サイドストーリー

MISSION5 REUNION
−『中央地区』南部森林−

あれから次の夜…ガイス達は『ステルスフィールド』内でACの冷却、調節を行い出撃に備えていた

ガイス「アルマ、どうだ?」

アルマ『うん、OKOK行けるよ』

ガイス「んじゃ行くか!!ザングースの元へ。『ステルスフィールド』解除」

ビュゥゥン…シュィィィ

ステルスフィールド解除を解除したと同時にガイス達は中央地区へと向かう

ガイス「なぁアルマちょっと聞きたいんだけど」

アルマ『なぁに?』

ガイス「どうやってザングースの所まで行くんだ?」

アルマ『さぁ…』

ガイス「…考えてなかったな」

アルマ『そのまま突っ込んでく?』

ガイス「それしかないな…じゃぁあの壁破ったら速攻ザングースの元へ行こう」

アルマ『じゃぁちょっと下がって、このキャノンでぶち抜くから』

アルマが肩に装備しているエネルギーキャノンを構える

ガイス「わ〜〜〜!!アルマストップストップ!!無駄な弾を使うなよ!!俺が壁ぶち抜くからちょっと待ってて!!」

アルマ『OK』

とてつもなくでかい壁に到着、高さは…とても『通常』のACでは飛び越えられないぐらいの高さ。半分ぐらいまで金属で出来ているが上の方は光を取り入れるためにACアリーナで使われている透明な材質で出来ている。

ガイスの持っている全ACは全て特殊な構造をしており稼動率、耐久性、エネルギー供給等の全ての面で通常のACを凌駕する。よってここの壁を越えるのは余裕なのだが

ガイス「俺は飛び越えられるけどアルマは無理だ…なら」

ヴゥン…ズドッ!!

ブレードを展開し壁に突き立てる

ガイス「俺のこのブレードは月光以上の攻撃力をもちハルバート以上のレンジを持つんだ、レンジは俺が調節出来る」

アルマ『昨夜私斬られたら危なかったわね…』

ズズズズズズ…

ゆっくりと、しかし確実に壁を斬る

ガイス「あとちょっと」

ズズズズズ…シュゥゥン

□上にAC以上のでかさの穴を切り取り、ブレード引く。そして…

ガイス「うおりゃ〜〜〜〜!!!!!」

ドガ!!!ドゴォォン!!

ACで斬った所を殴り斬った壁を倒す(笑

アルマ『普通ACの拳で殴る!?』

ガイス「いいのいいの、これなら弾を使わないで破壊出来るしな」

アルマ『はぁ…やっぱりガイスは変わってないね…』

ガイス「これでも多少は変わったと思うけどなぁ…とりあえず行こう」

アルマ『OK〜、人踏まないように気を付けなよ』

ガイス「了解了解…『生きてる』人間がいたらね…」

アルマ『なに…これ…』

外からは見えなかったが中の状況は『普通』では無かった…ビル街は脆くも崩壊しており歩道を歩いていただろう人々は既にモノを言わぬ状態で道に全ての人が倒れていた…空気も明らかに正常な状態を保っているとは思えないほど毒々しい濁った色をしていた

ガイス「アルマ!!外気をコックピットの中に入れるな!!」

アルマ『大丈夫!!もうやってあるから…ひどい…これ』

ガイス「俺は…今まで誰と戦っていたんだ?この人達の具合を見ると…死後半年以上たってそうだぞ…」

横たわる人々の周りには数々の虫が飛び交い、人であったはずのモノは原型を留めていなかった…腐乱しほぼ白骨化している…

ガイス「俺たちは…一体…誰と…?」

呆然とACを歩かせ、都市の中央へと向かう

アルマ『ガイス!!気を抜かないで!!レーダーには何にも反応が無いけどこの先どうなるか分からないんだからね!!』

ガイス「あぁ…(俺らは一体何のために戦ってきた?真の自由のため?それを脅かすザングースに対抗するため?けどこれは…全面戦争なんかしている場合じゃない…俺たちの戦っていたはずの相手…中央地区の連中が生きていないんだ…なぜだ…なぜこうなっているんだ…とにかくザングースの元へ行こう…!!)」

