Written by ゲンズィ


SANIBEY

〜あわれなるにんげんのまつろ 〜

-序章-



うまれつきの がにまたで そんばかりしていた。

なぜかというと 1さいのとき

ボブは ひとりで たつれんしゅうを していたんですが

なにしろ がにまたというのは おそろしいもので

ぜんごのばらんすが うまくたもてない ようなかんじになるのです。

だからボブは つくえのかどに こうとうぶをぶつけて

14はりも ぬうような けがをしてしまったのです。



つきひはたち ボブはなんと こうこう いちねんせいになった。

でもまだ がにまた でした。

だから にゅうがくして いっしゅうかんぐらいで

“がにべぇ”という あだながついた。

ボブはすこし 「いやだなぁ」と おもったけど

ここで おこっちゃうと みんなから

すこぺっそすのまなざし で みられるかもしれないので

なんとか おさえました。



そして その すうかげつごに たいいくがあって

マットうんどうなのに ボブは サポーター を みにまとってきてしまった。

しょうがないから そのままやった。

でもそのことは すぐに みんなに しられることになる。

なぜなら ボブがじぶんで バラしてしまったからです。

だからそのひから“さぽべぇ”とよばれるようになり

あくるひには“さにべぇ”とよばれるようになった。

ボブはまたちょっとむかついたけれども おさえた。

なぜなら みんなから 『あいつ エドモンドほんだ みたいなやつだなぁ』

と おもわれるのが いやだったから。



ボブに さにべぇ という あだながついたのは とてもいやでしたけれども

じつをいうと そんなにいやでは なかったのです。

と いうのも ボブはこのとき

「じぶんの ほんとうのなまえを わすれていた」

と いうか

「さいしょっから しらなかった ということを いまごろきづいた」

と いうより

「はじめから なまえが なかった」

って いったほうが ただしいな。うん。



しかも みんなは ぼぶのことを

“てんねん”とか“うけねらい”とかいってばかにしている。

よくよく かんがえてみると てんねん と うけねらい って

まったくぎゃくのいみだよね。

まぁ んなこと どうでもいいや。



そして ぼぶは けっしんしました。

“あしたから ツッコミになる”と。



そのためには すごいしゅぎょうを しなくては ならないので

きょうから おわらいの テレビをみて ツッコミのれんしゅうをしようとおもった。



そして その 40じゅっぷんご あくせんくとうのすえ

ボブはついにツッコミのぎじゅつが マスターレベル になることに せいこうしました。

でも その 5ふんごに わすれたから またすこし べんきょうを したら

もとに もどった。



つぎのひ がっこうで

きのうの べんきょうのせいかを ためしてやろうと おもいました。



これみよがしに ボブをバカにしているやつが

2じかんめの とちゅうにもかかわらず べんとうをたべる、

いわゆる“はやべん”という こういをしていた。



すかさず ボブは きのうおぼえた ツッコミナンバー21ばんの

『おいしそうだぞ おまえの べんとう』

という ツッコミを ハリセンをまじえてトライ してみました。



だがしかし



そいつがもっていた はし がそいつのめにぶっささって

そいつは がんめんちまみれ いしきふめいの じゅうたい になって びょういんおくり



いっぽうボブは そっこうでたいがくしょぶん。

さらには おまわりに しょうがいざいのつみにとわれて

ちょうえき 2ねん6かげつの じっけいはんけつになった。                




                                                            序章・完