サイドストーリー

新人
オレ 「カズ」は即座にレイヴン試験に申し込んだ。
仲間は
チームα:オレ様&九十九
オレ的にはベテランな兄さんってとこかな彼は信用できそうだ。
チームβ:カトル&メグラム
こいつらの装備はオレは知らされていない
おそらく別の場所で別の試験官が付くだろう。
オペレータ:チームα ジュン
      チームβ マサキ
他の奴らも試験を一斉にやるらしい
話によれば100対100らしい 酔狂じゃねえのか?

アヴァロンヒルに着いた 視界は相当悪いが何人も居るのが分かる。
隣に居る「カトル」が話してきた。こいつがまた馴れ馴れしかった。
「なあ アンタのそれMTだろ? ACで受けないのかい?」
結構失礼なことをホイホイ言うやつだ。
「いいだろそんなこと お前のだって並みじゃないか」
「並みだってぇぇ!? このファナレのミサイルは6ロックもあってそれに…」
うるさい奴だった。 あと数分で試験開始らしい。
何処からとも無く通信が入った。
「只今から 実戦的な試験を行う 弾はカラー弾だから心配するな」
「では…」
「開始!!」
視界が悪いうえに MTだ出力がまず九十九に追いつかなかった。
「どうした? 置いていくぞ」
こちらの苦労も知らずに九十九はオレを急かした。
「おいでなすった」
敵は 「ギボン」 まあ試験には相応しいだろ。
「うおぉぉ!!」
力いっぱい(MTなので実際力は込めないが…)ブレードを振った。
ブゥゥゥウン
一機撃墜!! さすがオレ
「MTぐらい 楽勝だぜ」
が…オレの自身を打ち破るぐらい早く 九十九は全滅させていた。
「カズと言ったな。相手はAIだ 遠慮はいらんぞ!」
アラームが鳴った。敵の増援か…。
「負けるもんかぁぁぁっ!!」
密かな対抗意識が爆発した。
敵を2機、3機と斬り倒した時 異変に気付いた。
敵MTのパイロットが居たのだ
「なあ これどういうことだよ!! パイロットが乗ってるじゃないか!!」
オレは九十九に問い詰めた。
「知らん こんな事は予定には無いはずだ」
レーダーを確認するとACの反応…なんだって!?
「敵は2機!! ランカーAC ジャックとジョーカー!!」
オペレータのジュンが叫んだ。
「さっさと 新人狩っちまおうぜ!! タカ」
「油断するな…熱くなっては倒せるものも倒せんぞ リョウ」
こいつらの通信は全開だった。
「よ〜〜くっ聞きやがれ タカ リョウ!!」
ACだろうと関係ない オレは突き進むだけだ。
「今から天下無敵のオレ様が お前ら新人狩りを成敗してくれる!!」
オレ様に怯んだのか奴ら 話し合いやがった。
「っておいタカ あいつの横に居るのは九十九だ!!俺たちのかなう相手じゃねえ!!」
「なんの こちらは2機だ 負けるわけあるまい」
アラッ? オレじゃないのね?
「何機だろうと相手をするぞ…」
「ッちょ…ちょっと九十九さん いくらなんでも…」
「下がっていろ オレが相手をする MTのかなうほど奴らは甘くない…」
そんな九十九を制してオレは単機突撃をした。
「ココでこいつ等倒せば オレはレイブンマスターだぜ!!」
レイヴンマスター…そんなものはもちろん無い
「なめやがって」とリョウ
「遊んでやりますか」とタカ
奴ら散開して距離を取りやがった。
リョウはタンクでグレネード腕か…タカはミサイル腕とステルス...
こいつ等武器腕マニアか?
「とろいぜ タンク野郎!!」
ハンドガンを打ちつつ 接近していった。
カッ!!
早い炎がオレのMT「オーグ」に直撃した。…グレネードだ。
オーグの自慢の左腕を持っていかれた。
第二派を避けようと上昇した。
雨が降ってきた。…いや実質それはミサイルの雨だった。
ドドドドドドッ!!
避けきれず 全て直撃した。
「ココ…で… 終わり…かよ…」
「よっしゃ!! 新人一人狩った!!」とタカとリョウ
奴らは オレを打ち倒したのに夢中だったらしく忍び寄る黒い影に気付かなかったらしい。
「コーテックスに逆らった罪…万死に値するぞ…」
遠くなる意識の中最後に見たのは
2機を月光(これぐらいはオレも知っている)でバラバラにし
オイルで真っ黒になってたたずんでいるマルスであった。

オレが気付いた時にはその3日後 合格者発表の日だった。
しかし その時のオレは自分であって自分ではなかった。
顔なんかは黙っていればもてそうな二枚目だったし名前も違かった。

その時のオレの名前は「ユウ」…まったく聞いたことも無い名前だった。
作者:ジェットさん