シュィィィ…

ブーストを吹かし、まだ辛うじて原型を留めている中央の高層ビルへと向かう…

 

−『新発展地区』セントラル 議会室−

その日はなぜかレイヤード、中央軍からの襲撃が無く平穏な1日となっていた

レイン「………………………と言う訳で本日の朝、西部代表ガイス・ルシフェルが行方不明となりました…」

ガイスが行方不明となり議会を開き、どうするかを検討していた

ゲイル「行方不明…か」

アップルボーイ「ガイスさんが…一体どこへ?」

レイン「…当直で見回りをしていた看護士の話によると『俺は行かなきゃ行けない』と言い残し病室から抜け出したそうです、私にも行く場所には検討がつきません…」

マリナス「そうですか…分かりました、とりあえずは西部代表補佐であるレイン・マイヤーズが代表の代わりを行って下さい、以上で議会を終了致します」

一同『お疲れ様です』

レイン「(ガイス…一体どこへ行っちゃったの?)」

ゲイル「…ン、…イン、レ…ン、レイン!!」

レイン「わ!!何?」

ゲイル「すまんな、どうも落ち着いてなかったので声をかけておこうと思ってな」

レイン「大丈夫大丈夫!!心配ご無用!!ガイスなら絶対大丈夫だよ」

ゲイル「あぁ、無鉄砲だがしぶとい奴だ。簡単には死なぬよ」

レイン「ゲイル〜あんまフォローになってないよ?」

ゲイル「す、すまん…」

レイン「ま、帰ってくるって言ってるんだから帰ってくるでしょ。それまではちゃんと私たちがここを守らなきゃ」

ゲイル「あぁそうだな…!!」

 

−『中央地区』中心部 高層ビル入り口−

ガイス「さてここからどうするかな…」

アルマ『ガイス〜こっちにAC搬入口があるよ』

ガイス「お!!ラッキーそこから進もう、上を目指して進むぞ」

アルマ『うん』

数10分後…

ガイス達は穴を開けても大丈夫そうな所にブレードと拳(笑)で穴を開けビルの上を目指した

ガイス「…この辺りから空気が清浄だ…アルマ、降りて進むぞガスマスク持ってるか?」

ガイスのAC『ヴァインス』は偵察の機能が充実しており、高性能レーダー、消音装置、空気識別装置、など様々な機能がある

アルマ『そんなもの準備してる訳無いでしょ』

ガイス「万全を期して来いよなぁ〜、一応俺のスペア渡すから被って歩いて進むぞ」

アルマ『了解』

二人ともACを降りガスマスクを顔に付け先へと進む…

ガイス「さすがに銃は持ってるよな?」

アルマ「さすがにそれは忘れないよ」

ガイス「OKOK、んじゃ進むぞ。そろそろ最上階だ」

アルマ「なんでそんなこと分かるの?」

ガイス「外からこのビル見ただろ?ビルの高さと一部屋の高さを計算して大体の階数を割り出したんだよ」

アルマ「へぇ〜〜、『お馬鹿ガイス』がそんな計算高くなったとは…お母さんは安心したわ…」

ガイス「そうだろ〜、だからお袋は…って誰がお母さんやねん!!」

ビシッ!!

こんな重苦しい空気の中漫才を始める二人…

アルマ「あはは!!やっぱあんまし変わってないね」

ガイス「うるへ〜」

ピタッ…

ガイスが突然止まった

アルマ「ガイス?」

ヒュォッバァン!!

