 

−ガイス宅 リビング−

レイン「ガイス…どこ行ったのよ…」

ベル「パパは〜?」

レイン「パパはね、今ちょっと遠くにお散歩に行っちゃったんだ」

ベル「そっか〜〜、ねぇママ荷物の中にお手紙入ってるよ〜?」

レイン「えぇ!?本当?」

ベル「うん、ほら」

カサッ…

レイン「どれどれ…」

レインへ

 俺は行かなければならない、仲間の元へ。

ちゃんと戻ってくる、だから心配せずに待っててくれ。絶対戻るから。

ガイス・ルシフェル

レイン「…分かった」

ベル「パパなんだって〜?」

レイン「ん〜?パパの昔のお友達の所に遊びに行ってくる〜だってさ」

ベル「そっか〜、じゃぁお土産あるかな♪」

レイン「あるかもよ〜?」

ベル「わ〜〜い♪」

レイン「(ガイス…ちゃんと戻ってきてよ…じゃないと…私…)」

ベル「どうしたのママ?」

レイン「ん?何でもないよ?」

ベル「はぁ〜い、じゃぁベルはフォアと遊んでるね〜」

レイン「うん、遊んできなさい」

ベル「はぁ〜い」

タッタッタッタッタッ…タッタッタッタッタッ

ベル「ママ〜、パパの2号機が無いよ?」

レイン「えぇ!?」

 

−AC格納庫−

レイン「本当だ…」

ガイスの2号機が置いてあった場所はもぬけの殻となっていた

レイン「(ガイス…一体どこへ何をしに行ったの?)」

 

−MISSION4 END−

 

−あとがき−

長すぎた…まだ続きがあるんですが長すぎるため途中で切ってMISSION5に持っていきます。

よし!!この調子でドンドン書くぞ〜〜!!
作者:朱雀さん