前の暗がりにいた『何か』に発砲した

ガイス「ふぅ…誰だこいつ…」

アルマ「ガイス…早いね」

ガイス「あ?あぁ、まぁな。けどこいつ見てみろよ、どう見ても…」

アルマ「うん…違うね『私たち』とは」

そこについさっきまで生きていた人物…それはかなり似てはいたがゾグルデ人では無い別の人間だった

ガイス「どうやら…元レイヤード人以外の敵の侵攻だな…このぶんだともしかしたらザングースは…」

アルマ「まだ決めつけない!!確認してこよう!!」

ガイス「あぁ、まずは…そこにいる奴ら殺してからな」

前方の入り口から人が新たに4人出てくる

ガイス「アルマは下がって、出来れば見ないでくれ…」

アルマ「う、うん…」

ガイス「行くぞ…!!」

ババァン!!ヴゥンザザシュ!!

2人の脳天に弾丸を1発づつぶちこみ、残りの2人にはレーザーブレードで斬りつける

ガイス「ふぅ…アルマ、いいぞ…」

アルマ「…ガイス、やっぱり変わったね…」

ガイス「はは…俺もそろそろやばいよ…人を殺すのに躊躇いなんか無くなってきた…もう俺の手は…血まみれだ…」

アルマ「戦争が終わったら拭えばいいよ、今は仕方ないかもしれないけど…」

ガイス「んま、今のことを考えてもしゃ〜ないけどな〜。ここまで来たら開き直って挫けず進むだけさ」

アルマ「そうだね、うんOKOK!!行こう」

ガイス「おう」

スタスタスタスタ…

ガイス達は最上階を目指しただひたすら進む…この先何が起こるかも知らずに…

 

−ガイス宅 リビング−

レイン「変だなぁ…」

ベル「変だよねぇ…」

フォア「変だ…」

ゲイル「うん、変だ」

レイン&ベル&フォア『あなたがいるのが変なんです!!』

ゲイル「お、俺…?いや、暇だから遊びに…」

レイン「有給申請せずに来たでしょ?南地区の防衛どうするの?」

ゲイル「いや、なぜかマリナス首領から休日の申請があってな…今日は休めとの事だ」

レイン「ふぅん…まいいか」

フォア『そんな適当でいいんか?』

レイン「かまわないかまわない、その代わりベルと遊んであげてね」

ゲイル「おう、良いぞ。それじゃベルちゃん向こうで遊ぼう!!」

ベル「うん!!ゲイルおじちゃん」

ゲイル「行くぞ〜〜、おじちゃんを捕まえられるかな〜?」

タッタッタッタッタッ…

ベル「逃がさないも〜ん!!」

ダダダダダダダダ!!!!

ゲイル「げ、早い…」

レイン「あのゲイルが…」

フォア『まぁ弟の娘だからな』

レイン「ゲイル…なんかきもかった…」

フォア『ま、まぁな…』

ドゴォォン!!

ゲイル『う、うわ!!危ない!!』

レイン「ゲイル〜、ベルは『OP-INTENSIFY』を持ってるからなめてかかると数日病院で過ごすことになるから気を付けてね〜」

ゲイル『早く言え!!そういうことは…ぎ、ぎゃ〜〜〜!!!!』

ドゴォォン!!!!

レイン「一体ベルは何しているのかしら…怖いわ…」

 

−『中央地区』中央高層ビル 最上階−

ガイス「やっと着いた」

アルマ「はぁ…はぁ…ここは…?」

ガイス「あれ?アルマ体力落ちたんじゃないの?たった10数階上がっただけだぞ」

アルマ「あんたの…体力…どうなってんのよ?」

ガイス「さぁ?」

アルマ「はぁ…まぁいいわ、ザングースを探しましょ」

ガイス「あぁ」

???『ふふふ…よくここまで来たね…お2人とも』

ガイス「誰だ!?」

???『ヤダなぁ…僕だよ』

部屋のライトが急に付き部屋を照らす、そして2人の目の前には『彼』がいた…

ザングース「久しぶりだねガイス、アルマ」

アルマ「ザングース!!どうして街がこんなになってるの!?」

ザングース「さぁてね…僕には分からないね…」

アルマ「ザングース…!!」

ガイス「待て、アルマあいつはザングースじゃない…!!」

ザングース「何を言っているんだい、ガイス。僕を忘れる訳無いだろう?」

ガイス「本当のお前ならな…あいにくと俺は強化人間でね…その『ホログラム』はお見通しさ…そしてこれが…」

バァン!!

ガイス「んでこいつがホログラム発生装置だ、どうかな?不審者君」

アルマ「ザングースは!?」

???「く…簡単に見破られるとは…」

ガイス「アルマ安心しな、ザングースはすぐ側にいる。生きてるさ」

???「それまで見破っているか…良かろう、殺してやる」

ガイス「ふん…」

ビュン!!ドス!!

すぐさまレーザーブレードを手に取り相手に突き立てる

???「ぐふ!!まさか…ここまで早いとは…」

ガイス「強化人間なめんなよ、んでもってこれで死んどけ…」

ザザザシュッ!!!ボタボタボタ…

目にも見えぬ速さで切り刻み人間を『肉片』へと変えた

ガイス「ごめんなアルマ…むごいの見せて」

アルマ「そんなことよりザングースは!?」

ガイス「こっちだ」

走りよりタダの壁の前に立つ

アルマ「まさか壁の中に…?」

ガイス「ちゃうちゃう、壁の向こうに」

ザシュッ!!ドドォン!!

壁を斬り部屋の入り口を作る

ガイス「ザングース!!いるんだろ?俺だ、ガイス・ルシフェルだ!!」

アルマ「私はアルマ・エメリッヒ!!ザングースどこ!?」

ザングース「ガイス君!!アルマちゃん!!」

ガイス「無事だったか!!いやぁ〜〜よかったよかった…」

アルマ「ザングースが変なこと言い出すからそれを聞き出す為に私たちここまで来たんだよ?」

ザングース「そっか…あいつが言ったんだね…」

ガイス「あいつ?あそこにいた奴か?」

ザングース「うん…けどとりあえずこの街を出よう…」

ガイス「そうだな、う〜〜ん俺んち遠いしその辺でいいか。ザングースお前のACは?」

ザングース「僕のは大破しちゃったよ…あいつらにやられた…」

アルマ「どこかにまだ動けるAC無いかしら…」

ガイス「ちょっと待ってろ、ここから見る」

そういい、最上階の窓から街を見渡す

ガイス「ん〜〜〜、見あたんねぇなぁ…お!!あったあった!!あそこだ」

アルマ「…どこ?」

ザングース「見えないよ」

ガイス「え?あ、そっかまぁとりあえず俺のコックピット開けてそこまで移動するからさ、ACじゃなくてMTだけど文句言うなよ?」

ザングース「うん、大丈夫大丈夫」

ガイス「よし、じゃぁ一旦あそこまで行くぞ、このガスマスク被れ」

ザングース「ありがとう」

 

数10分後…

ガイス達は崩壊した街の上を歩きMTのある場所まで行く

ガイス「はい到着、こいつだ」

目の前には瓦礫に埋まっているが確かにほとんど破損が見られないMTがあった

ザングース「よくあんな遠いところから見えたねぇ」

ガイス「まぁまぁ後で話すから、とりあえずこいつ乗って外出るぞ」

ザングース「うん」

アルマ『ガイス!!敵反応!!』

ガイス「OK、早く乗れ!!ザングース!!」

ザングース『ちょっと待って!起動に時間かかるんだ』

ガイス「はぁ…ま、俺が倒しておくからちょっと待ってろよ」

シュィィィ…そう言い敵の反応があるポイントへ向かう

ガイス「隠れてないで出てこいよ」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

崩壊した街の下からACが3機出てくる

ガイス「わりいけど速攻終わらせる」

バシュゥゥン!!バシュゥゥン!!ドドドドドドドド!!!

左腕に持っているKARASAWAを撃ち2機のコアにエネルギー弾を撃ち込み、残りの1機にはミサイルを撃つ

ドドドォォン!!

コアを打ち抜かれ動きが止まり、ACが倒れ込む。ミサイルを撃ち込んだACはレッグとアームパーツが吹き飛んで身動きが取れなくなっていた

ガイス「あいつら…あの時のACと同じだったな、さすがに急所を付けば1発か」

そのACは以前戦ったAIのACに外見がそっくりだった

ザングース『ガイス君!!MT起動してもう外へ向かってるよ!!』

ガイス「了解」

シュィィィ…

ガイス達は崩壊した街『中央地区』を出る。そして近くの森林で『ステルスフィールド』を展開し、AC、MTを降り話を始める

ガイス「ふぅ…それじゃザングース、何があったか教えてくれ」

ザングース「うん…あれは7ヶ月前ぐらいだったかなぁ…空から何個ものカプセルみたいなモノが降ってきたんだ。その中からACが出てきて街を破壊し始めたんだ。すぐさま迎撃したんだけど強すぎた…街が崩壊するのも簡単だったよ…」

アルマ「カプセル?」

ザングース「うん、大体ACが丁度入るぐらいの大きさだったかな…降ってくる途中であのカプセルが丁度真ん中から開いてACが出てきたんだ」

ガイス「ふぅん…確かに効率はいいかもな、それで?」

ザングース「それからは奴らはこの街を徹底的に破壊を始めたんだ…僕、一応この中央地区の首領だったんだけど首領室まであいつらがやってきて僕をあの部屋に押し込んだんだ…そこからはよく分からない」

アルマ「丁度ザングースがあの狂言を発言した時期とぴったりだね…」

ガイス「あぁ…ってことは最上階にいた奴がザングースのホログラムを使って星の乗っ取りを企んだ訳だな」

ザングース「その僕になりすましていた奴ってなんて言ったの?」

アルマ「えっとね…」

アルマがこれまでのことを話し出す、ザングースになりすましていた男の公言、今までの世界の状況、そして自分たちがここまで来た経緯を…

アルマ「ってことなの」

ザングース「くそ…!!そんな事になっていたなんて…これは一回首領議会でどうにか誤解を解くしか無いな…」

ガイス「アルマ、お前レイヤードではどれぐらいの権限持ってる?」

アルマ「私?う〜〜ん…そこまで偉い人じゃないよ?」

ガイス「んじゃ、目的地は新発展地区だ。俺これでも西部の代表なんだぜ?こっちの首領に掛け合ってやるよ」

ザングース「ありがとう!!ガイス君!!」

アルマ「あの『お馬鹿でへなちょこガイス』がねぇ…そこまで強くなっているとは…関心関心♪」

ガイス「ふっふ〜ん」

ザングース「それじゃ今から行こう!!」

ガイス「無理無理、暗視スコープ展開してもこの暗闇だとさっきの奴らの生き残りとの戦闘は圧倒的に不利だ。しかもザングースはMT…今夜はゆっくり休んで明朝出るぞ」

アルマ「了解了解」

ザングース「OK〜」

ガイス「(ふぅ…しっかしあの公言したのが本物のザングースじゃなくてよかったぜ…友達として一安心)」

アルマ「それじゃ、お休み〜」

ザングース「お休み〜ガイス君アルマちゃん」

ガイス「おう、お休み(一応見張りしておくか…)」

 

−ガイス宅 寝室−

レイン「(おかしい…何かがおかしい…)」

ベットの中で一人考え事

レイン「(どうしてガイスが行方不明になってから中央軍が攻めてこないんだろう…レイヤード軍が攻めてくるのは稀だし…なんかおかしい…あと…)」

ゲイル『ベルちゃんもう寝る時間だよ!?寝ないと朝起きれないよ!?』

ベル『ベルは平気〜おじちゃんと遊ぶの〜〜♪』

ドゴォォォン!!!

ゲイル『ぎゃ〜〜〜〜!!!!!』

レイン「(ベルはいつまでゲイルと遊んでいるんだろう…寝れないよ…)」

 

−『中央地区』南部森林−

翌朝、ガイス達は『新発展地区』へと向かっていた

ガイス「はぁ…ザングースのACがあればこんな遅くないのに…」

アルマ『仕方ないでしょ!?ACが残ってなかったんだから』

ザングース『ごめんね…ガイス君』

ガイス「い〜ってい〜って」

アルマ『所でガイス、ちょっと聞きたいことがあるんだけど?』

ガイス「なんだ〜?」

アルマ『ガイスって強化人間…てゆうか『OP-INTENSIFY』を持っているの?』

ガイス「あぁ、持っているぜ」

アルマ『ねぇ、ちょっとだけ使わせてくれない?どんな効力があるかちょっと試してみたいんだ』

ガイス「ごめん…これは普通のオプションパーツとは違うんだ…ACに付けるんじゃない、人間が『OP-INTENSIFY』をダウンロードするんだ。しかもかなりの苦痛が起こるぞ?それでもいいか〜?」

アルマ『…………やっぱ遠慮しておく…』

ガイス「あぁ…しかもこれは俺の尊敬する人の形見だ…あんまり気安く貸すことは出来ない」

アルマ『ご、ごめん…』

ガイス「ん?あぁごめんごめん責めるつもりは無いんだ忘れてくれ」

ザングース『ガイス君〜、あとどれぐらいで着く?』

ガイス「う〜〜ん…ざっと3,4時間ってとこかな…」

アルマ『長いねぇ…』

ガイス「仕方ないだろ?」

 

そして5時間後…………MTはやはりACに比べ機動力が低く時間が掛かってしまった

ガイス「やっと着いた…ここが『』新発展地区』の西部だ」

No,4『あれは…敵!?』

No,4が見回りをしており、ガイス達を発見する

No,4『たった3機で来るとは…しかし今はガイス代表は行方不明…レイン代表補佐に連絡を…』

ガイス「お〜〜い、No,4、ガイス・ルシフェル只今帰還した」

No,4『ガイス代表!?お帰りなさいませ!!そちらのACとMTは?』

ガイス「俺の知り合いだ、とりあえず俺の家まで連れて行く。お前はもう少し見回りを続けてくれ」

No,4『了解ですガイス代表』

ガイス「それじゃ二人とも、俺が先導するからついてきてくれ。ザングース、こっちでAC用意するからMTは俺んち着いたら乗り換えろ」

ザングース『了解です〜ガイス代表〜〜♪』

アルマ『それじゃちゃんと先導して下さいね〜ガイス代表〜♪』

ガイス「お前らからかうな〜〜!!ほら行くぞ!!」

 

−ガイス宅 AC格納庫−

ガシュゥゥン…

ガイス「ただいま〜、レインいるか?」

スタッ

ACとMTから3人が降りる

ガイス「フォア、レイン達は?」

フォア『え?あぁ多分リビングにいるんじゃね?』

アルマ「へぇこのACがガイスと一緒に戦った元相棒かぁ…ホントに意志があるんだね」

ザングース「僕の会社でも類似品作ったけどここまで悠長にしゃべれるとは〜〜…研究してみたい…♪」

ザングースの瞳に怪しげな光が映る(笑

フォア「い、いや…それだけは勘弁な…」

ガイス「なんだ…?これ…」

壁に幾つもの大きなへこみがあった

ガイス「誰かACで蹴ったのかな…まぁいいや、リビングに行こう」

アルマ&ザングース『OK〜』

その壁のへこみを作ったのがベルの遊び半分の(怪力)パンチ&蹴りだとはゲイルとベル以外知る由もなかった…(笑

 

−リビング−

ガイス「レイン〜、今帰ったぞ〜。レイン?」

ダダダダダダダダ!!!

奥の部屋から走ってリビングまでレインが来る

レイン「ガイス!!お帰り…もういきなりいなくなるなんてどうしたのよ…」

一睡もしてなかったのだろうか…目が充血しており、眠たそうな顔をしている

ガイス「わり、心配かけたな…」

レイン「別に無事に帰ってきたからいいけど…」

ガイス「あ〜〜、あんまり無事じゃないかも…色々と…」

レインの頭の上に???が旋回を始める(笑

ガイス「わりい…ちょ…っと救急ヘ…リ呼…んで…も…う無理だ…」

バタッ

ガイスが急に倒れる、気付くと服の至る所から血が滲み出ていた…

ザングース「あわわ…ガイス君…」

レイン「ガイス!!ガイス!!」

 

−『新発展地区』セントラル大病院 病室−

ガイス「ってて…」

病院へ搬送され、数時間後に意識が回復する

レイン「ガイス!!よかったぁ…」

ガイス「あ、ごめんなレイン…余計心配かけちゃって…」

レイン「そうねぇ〜〜、帰ってきて一安心だと思ったらぶっ倒れるし…夜中中こっちはいつ帰ってくるか分からないからずっと起きていたのに…ガ〜イ〜ス〜…!!」

レインの静かな怒り、そして殺気が病室中の人達に届き身を縮める

ガイス「ごめんなさい…ベット半分使っていいからここで寝な」

レイン「…そうするね」

バサッ

ガイスからフトンを剥ぎ取り寝る(笑

マリナス「それで…ガイス、あなたは一体どこへ行って何をしてきたのですか?場合によっては処分を考えざるおえませんよ?」

ザングース「それは僕が話しましょう、マリナス首領」

マリナス「失礼ですが、あなたは一体どちら様で?」

ザングース「僕はザングース・ヴァインス、元『中央地区』首領です」

その場にいた全ての人(ガイス、レイン(既に寝ている)、アルマを除く)が一気に身構える

マリナス「!?なんですって?と言うか『元』と言うのは?」

ザングース「今から話します、実を言うと僕のいた元『中央地区』は7ヶ月ほど前に壊滅させられているんです…」

ほぼ一同『えぇ!?』

見事にハモった(笑

ザングース「えっとですね………………………………」

その場にいた全員がザングースの言うことに耳を傾けた…真実を知るために、しかし1つだけ相違点が出ていた

ザングース「ここにいるガイス・ルシフェルさんとアルマ・エメリッヒさんには僕が出した特定の人しか受信できないメールを受信してくれて、救出に来てくれたんです、あとは…………………」

ガイスとアルマは顔を見合わせた…自分たちが疑われないように気を遣ってくれたのだろう

ザングース「…………ということです、近々レイヤードの首領にお会いして首領議会を開きたいと思っているのですが…」

マリナス「…事が事ですので当然と言えば当然ですね、分かりました。レイヤードの首領には私から何とか連絡をつけますので」

アルマ「あ、それなら私が連絡つけます」

マリナス「あなたが?」

アルマ「はい、私はザングースさんを救出する前までレイヤードに住んでいたので、私のACから連絡が取れます」

マリナス「分かりました、ではお願いします」

ガイス「ふぅ…それじゃまだまだこれから色々起こると思うけど、今度は全世界の人々が一致団結しないとまずいと思う…確実にレイヤード、新発展地区で手を組もう、てか俺も寝たいから今日はお開きにしません?」

マリナス「分かりました、それでは解散するとしましょう。ガイス、あなたが今回取った行動は不問としますがまた同じようなことがあっても必ず誰かしらに連絡を入れるように、分かりましたね?」

ガイス「分かりました、じゃぁザングース…さんとアルマさん、俺の家の部屋がまだ空いてるんで使って下さい。兄貴〜案内してもらっていいか?」

ゲイル「了解した、2人ともこちらだ」

ザングース&アルマ『はい』

ガイス「それじゃ、みんなまた…」

シュィィン…スタスタスタスタ…

部屋にいた全員が部屋を出た

ガイス「さてと…寝るか」

フニッ…

右側に『何か』いた

レイン「す〜〜す〜〜す〜〜…………」

ガイス「そうだった…レインが寝てたんだ…ま、いっか。隣で寝るかな…」

 

−ガイス宅 リビング−

ゲイル「ふぅ、着いたぞ。しかし2人とも久しぶりだな…何年ぶりだ?」

実を言うとゲイルはアルマ、ザングースと面識がある。まだゲイルとガイスが2人で一緒に暮らしていた頃によく2人を連れ遊んでいた

ザングース「はい、お久しぶりですゲイルさん」

アルマ「はぁ…あの空気は結構重かった…何年ぶりですかねぇ〜」

ゲイル「ふむ…まぁ雑談はいいとしてこの家で生きていく為の法を教えよう…失敗すると命に関わる…」

ザングース&アルマ『えぇ!?』

2人が息を飲む…

ゲイル「俺も死にかけたのだ…『OP-INTENSIFY』を持つこの俺が…」

ブルブルブル…

2人が身震いをする…

ゲイル「AC格納庫のあのへこみを見たか?モノの見事にへこんだあの跡を…」

ザングース「は、はい…あれは…ACがぶつかったから出来たんでは無いんですか…?」

ゲイル「違う…あれは人が付けた跡だ…パンチと蹴り…どちらも威力は申し分無い…」

ブルブルブル…

あのゲイルすら身震いする…

アルマ「で…誰が…やったんですか…?」

ゲイル「それは…」

タッタッタッタッタッ

ベルが小走りでリビングに来る

ベル「おじちゃ〜ん、パパとママは〜?」

ゲイル「あ、あぁパパとママならまだ病院にいるよ。ママはしばらくしたら帰ってくるから『大人しく』待ってるんだよ?」

『大人しく』だけ妙に力が入ってゲイルは言った

ベル「はぁ〜い…ぶ〜〜つまんないの〜」

タッタッタッタッタッ…

ベルは自分の部屋へと戻る

ゲイル「そのパンチとキックを繰り出したのは…今の子供だ…」

アルマ&ザングース『えぇ!?』

ゲイル「あの子も『OP-INTENSIFY』を持っているんだよ…DNAに記録されたらしくガイスの『OP-INTENSIFY』をコピーしてしまったのだ…しかもまだ子供…力の制御が…」

ゲイルの声は震えていた…昨夜の恐怖が蘇ったのだろう(笑

ザングース「き、気を付けようね…?アルマちゃん」

アルマ「そ、そうだね…」

2人ともこう思っていた…(あの強くどんなことにも屈しなかったゲイルさんが子供にビビってる…これは相当やばい…)と…

ゲイル「ちなみに…」

アルマ「まだあるの!?」

ゲイル「あぁ…『遊んで〜』と言われ拒否した場合…病院送りになる可能性が高い…ふざけたつもりなんだろうが…あの怪力パンチ…しかも手加減無しが飛んでくる…」

ザングース「う〜〜ん…困った…」

アルマ「困ったねぇ…」

3人は本当に困っていた…(笑

そんなことを知る由もなくガイスとレインは病院で思いっきり寝ていた

 

−MISSION5 END−

ふぅ…疲れた…書きたいこと書きまくってたら長くなりすぎました…

しかもあんまり締まりのない終わり方(笑

ちなみにいきなりですがガイス、レイン、ベルの通常時のフォーメーションを

ベル:近距離戦、格闘戦がもっとも得意

ガイス:中距離、近距離戦が得意

レイン:遠距離からの射撃が得意…というか近距離になるとフォアが「死ぬ〜〜〜!!よけろ〜〜〜!!ぎゃ〜〜〜!!近すぎだ〜〜!!!!」と、うるさくあんまり集中出来ない(笑
作者:朱雀さん